ビルド(仮面ライダー)
かめんらいだーびるど
3つに分かれた日本列島の「東都」に出現した「スマッシュ」と戦う仮面ライダー。
天才物理学者・桐生戦兎が変身する。
ビルドドライバーに異なる組み合わせの『フルボトル』2本を装填して変身する。
かつて登場した2本のメモリを組み合わせるライダーとは異なり、2つの成分が混ざったような形態をとる。
左頭部・右上半身・左下半身は動物や職業、右頭部・左上半身・右下半身は器物の能力をもつ。
変身直前や必殺技の発動時には、OPにも見られる数式が宙に現れるというよくわからない現象が起こる。
描写を見る限り何かしらの実体があることが窺えるが、これもビルド固有の機能なのかは不明。
ちなみに、上記の台詞『勝利の法則は決まった!』の時、右手で右複眼をなぞる動きの後、指を兎の形にして開くというポーズを取っている。
本来は葛城巧がプロジェクト・ビルドと名付けた東都のための防衛システムの主軸として開発されたが、防衛に使えるということは兵器利用も可能ということの裏返しであり、その軍事的価値に目を付けたファウストや難波重工から戦闘データを狙われている。
単純なスペックでは後続のライダーに劣る所も多いが、その真価は多彩なフォームの組み合わせによる千差万別な行動を取れることにあり、作中でも「引き出しが多い」「ハザードレベルでは測れない強さを持つ」と評されている。
この点は強化フォームにも引き継がれており、
- 全てのベストマッチウェポンを使用でき多彩な攻撃が可能なラビットタンクスパークリングフォーム
- ベストマッチフォームを強化した状態のハザードフォーム(スーパーベストマッチ)
- 特性の異なる2つの姿を使い分けて攻撃ができるラビットラビットフォームとタンクタンクフォーム
- 60本分のフルボトル全ての能力を行使できることに加えて、さらなる特殊能力をも会得しているジーニアスフォーム
と言ったように引き出しの多さは変わらないどころか、さらに増え続けている。
ビルドの始まりは石動惣一が戦兎にドライバーを託したことだが、それは惣一の計画通りにスマッシュと戦いフルボトルを手に入れるためのマッチポンプ、即ち仮面ライダーごっこでしかなかった。だが戦兎と惣一の決別、自身の正体を知った戦兎の覚悟をもって『仮面ライダービルド』は戦兎自身の正義によって戦う本当のヒーローとして再始動する。
第41話でビルドの強みであるベストマッチが選ばれた理由が明らかになった。詳細はこちらを参照していただきたいがベストマッチの根底には家族への愛があり、葛城はその力を地球の平和を守る防衛システムとして利用することが当初の目的だったため、実は元からラブ&ピースの上に創られていたのである。(※)
※ただ、フルボトルのモチーフは明らかになったが、その組み合わせでなぜベストマッチなのかは不明。
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フォームチェンジ時の掛け声は「ビルドアップ」。ハザードフォームにチェンジする場合、声のトーンが低くなる。
ベストマッチフォーム
特に相性のいい組み合わせ。
フォームチェンジ時はプラモデルのランナーのような状態で装甲が形成される。
一部の名前は省略されたり英名になったり、フルボトル名と異なったりする。
登場したフォームの詳細は上記リンク参照。
レジェンドミックス
所謂レジェンドライダー形態。レジェンドライダーの成分をそのまま入手し変身するほか、
各ライダーを彷彿とさせるようなボトル同士の組み合わせでも変身する。
※:厳密にはトライアルフォームだが、便宜上こちらに分類される。
『仮面ライダーエグゼイド』本編第44話
ゲスト出演。登場の順番で言えば劇場版の方が先だが、時系列ではこちらが先。
勘違いでゲンムと戦い、彼のライフを1つ消費させている。一応こちらはゲンムがバグスターウイルス化していた感染者達を容赦なく排除しようとしていたのもあって、攻撃されても仕方なかった面がある(パンデミック中にエグゼイドの成分採取をしようとしていた点はツッコミを入れられることもあったが、後のビルド本編での展開から彼にも手段を選んでられない事情があった事が明らかとなった)。
この出会いを経て檀黎斗神は仮面ライダービルドガシャットを完成させている。
『劇場版仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング』
