「使えないな」
※検索の際は「シンジ ポケモン」の方がヒットする
プロフィール
英語名 | Paul |
---|---|
出身地 | トバリシティ |
声優 | 古島清孝(ふるしま きよたか) |
概要
アニメ『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』から登場した、サトシのライバルであるポケモントレーナー。名前の由来は真珠(pearl)からとされる。
アニポケにおける歴代ライバルキャラの中でもサトシに与えた影響や対抗心を燃やした相手として、その関係性が最も色濃く描かれたキャラクター。サトシのライバルとしてだけではなく、シンジ自体も兄との関係や過去の出来事に起因する因縁や挫折・それを乗り越えて成長する姿が描かれるなどもう一人の主人公といってもいいほど深くキャラクター性を掘り下げた描写が為されていた為、多くの視聴者に強い印象を残している。ダイヤモンド&パール自体が主要キャラクターや冒険の舞台を変えずに約4年間続いた長期展開であった事も一因であろう。
性格
ドライな性格。一人称は『俺』、二人称は『お前(目上の人間にはあなた)』。
レイジ曰く「シンジの減らず口は昔から」らしく、目上の人間等に敬意を払う事はあるが、逆に認めるに値しない者等には容赦無く見下したり敗者に鞭を打つ様な罵詈雑言まで浴びせる等といった思い遣りに欠けた面がある。
この性格が原因で、自身に惨敗したトバリシティのジムリーダーであるスモモは、ジムリーダーとしての自信を失い、辞退しようとする問題を起こしており、兄のレイジに尻拭いをさせてしまう事になった。
しかし、誰彼となくジムバッジを配布していたジムリーダー・デンジを「最低のジム(リーダー)だ」と批判するなど、トレーナーとしての熱意はあるよう。
ストーリーにおけるシンジ
サトシと会う前も様々な地方を回っており、トレーナー歴は長い。
トレーナーに成り立ての頃、兄・レイジがホウエンのフロンティアブレーンの一人・ジンダイに敗北しトレーナーを引退した(ただし、レイジは逃げたのではなく、純粋にポケモンを「育てる事」自体が好きであった為に、育て屋を始めている)ことを許せず、『一度負けただけで簡単に諦めた』『兄貴のやり方は駄目だ』と否定。あくまでも『兄と違う』ことに強いこだわりを持つ。それ故に兄と似ていたサトシを好まなかったと劇中でヒカリに明かしている。
レイジに出来なかった(ジンダイに勝利する)ことを目標として旅を続け、ホウエン、ジョウト、カントーのジムを回りポケモンリーグに挑戦したが、サトシ同様未だ優勝経験は無く、その後シンオウ地方に戻ってきた。
当初はとにかく強くなることを目的にしており、勝利のためなら手持ちポケモンを犠牲にすることもいとわない。ポケモンとの友好関係を築くことを嫌い道具のように使う節が見られる。そのためなら周りの目線も被害も気にせず、DP64話でグライガーの大群が町で暴れまわった際は、状況を理解していながらそのボスであったグライオンをゲットしてしまい、混乱が悪化するのもお構いなしで町を去った為、サトシ達を怒らせている。
能力に期待できなければゲットした後に逃がしたり、他人に譲ることもあるが、いずれにせよ自分の都合で捨てている事に変わりは無い。ただし彼自身は悪人ではない為、悪の組織のようにポケモンを完全な道具のように使う事もなく、シンジ自身も育成方針を語っており、基本的にはポケモン自体を不幸にはせず、彼のポケモンたちもシンジを嫌ってはいない。
能力に期待出来ないポケモンは人に慣れる前に逃がしており、ある程度鍛えたものの期待外れだったが既に人に慣れてしまったポケモンは大切にしてくれそうなトレーナーに譲渡するなど、彼なりにポケモンに対しての配慮はしている(ヒコザルに関しても一見無慈悲に関係を絶っているように見えるが、以前からヒコザルの事を気にしていたサトシの目の届く範囲で行っており、ヒコザルがサトシの元へ行くように意図していた節がある)。
しかし、ヒコザルに関しては、特性「もうか」による潜在能力を引き出す為だけに、わざとダメージを受けさせるバトルの指示を行ったり、ドダイトス等のポケモン達で袋叩きにするも同然でダメージを蓄積させるという無茶なトレーニングを積ませており、それでも思うようにいかなかった事から、深手を負った所をサトシとヒカリに見られ、ポケモンセンターに連れていくと二人の反感を食らっても「勝手にしろ」と無関心な態度を徹している。
