ギエン「フフッ、折角いる囚人を利用しない手はあるまい?『圧縮冷凍』の逆。『解凍』だ……」(Case Fiie2)
概要
未来戦隊タイムレンジャーにおける「今週の怪人枠」で、30世紀の未来社会で犯罪を犯した末に逮捕、ロンダー刑務所に収監された囚人達のの総称。
ロンダー刑務所は宇宙人や機械生命体専用の刑務所らしく、作中で確認される限り地球人(ヒューマノイド)の囚人は1人もいない。
囚人達は圧縮冷凍の刑を受け、服役中は常に圧縮冷凍カプセルの中で過ごさなければならない。
基本的に圧縮冷凍は重犯罪者に対する刑罰であり、ドルネロも千年の刑を受ける予定だったが、ドルネロは腹心のギエン、リラと共に20世紀末の地球へタイムスリップして逃亡。収監されていた囚人達を次々と解凍して悪事を働く。
ボスであるドルネロの意向から目的が「金集め」と言う、戦隊でも類を見ない活動方針が特徴。
囚人達はドルネロやリラ、ギエンの計画に応じて圧縮冷凍から解凍され、
人間社会に溶け込んであの手この手で金銭や高価な物をかき集めてドルネロに献上している。
なお、集めた金が少なかったり、犯罪行為に加担するのを拒んだ場合、良くて再圧縮冷凍、最悪死刑にされてしまう。何時の組織も怠け者には厳しいのだ。
本編で再逮捕されたのはタイムレンジャーに捕捉された者のみ。
タイムレンジャーにバレず金儲けに成功していた者もいるようだ(コンピューターエンジニア・ゲート等)。
無関係の者がほとんどなのでドルネロへの忠誠心は低く、解凍された犯罪者達はタメ口で接する(かつてドルネロと面識があるのはマッドブラストとアーノルドKくらい)。
一度圧縮冷凍を受けた者は後で解凍されても解凍直後に細胞や物質が異常膨張して巨大化する「リバウンド現象」が発生する。囚人達はそれを防ぐための「巨大化抑制シール」が体のどこかに貼られているのだが、タイムレンジャーに追い詰められた囚人達は最後の悪あがきとして自らシールを剥がして(あるいは何らかの拍子で剥がれて)巨大化する。
タイムレンジャーには裁判権も刑執行権も無いため、圧縮冷凍し直されるだけであり、30世紀においては4年後の作品と違ってどんな大罪を犯しても死刑にはならない。そのため『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した妖怪軍団同様、怪人達が全員生存している(演出上、最終的に倒されて爆散しているように見える描写も多いが、厳密には「討伐」というより「封印」に近い)。
とはいえ、妖怪軍団が最終回で封印の扉の中で元気にダンスしていたのに対し、ロンダー囚人達はカプセルの中で身動きが取れず、意識がハッキリしている中で長い刑期を過ごさなければならず、中には下記のヘルズゲート囚のように終身刑を受けた者もいるため、その苦痛は計り知れない。
もっとも、刑期が終われば解凍されて釈放されることは示唆されており、(脱獄と時間保護法違反で刑期が伸びるであろうが)将来解放が約束されている分、妖怪たちよりマシとも言える(実質終身刑のヘルズゲート囚人は除く)。
タイムレンジャーに再冷凍圧縮を受けた囚人はカプセルに収められて彼等の拠点であるTR社事務所のロッカー(ドクロマークのステッカーが貼られている)に保管された。
この為、『vsゴーゴーファイブ』ではゴーゴーファイブがカラミティブレイカーを使った相手がゼニットだった訳である。(放送終了から年月が経っているため、再登場の可能性は低いが)作品の都合上、再生怪人として出しづらい欠点がある。再び解凍されて再登場しても爆死などは絶対にさせられない設定なので、圧縮冷凍シーンを描かなくてはならない都合がある。
また、死亡した囚人は幹部格であるギエンとドルネロのみである。
ほとんど人型だが、データベースによると三葉虫等人の形をしていない囚人もいるようで、
タイムレンジャーで全員が解放されたわけではないようだ。
なお、一般人には上述の事情は知られてはおらず、突如現れた怪物を謎の戦士タイムレンジャーが倒していると認識されている。
タイムファイヤーこと滝沢直人も当初は同じ認識であり、圧縮冷凍してもそれに気付かず放置しており、タイムレンジャーが回収している。
解凍されていない囚人は大消滅を機に2001年を脱出する際に1体残らず(ヘルズゲート囚に関してもCF20にてドルネロが鍵を押収したため同様)ドルネロがリラ、ギエン以外の全ての囚人の圧縮冷凍カプセルをトゥモローリサーチ本部に明け渡し、そのまま3001年の時間保護局へと回収した。
