「あたしに会うために人間を取り込んで復活したのかい?ずいぶん情熱的じゃないか」
「(掛け声)」
データ
別名: | 妖麗戦士・妖艶戦士(公式で呼び方が分かれている) |
---|---|
身長: | 49メートル(等身大にも縮小可能) |
体重: | 3万9千トン |
飛行速度: | ? |
出身地: | 超古代の地球 |
一人称: | あたし |
CV(兼人間態): | 上坂すみれ |
演(スーツアクトレス): | 安川桃香(トリガー、デッカー) |
デザイン: | 武藤聖馬 |
概要
3000万年前に石像となって封印されていたが、突如として復活した闇の三巨人達のリーダー格(もっとも、ヒュドラムのみカルミラ達より100年早く復活していた模様)。
残忍かつ執念深い性格の持ち主だが、とある惑星で眠りに付いたままだったダーゴンを叩き起こしたり、後述の経緯で暴走しかけたヒュドラムを制止させたりと、妙に面倒見の良い姉御肌なところがある。
「〜なのかい?」「〜だねえ」といった尊大な女王様口調も相まって、タイムボカンシリーズに登場する三悪のリーダー格を彷彿とさせる。また「情熱的」という言葉も口癖らしく、好んで使っている。
パワーではダーゴン、スピードではヒュドラムに劣るが、総合力では二人を圧倒する程の戦闘能力を持つとされる。実際、第17話や第23話ではこれを裏付けるほどの強さを見せている。
専用武器は「カルミラバトン」と呼ばれる発光体で、名前の通り中央部を持って回しつつ敵に打ちつけて用いるほか、高速回転させることで旋風を放つこともできる。なお、如意棒よろしく伸縮自在である。
また、ムチ状の光線「カルミラウィップ」も使用でき、遠距離への物理的な攻撃も可能。ただし威力は攻撃時の自身のサイズに左右されるようで、例えば等身大のまま50m級の石像を破壊、といったことは難しい様子。
この他、上述の武器や怪獣の召喚、さらに空間移動といった能力も使用でき、その際には赤黒い闇のオーラが発生する。
更には両腕から赤黒い闇を纏った光線「カルミラフィンガースパーク」を放てる(NEW GENERATION THE LIVE ウルトラマントリガー編STAGE4でも元ネタのカミーラがよく似た必殺光線を放っている)。
ウルトラマントリガーに何らかの恨みを抱いており、執拗に付け狙う。
また、「エタニティコア」と呼ばれる謎の物体を狙っている模様。
『ティガ劇場版』で愛憎戦士カミーラがマドカ・ダイゴを「ダイゴ」と呼んで元カレと同一視していたのとは対照的に、マナカ・ケンゴを単に「人間」と呼んだり、3000万年前に会っていた割に覚えている様子がなかったりと関心が薄い。
容姿
モチーフの愛憎戦士カミーラ同様、金と銀を基調としたカラーリングであるが、各所に追加で黒も配色されている。各部のディテールもカミーラより複雑化しており、上腕部から伸びる羽衣状の装飾が最大の違い。
足元は女性らしさが強調されたヒール型であり、足の爪先はにせウルトラマン系統の敵キャラと同様に先端がカールしている。
スタイルも良く、別名の通り妖艶または妖麗な雰囲気を放つ。
耳元から人間でいう横髪のような装飾が生え、紫の口紅を塗ったかのように見える唇もカミーラとは異なっている。ウルトラマン顔のキャラクターとしては特に口元の造形が強調されていると言える。
両頬の涙ラインはカミーラよりも太く強調され、まるで大粒の涙を流しているようにも見える。
劇中での行動
- 第1話
「よくも…よくもこの私を…トリガーーーー!!」
封印され石像となった状態で宇宙を漂っていたが、頭部に小惑星が激突したことがきっかけで封印が解ける。復活して早々に上記のセリフを口にしつつトリガーへの怒りを露にし、カルミラウィップで周囲の小惑星を破壊していた。
その後は人間大の状態で火星へと降り立ち、ゴルバーを使役してトリガーの石像が眠る超古代の遺跡を襲撃。自らも遺跡内部に侵入し石像となっていたトリガーを発見、「もう少し感動的な再会を期待していたんだけどねぇ…」と言いつつ石像に攻撃を加え、その場にいたマナカ・ケンゴを一蹴する。さらなる攻撃がユザレの幻影によって防がれると「また会うとはねぇ」と知っているかのような様子を見せ、立て続けに攻撃を加えてユザレの幻影を消滅させた。
しかしケンゴに呼応したトリガーの力により吹き飛ばされた上、そのままトリガー復活の瞬間を目の当たりにし驚愕する。
ゴルバーとトリガーの戦闘が始まると自らも巨大化して乱入し、ゴルバーとのタッグでトリガーを強襲。雨が散布され始めるとトリガーをぬかるみに叩き付け、自身も泥まみれになりながら戦い狂気的な笑い声を上げていた。