その結果、抑圧され続けたヒコザルは、すっかりシンジに怯える様になってしまい、サトシのポケモンになってからも、大きく違う環境に馴染めず、寝ている時にすらシンジの影に怯えて苦しみ続けるなど、重度のトラウマを与えており、通訳したニャースによると「悪夢のような日々」であったらしい。
上述の性格が災いする事が多い故にサトシに限らず、彼と同年代のヒカリ、ノゾミ、ジュンにも不快感を抱かれている。
しかしライバル同士のバトルや交流を続ける内に、互いの心境にも変化が見られていく。
ジム戦はヒョウタ、スモモ、メリッサ、マキシ、トウガン、スズナに挑んだ描写がある。
また、サトシを差し置いてシロナとバトルをしたこともある。
バトルスタイル
相手に合わせた戦い方をする事が多い。更に分析をして作戦も立てている。
具体的には…
- タイプ相性に関しての理解が深く、ドダイトスにストーンエッジを覚えさせている等、ポケモンのタイプだけを見て単純に有利なタイプをぶつけてくる相手に痛烈なカウンターを仕掛け心理的な圧迫をかける戦法を用いる。
- 特性や補助技を駆使する。例としてエレブーに『まもる』と『ひかりのかべ』を持たせサポートに徹させたり、ブーバーンやリングマにあえて相手の攻撃を受けさせ「ほのおのからだ」や「こんじょう」といった特性を発動させたりしている。
- 手持ちのポケモンをあえて犠牲とし(シンオンリーグ準々決勝ではトリトドンとボスゴドラ)、その隙に相手の技構成やスタイルを見極める。
- ドラピオンを使って「どくびし」を撒き地上型のポケモンをけん制し、効果のない空中型の相手にはドラピオンのリーチの広さを生かして立ち回る。
- シンオウリーグではサトシとのフルバトルからカウンターシールドを取り込んでおり、トリトドンが使用した。
- サトシとは対称的に重量系のポケモンの扱いがうまい。(ドダイトス、リングマ、ドラピオンなど)
サトシと二度フルバトルをしたシリーズ唯一のトレーナー。努力や根性といった精神論重視のサトシのバトルスタイルを馬鹿にしつつも(馬鹿にはしているが「俺は俺のやり方で強くなる。お前はお前のやり方で強くなればいい」といった発言もしている)、サトシの性格も含めてきっちり分析しており、的確にその欠点を攻めてくる。バトル中のポケモンの進化はアニポケ定番の勝利フラグだが、作中二度もそれをへし折りサトシを敗北に追い込んでいる。特にエイチ湖畔におけるフルバトルでの敗北はサトシ自身もかなり堪えており、その後のサトシに大きな影響を与えている。
手持ちのポケモンが進化の石や通信交換によって進化するポケモンが多いあたり、彼のポケモンバトルへの熱意が感じられる。
主なセリフ
「使えないな」(2話終盤から~ジンダイとのバトルまで)
「ぬるいな」 (3話からジンダイとのバトルまで)
当初はこの2つが彼の口癖として多用されていたが、ジンダイとのバトル後は一度も使っていない。
「使えない奴は、いくら頑張っても使えないんだよ」(6話のラスト。この発言でサトシ達を怒らせてしまい、ヒカリは「アイツには負けないで」、タケシも「俺も同感だ」とシンジに敵意を抱いた)
「お前、誰?」、「覚えてない」(16話。この発言でヒカリは激怒した)
「ポケモンたちを鍛える実践の場として、ちょうどいい」(51話。この発言でヒカリは「この大会に出ているポケモンやトレーナーにもものすごく失礼!」と反感を抱いた)
「当然だ」(100話他)
「うるさい!」(迷いの森のバトルでサトシに対しての発言)
「俺は、兄貴のようにはならない、兄貴のやり方じゃダメなんだ!」(100話でのタケシとの会話)
「がんばれ、信じてる、それだけで勝てるのか?進化したポケモンの特徴も考えずに、気合を入れるだけじゃ、ただの無茶なトレーナーだ!」(100話でサトシに対しての発言)
所持ポケモン
ゲットしても逃がす等の理由でかなりの頻度でメンバーが変わる。
下記は、シンオウリーグのサトシ戦終了直後時点のものである。
作中のバトルで使用したポケモンは17匹と、主人公のサトシを除けば歴代で最も多くポケモンを使用したトレーナーである。
2話の終盤から登場。
サトシとの最初のバトルでは3番手としてピカチュウを追い詰めるも引き分けに終わる。
そのためか旅の途中で何度か張り合う場面があった。また、性格もあまり良くなく、トバリシティのレイジの育て屋に預けられていた際は、ピカチュウに嫌がらせを行い、喧嘩になっているが、隕石騒動で協力した以降はそのような面は見られない(レイジ曰く「かりは返した」との事)。
