ベトベトン
べとべとん
基礎データ
全国図鑑 | No.0089 |
---|---|
カントー図鑑 | No.089 |
ジョウト図鑑 | No.117 |
ホウエン図鑑 | No.107 |
イッシュ図鑑 | No.065 |
アローラ図鑑 | No.058 |
パルデア図鑑 | No.195 |
ローマ字表記 | Betbeton |
ぶんるい | ヘドロポケモン |
タイプ | どく |
たかさ | 1.2m |
おもさ | 30.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | あくしゅう/ねんちゃく/どくしゅ(隠れ特性) |
おとしもの | ベトベターのどくそ |
タマゴグループ | ふていけい |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ベトベトン | ベトベト+ton(英語でトン) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Muk | muck(汚物、泥) |
ドイツ語 | Sleimok | Schleim(粘液)+muck(英語で汚れ、泥) |
フランス語 | Grotadmorv | gros(大きい、厚い)+Tadmorv(ベトベター) |
韓国語 | 질뻐기 | 질퍽하다(jilpeoghada、ぬかるんでいる)+질퍽이(Jilpeogi、ベトベター) |
中国語(簡体字・繁体字) | 臭臭泥 | 臭(chòu、臭い)泥(ní、泥) |
中国語(香港) | 爛泥獸 | 爛泥(lànní、べとべとの泥)+怪獸(guàishòu、怪獣、モンスター) |
ヒンズー語 | मक | 英語名の音写 |
ロシア語 | Мак | 英語名の音写 |
タイ語 | เบโตเบตัน | 日本語名の音写 |
概要
ベトベターが進化し大型化したような姿になったポケモン。しかし何故か体重は変わっていない。
片腕は本家のグラフィックだと確認出来ないが、スタジアムシリーズだと両方確認できる。初代のポーズが片腕を上げていたのがそのままになっているだけで、アニメやカード等の他媒体等でも両腕が確認できる。普段は体と同化しているのだろう。
進化前同様臭いポケモンである。ヘドロの中でも問題無く生きていける強靭な生命力が、学会でも注目を浴びているとされている。普段は地面に混ざって擬態しており、見ただけではわからない。
図鑑説明は汚物としての側面がこれでもかというほど強調されており、病原菌の感染源、少しでも触れただけで猛毒に冒される、体液1滴でプールの水が濁る、歩いた跡には3年は草木が生えなくなるなど、その毒性を示す説明には枚挙に暇がない。また、ピカチュウバージョン、BW2、バイオレットの図鑑説明で「とっても くさい!」と書かれてしまっている。また、アニメ版準拠のポケモン図鑑によれば、湿り気のある土地を好むため、夏に一番臭くなるとの事。
一方、アニメでは汚染した環境の清浄化に大きく関係しているポケモンとして扱われ、また懐いている人間に対しては臭いを発さず毒にも冒さないという設定が加えられている。
無印64話の『オーキド博士のポケモン講座』におけるベトベトンの解説でも、海や地中に存在する有害物質を吸収する事で自然の浄化に一役買っているとされており、ゴミの不法投棄で汚れた湖にベトベトンが現れ、汚れを全て平らげて綺麗にしたというエピソードもあった。
それなりの餌を要求するのか、ゲーム中の生息地も基本的にはゴミの多いであろう市街地、もしくはその周辺に限られており完全に人から離れた地域には居ない。(ベトベターは多少の僻地にも居る)
人間が出す大量の汚染物質や産業廃棄物が無いと生存自体が危ぶまれるという、種の存在自体が人間の作り出した環境に極めて依存しているポケモンの一種。存在自体が汚染物質みたいなポケモンだが、他の汚染物質を捕食してくれる貴重な掃除屋でもあるので居なくなっても困るというのが、なんともリアルで難しい。
工場廃液もクリーンなものとなった近年ではベトベトン自体その有害性を人類に疎まれ駆除が進められていたことも後押しし、絶滅の危機に瀕している模様。果ては人工のヘドロ池を用いた保護活動まで始まっているなどラプラスとは結末が真逆ながら人間のエゴに振り回され続けているポケモンの一匹と言える。