しかしサークルアームズの復活でそれを手にしたトリガー相手に劣勢となり、カルミラウィップでの攻撃も全て防がれてしまう。直後にトリガーが放ったゼペリオン光線を受けそうになるが、ゴルバーを身代わりにさせて防ぐと、「そうじゃないとつまらないねぇ!」と言い残して撤退した。
- 第2話
以降は同じく封印された二人の仲間の行方を探していたらしく、どこかの惑星で逆さになって埋もれたまま封印されていたダーゴンを発見。カルミラウィップを振るって物理的に封印を解き、さらに蹴りを入れて叱咤し叩き起こすというかなり手荒なやり方で復活させた。
なおこの時、封印から3000万年が経過したこと、及びトリガーを「見つけた」ことを彼に話しており、ダーゴンを復活早々に地球へと向かわせたのも彼女だった様子。
- 第3話
ヒュドラムと交戦していたトリガーとGUTS-SELECTの前にダーゴンと共に現れ、ナースデッセイ号に戦いの邪魔をされて激昂したヒュドラムを「アンタがキレたらこの星(=地球)が滅ぶ」とカルミラウィップで諌め、トリガーに「今度はもっと情熱的にね、トリガー…」と告げて去っていく。
その後、海底と思われるアジトでなおも怒りの収まらないヒュドラムにビンタをかまして落ち着かせると、3000万年前からの悲願であるエタニティコアを手に入れる決意を新たにした。
- 第4話
海底のアジトにて、ヒュドラムに「ユナを苦しめればユザレが覚醒する」という情報を確認した後、ダーゴンに「トリガーはどうする?」と聞かれると突然怒りを露にし、第1話さながらにカルミラウィップを岩に打ち付ける。
この際「3000万年前の恨みを思い知らせてやる」と発言しており、彼女のトリガーへの憎悪は並々ならぬものであることが窺える。
また、ケンゴが見た夢の中にて、他の2人共々超古代文明の街を破壊し高笑いを上げている。ケンゴはこの夢の中の光景をトリガー自身(もしくは先代の変身者)の過去の記憶であると推測しているが…?
- 第5話
トリガーとの戦いで撤退し地中に隠れていたデスドラゴに闇の魔力を注入して暴れさせた。恐らくユナを確保する為にトリガーを引きつける囮として使役したと思われる。
- 第7話
高台でダーゴン、ヒュドラムと共にバロッサ星人四代目を観察。「あのロボットと一緒に別次元からやってきたのかもねぇ」と推測する。その際ヒュドラムの傷が治り切っていないのに目を付けて小突き、彼の悶絶を誘う。ヒュドラムに「やめて下さい!」と言われるとますます小突きの勢いを増し、「ここが痛いのかい?」と言って彼とじゃれ合い始め、軽いSっ気を見せた。
- 第9話
声のみの登場。ガーゴルゴンに「ユザレを石に変えてあたしのところへ持ってきな!!」と命令した。
- 第11話
冒頭から市街地に現れ、トリガー・マルチタイプと戦闘。トリガーを圧倒しつつ、「昔のアンタはもっと傲慢で美しく、情熱的だったよ!!」と、愛憎入り混じった言葉をぶつける。
そして闇の呪術をトリガーにかけ、彼を拘束。変身者であるケンゴが突如3000万年前に飛ばされ、それに伴いGUTSスパークレンスもインナースペースから放逐されたことでトリガーが活動を停止すると、「3000万年、この時を待ち焦がれてきたんだ」と、他の二人と共にその様子を見つめていた。
ケンゴが飛ばされた超古代の世界では、エタニティコアの鍵たるユザレの奪取をかつてのトリガー=トリガーダークに任せ、ケンゴが見た記憶と同じく、ダーゴン、ヒュドラムと共に文明を破壊していた。
トリガーダークが彼らの元に戻ってくると、彼がユザレを取り逃がしたことを知る。その際、ヒュドラムにはエタニティコアの在処について強く問いただしたのに対し、トリガーダークがユザレを取り逃がした事についてはそれほど咎める様子もなく、彼に「次は期待していいんだね?」と胸を撫でるなど、親密な関係性を窺わせた。
その後トリガーダークが再びユザレを襲撃し、見事連れ帰ってくると、エタニティコアの在処である古代遺跡へ4人で向かう。4人を説得しようとするユザレを意に介さず、念力でユザレを操ってコアの封印を解き、自分達の目的がエタニティコアのエネルギーを利用して人間を消し去り、世界を闇の一族だけの世界に作り変えることだと告げる。
悲願であるコアへと辿り着くと、歓喜のあまり真っ先にコアへ向かったヒュドラムを諌め、最初に力を手にするのはトリガーであると決める。この際、「“最愛”のトリガー」と発言しており、二人の関係は恋人同士であることが改めて明らかとなった。
