口寄せの術とは
概要
漫画『NARUTO』における口寄せの術とは、時空間忍術の一つである。
印を切ることで別の場所に存在する武器や契約した動物や人間を瞬時に召喚する術。
動物の「体内」や無機物も召喚可能であり、武具や門、部屋などを召喚する術者もいる。うちはマダラや岩隠れは、大規模な質量攻撃として巨大な岩や隕石を召喚していた。
また自分自身を対象のもとに召喚する術、または、口寄せ動物が契約者を逆に口寄せする術を「逆口寄せ」という。
口寄せの術の発動の際、巻物を使用したり、血液を用いない場合もある。
マイト・ガイ曰く、この忍術は口寄せできる素質が無ければ扱えないとのこと。
チャクラの量が多ければ多いほど巻物などに対象を封印する、または封印した動物や道具などを解放する量が増え、単なる水であってもその量自体で砂漠を湖に変えることも可能。
この術があればチャクラ量によっては荷物なしでも大量の者を運ぶことが可能なので便利の一言に尽きる。
この口寄せの術の原理を応用した術の一つに二代目火影千手扉間の考案した飛雷神の術があり、マーキングを施した対象に自分自身を逆口寄せすることで瞬間移動するものである。
作中に登場する口寄せ動物の内、妙木山のカエル、龍地洞の蛇、湿骨林の蛞蝓は自来也の名前の元ネタとなった、『児雷也豪傑譚』の三すくみに由来する。
この三竦みの動物たちを介して仙術やそれに類する力を獲得することが可能。
手足を持つ動物が(おそらく印を結べるために)忍術を披露してきたが、手足がない動物でも、明らかに忍術や仙術の部類と思わしい能力を持つ場合も知られたり、千手柱間は実際に印を結ばずに術を発動できたとされる。仙術を使える動物たちも存在するため、これらの動物たちは六道仙人やその血縁と何らかの関係を持っている可能性が高い。
なお、口寄せ動物たちは、普段は「自分たちの世界」にいるとされる。アニメで登場した巨大なカジキマグロは、第三次忍界大戦で口寄せされた際に、頭部に風魔手裏剣が刺さったために幻術にかかっており、15年以上も自分の意識ではなく暴れまわり、自分の世界に帰れなかったとされているが、うずまきナルトが手裏剣を抜いた事で解放されて自分の世界に戻った。
登場人物が契約している口寄せ動物
数種類の動物を使役の場合●で表記、動物五十音
契約動物 | 契約しているキャラクター | 備考 | |
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登場人物が契約している口寄せ動物以外の口寄せ
上述の動物以外にも、カメレオン、ハチ、カジキマグロ、海坊主などの妖怪やゴーレム、サイボーグ型のロボットなども登場している。
ペイン六道の口寄せは、全員が輪廻眼やチャクラのレシーバーを持っており、キメラ的な改造されたと思わしい外見や能力を持つ者もいる。これらの口寄せが死体なのかは不明。
契約されるモノ | 契約しているキャラクター | 備考 |
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バリエーション
- 口寄せ・穢土転生
恐らく「口寄せの術」の原義にもっとも近い術。
千手扉間が開発した禁術の一つで、遺体のDNA情報を術式に刻むことで死者の魂を浄土から口寄せ、生きた人間に無理やり宿して操る。
- 口寄せ輪廻眼
輪廻眼・畜生道の能力。
外道の術でコントロールした死体傀儡を呼び寄せ、輪廻眼をコピーして視界を共有する。
付与するチャクラを増加することで六道の術を使わせることも可能だが、外道は不可能。
- 口寄せ・獄閻王
輪廻眼・地獄道の能力で、冥府の王の化身を口寄せする。
他者の魂を捕えて尋問することで、嘘をついた者の魂を抜き取り殺す。
情報収集に向いているようだが、「目当ての情報を持つ嘘つき」を殺してしまうため実は使いにくい。
抜き取った魂は閻魔の化身が保存し、これを他のペインの修復に使うこともできる他、輪廻天生の術を発動すると全て解放される。
- 増幅口寄せの術
口寄せの際に特殊な術式を仕込み、口寄せした動物に攻撃を受けるほどに増殖・分裂する能力を与える。
この術の影響下にある動物は打撃を受けるたびに増えてしまい、攻撃によって口寄せを解くことは不可能。
封印術で放擲する、炎遁で焼き尽くすなどの対処が必要。
- 口寄せ・羅生門
鬼の顔が描かれた巨大な門を口寄せし、攻撃を防ぐ。術者の力量によって召喚できる数と強度と大きさが変わる。
- 口寄せ・屋台崩しの術
巨大な蝦蟇を空中に口寄せし、敵の頭上から落として圧殺する。
- 開封の術・封入の術
テンテンが使用するバリエーション。
巻物に物を封入し、開封の術で取り出す。
封入・開封できる量は術者のチャクラ量で変わる。
疑問
大型の口寄せ動物や巨岩などの無機物は、尾獣ほどではないが強力な兵器として描写されていたが、作中では巨大な口寄せ動物と契約している人物は決して多くなく、忍界大戦でも巨大な口寄せ動物や巨大な無機物が口寄せされる部分は少なかった。
契約さえできれば多大な戦力になるはずなのだが、第四次忍界大戦でも、なぜ忍連合が口寄せ動物たちに正式に協力を仰がなかったのか、などの疑問も残されている。もっとも、口寄せされる対象が口寄せを拒否したり、マンダの様に召喚した側を裏切る可能性もあるため、ガマ文太の描写からも、強力な口寄せ動物との契約と召喚は、一筋縄ではいかない可能性がある。
口寄せ動物が忍者とどのように出会い、契約を結んできたのかは不明。かつて、動物と人間の間に戦争があった可能性もある。少なくとも、口寄せ動物たちにも文化があり、彼ら自身が武器や建物や料理を作るなどの描写もされてきた。
また、なぜ一部の動物が仙術を使えて、人間が仙人になるためには彼らから学ばなければならないのか、などの背景も不明である。
余談
- うずまきナルトは企画段階では、「ファルコン」という名前の東洋龍を口寄せする予定だった。
- アニナルに登場した超巨大カメレオン・シロマリの契約書には岸本斉史の名が見られた。
- ナルトは対シロマリ戦にてさりげなく螺旋丸を投げていた。
- 時折ネットで使われるネタとして、「羅生門の里があるのではないか」と言われることもある。