ちなみに性質はこう見えて人懐っこいらしく、後述するように仲良くなれば人の役に立つポケモンとなっている。
ゲームでの特徴
性能
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1世代 | 105 | 105 | 75 | 65 | ※ | 50 | 500 |
第2世代から | 105 | 105 | 75 | 65 | 100 | 50 | 500 |
※第2世代以前の「とくこう」・「とくぼう」は「とくしゅ」に纏められていた。リージョンフォームは第2世代以降と同様。
初代どく単タイプ比較
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アーボック | 60 | 95 | 69 | 65 | 79 | 80 | 448 |
マタドガス | 65 | 90 | 120 | 85 | 70 | 60 | 490 |
攻撃面に恵まれないどく単タイプの中で数少ない主砲となりうるポケモン。素早さは低いものの、その他の能力は中々優秀で、特にHP、攻撃、とくぼうに優れる。
強力などくタイプの物理技「ダストシュート」を高火力で繰り出すことのできるポケモンであり、そのほかの攻撃技も「しっぺがえし」「かげうち」「きあいパンチ」「だいもんじ」「だいばくはつ」と便利な物が揃っている。
補助技も「かなしばり」「おきみやげ」「とける」「ちいさくなる」と、割とお得意な様子。どくタイプの中でも相当な実力を秘めたポケモンである。
2世代
4世代
- 待望の先制技「かげうち」、エスパー対策となる「しっぺがえし」を習得。さらに倒せる範囲が広がる。「シャドーボール」も習得したが、1世代遅かったと言うべきか…
5世代
- 「だいばくはつ」が弱体化してしまったが、「かなしばり」の命中がついに100%になる。さらには「ちいさくなる」が回避率2段階上昇に強化された為、よりトリッキーな戦い方が期待できる。
- さらに死に特性だった「あくしゅう」に怯み付加効果がついた(最も鈍足のベトベトンでは「かげうち」でしか役に立たなそうだが)。
第6世代
- どくを弱点とするフェアリータイプの登場により、相対的な地位が向上。更に「ダストシュート」の命中率も上昇し「どくどく」も必中になった。
第7世代
- リージョンフォームが追加され、あちらはあくタイプを複合し何と弱点が1つだけとなってしまう。ちなみにステータスは全く同じ。習得技も特性もあちらの方が圧倒的に優秀(というか習得技に至ってはほぼ上位互換)。反面通常のベトベトンはこれといった強化がない。
- 一応フェアリー技・かくとう技・むし技を半減できる(向こうは1倍)という差別化点は有るものの、それがメリットと呼べるほどかと言われると極めて厳しいのが現状。ある意味図鑑通り新種に立場を奪われて原種が絶滅危惧種になりつつあるという設定がそのまま対戦でも再現されてしまっている。
- 一応、同期のどくタイプは剣盾にてフェアリータイプ(リージョン)を獲得した為、その伏線というか繋ぎとも考えられる。
第9世代
- SVに内定。カントーベトベトン・アローラベトベトン共に「てだすけ」を獲得。特にカントーベトベトンにとってこれはXD技のマシン技化である。
- 元の姿の場合、同じどくタイプの耐久型としてはドオーの壁が厚いが、こちらには「かげうち」や「ドレインパンチ」、「とける」などのドオーの覚えない技がある。またドオーは完全な耐久サポート型なので耐久アタッカーとして使うのも有り。
- そしてポケモンホームとの提携で対抗馬であるアローラベトベトンもやって来たのだが…なんと設定ミスなのかタマゴ技を全没収されてしまう。原種は「のろい」や「かげうち」などの優秀なタマゴ技を使える為、大きな差別化点となる。
- …と言いたい所だったのだが、DLCの碧の仮面配信と同時に同じ状況だった他のポケモンと共にアローラベトベトンのタマゴ技が修正され復活。第7世代とほぼ同様の状況に陥ってしまった。
- 現在はあくタイプの四災が流行しており、原種を運用する場合はそのあくタイプに強いむしやかくとうタイプに強い点を生かしていきたい所である。
使用トレーナー
