アメリカ海軍(アメリカかいぐん、英語:United States Navy、略称:USN)は、アメリカ合衆国が保有する海軍。アメリカ軍を構成する6軍の1つであり、飛び抜けた勢力を誇る世界最大の戦力を有する。ちなみに海兵隊とは別の組織だが、両軍共に国防総省を構成する海軍省に属する。
歴史
1775年10月13日に大陸会議の決議によって発足した大陸海軍を起源としている。同軍はイギリス陸軍への軍需物資を搭載した輸送船を妨害する為、2隻の武装船を準備した事から始まり、独立戦争に勝利した後は一旦解散し、船舶はすべて売り払い等によって処分され、兵員も復員した。
その後、ヨーロッパでの政情不安に伴って連邦議会が合衆国憲法第1条に規定する『陸海軍を提供し養う権限』に基づいて1794年3月27日に6隻のフリゲートの建造を命じる決議を行ったことで再建され、1797年10月までに最初の3隻が就役した。
以後はアメリカの国防を担いつつ世界進出の尖兵として活動し、1853年7月のマシュー・ペリー提督の来訪もその1つであった。1861年4月に始まった南北戦争では反乱を起こした南部連合を封鎖し、勝利に貢献した。この頃まで世界有数の海軍だったが、第一次世界大戦までに急成長した。1923年8月にワシントン海軍軍縮条約が発効され、以前は世界最強の戦力を有するイギリス海軍と同率の地位を獲得した。
1939年9月に始まった第二次世界大戦では、大西洋でドイツ海軍の跳梁を押さえる・ヨーロッパへの補給を繋いで大陸反攻を成功させる・太平洋で日本海軍の奇襲を受けるという状況にありながらも徐々に勢力を逆流させ、最後には日本本土を封鎖して沖縄・硫黄島などの周辺諸島を落とすところまでこぎつけた。
1945年9月の終戦以降はイギリスが没落した事で世界最強の戦力を有する軍となり、新たにライバルとして立ちふさがるソビエト連邦軍海軍を押さえ込んで全世界の海を支配し、朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争・イラク戦争など全世界にアメリカの戦力を投射する背骨となっている。
戦力
現在は以下の戦力を保有し、約43万人の兵員を擁する世界最大規模の軍となっている。
アメリカ海軍の兵器・部隊・人物・関連事項
近代
モニター(砲艦) セントルイス級(防護巡洋艦) 初代サウスダコタ級(戦艦) レキシントン級巡洋戦艦
3年艦隊計画(軍備拡充計画)
第二次世界大戦期
太平洋戦争 真珠湾攻撃(ハワイ海戦) ミッドウェー海戦 ガダルカナル マリアナ沖海戦 レイテ沖海戦 硫黄島 沖縄
空母:ラングレー レキシントン級 レンジャー ヨークタウン級 ワスプ エセックス級 ボーグ級 カサブランカ級
戦艦:ワイオミング級 ネバダ級 ペンシルベニア級 ニューメキシコ級 テネシー級 コロラド級 ノースカロライナ級 サウスダコタ級 アイオワ級 モンタナ級(計画のみ)
重巡洋艦:ペンサコラ級 ノーザンプトン級 ポートランド級 ニューオリンズ級 ウィチタ ボルチモア級 アラスカ級 デモイン級
軽巡洋艦:ブルックリン級/セントルイス級 アトランタ級 クリーブランド級 ウスター級
駆逐艦:グリッドレイ級 フレッチャー級 アレン・M・サムナー級 ギアリング級 ジョン・C・バトラー級
艦載機:F2A F4F SBD TBD F6F F4U SB2C TBF F8F
人物:チェスター・ニミッツ フランク・J・フレッチャー レイモンド・スプルーアンス ウィリアム・ハルゼー サミュエル・B・ロバーツ クラレンス・マクラスキー
大戦以降から現代
空母:ミッドウェー級 フォレスタル級 キティホーク級 エンタープライズ ニミッツ級 ジェラルド・R・フォード級
巡洋艦:ガルベストン級 プロビデンス級 オールバニ級 ロングビーチ ベルナップ級 リーヒ級 カリフォルニア級 バージニア級 タイコンデロガ級
駆逐艦:スプルーアンス級 キッド級 アーレイ・バーク級 ズムウォルト級
潜水艦:ノーチラス ロサンゼルス級 オハイオ級 シーウルフ級 バージニア級 コロンビア級
その他:オリバー・ハザード・ペリー級フリゲート フリーダム級沿海域戦闘艦 インディペンデンス級沿海域戦闘艦
艦載機:A-1 A-4 A-7 F-4 F-14 F/A-18 F-35 S-3
人物:クリス・カイル
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