グランボ
ぐらんぼ
「グランボ」と呼ばれるロボットを駆使して戦っていくRPG。
発売から10年以上経っているものの、一部のファンの間では未だに愛され続けている。
グランボは様々な生き物をモデルに作られており、その種類は150種類にも上る。
ゲーム中では最初に「ピヨリカ」「ヤブッサ」「フォックル」の三匹のうちいずれか一体を選んで入手することができる。
これら三体のグランボはストーリー中出現することはない。
CMが放映されていたにもかかわらず、知名度は低い。
しかし、安価で入手できて楽しめる「隠れた名作」として、一部のファンの間ではその名を轟かせていた。
ストーリー・システム・グラフィック・BGMのほぼ全てにおいて、基本的に高い評価を得ているが、やはりユーザーの少なさが難を生んでいる。
ポケモンと比較されることが多い。
新たな町(大陸)を目指して進んでいく点、1つの大きな悪の組織が存在する点、そして何より人間ではない他の存在を使役して戦う点などが酷似しているとはいえ、最大3体同士の戦闘システムを採用したのはこの「グランボ」が先であり、世界観・進化システム、グランボの属性を用いた地形変化による謎解き等、独自のものが採用されている。
コミックボンボンでコミカライズ化されていたが、登場人物の一部は登場しない他、ストーリーも異なっている。
本作で登場する主なキャラクターを紹介する。
カケル
本作の主人公である少年。10歳。「カケル」はあくまでデフォルトネームであり、ゲーム開始時に好きな名前をつけることが可能。
シズク
自分のことは何も喋ろうとしない謎の少女。気絶したままグリーシャという名前のグランボに乗ってカケル達の前に現れる。
どうやらバミューダに追われているようだが…。
ゲンじい
カケルの祖父。グランボバトルに関しては高い腕を持ち、伝説のグランボセイバーと呼ばれている。
今は引退してカケルと共に暮らしている。
アカリ
ストーリーの途中で仲間になる強気な少女。元気な性格で、強い正義感を持つ。
ダイゴロウ
スカイシャークの襲撃を受け、カケルの元に助けを求めてやってきた少年。
食べることが大好き。
スカイシャーク
グランボを使って悪事を働く集団。幹部たちの名前は、実在する海・島が由来となっている。
キャプテン・カリブ
スカイシャークのキャプテン。豪快な性格で、幹部からは厚い信頼を得ている様子。
世界征服の野望を果たす一方で、独自のポリシーがある。その為、手段を選ばないバミューダに対して激怒した事もある。
片腕が義手であり、そこにグランボのデータボールを収納している。
バミューダ
スカイシャークの幹部の一人。主人公と最初に戦う。
天才的頭脳を持ち、作戦は全て彼が考えている。目的を達成するためならば、手段を選ばない冷徹な性格。
常に怪しげな笑みを浮かべており、誰に対しても丁寧な口調で話す。どういう訳か、彼の立てた作戦にグランドチェンジタワーが関わっているようだが…。
エーゲ
スカイシャークの幹部の一人。
スカイシャークの紅一点だが、「美」に対する考えが完全に歪んでしまっている。比較的短気で怒りっぽい性格。
奇妙・不気味な物が大好きであり、カリブは見た目も性格も全てが理想の存在である。
バルト
スカイシャークの幹部の一人。
少年ながらも、グランボバトルにおいては天才的センスを持つ。
狼型グランボ「ヴォルグ」を相棒として気に入っており、バトルでは必ず使用してくる。
実は孤児の身の上でカリブに拾われた過去があり、カリブを父親のように見ていた。
子分
スカイシャークの子分たち。
キャプテンや幹部の雑用などをしているが、ドジを踏むことが多い。
グランボセイバー
グランボを使って平和を守る人たち。スカイシャークとは敵対関係にある。
メカエッグ
グランボのベースとなる機械。所持するメカエッグの数だけ、戦闘時にグランボを出すことができる。
ゲーム開始時は1つしか所持していないが、物語中で2つ入手することができる。