しかし、あと一歩のところでエンシェントスパークレンスを手にしたケンゴが乱入し、驚愕する。
その一方、現代ではトリガーダークが復活したことで、「おかえり……あたしのトリガー!!」とこれ以上ないほどに歓喜していた。
- 第12話
3000万年前の世界で、ケンゴによってトリガーダークが光の化身ウルトラマントリガーへと転身したのに驚愕。マルチ、パワー、スカイの3タイプに分身したトリガーに、ダーゴン、ヒュドラムと共に対峙する。その際、ケンゴに向かって「私のトリガーを返せぇぇぇぇぇ!!」と、凄まじい恨みの言葉を向けた。
3人のコンビネーションでパワータイプ、スカイタイプの分身が消滅し、トリガーをマルチタイプ一人の状態にまで追い詰めるが、ユザレの祈りによってエタニティコアの力の一端がトリガーに宿り、その力で二人もろとも石化され、宇宙へと放逐された。
一方現代では、破壊の限りを尽くすトリガーダークに歓喜するが、ケンゴが帰還したことで3000万年前の記憶が蘇り混乱。ケンゴが変身したトリガーと戦闘するトリガーダークに加勢しようとダーゴン、ヒュドラムと共に巨大化するが、ダーゴン、ヒュドラムがトリガーダークに押し返されるまさかの事態に遭い、堪らず「どういう事だい!?」と驚く。さらにトリガーダークの放った闇の稲妻に巻き込まれた上、その後ケンゴがさらに変身したグリッタートリガーエタニティのグリッターゼペリオン光線、及びマルチフォトンを四人揃って喰らってしまう。
ケンゴに対する怒りのあまり「何なんだよ!?お前はァ!!」と怒り狂いながらトリガーに突撃しようとするがダーゴンに制止され、ヒュドラムの言で一時撤退を決める。去り際「許さないよ……マナカ・ケンゴォォォォォ!!」と、今までとは比べ物にならないほどの憎悪を込めた捨て台詞を吐いていった。
ケンゴがかつてのトリガーの精神そのものである事も知らずに。
- 第14話
何処かの海底にて岩盤に八つ当たりするようカルミラウィップを叩きつけていたが、その時突如アブソリュートディアボロが襲来、エタニティコアを奪うことを一方的に宣言された為戦闘になるも、続けてやって来たアブソリュートタルタロスに止められる。
彼からエタニティコアへの接触を傍観することを要求され、「私達に何の得がある?」と当然反発するものの、至近距離からいつでも「アブソリュート・デストラクション」を喰らわされる状態に陥り、脅しに屈するも同然の形で渋々承諾する。
アブソリューティアン達が撤退して行った後、前回の戦いの傷が癒えてなかったことや、戦うほどの力が残っていないことを悔しがった。
- 第15話
真っ黒な衣装に身を包んだ人間態(演:上坂すみれ)を披露。その姿で宇宙線研究所へと赴き、警備員をカルミラウィップで撃退して侵入する。
オペレーションドラゴンを遂行中のGUTS-SELECTを目撃すると、「上手く行くように願っているよ」と意味深に呟き、元の姿に戻って去っていく。
その後、GUTS-SELECTの拘束が解けそうになったディアボロをダーゴン、ヒュドラムと共に拘束。「トリガーを、マナカ・ケンゴを倒すのはこの私だよ!」と言い放ち、オペレーションドラゴンの完遂を見届けると 「協力してやるのはここまでだ。退くよ!」と去っていった。
前回タルタロス達に出し抜かれたことを相当根に持っていたようで、今回はディアボロを妨害する為だけに利害の一致したGUTS-SELECTと一時的に共闘することとなった。
- 第16話
ダーゴン、ヒュドラムとは別行動をしており、亜空間でケンゴへの憎しみを滾らせていた。
- 第17話
「ケンゴ………ケンゴ………マナカ・ケンゴォォォォォ!!」
同エピソード終盤に突如ケンゴ=トリガー、イグニス=トリガーダーク、メツオロチの三つ巴の戦いに乱入し、メツオロチやトリガーダークそっちのけで、自らにとって忌々しいケンゴを滅さんとトリガーに襲い掛かる。戦闘の最中、サークルアームズを奪って襲ってきたトリガーダークに対しても容易く撃破し、「偽者が…!」と忌々しく吐き捨てた。その際左胸にダメージを負うも、それでも尚彼女の怒りと憎悪は収まらなかった。
「マナカ・ケンゴ…!お前はこの程度じゃ済まさない…!とことん情熱的に行こうじゃないか!!」
慌てて制止しようと現れたダーゴンを押しのけ、なお戦おうとしたが、満身創痍のトリガーを守ろう前に立ちはだかり、各自武器を手にするGUTS-SELECTの面々を見で、第10話で実感した「人が持つ『誰かを守りたいと言う強き心』」の畏怖を知ったダーゴンに「この人の力を……甘く見れば痛い目を見るのは我々の方だ……!」と諭され、渋々撤退した。