ゲムデウスマキナを撃破し、映画のエンディング後にバグスターウイルスと交戦していたダブルアクションゲーマーの前に突如出現。エグゼイドの成分を採取するためにエグゼイド、及びパラドクスレベル99と交戦。パラドクスを軽くあしらう程の実力を見せつけ、エグゼイドの成分を採取した後何処かへと去っていった。
劇場版のラストはテレビ本編から一年後であるため、ゲンムと戦ってから一年経ってようやくエグゼイドの成分採取に成功したことになる。
これまでレジェンドライダーの力は先輩ライダーとの交流を経て手に入れるのが慣例であったが、今回は一方的な成分採取(強奪)と言う行為に及び、その行いは賛否両論で「通り魔」とも評されたがその理由は続く仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALにて明らかになる。
かつて研究所時代の葛城巧は本作の黒幕最上魁星と共に「エニグマ」という並行世界移動装置を開発していたが、それを起動させ「ビルド」と「エグゼイド」の二つの世界を融合・消滅させるという魁星の思惑に気付き、エニグマが起動してしまえばエグゼイドの世界ではライダー達の変身が封じられることにも気付いた彼はあらかじめ永夢のムテキの力に目をつけ、ビルドとなって並行世界を移動し前もって成分を採取、保存することで変身能力が失われないように保護していた。
つまり実際にはゲンムやエグゼイドを襲ったビルドは戦兎ではなく葛城巧であり、通り魔と称された行動は世界を救うための一手だったことが判明。
しかし、ビルドが採取したエグゼイドのフルボトルは本来なら葛城の所有物だったはずだが、劇中ではなぜか戦兎が握りしめたまま眠っていたらしい。
なお、黎斗の対処によりゲーマドライバーのライダー達は再び変身できるようになったため「成分採取の必要はあったのか?」という意見もあるがそれはあくまで結果論であり、不確定な他人の技術(ましてや相手は並行世界の人間)に頼り確実な結果を求めるのはあまりに不安定である。
そもそも黎斗が対策のために利用したビルドガシャット自体葛城がゲンムとエグゼイドを取り違え、データを黎斗に与えてしまったことによる偶然の産物であり、葛城は確実に最上の企みを潰すため始めから全部自分の手で対処するつもりであった。また、ビルドガシャットにはゲーマドライバーのスロットを一つ使う必要(=基本フォームにしか変身出来ない)があり、副作用のため短時間しか変身できないという欠点もあるため、成分採取(というより葛城の介入)なしで今回の事件にどこまで立ち向かえていたかは怪しいものがある。
劇中で本来なら『ビルド』・『エグゼイド』の2つの世界の時間の経過は違うことが語られており、ゲンムとの戦いとエグゼイドの成分採取に一年の開きがあったのはこのためである。
ちなみに葛城がゴリラモンドフォームになったり、戦兎が追加した『ベストマッチ!』の音声が入るなどの矛盾と思われていた点は2018年1月に行われた本作のスタッフトーク付き上映会での発言によると「パラドクスとビルドの戦いは戦兎が見ていた夢(『FINAL』序盤に同様のシーンがあり、その後戦兎が目を覚ます)のため、戦兎視点で補正が掛かっている」ということらしい。
そして真実は34話で明らかになった。葛城巧が石動惣一に憑依したエボルトと万丈龍我の正体に気付いた時に、まとめて抹殺するために変身しようとしたのがゴリラモンドフォームだった。しかしビルドドライバーは試作品にすり替えられており、その際にゴリラフルボトルの成分が消失してしまったのである。これにより葛城の持っていたゴリラフルボトルと戦兎が成分を採取したゴリラフルボトルは別物と判明、葛城がゴリラモンドフォームに変身したことが確定的になった。
暴走しかけたクローズマグマ状態の龍我に謎の攻撃がしかけられ、龍我はあっという間に変身解除されてしまう。同行していた一海でさえも誰が攻撃したかは分からなかったが、その様子を仮面ライダービルドが高見の見物をしていた。
物語終盤、仮面ライダーマッドローグを打ち破った戦兎と幻徳の前に、前述のもう一人のビルドが戦兎に向かって攻撃をしかける。とっさに気付いた幻徳が戦兎を避けさせたが、仮面ライダービルドがもう一人いた事に2人は驚愕する。
そのビルドの正体は、なんと桐生戦兎こと葛城巧の父親である葛城忍であった……。
※43話以降の動向と詳細については、葛城忍のリンク項目を参照。
『ビルドNEW WORLD 仮面ライダークローズ』ネタバレ注意!