ゲーム版(本編)
- キョウ:ジムリーダー(カントー)/四天王(ジョウト)
- アンズ:ジムリーダー(カントー)
- アオギリ:アクア団リーダー(ORAS/USUM)
- アクロマ:元プラズマ団
※バトルツリー
ゲーム版(番外作品)
アニメ版
漫画版
- キョウ(ポケスペ)
- ロケット団中隊長ハリー(ポケスペ)
- スムラとリョクシ配下のプラズマ団(ポケスペ)
番外作品
ポケモンGO
HPがかなり高く、言うまでもなく単どくタイプのポケモンの中では断トツ。攻撃力や防御力も高めなので、ディフェンダーとしてもアタッカーとしても優秀な性能を誇っている。現状、純粋などくタイプの数そのものが少ないこともあり、どくタイプ最強クラスのポケモンとしての地位を欲しいがままにしている。現在はシャドウウツボットやロズレイドの登場もあり、その地位が揺らいでいるが、あちらはくさとの複合なので、一応差別化はできている。
もっとも、肝心のどくタイプの出番そのものが今作ではあまりないのがネックだったりするが(弱点を突けるのがくさとフェアリーしかなく、それらのタイプには他にも有力な対抗手段があるため)。どくに二重弱点を抱えるカプ・ブルル戦でなら多少出番があるかもしれないが…。また、実装当初は進化元のベトベターの出現率が非常に低かったであったため、入手が困難という問題も抱えていた。
天候ブーストの実装後は、天候が曇りの時に進化前のベトベターがそれなりの確率でフィールド上に出てくるようになった。このあたりは、同じく出現率の低かったドガース系統と同じと言える。さらに、最近ではベトベターがGOロケット団の手持ちとしても登場しており、勝利できればゲットできることも。腕前に自信があるのなら、入手はこちらを頼るのが一番手っ取り早いだろう。
……尚、そのGOロケット団戦にて、何故かあくタイプのしたっぱの手持ちの中に原種のベトベターやベトベトンが出てくる事態が発生した。そのせいで、あくタイプ対策に用意したフェアリータイプが返り討ちに遭う羽目になり、あくタイプのしたっぱなのに適正タイプがじめんタイプという訳の分からない現象が起きてしまった。
アニメ版
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 1章にて、ロケット団中隊長ハリーのポケモンで登場。暴走したギャラにまとわりつくも、レッドのポケモン達に攻撃され、フリーザーに氷づけにされる。
- 2章でキョウがスオウ島に乗り込んだ時に使っていたポケモンで、マタドガスと共にキクコのアーボックに対して繰り出されるが一瞬で倒される。しかし、戦闘後で鍾乳洞の地盤の崩壊に際し地盤に呑まれそうになるキョウを「ベトベとんの術」で救っている。
- 11章ではアクロマ派閥の戦闘員でスムラとリョクシ配下のプラズマ団がヒウンシティの下水道で複数のベトベトンを使ってラクツ達を襲うが返り討ちにされた。
余談
関連タグ
0088.ベトベター(アローラベトベター)→0089.ベトベトン(アローラベトベトン)→0090.シェルダー
関連ポケモン+α等
- ヤブクロン/ダストダス:ゴミのポケモン
- ブロロン:スクラップ工場に投棄されていた単気筒エンジンに、謎の毒ポケモンが入り込んで誕生したといういきさつを持つ。
- ラプラス:当初は絶滅の危機に陥っていたが、SM・USUM時代では保護の結果増えすぎたという対照的な存在。
- ゴルダック:赤い玉に触れると神通力を得られるとの噂から乱獲された過去がある。
- アブソル:「災いをもたらす」と忌み嫌われた一方でツノが災いを感知するとウワサされ狙われた事がある。
- オドシシ:美術品目的でツノが狙われ、絶滅寸前に追い込まれた事がある。
- サメハダー:かつて背ビレが食材として珍重され乱獲された事がある。
- ラブカス:ハート型のウロコを持っていると恋人ができるとウワサになり乱獲された事がある。というか、プレイヤーにも乱獲されてる。
- チオンジェン:草木のエネルギーを吸い上げ、周囲の植物を枯らしてしまう厄災ポケモン。
- カビゴン:なんでも食べてしまうカビゴンにとっては自身の毒でさえスパイスな模様。
- くろいヘドロ:どくタイプ専用のたべのこしな回復道具。
- ベトベビー:ベトベターの進化前になるはずだった没ポケモン