直接的な描写はないがノモセジムでも使用したと思われる。
タッグバトル大会では決勝戦で使用。ヒカリ・コウヘイの連携に追いつめられるもエレブーへの進化により逆転勝利を収める。
エイチ湖でのフルバトルでは「ひかりのかべ」によるサポートを行い、最後は6番手であるモウカザルを倒した。
シンオウリーグではジュンのエンペルト、サトシのグライオン、ピカチュウといった強敵を倒すも、サトシのゴウカザルには激闘の末に敗れた。
このゴウカザルVSエレキブル戦はアニポケ史上屈指の名バトルに数えられ、ダイヤモンド&パールが放送終了して6年経過した後の番組でもサトシの中の人から最も心に残る名バトルとのお墨付きを頂いた。
- ユキメノコ(♀)
シンオウリーグ準々決勝での5番手。
「あられ」と特性「ゆきがくれ」による攪乱でピカチュウを追い詰めるも、氷状態から脱出したピカチュウの「ボルテッカー」で敗れた。
シンジのポケモンでは、サトシのピカチュウのボルテッカーを受けた唯一のポケモンである。
ジンダイ戦で初登場。この時はコドラの姿でレジアイスと対決するも、「れいとうビーム」で凍らされたまま何もできずに倒されてしまった。
その後、シンオウリーグでは進化した姿で1番手を担当。
ゴウカザルに倒されたものの、サトシのポケモンを二体晒させてダメージも残していることから、進んで倒される役目としては十分な仕事を果たしたと言える。
シンオウリーグ2番手。
サトシ達考案のカウンターシールドが使える。ドロドロの体で物理攻撃を無効化してムクホークを撤退させるも、ブイゼルに敗れた。
実はボスゴドラ同様、進んで倒される役目を担っていた。
シンオウリーグ4番手。
圧倒的なスピードによりグライオンを撤退させるが、ゴウカザルの「フレアドライブ」でフィールド上の「どくびし」を焼き払う作戦に巻き込まれ、炎のダメージでスピードダウンしたところに「マッハパンチ」を受け敗れた。
実はヨスガのタッグバトル大会での回想シーンで先行登場している。
シンオウリーグ3番手。
強力なパワーと反射神経、「どくびし」によるダメージと尻尾を含むリーチの長さでブイゼルとムクホークはほとんど何もできずにダウン、ドダイトスは「エナジーボール」と「リーフストーム」である程度ダメージを与えたが、「こうごうせい」で回復したところを「ミサイルばり」で畳み掛けられダウンした。また、ピカチュウ以外の5体を毒状態にしている。最後はグライオンの「ほのおのキバ」で火傷を負わされ遂にダウンした。
レイジのドラピオンと同個体かは不明だが、シンジは野生のドラピオンをゲットしようとしたことがある。
レイジが管理
シロナとのバトルで初登場。
シンジの最初のポケモン。
ヨスガのタッグバトル大会ではホノカのカモネギ、タケシのグレッグルをそれぞれ一撃で倒した。表彰式ではサトシのナエトルをチラ見している。
100話ではサトシのハヤシガメに重量系のバトルを教えるなど根っからの悪ではない。
エイチ湖でのフルバトルでは1番手。
サトシはポケモンを数回交代したが倒されることはなく、逆にグライオンを「ハードプラント」の一撃で倒す底力を見せた。
後半でサトシはピカチュウを繰り出した為、最初のポケモン同士の戦いになる…かと思われたが、シンジはすぐにリングマに交代してしまった。
リーグでのサトシ戦ではお留守番。サトシのドダイトスと被るから仕方ないね。
シロナとのバトルで初登場。
シンオウ以前の旅でゲットした。
シロナ戦ではガブリアスの「ギガインパクト」を引き出し、倒される役目としては十分な役割を果たした。
スモモとのジム戦に備えてドンカラスに進化しており、アサナンとゴーリキーを「ゴッドバード」で倒した。
100話でのサトシとのバトルでは進化したてのハヤシガメを倒した。このバトルからハヤシガメと因縁が生まれたのか、エイチ湖でのフルバトルで4番手で登場した際、ハヤシガメで戦わせるようサトシを誘導し、またもやハヤシガメを倒した。なお、このバトルではハヤシガメを倒すのが役割だったようで、それ以降のバトルでは使われなかった。
ポケリンガではサトシのムクバードとも対決しているが、この時はムクバードが途中でムクホークに進化したことで敗北している。
シロナとのバトルで初登場。
シンオウ以前の旅でゲットした。
シロナ戦ではガブリアスを相性の良い氷技で攻めるがほとんど効かず、返り討ちにされた。