解凍された囚人達
囚人の横にある[●●]は作中における囚人番号。
声:宗矢樹頼
Case File.2に登場。
空中都市を爆破した罪で圧縮冷凍120年の刑を受けていた。
浅見グループ本社に爆弾をセットし、大金を要求した。
現金強奪犯キース [32]
声:松本大
Case File.3に登場。
300億円もの大金を強奪した罪で圧縮冷凍50年の刑を受けていた。
融合した物体を自在に操り、警備会社のコンピューターを乗っ取りハッキングしたり、自動車と融合して移動ができる。
モチーフはミジンコ。
連続誘拐犯ナバル [24]
Case File.4に登場。
子供をターゲットにした誘拐殺人事件により圧縮冷凍200年の刑を受けていた。
20世紀でも子供を誘拐し、身代金を得ようとする。卑怯者故に戦闘力が低いと思われがちだが、スピード勝負が得意。しかし、かつて格闘技のプロファイターであったタイムイエローの敵ではなかった。
デザイナー曰くモチーフはヤモリと言う事になっているが、どう見てもイモリである。
殺し屋マッドブラスト [30170]
声:田中一成
Case File.5に登場。
犯罪データ上では喧嘩による傷害罪で、15年の圧縮冷凍刑とされている。
しかし実際は巧妙に隠していただけで相手を殺害している。
殺人を趣味としており、殺した相手の装飾品をコレクションにしている。
ユウリの家族を殺した張本人。
宝石窃盗犯ルージェ [02475]
声:橘ひかり
Case File.6に登場。
宝石窃盗の常習犯で、圧縮冷凍15年の刑を受けていた。
女性に化け、ムーンクリスタルを狙う。やむを得ず巨大化してしまった事を嘆き、タイムレンジャーに説得される形で圧縮冷凍された。悪人である事に変わりはないのだが、極悪人という訳でもない模様。
ボウケンジャー劇場版にも一瞬だけ登場。
悪徳殺人医ドク [41]
声:新井一典
Case File.7に登場。
入院患者にただ切り刻むだけという無茶苦茶な手術を施して殺害した罪で圧縮冷凍500年の刑を受けていた。
病院の人間を洗脳し、杜撰な診察や治療を行い法外な治療費を要求した。種族は生体ロボット。
ハイジャック犯ナボコフ [53]
声:稲田徹
Case File.8に登場。
大陸間エアシップのハイジャック犯として恐れられている囚人。
リラにホの字らしく、有名な画家を連れ去り肖像画を描かせようとした。
モチーフは戦闘機。
声:青山穣
Case File.9に登場。
ドルネロの友人で、彼に警察の情報を横流ししていた。20世紀でもいちゃもんレベルの難癖をつけ法外な罰金を取り立てドルネロに貢いでいる。
ギエン達に先輩風を吹かせ、ファミリーの空気を悪くした。
設定的に本来ならロンダーズファミリーの幹部クラスと言えるはずだが言及はなかった。
声:谷昌樹
Case File.10に登場。
ドルネロに雇われた傭兵。一人につき500万円の賞金を受けたタイムレンジャーの抹殺を依頼された。
愉快犯ゴウガン [8]
声:清川元夢
Case File.11に登場。
西暦2975年に起こった連続殺人事件の犯人であり、自作の装置から出す催眠音波である都市の住民を操って殺し合わせ、住民の80%を殺害した。
モチーフは特定の宗教を思わせるものはなしと言う条件で漠然とした神のイメージ。
声:塩屋浩三
Case File.12に登場。
現代に暮らすアルクトゥース星人アルゴを脅し、彼の転移能力で窃盗を肩代わりさせていた。
Case File.45では小さい姿でTR社の事務所立ち退きを巡ってのドサクサの影で圧縮状態のまま復活していた。
デザイナーによるとスーツを着た水棲宇宙人。
賭博師ベリト [64]
声:水鳥鉄夫
Case File.13に登場。
違法カジノを経営していた罪で圧縮冷凍20年の刑を受けていた。
格闘家を戦わせて客に金を賭けさせ、イカサマで掛け金を総取りした。本体は非常に小さく、ボディースーツを着用している。
Case File.14に登場。
アヤセの友人であるカナル星人のレーサーだったが、スピード違反で事故を起こし、相手の父親が有力者だったために裁判で嵌められ、圧縮冷凍されていた。
現代にてアヤセと決着を付けようとレース対決を挑む。
リラから贈られたネックレスとブレスの電磁波により、戦闘体にされてしまう。
デザインイメージは仮面ライダー。
スナイパー・レイホウ [206]
声:宇和川恵美
Case File.15に登場。
殺し屋として名前を売り、圧縮冷凍120年の刑を受けていた。