奇しくもケンゴに執着したことで、これまで眼中に無かった人間個人や、GUTS-SELECTの面々等を結果的にだが意識するようになったとも言える。
- 第18話
ケンゴの夢の中で、どこかの場所でトリガーダークと共にセグメゲルと対決。トリガーダークがセゲルフレイムをモロに浴びて毒で苦しんでいる間一髪の所を救出し、抜群のコンビネーションでセグメゲルを撃破。荒れ狂う炎の中、カルミラと見つめ合うトリガーダークの姿がそこにあった……。
同じ頃、海底でトリガーダークの幻影を見たことで、うわ言のように「トリガーが帰ってくる」と独り言を言っていたが、後にその幻影は何者かが意図的に見せたものと判明。
- 第19話
「ほざくなぁ!!お前ごときが生意気な口を利くんじゃないよ!!」
ヒュドラムが自身とトリガーを侮辱する言葉をしたことで逆鱗に触れ、そのまま取っ組み合いの喧嘩となる。地上へと場所が移ってもなお激しい争いを繰り広げる2人を止めに入ったダーゴンから「これは恐らく、何者かの罠だ!我らは皆、幻影を見せられていたのだ!」と説明されるも、逆に両者の火に油を注ぐ結果に陥り、状況が悪化してしまう。
そこにトリガーが割り込んできて乱戦となるが、それでも尚カルミラはトリガーを乗っ取った(と思い込んでいる)ケンゴに激しい憎悪を向け、カルミラウィップの二刀流で責め立てた。
カルミラ「お前ごときがトリガーの体を……消えろ……消えろォォォォォ!!」
ケンゴ「……カルミラ……泣いてる……?」
そして、キリエル人の企みでその場に居合わせてしまったユナとミツクニに「力が有るなら使ってみろぉぉぉ!!」と叫びながら襲い掛かったことで、ユナがユザレの末裔として完全に力が覚醒。トリガーに光を与えたことで、その怒りと憎悪は頂点に達した。
カルミラ「何故だ……何故……!?」
ケンゴ「トリガーといる君は……幸せそうだった……」
だが、第18話の夢の内容を思い出したケンゴに宥められ、彼の言葉に激しく動揺し、泣き叫びながら撤退した。
- 第21話
前回の影響でアボラスとバニラが復活し暴れ回る様子を、ダーゴンと共にアジトにて監視する。
この事態を好機を見たカルミラは「この混乱に乗じてユザレを拐っておいで」と指示するも、ダーゴンは「今は慎重に動くべきだ」と警戒を促した。
既に幾度もユザレの力を見たダーゴンにとって当然の警告だったのだが……第19話でヒュドラムが自身に逆らい、姿を消したことがトラウマになったのか、「ヒュドラムだけでなく、お前まで私に逆らうのか!?」とカルミラは狂乱に陥る。ダーゴンは「そうではない!大事な時だからこそ、我々が力を合わせて……!」と改めて説得しようとしたが、カルミラは「黙れ!」と一蹴し、互いに睨み合う事態となる。
その後、カルミラもどこかへと姿を消し、ダーゴンは一人ぼっちに……。
第22話
ヒュドラムにダーゴンと共に突然呼び出される。二人でヒュドラムを訝しんでいたところを、ダーゴン共々ヒュドラムの襲撃を受け、電撃で拘束されてしまう。
しかしその後自力で抜け出し、イグニスが変身したトリガーダークとの戦闘で満身創痍となっていたヒュドラムの前に現れ、彼を捕食して粛清。「不味いねぇ…でも、あんたの闇はあたしが使ってあげるよ」と、高笑いを上げるのだった…
第23話
ダーゴン「カルミラ!ヒュドラムはどうした?」
カルミラ「あの裏切り者かい?情熱的な最期をくれてやったよ……!」
ダーゴン「っ…!手にかけたというのか…! 我らは、同じ闇の一族!最早、お前にはついて行けぬ……!」
カルミラ「トリガーは光に落ち、ヒュドラムは裏切った!次はアンタって訳かい!!」
カルミラを見限ったダーゴンをヒュドラムの闇の力で洗脳し、ユザレの力を持つユナを捕らえるための駒として使役。
しばらくは暴れ回るダーゴンを静観していたが、正気に戻った彼がトリガーとの決闘に臨んだのを見て乱入。
「はっはっはっ……!喜んでいられるのも今の内だよ!!」
洗脳を強化してダーゴンを完全に暴走させ、制止に入るトリガーを妨害して終始圧倒。グリッタートリガーを変身解除に追い込む恐るべき強さを見せた。
そして、倒されたダーゴンの闇を「人間に歩み寄ったヤツの炎は最悪の味だよ!」と吸収しパワーアップ。
等身大に戻るとケンゴを襲撃してユナを拉致、彼女の力を利用してとうとうエタニティ・コアの奪取に成功する。
