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新撰組の編集履歴

2022-02-03 20:35:52 バージョン

新撰組

しんせんぐみ

新撰組とは、幕末の京都で尊皇攘夷派(討幕派)志士を取り締まった治安維持組織・浪士隊。

幕末の頃、京都を中心に活動した治安組織。pixivでは、これに関連した作品イラストに付けられるタグ

一般的な表記は「新選組」がほとんどで、pixivでは「新撰組」が多い。

(なお、どちらでも意味に違いはなく、当時から混用されていたらしい)


概要

江戸幕府支配が揺らぎ、政情不安となった江戸時代19世紀後半の日本

文久3年(1863年2月清河八郎が作った「浪士組」は、上洛する将軍徳川家茂護衛のため江戸を出発。その中に、芹沢鴨近藤勇土方歳三山岡鉄舟などが参加していた。3月に浪士組は江戸へ戻り、近藤や芹沢らは京に残って、京都守護職に就任した会津藩主松平容保御預かりの「壬生浪士組」を結成。8月に起こった、八月十八日の政変に出動し、その功績が認められ9月に「新撰組」を拝命し、同月に派閥争いで芹沢一派を殺害した。

文久4年・元治元年(1864年)の6月に、池田屋事件禁門の変で活躍し、一躍名を轟かせ、同年10月に伊東甲子太郎らが入隊する。市中見廻りで多くの尊王攘夷派や倒幕派を摘発し、のちに幕府直属となる。しかし、慶応3年(1867年)10月に徳川慶喜大政奉還がなされ、264年続いた江戸幕府の世は幕を下ろした。そして、同年11月に思想の違いから脱退し御陵衛士となった伊東らを殺害した。(油小路事件)

慶応4年・明治元年(1868年)に戊辰戦争が起こると鳥羽・伏見の戦いで敗北。治安組織としての新撰組はここで役目を終える。

江戸へ撤退し、新政府軍の甲府進軍を阻止するために出征するが、進軍にもたついているうちに先に甲府を占領され敗退。江戸へ帰還後、3月に名を「甲陽鎮撫隊」と改め、甲州勝沼の戦いで敗走し、構成員の方針の違いにより隊は分裂。新撰組の名に戻し流山で土方らに隊を託し、近藤は新政府軍に投降しその後処刑。沖田総司は肺結核で病死。斎藤一会津で戦い、明治の世では警察官となり西南戦争抜刀隊に参加、その後も長寿を保った。土方は北海道へ向かう榎本武揚と合流し、明治2年(1869年)に函館戦死。その後、新撰組は降伏し、遂に解散となった。


立場

清河八郎は尊王攘夷派で、むしろ反幕府的立場を取っていた(そのため、江戸に戻ってから殺害される)。初期メンバーの中にも根岸友山のように攘夷・倒幕派がいたが、幕領・旗本領が多い多摩出身の近藤・土方が実権を掌握し、佐幕派の中心である会津藩の後援を得た段階で、完全に幕府(というか会津藩)寄りの組織となった。

しかし、それが新撰組の命取りとなる。松平容保を気に入っていた孝明天皇が崩去してから、朝廷は公武合体派より倒幕派が有力になり、容保の配下として倒幕派を捕縛・殺害していた新撰組は、復権した倒幕派(特に、藩士が大勢殺された長州藩士や土佐藩士)に会津藩もろとも敵視されてしまい、戊辰戦争で東北地方の諸藩が大きな被害を受けるきっかけの一つを作ってしまったともいえる。

京都では、市民は西国出身者が多い尊王攘夷・倒幕派に親近感を持っていたため、完全にアウェーであり不人気だった。おまけに、広く信仰を集める壬生寺西本願寺に居座り、境内で大砲の訓練をするなど色々と迷惑を掛けたため、余計に嫌われる羽目になった。それでも徐々に打ち解けた地元民もいたようで、隊士の葬儀を地元民が手伝ったという記録が残っている。


その強さ

「新撰組は逃げ回ってばかりいるのに、何故か強かった」などと言われる新撰組の戦術は、徹底した集団戦法だったとされる。例えば四方から一人ずつ敵に斬り掛かり、相手が攻撃を捌き切れなくなったところで一斉に攻撃する、などだ。多人数に追われたときも包囲されない細い路地へ逃げ込み、振り向きざまに相手を斬り捨てるといった戦法で切り抜けた。其れ故、当初「壬生の食い詰め浪人衆=壬生浪」と侮蔑・嘲笑された彼等は次第に「壬生の人喰い狼=壬生狼」と呼ばれ恐れられる様になっていった。また家屋などへ突入する際には、最初に斬り込む者を「死番」と呼んで当番制とし、スムーズな突入ができるようにした。

これらの戦法は京都市街では非常に有効で、結成時の幹部で“敵”に斬られて死んだ者は一人もいない。もっともそれは戦死者より内部粛清で死んだ者の方がはるかに多いということでもあるので、あまり威張れたことではないかもしれないが……



その後

当然ながら、同志を大勢殺された西国出身者が首脳の大半を占める新政府では、とことん厳しい追及を受けた。会津藩ですら完全な領地没収を受けず、家老を切腹させて勘弁してもらったのに、自分から投降した近藤があっさり斬首されたくらいである。

当事者記憶が残っている明治大正期には、維新政府に刃向った「敵」として評価されない時期が長かったが、講談などに出る機会が多いため、それなりに人気はあったらしい。単純な悪人というより、主役の志士達のライバル的扱いも受ける事があった。