戦兎からビルドドライバーとフルボトルを奪ったキルバスが、龍我を襲う際にラビットタンクとファイヤーヘッジホッグに変身した。
スーパーヒーロー戦記
西遊記にて戦隊メギドとの激闘でグランドジオウがラビットタンクスパークリングフォームを召喚した。
最終決戦では他のライダーや戦隊レッドとともに、アスモデウスの軍団に立ち向かう。
「雷」、「電気」、「電子」に纏わる戦士が多い仮面ライダーエスパーダ、仮面ライダーストロンガー、デンジレッド、レッドワンの4人と共闘。
後年の仮面ライダー作品やその商品展開において登場した、ビルドをモチーフとしたアイテムやフォームなど。
『仮面ライダージオウ』に登場した、ネオディケイドがビルドにカメンライドした形態。
『仮面ライダーエグゼイド』のレジェンドライダーガシャットの一つで、最終話で一瞬だけ登場した。『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』で重要な役割を果たす。
『仮面ライダージオウ』のライドウォッチの一つで、劇中では仮面ライダージオウや仮面ライダーゲイツが使用したビルドアーマーとジオウが使用したディケイドアーマービルドフォームが登場した。
『仮面ライダーゼロワン』のレジェンドライダープログライズキーの一つで劇中未登場。
『仮面ライダーセイバー』のレジェンドライダーワンダーライドブックの一つで劇中未登場。
『仮面ライダーリバイス』のバイスタンプの一つで、『仮面ライダーリバイス コアラVSカンガルー!!結婚式のチューしんで愛をさけぶ!?』では仮面ライダーリバイスが使用したカンガルーゲノムが登場した。
『仮面ライダーギーツ』のレジェンドバックルの一つで劇中未登場。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、フォーゼとビルドのレジェンドライダーケミーカードを使用して変身する形態。
『仮面ライダーガッチャードVS仮面ライダーレジェンド』に登場。
『仮面ライダーガッチャード』に登場する、仮面ライダーレジェンドがビルドにケミーライドした形態。劇中未登場。
『仮面ライダーガヴ』のレジェンドライダーゴチゾウの一つで劇中未登場。
- あるある晩餐会の「歴代仮面ライダーの裏側あるある」回ではラストに登場。ゲスト出演するエグゼイドの映画の宣伝もかねてラビットタンクフォームで登場した。
- 途中、変身後の仮面ライダーのスーツアクターも兼ねていた経験のあった藤岡弘、氏に「ちょっと心配なのが、見ている所 目はどこにあるの?」と禁断の質問をぶつけられてしまい、中のアクターの人が素で吹き出してしまう事態が発生した。
- アメトーーク『仮面ライダー芸人』第3弾ではゲストの陣内智則氏から変身バンクを「今川焼」と揶揄されていた。
- 登場する数式のエフェクトは、慶應義塾大学理工学部特別研究員の白石直人氏が選定している。番組制作スタッフの大学の後輩にあたる縁から本作の物理学アドバイザーを担当することになった。
- 因みにフルボトルは有機物無機物共に30本のため、ビルドの理論上のフォーム数は900(+強化形態数種類)と、仮面ライダーオーズのそれを大幅に上回っていたが、オーズの方もCSMで新規のメダルが製作されたので、レジェンド系のアイテムを入れずともビルドにも負けないフォーム数に増えている。
仮面ライダーダブルド、ビルドロン怪人、キュアビルド、ビルッとしてても、ドーにもならねぇ!:ベストマッチなネタタグ。
○号ライダー
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