「コレがエタニティ・コアの力……! この力さえあれば……あたしは神にでもなれる!!」
歓喜の叫びとともに無限の光の力を取り込んだカルミラの肉体は、内部から腫瘍が噴き出るかのように変異を開始。
最大最悪の邪神・メガロゾーアとして顕現を果たしたのだった。
以降の邪神としての活躍は当該記事を参照されたし。
愛憎の闇に生きた女王、差しこんだ光(最終話)
その後はメガロゾーアの姿で暴れ回り、東京を廃墟に変えるほどの甚大な被害を齎すが、最終決戦でトリガートゥルースとなったトリガー、およびGUTS-SELECTとの死闘の末、遂に敗北。メガロゾーアとしての肉体が爆散し、致命傷を負う。
「何故、あたしを……闇を拒絶する……!?」
今際の際、精神世界に現れたケンゴと対峙し、泣きじゃくりながらそう問いかける。
ケンゴ「……違うよ、カルミラ。僕は……光であり、人である。……そして、“闇”でもあるんだ。……だから、闇を拒絶なんかしない。僕は、世界中の皆を……カルミラも笑顔にしたい!」
優しく彼女の手を取り、そう答えたケンゴ。
ケンゴが今まで彼らと戦ってきたのは、闇の巨人や怪獣が暴れることで人々の笑顔が奪われてきたからに他ならない。決して闇を拒絶してきたわけではないのだ。
この時、彼がかつての恋人の精神そのものであると、彼女が気付いたかどうかは定かではない。
「……これが……“光”かい?……温かいねぇ……」
それでも、ケンゴの答えによって、鬱屈した自身の気持ちにも漸く整理が着いたのか……。
今際のカルミラは、トリガーの腕の中でどこか感慨深げに呟きながら、闇の粒子となって消えていった。
元ネタになったカミーラが光への羨望を口にしながら人間体の姿でかつての恋人の力を得た人間に看取られたのに対し、カルミラは和解の末に光の温かみを感じ、巨人の姿でかつての恋人である巨人自身に看取られて逝くという対照的な最期となった。
また、元ネタのカミーラが光への羨望を口にしながらも、元光の巨人という立場を経た上で「闇の力」が「人間の本質」という人間観に行き着いてしまっていたのに対して、カルミラの方は元から闇側であった上で「光」や「人間」をよく知らずに嫌っていたという食わず嫌いに近い考えだった。そのため、ケンゴ/トリガーとの最終決戦を経てようやく「光」や「人間」の本質について理解しながら消滅したと言える。
その後、コアの暴走もケンゴによって停止し、闇の三巨人との戦いはようやく終わったのだった。
余談
声を担当する上坂すみれ氏は、ウルトラシリーズひいては特撮作品初出演となった。
派生元が存在するが、見方によっては令和ウルトラマン初のウルトラウーマンにして悪のウルトラウーマンと言えなくもない(ただし、ウルトラ戦士の派生キャラを含めればグリージョダークネスが先となる)。
奇しくも元のカミーラとは、「年号初のウルトラウーマン及び悪のウルトラウーマン」という共通点がある。
ソフビでは造形の都合上、手の部分と背面の装飾部分が一体になっている。
元のカミーラにはなかった女王様的なキャラクター像が加えられており、性格面で差別化がなされている。また、鞭打ちや蹴り、ビンタなどの荒っぽい描写が一部の視聴者には大ウケらしい…。
またティガとダイゴを同一視していたカミーラとは違い、トリガーが本人ではなく地球人であるケンゴがその力を借りて変身していることを把握している。しかし、真相はトリガー=ケンゴであったため、カミーラとは逆のパターンとなってしまった。……とはいえ、精神面ではかつてのトリガーとケンゴは別物とは言える他、イグニスが変身したトリガーダークに関しては明確に偽者と断定しているため、「ある意味では冷静に捉えているのでは?」という意見もある。
第15話での人間態については、かつてカミーラ達がそうであったように「いずれカルミラ達も人間態が登場するのでは?」と前々から噂されてはいたが、第15話での登場は前情報が全く無い完全なるサプライズであった為、視聴者は大いに驚かされることとなった。
本編の終盤から己の激情に任せた行動が活発化しているが、カルミラ視点では3000万年前はトリガーダークという最愛の人に裏切られただけでなく、本編ではヒュドラムによる離反ラッシュが続いており、ダーゴンに至っては闇の一族の悲願を捨てて人間側に就こうとした為、精神的に追い詰められている節があり、仕方のない側面もある(組織を抜けようとした構成員にペナルティを課すのもヴィランとして間違っているわけでもない)。仲間の裏切りを恐れている事が窺える発言がある辺り、本質は寂しがり屋なのかもしれない。