ドルネロのタイムレンジャー抹殺計画を一人に付き700万円を報酬に受ける。
右腕のレーザーガンでの狙撃が得意で、ホナミを人質にタイムレンジャーをおびき寄せる。
モチーフは植物。
演/声:ドン貫太郎
Case File.16に登場。
舌が異常に肥えており、自分が不味いと判断した料理を出した店を放火で潰し、美味しいと思っても難癖をつけて放火し食い逃げしていた罪で圧縮冷凍180年の刑を受けていた。
モチーフは豚。
Case File.17に登場。
恐喝罪で圧縮冷凍180年の刑を受けていた。
人間に成りすまし、ギャングを結成して配下の不良達に2億円もの金を荒稼ぎさせていた。
女性教師に化けていたが、性別は(おそらく)男。
モチーフはそのまま不良。
声:石丸純
Case File.18に登場。
連続テロ実行犯として圧縮冷凍刑を受けていた。
ギエンに解凍され、浅見グループを乗っ取り破壊兵器ノヴァのエネルギー源を作らせた。
モチーフはテロリスト。
用心棒ハイドリッド [8215]
声:佐藤正治
Case File.21に登場。
あらゆるマフィアで用心棒を務めていた居合斬りの達人で、用心棒による殺人罪で圧縮冷凍105年の刑を受けていた。
現代では違法アルコール製造工場を管理している。
モチーフは侍。
演/声:東風平千香
Case File.22に登場。
結婚詐欺の常習犯として圧縮冷凍の刑を受けていた。
広末恭子に化け、数多くの男達から金や宝石を貢がせた。
モチーフはメドゥーサ。
エネルギー窃盗犯ウーゴ [2707]
声:長嶝高士
Case File.23に登場。
あちらこちらで電気エネルギーを喰い尽くしていた罪で圧縮冷凍3年の刑を受けていたマーシャル星人。語尾に「ビリ」と付ける。
衝撃を受けると体内の電気エネルギーが暴走して体外に放出される、特有の体質を持っている。
モチーフは毛虫。
声:鳥海浩輔
Case File.24に登場。
あちこちで意味もなく暴れ回り多くの人を傷つけていたチンピラで、圧縮冷凍10年の刑を受けていた。
彼が暴れた地域の価値の下がった土地をドルネロが買占め、その土地を欲しがった業者に高値で売りさばいていた。
モチーフは元々は森林保全ロボと言う連想から斧。
狂気の科学者ゲンブ [1524]
声:園部啓一
Case File.25・26に登場。
自分の国を作るという妄想に憑りつかれ、「ゲンブ空間」という異空間を作成し、その実験で多くの人を殺害した罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。残虐な経歴を持つ一方で、子ガメを飼うと言う一面も。
ゲンブ空間にタイムレンジャーを閉じ込め、コピー装置でコピータイムレンジャーとコピータイムロボを作成した。
モチーフはカメ。名前の由来は玄武と中国の通貨「元」。
エステティシャン・ドミーロ [1357]
声:御崎朱美
Case File.27に登場。
保護動物の内臓や人間の血をエステに使った罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
リラの美容パック作成のためにブラッディ・レイダーという海藻で海洋汚染を起こした。
名前の由来は『エステdeミロード』。ウルトラシリーズにはよく似た造形の宇宙人が登場しており、ドミーロのデザイナーもその宇宙人を手掛けた成田亨に影響を受けているとの事。
声:吉水孝宏
Case File.29に登場。
武器の密売を行った罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
現代にやってきたブイレックスを打ち取るために解凍され、ブイレックス捜索に乗り出す。
声:稲田徹
Case File.30に登場。
密猟の罪で圧縮冷凍の刑を受けていた自称「宇宙一の猛獣使い」。
槍から出す生物やロボットに当たると意のままに操れるチップにする光線を武器に、ブイレックスを奪おうとする。
カウンセラー・ゼクター [0621]
Case File.31に登場。
中途半端な治療を何度も施して患者を繰り返し通院させて金を巻き上げ、払えなくなると治療放棄して精神を破壊し殺してしまう悪徳精神科医。
潜入捜査でやってきたドモンを治療する。
モチーフはタツノオトシゴ。
声:川津泰彦
Case File.32に登場。
爆弾製造の罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
