妖虫
ようちゅう
曖昧さ回避
広義の妖虫
妖虫とは、虫妖怪や虫の要素や姿を持った魔物や悪魔などの総称。
特に日本では妖虫とされる者の伝承が多く、その中でも蜘蛛は昔なら土蜘蛛、現代では仮面ライダーの蜘蛛男等、最終的に倒される悪役である事が多い。ただし、淵の主で水神である、夜の蜘蛛(コブ)はヨロコブなので殺してはいけないなど神格化される場合もある。
また虫は魂の化身であり、珍しい虫が現れるとそれは人の怨念が変じたモノであるとされ、凶事の予兆とされることもあった。
中東では、イナゴやサソリ、ハエ等の害虫が、疫病神や魔神とされる。
西欧においてはギリシャ神話やイソップ寓話では蟻や蝶が好意的に描かれている。
しかし全体的に地味な種類が多い為か、日本で人気があるクワガタムシは神の化身とされる反面、地域によっては不吉とされ、トンボでさえ羽根が刃である魔女のかぎ針等と呼ばれて恐れられている。
英雄に退治されたドラゴンや鬼の血肉が、毒虫や吸血虫に変じたという伝承もある。
妖虫一覧
- 芥の虫/足高蜘の変化/アスカトル/アトラク=ナクア/アナンシ/アバドン(アポリオン)/アラクネ(アルケニー)
- イクトミ/イシャトー・マジムン/イツパパロトル
- ウブ/ウンゴリアント
- 縁切蜘蛛/エンプーサ(エムプーサ)
- 応声虫/大蜘蛛/大百足/オード・ゴギー/オキクムシ/オルゴイコルコイ(モンゴリアンデスワーム)
- 蚊の精/蟷螂坂/カマキリ男爵
- 牛鬼/骄虫/ギルタブリル/琴虫
- 蜘蛛息子
- げじげじの化物/螻蛄
- ゴキブリの霊/ゴルベーザ/金色姫/コンリット
- 最猛勝/サスシスティナコ/実盛虫/三尸(しょうけら)
- シェロブ/酒虫/謝豹虫/シャッガイからの昆虫怪物/朱蛾/常元虫/焦螟/絡新婦
- 針口虫/神虫
- スカラベ
- 善徳虫 → 平四郎虫の記事に記述あり
- ゾボ
- 大武/蛇蝎/タランチュラ/ダルヴ・ダオル/タンムズ
- チクリ/チバ・フー・フィー/チョウケシン
- 土蜘蛛/恙虫
- 手だけがサソリ/鉄蟻
- ドゥルジ/常世の神/ドラゴンフライ
- 二頭虫
- ぬれはがち
- 野守虫
- パイビリカ/蝿の化物/バエル/化けかたつむり/パズズ/蜂王/パピルサグ
- 蜚/鼻孔の虫/火間虫入道
- ブラックウィドウ
- 平四郎虫(オオガ虫)/ベーヒアル/ベルゼブブ/ペレシト
- 賁
- マンティスマン
- 水蜘蛛/ミュルミドン/ミルメコレオ
- 百足女房/ムリアン
- モス/もみ
- ヤウシケプ
- ヨーウィー/夜雀
- リオック
- ル・カルコル
- ワーム
※「針聞書」の虫は該当記事へ。
※18世紀まで、中国では哺乳類、鳥類、魚類以外の漢字で虫偏が付く動物は全て虫だった。
女神転生の妖虫
初出は『真・女神転生if…』の飽食界の支配者”邪神”オーカスに寄生して操っていた、真のボス”妖虫”パラサイトである。
『デビルサマナー』で通常出現する種族となったがDARK悪魔であるため、仲魔にしたい場合には主に合体するしかなかった。
所属する悪魔は人間の怨みや魂が虫の姿に変じたものや、虫の要素を持つ魔物であり、”龍王”や”邪龍”などの龍族の下位種族でもある。(なおワームとフクチュウムシは”邪龍”である。)
作品によってはモスマンが”妖獣”とされていたり、”鬼女”であったアルケニーが所属する場合もある。
また蝶、甲虫は”妖精”、蝿、蝗などは”魔王”や”堕天使”に所属しているものが見られ、アンリ・マンユ、ドゥルジ、ジャヒーなどのゾロアスター教のダエーワ達は虫の羽を生やしている。
『葛葉ライドウシリーズ』では種族分類が変更になり”外法属”オキクムシ/ジョロウグモ/アルケニーや”銀氷属”チョウケシンが登場した。
なお『アバドン王』では妖虫ではないが、ある存在によって造られた虫である運喰い虫、”戦斗虫”太郎丸/次郎丸/天斗丸、”アバドン虫”アポリオン/サイコアポリオンが登場する。
『ペルソナシリーズ』ではフィレモンなど集合的無意識の存在は蝶をシンボルとし、『ペルソナ3』と『ペルソナ4』には甲虫の姿をしたアルカナ皇帝のシャドウ死甲蟲/金剛蟲/黄金蟲が登場している。
PCで発売された『偽典・女神転生』では”下魔”という種族にナアス蝿、アバドンズ、ベルゼブブの下僕という虫の群れの悪魔が登場している。