マナカ・ケンゴォ!構文
終盤で、トリガーへの愛憎の余り『マナカ・ケンゴ』の名前をやたら連呼していた事や、カルミラがもう少し早く起きていれば赤ん坊のマナカ・ケンゴ=トリガーを思い通りに育成できていたのではないか?というファンの妄想により誕生したネタ。元ネタが元ネタなので子供を叱ったり、諭すように綴ったものが多い。『マナカ・ケンゴォ!』と最後に付けるだけでそれっぽい文章になってしまうのが恐ろしい所である。別に下手な真実を告げたりはしない。
(以下その一例)
- 『さっさと宿題済ませな!マナカ・ケンゴォ!』
- 『夜更かしするんじゃないよ!早く寝な!マナカ・ケンゴォ!』
- 『知らない巨人に付いていくんじゃないよ!マナカ・ケンゴォ!』
- 『ゴルザばっかり残しちゃダメだろォ!マナカ・ケンゴォ!』
- 『言い訳じゃなくてごめんなさいが先だろォ!マナカ・ケンゴォ!』
以上の経歴から最終回を前にまさかの「カルミラママ」概念なるものが出来上がってしまった(口調だけ見ると肝っ玉母ちゃんのようである)。実際のところは裏切り者にはとことん厳しいが、気に入ったものにはとことん甘い性格なので育ち方次第ではこちらに転ぶ可能性が高そうである。とはいえ、トリガーダークを気に入っていた辺り、不良息子でも甘いのかもしれないが。
ちなみに、マナカ・ケンゴはともかく、実際にトリガーはバンダイから販売されている育成ギア『バイタルブレス』にて育成可能であり、視聴者がママになる事自体は不可能ではない。
なお、カルミラを演じた上坂氏も最終回放送終了後にこんなコメントを残している。
「情熱的にね!マナカケンゴォッ!!」
この影響か、公式配信ではケンゴやトリガーが登場すると「マナカケンゴォ!!」というコメントが溢れ、遂にはファンのみならずスタッフや出演者の間でもマナカケンゴォ呼びが定着してしまっている。
※ちなみに2022年1月30日からプレミアムバンダイで予約開始された『ウルトラマントリガー DXガッツハイパーキーPremium 闇の3巨人キーセット』の商品紹介の画像では「マナカケンゴォォ!」表記である。
関連タグ
- ウルトラマンゼロ、ウルトラマントレギア:担当声優が所属レーベル繋がりのウルトラマン。
- 闇のエージェント、レム:担当声優が後に人間態として登場したことがある、ウルトラシリーズのキャラの前例。
- カルミナ:メトロン星人マルゥルの中の人がメインキャラを務めるゲーム作品に登場する名前が似たギルドで、上坂氏の演じたキャラクターとも関わりがある。
- 魔王アリエル:上坂氏が担当している、『トリガー』より一足早く放送が始まったファンタジーアニメの女性の魔王。
- ラムちゃん:『トリガー』放送後の2022年10月放送の『令和うる星やつら』にて中の人がCVを担当。このことから、相手役の中の人関連ネタとして「次のダーリンはジャンボットかぁ。」といった声があがっている。
- シレーヌ:他作品ながら、主人公が一体化した相手とは、かつて恋仲だったという共通点がある。
- カテジナ・ルース:主人公の初恋相手(というより初めて一目惚れした相手)で、後に残忍な宿敵かつラスボスに変貌する点が共通する。なお、彼女は最終的に生存はしたものの、ある意味カルミラとは真逆の末路を辿った。
- 飛王:物語のボス。冷酷非道で部下さえ切り捨てて来たが、目的は自分の本を去った愛する者を取り戻すことであり、その目論見を阻止しようとする愛する者と敵対した。(ただし彼の場合複雑な事情がある)
光と闇、再び(デッカーネタバレ注意)
ネタバレ注意
ウルトラマンデッカー
第7話「希望の光、赤き星より」にてスフィアメガロゾーアが登場。
宇宙浮遊物体スフィアの暗躍により、メガロゾーアがスフィア合成獣として再生・復活したのかと思われたが、単に融合再生したというよりも闇がスフィアを利用して蘇ったのでは、と考えられている。
当初はカルミラとは最早関係の無い存在と化したと思われていた。
ところがトリガーとデッカーとの戦いの最中、ウルトラデュアルソードで切りつけた傷穴から……
「マナカ……ケンゴォォォォ!!」
ケンゴ「……まさか、カルミラ……!?」
10年ぶりにメガロゾーアと対峙したケンゴが目の当たりにしたのは、彼女の瞳と、自分を呼ぶあの声。
「カルミラも、復活していたのか!?」
あろうことかメガロゾーアのみならず、基となったカルミラ自身もまた復活していたのだ。
その事実にケンゴは動揺してしまい、攻撃を止めてしまった隙にスフィアメガロゾーアは撤退してしまう。