エイチ湖でのフルバトルでは2番手で登場。ムクホークと対決し、「つるぎのまい」で上がった攻撃力を駆使して戦うも、「インファイト」と「ブレイブバード」を喰らって敗れた。
上記からもわかるように、バトルでの戦績はイマイチ(というか技構成がマニューラにあまり合っていないから仕方ない)。
6話で野生として初登場。
迷いの森でゲットされ、「まぁまぁ」な評価を得てキープされた。
シロナ戦で回復中だったヒコザルを助ける際、「はかいこうせん」でロケット団を吹き飛ばした。
81話ではヒコザルと戦い、持ち前のパワーで追い詰めたが、特性の「もうか」で暴走したヒコザルに敗れた。
ジンダイ戦ではレジアイス相手に登場したが、「でんじほう」で痺れたところに畳み掛けられダウンした。
エイチ湖でのフルバトルでは6番手で登場。体力を消耗していたブイゼルとムクホークを倒し、特性の「こんじょう」を活かしてピカチュウすらも倒してみせたが、またもヒコザルに敗れた。
リーグでのジュン戦ではサワムラーと対決。ここでも「こんじょう」を発動させ、タイプ相性を覆して勝利した。
スモモとのジム戦に備えてゲットされた、ヒコザルに代わる炎タイプのポケモン。この時はスモモのルカリオを倒した。
ジンダイ戦ではレジスチル、レジロックと戦うも、レジスチルの「アイアンヘッド」で怯まされ、レジロックのパワーに敵わずダウンした。
エイチ湖でのフルバトルでは進化した状態で5番手として登場。ピカチュウやブイゼルと戦い、ピカチュウには特性「ほのおのからだ」で火傷を負わせた。
リーグではジュンのエアームドを「かえんほうしゃ」の一撃で撃破した。
64話で野生として初登場。
グライガーの群れを率いて町の食べ物を食い荒らしていたところをゲットされた。
81話ではサトシのグライガーと戦い、「ハサミギロチン」でグライガーを撃破した。
なお、これ以降のバトルでは全く出番がなかった。
ジンダイ戦で登場。元々はスズナとのジム戦に備えて用意されたポケモン。
レジロックと対決するも、格闘タイプの技が通用せず、逆に「きあいパンチ」で倒されてしまった。
- ニドキング(♂)
ジンダイ戦で登場。元々はスズナとのジム戦に備えて用意されたポケモン。
レジスチルと対決するも、繰り出す攻撃を耐えられ、「アイアンヘッド」で倒されてしまった。
なお、ジンダイからは「なかなかのパワー」と評されている。
逃がしたまたは他人に譲渡したポケモン
余談
- 裏話
ラジオで中の人がゲストで登場。
それによると、シンジのキャスティングは指名によるもので、中の人は「それほど絡まないだろうな」と思っていたが、その考えとは裏腹にキーパーソンとして大活躍した。
- サンプルボイス
中の人のサンプルボイス動画に餃子を注文する台詞動画があり、そののサンプルボイスがまんまシンジの声質と同一であった為、一時期ネタにされていた。
- 容姿
また顔や風貌が余りに似ていた為に、フロンティアブレーンのジンダイとシンジは実は親子ではないか?と話題になった。コレは後に公式によって否定されている。
- 『DP』OPでの登場
OPには全て登場しており、サトシと対をなす形で登場している。
Togetherではサトシと同じようにポケモンをゲット、進化するたびに変更されている。
最終的なメンバーは、マニューラ、リングマ、エレブー、ブーバー、ドンカラス、ドダイトス、グライオンだった。
- 松本梨香さんが選ぶ心に残る名勝負ランキング
DP編の集大成ともいえるシンオウリーグ戦はおはスタで発表された松本梨香さんが選ぶ心に残る名勝負ランキングでは1位に選ばれた。(2位はシゲル戦、3位はシトロン戦)
- 担当声優
シンジの声優である古島清孝はBWではクダリ、XY&Zではトモとして登場している。(サトシは前者には敗北し、後者には勝利している)
- 銀岩島カサドシティのシンジ
ちなみにモブで同名キャラが特別編の「ポケットモンスタークリスタルライコウ雷の伝説」で「銀岩島カサドシティのシンジ」という同名の別人が登場している。
冒頭でナンバーワンのサワムラーを出し、ケンタのバクフーンと対戦して敗れた。
関連項目
サトシの歴代ライバル
オーキド・シゲル → ヒロシ → シンジ → シューティー → ショータ
GSCライバル…家族が強敵に負けた事で強さに執着し、口の悪さとドライな性格から主人公と衝突していたが、あるトレーナーに敗北した事で優しさと信頼の大切さに気付き、主人公を見直すなど共通点が多い。