しかし、昭和に入り、子母澤寛の「新選組始末記」などが出ると、ようやく再評価を受け始めた。太平洋戦争末期には戦闘機隊の名前に使われるなど、一定の人気が出ていた。その後も多数の小説その他諸々が出続け、現在では幕末日本の象徴的な日本史に輝く存在として、神様羽織を買うほど根強い人気を誇る。


おもな隊士一覧

太字は最大規模化(1865年6月)当時の役職。【】内は他の部隊での役職。

名前加盟時期役職(戊辰戦争終結迄)主な流派
芹沢鴨1863年初代(筆頭)局長→粛清神道無念流剣術
近藤勇1863-68年二代目局長→(甲州勝沼の戦い)甲陽鎮撫隊隊長→斬首天然理心流剣術
新見錦1863年局長→副長→粛清神道無念流剣術
山南敬助1863-65年副長→総長→粛清小野派一刀流北辰一刀流剣術
土方歳三1863-69年副長→(甲州勝沼の戦い)甲陽鎮撫隊副隊長→【旧幕府軍】参謀→(箱館戦争)陸軍奉行並→戦死天然理心流剣術
伊東甲子太郎1864-67年組頭二番→参謀→軍奉行→脱退→【御陵衛士】盟主→(油小路事件)暗殺北辰一刀流剣術
沖田総司1863-68年副長助勤→組頭一番→一番隊組長→小銃頭→副長助勤→病死天然理心流剣術
永倉新八1863-68年副長助勤→二番隊組長→小銃頭→副長助勤→(甲州勝沼の戦い後)【靖兵隊】副長→降伏神道無念流剣術
斎藤一1863-68年副長助勤→組頭四番→三番隊組長→槍頭→【御陵衛士】→副長助勤→(会津戦争)【会津新撰組】局長→降伏一刀流剣術または無外流剣術
松原忠司1863-65年副長助勤→組頭七番→四番隊組長→病死関口流・北辰心要流柔術
武田観柳斎1863-67年副長助勤→組頭六番→五番隊組長→軍奉行→除隊→粛清北辰一刀流剣術
井上源三郎1863-68年副長助勤→組頭三番→六番隊組長→槍頭→副長助勤→(鳥羽・伏見の戦い)戦死天然理心流剣術
谷三十郎1864?-66年副長助勤→組頭八番→七番隊組長→大銃頭→死亡直心流剣術・宝蔵院流槍術
藤堂平助1863-67年副長助勤→八番隊組長→大銃頭→脱退→【御陵衛士】→(油小路事件)戦死北辰一刀流剣術
三木三郎鈴木三樹三郎1864-67年目付→九番隊組長→監察方→脱退→【御陵衛士】→【薩摩軍】一番隊→【赤報隊】二番隊隊長→【新政府軍】徴兵七番隊→軍曹北辰一刀流剣術
原田左之助1863-68年副長助勤→小荷駄雑具方→十番隊組長→小荷駄奉行→副長助勤→(甲州勝沼の戦い後)【靖兵隊】副長→(上野戦争)【彰義隊】→戦死種田流槍術
尾形俊太郎1863-68年副長助勤→組頭五番→監察方兼文学師範→副長助勤→(鳥羽・伏見の戦い)目付→(会津戦争)除隊不明
山崎烝1863-68年監察方→小荷駄雑具方→監察方→副長助勤→(鳥羽・伏見の戦い)戦死香取流棒術
島田魁1863-69年監察方→監察方兼伍長→(会津戦争)軍目→(箱館戦争)降伏心形刀流剣術
篠原泰之進1864-67年監察方兼柔術師範→脱退→【御陵衛士】→【薩摩軍】→【赤報隊】二番隊→【新政府軍】軍曹北辰一刀流剣術・良移心倒流柔術


創作の新撰組

イケメンに描かれることが多い。時代劇はもちろん漫画や隊士と恋愛できる乙女ゲームもある。

最近では男性アイドルのアニメでも新撰組の舞台に挑戦するエピソードがあるなど女性人気が高い。


架空の隊士

加納惣三郎 田代彪蔵 深町新作 松永主膳 鹿内薫 長坂小十郎

ゲーム・漫画・アニメの隊士

真田小次郎 鷲塚慶一郎 雪村千鶴 秋月小次郎 富永セイ 鵜堂刃衛 加納惣三郎(るろうに剣心) 見田健


関連イラスト

史実の新撰組

風雲 新撰組 -幕末伝-新撰組

かっこいい新撰組

双璧新撰組幹部イメージ

何か違う新撰組

新鮮すぎる新撰組艱難辛苦を分かち合う新撰組――


関連タグ

総合

日本史

江戸時代 幕末

江戸 調布 京都 壬生 会津 函館

壬生の狼 壬生狼

壬生浪士組 甲陽鎮撫隊 御陵衛士

池田屋事件 天満屋事件 油小路事件

試衛館 天然理心流 近藤周斎 松本良順 清河八郎

浅葱色 島原遊郭

御用改めである御用改めである!


pixivにおける二次創作

絵師新撰組化 新撰組パロ


新選組を主題とする作品

小説


映画

  • 御法度(1990年)
  • 壬生義士伝(2003年)
  • 燃えよ剣(2020年)※公開は2021年

テレビドラマ

  • 新選組血風録(1965年、1998年、2011年)
  • 燃えよ剣(1966年、1970年、1990年)
  • 新選組始末記(1961年、1977年)
  • 壬生義士伝~新選組でいちばん強かった男~(2002年)
  • NHK大河ドラマ新選組!』(2004年)
  • NHK正月時代劇『新選組!! 土方歳三 最期の一日』(2006年)
  • 輪違屋糸里~女たちの新選組〜(2007年)

漫画アニメゲーム


外部リンク

Wikipedia「新選組」

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