そして続く第8話、今度こそカルミラを救い出す決意を固めたトリガー=ケンゴと、今自分ができることをやると覚悟を決めたウルトラマンデッカー=カナタが、ギジェラン処理の最中に再出現したスフィアメガロゾーアと再び対峙、デッカーミラクルタイプの念動力にユナに僅かに残っていたユザレの力が加わり、遂にスフィアメガロゾーアの体内から引きずり出され、救出される。この時体内にいたためか、全身が濡れていた。
カルミラ「あんたは最後まで闇を否定しなかった……それに、言っただろ?偶には温かい光ってのも悪くないってね。」
10年前のケンゴの言葉を覚えていたが故に憎しみの心は既に消えており、ケンゴが闇を否定しなかったように、カルミラもまた光を否定せず受け入れるようになっていた。
スフィアメガロゾーアの中からケンゴを呼んでいたのは、以前のような憎しみからではなく、彼に助けを求めていた為だった(第7話や8話での「マナカ・ケンゴォ!」も、よく聞くとどことなく悲痛な叫びになっているように聞こえる)。
「さぁ、情熱的にいくよ!」
その後は2人との共闘で抜け殻となったスフィアメガロゾーアと戦闘。グリッターゼペリオン光線とセルジェンド光線との合体光線(光と闇の力を合わせないと倒すことのできないメガロゾーアに対する最適解とも言える。さらに言うとカルミラの闇は抜け殻となったトリガーダークの闇より純正とも言える)を披露して無事に倒し、その後一旦姿を消したが、火星に戻るケンゴに便乗して地球を覆うバリアーを突破すべく彼とユナの前に現れる。
新たな居場所を、エネルギー体として自分と共に復活していたかつての仲間たちと共に追い求めるために。
尚、ケンゴとは和解する事が出来たが、『マナカ・ケンゴ』呼びは変わらないようである(和解こそしたが、あくまでもトリガーはトリガー、ケンゴはケンゴと区別しているだけなのかもしれない。実際、後述にある後日談『ニュージェネレーションTheライブデッカー編』でもトリガーと共闘した時はケンゴの名前ではなくトリガーの名前で呼んでいる。まぁそこは彼女らしいとも言えよう)。
トリガー本編後半はトリガーへの愛とケンゴへの憎悪で精神的に不安定な状態だったが、ケンゴの言葉とメガロゾーアの一件でエタニティコアへの執着もなくなり憑き物が落ちた為、共に復活した2人のうち自分を裏切ったヒュドラムも許して受け入れているなど、本来の面倒見の良い姉御肌な性格に戻ったようである(あるいは彼女のネタ元の漫画版での彼女の影響を受けたと思われる)。
『デッカー』の中盤でスフィアは未来から意図的に連れてこられた存在だったことが判明したことから本来の歴史ではカルミラは復活していなかった可能性が考えられる。
『ニュージェネレーションTheライブデッカー編』
STAGE3で再登場。
Part1では、ケンゴと共にスフィアバリアを抜けて新天地を探すべく旅に出始めた頃スフィアバリアから抜け出せた秘密を聞いてた時、マグマ星人とゴメスの襲撃を受け、突如苦しみ出したトリガーを庇いながら戦うも誘拐されてしまった。
Part2ではグリージョと共に行動しており、オーブダーク率いるルーザーズに囚われのお姫様がいるという理由で拘束されており、終始天真爛漫なグリージョに振り回されてグリージョからは、カルちゃんと呼ばれタジタジになったりと普段の彼女とはまた違った一面が見られた。(またカルミラはグリージョの事を小娘と呼んでいる)。
ケンゴとカナタが同じくグリージョを探してたロッソブル兄弟と共にグリージョとカルミラが捕らえられた部屋に行くと、ルーザーズの手下のひとりであるバロッサ星人をグリージョと共に羽交い締めにしていて、それを見たケンゴ達は依然としていた(なおグリージョは兄のところに行く際にバロッサを踏みつけている)。
女の子でも戦えるというところを見せるため、グリージョと共闘し、グリージョショットとカルミラフィンガースパークの同時攻撃でバロッサ星人を文字通りコテンパンにした。その後オーブダークが エックスダークネスを始めとする悪トラマンや怪獣達を呼び出したあと、グリージョと共にダークメフィストの相手をして、グリージョにカルミラウィップを取られてタジタジになっていたが、合わせるよ小娘!と再びグリージョショットとカルミラフィンガースパークの合体光線でメフィストを倒した。
STAGE4ではイグニス/トリガーダークとケンゴと共に、カナタを助けに来た。 彼女いわくちょうど暇だったらしい。