データボール
グランボのデータを記録した機械。最大6つまで持ち歩くことができる。
ノラグランボ
持ち主を持たず、大陸を徘徊する野生化したグランボたち。いわゆる雑魚敵である。
ハント
グランボを捕獲する行為。正確には、ノラグランボのデータボールを奪い取り、自らのものにすることである。
グランボの技の中には、ハント専用のものも存在する。
オマージュ元とは違う点はハントはダメージが入る攻撃技が殆どであるため、HPの調整を間違えてしまうと倒してしまいハントできなくなるというデメリットがある。
そのため捕獲ゲージとHPの管理、そして食べ物を使った効果的なハントが重要となる。
スカイシップ
上空を移動する乗り物。各大陸に一つずつ乗り場がある。
また、スカイシャークのキャプテン及び幹部はそれぞれ各自のスカイシップを所有している。
グランドチェンジ
グランドチェンジタワーを使い、大陸の姿を大きく変化させる行為の事。
火山地帯を水のグランボで水が多いジャングルに変えたり、草木生い茂る場所を火のグランボで枯れ木あふれる荒野にすることで大陸の環境を変化させる。その逆も然り。
使用したグランボの属性によって大陸の姿は異なり、登場するグランボも大きく変わる。また、特定のグランドチェンジを行うことでのみ行けるようになる場所も存在する。
グランドチェンジタワー
グランドチェンジを行うのに必要な塔。使用するにはグランボ一体の使用が必須である。
ワールドチェンジタワー
世界を変えることができるという塔。だが伝説上の話であり、実際に見たものはいないという。
本作で登場するグランボの一覧。
火属性
水属性
木属性
ポケモン…オマージュ元
この世界に隠された秘密(ネタバレ)
何故、グランボがいるのか、なぜグランドチェンジタワーがあるのか。その事実は誰も知らないのだ。ある人物を除いては。
遥か昔、何らかの原因で人間が住めない程に世界が荒廃してしまった。荒れ果てた大地を元に戻すため、とある博士が様々な生物を元にしたロボットであるグランボを、更には大陸に生息するグランボに命令を下す為の司令塔であるグランドチェンジタワーを全ての大陸に製作した。タワーの命令によりグランボは再び人間が住める環境へと変える為に、一斉にその大陸を改造し、環境が回復した事で、その役割を終えたかのようにグランドチェンジタワーも機能を停止した。
しかし、博士は将来世界が再び荒れてしまう自体が起きた時の為に、世界全体を一度に作り直せる機能を持ったタワー、ワールドチェンジタワーを作り出した。そして、そのタワーを管理する為に人間型のグランボ、バミューダが製作された。
そして、博士は相当慎重な性格である為、ワールドチェンジタワーを出現させるには、全てのグランドチェンジタワーを起動した上で、フォング、ラ・グーゲン、クスーフェ、バージス、マンダ・ザラ、ヴァイアといったモンスター型のデータボール同時に嵌める必要がある。そのワールドチェンジタワーも誰でも使える訳ではなく、タワーの入口を開き、装置を使用できるのは博士の子孫だけであり、その子孫こそがシズクなのだ。しかし皮肉にも、バミューダが世界を荒廃した原因である人間を排除しない限りは世界は荒れ果ててしまうということに気づき、ワールドチェンジタワーを使って世界を何もない状態にリセットさせようとするのであった。
バミューダの立てた作戦に必ずグランドチェンジタワーが関わったのも、シズクがグリーシャ……否、フォングのデータボールを回収し、ラ・グーゲンが街を襲撃したのも、そもそもバミューダがスカイシャークの幹部になったのも、スカイシャークとカケル達を利用して全てのグランドチェンジタワーの起動とモンスター型のデータボールを揃える為であった。
カケルがキャプテンカリブを倒した瞬間バミューダが本性を現し、残りのグランボ、ヴァイアのデータボールとシズクを奪いワールドチェンジタワーを出現させるのであった……。