根は善良な性格で、騙されて爆弾を作っていたことを後悔し、刑期を終えることを望んでいたがドルネロに解凍され、要請を拒んだとしてピアス型コントローラーを取り付けられてしまう。
さらに逃げようとしても皆からは怪物として恐れられ、さらにはシティーコマンダーの追跡を受けてしまう。
Case File.1では圧縮冷凍シーンのみ登場。
モチーフはクリオネなどの海洋生物。
Case File.33に登場。
悪質な取り立てを行った罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
「にこにこ鬼金ローン」の社長・鬼金に変身し、悪質な取り立てを行った上に債務者を杖で叩いたり、債務者の家族を人質に取って犯罪を強要し、無理やり返済を迫る手口で金を稼ごうとした。
ちなみにモチーフになったのはあの怪獣。
ストーカー刑事アベル [0139]
声:緑川光
Case File.34に登場。
刑事でありながら暗殺組織の元締めとして殺人を繰り返していた罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
ユウリを愛するあまりストーカー行為を繰り返したため刑事をクビになり、ユウリに自分を追いかけさせようと暗殺組織に入るも、彼女とは別の捜査官に逮捕された。
特殊なガスでユウリを悪の道に引きずり込もうとする。
Case File.35に登場。
ハッキングの罪で圧縮冷凍90年の刑を受けていた。
都内の病院のコンピューターを停止させ、患者を人質に身代金を要求した。
モチーフはキーボード。
声:根本央紀
Case File.36に登場。
違法な武器の取引を行った罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
30世紀の武器を20世紀で高く売ろうとする。
モチーフは中国の商人。
Case File.37に登場。
破壊工作罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
タイムファイヤーを暗殺するために直人の声をコピーしブイレックスを乗っ取る。
声:岸尾だいすけ
Case File.40に登場。
窃盗罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
エンボスがばらまいたウイルスのワクチンを奪い取り、高値で売りつける。
モチーフはカメレオン。
予言者ストラウス [4288]
演/声:野口雅弘
Case File.41に登場。
嘘の予言をしていた罪で圧縮冷凍の刑を受けていた。
念道力で2001年で世界は滅ぶと世間の人々に信じ込ませて信者にし、金を貢がせた。
名前の由来はソロモン72柱のストラス。
声:置鮎龍太郎
Case File.46に登場。
罪状は不明。宇宙調査研究所を襲撃して人工衛星の自爆システムを乗っ取り、大金を要求した。
モチーフは爬虫類。
実際には存在しない架空のロンダー囚人
声:不破万作
Case File.38に登場。
映画撮影と称してタイムレンジャー抹殺を図るが、実はシオンの夢の中だけの存在。
モチーフは映画監督で、名前も黒澤明から取られている。
ヘルズゲート囚人
ロンダー囚人の中でも人格に難があったり、質の悪い犯罪を大挙犯した者は、ロンダー刑務所の奥にあるヘルズゲートという牢獄に収監される。詳しくは当該記事を参照
未来戦隊タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ
声:矢尾一樹
「タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ」に登場。
500人の人間を殴り殺した罪で圧縮冷凍500年の刑を受けていた。
呪士ピエールと合体し、合成災魔獣ボリピエールに変身する。
「タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ」に登場する逮捕された囚人の親族達。
呪士ピエールによって強化され、身内が逮捕された事を逆恨みして二大戦隊に挑む。
関連タグ
ケムール人:現代で悪事を働いた未来人の先輩。
アリエナイザー、ギャングラー怪人:同じく犯罪に手を染める怪人達。アリエナイザーとは、一部が異星人の犯罪者であることも共通している。
ヒトツ鬼:こっちは素体になった人達が(一部を除いて)全員生存した怪人達。