デッカー達と共にヤプールの軍団と戦い、イグニスが、まさかあんたと共闘する日が来るとはねぇと感慨深そうに言うと、ふん、その姿で足を引っ張るんじゃないよ!とかつての友の姿になってるイグニスに喝を飛ばしている。
その後、スフィアに乗っ取られたヤプールがスフィアザウルスと化した事に驚いてるカナタ達にボサっとしてるんじゃないよ! と檄を飛ばした。圧倒的な力の前に押されてると会場の観客からウルトラチャージで光を貰った際は、たまには悪くないね!と光を受け取って、最後は必殺光線の合体技でスフィアザウルスを倒した。
余談2
かつてケンゴが抜け殻となったトリガーダークを自分の手で撃破した様に、カルミラもまた抜け殻となったメガロゾーアを撃破する展開となった。
これはある意味、「憎しみの権化となっていたかつての自分自身との訣別」と見る事もでき、闇の巨人との戦いはこれでようやく本当の終わりを迎えたとも言える。
そして上述にある通り、ダーゴンとヒュドラムもエネルギー体(精神体?)として復活した模様。
もしかすると、そう遠くないうちにまた3人揃って元気な姿を見せてくれることがあるかもしれない。
3人共、声優が演じているキャラクターなのでトリガーよりも先にウルトラギャラクシーファイトに参戦する可能性もあるかもしれない(3人ともディアボロとタルタロスとは面識がある(14〜15話))。
担当声優である上坂女史はアニメージュプラスのインタビューにおいてこのようにコメントをしている。
上坂「まさか2話も登場できるとは思わなかったですし、ただのゲスト出演ではなく、カルミラの成長を感じられたのが嬉しかったです。華麗なところはいつものカルミラさんなんですが、『トリガー』を経て光に対する理解が深まり、ユザレとの関係にも折り合いをつけていて。憑き物が取れたといいますか、いち女性として強くなった印象を受けました。トリガーたちとの共闘はとても熱かったですし、自分たちの居場所を探しに地球を旅立つ姿にもグッときて、カルミラへの愛にあふれた台本だと思いました。」
また、今回で復活した事で今後のシリーズに何らかの形で再登場するとしたらどう演じたいか?と言う質問に対して「ダーゴンとヒュドラムを復活させて、「やっぱりアンタが憎いよ!」とトリガーに三人で食ってかかる姿はちょっと見てみたいです(笑)。それで「アタシったら何しているんだい」と急に冷静になって帰っていく、みたいな(笑)。」との事。
ちなみに『デッカー』にゲスト出演することは、トリガーの最終回の収録の時に坂本監督から「僕が担当する回で出るかもしれません」とだけ聞いてたようである。
因みにダーゴンはともかく、ヒュドラムも復活させた事については「最後まで反省しなかったので、きちんと教育しないと(笑)」との事である。あのヒュドラムが簡単に改心出来るとは思えないが、光の温かさを知ったカルミラと人間達から真の強さと絆を知ったダーゴンなら彼を改心させる事も出来るかもしれない(そもそもヒュドラムも最初から裏切る様子は見せておらずキリエル人の暗躍によるものが大きく、裏切り行為に出た時も二人を手に掛けようとまではしなかった)。
彼女の救出に当たっては、デッカーがかなり重要な役回りを演じたのだが、劇中ではデッカーとの絡みはまったくと言っていい程見せていない(一応、その後で共闘はしたのだが)。
その後の客演
時系列的には第11話辺りでダーゴンとヒュドラムと共にトリガーと戦っている所を惑星ブリザードでの戦いの事故によってトリガー世界にやってきたタルタロスとディアボロが見ている。
関連タグ(真)
- ジャグラスジャグラー:かつての仲間と道を違えるも、最終的に共闘を選択し、善に近くなった闇の戦士繋がりのキャラクター。ジャグラーはその後のシリーズにも度々登場している事から、カルミラも今後ジャグラーのように何らかの形でシリーズに関わる可能性がある。
- ウルトラマンベリアル・ウルトラマントレギア(共にアーリースタイル版):こちらは後に並行世界の別人と言う形で復活しているかつてのメインヴィラン繋がりであるが、続編終了の時点で関りあるウルトラマンとは和解できないままとなっている。
- ウルトラマンダイナ:映画のダイナと同じく強大な敵に囚われていた所をウルトラマンに救出されたという共通点を持っている。
- ピグモン:ウルトラゼロファイトに登場した個体はカルミラと同じく、元凶にとっては想定外の復活でこちらは元々善良な存在であるものの、無事生存した点も共通。
- ベリアロク:前述のベリアルに由来する武器で、ある意味ケンゴ/トリガーにとっては同じポジションになるのかもしれない。