★各ウルトラマンをひとまとめにした記事に関しては「ウルトラシリーズ」を、初代ウルトラマンの記事については当該項目を参照。
ちなみに英語で表記すればUltramanになるが、英語の発音に一番近い日本語表記は「アルトラマン」となる。
スーパーマンの敵にもウルトラマンというヴィランがいる。
概要
記念すべき「ウルトラマン」誕生作。ウルトラシリーズとしては2作目。
1966年7月から1967年4月にかけて、TBS系列で全国で放映された。全39話。
前作『ウルトラQ』は、それまでは映画の中でしか見られなかったような巨大怪獣やSFストーリーがテレビで見られるようになったことで人気を呼んだが、今作は、人類の味方として戦う巨大ヒーロー、敵怪獣と戦う近未来的兵器・組織といった要素がさらに子供達の心を掴み大ヒット。
平均視聴率36.8%、最高視聴率42.8%という怪物的な記録を残した。
単なる怪獣退治の娯楽作品ではなく、人間のエゴや環境問題、社会情勢など、様々な問題提起をテーマにしているのも特徴。これらは後のシリーズに引き継がれ、ウルトラマンは、以後現代に至るまで実に半世紀以上に渡って続く、ウルトラヒーローの歴史の始まりとなった。ウルトラマンという言葉自体は、そんなウルトラ戦士達の総称としてもよく使われている。
時代ごとに新たなウルトラヒーローが登場しているが、ウルトラセブンと並び高い人気と知名度を維持しており、現在でも頻繁に客演している。
ウルトラマンの時代設定は「故郷は地球(ジャミラのエピソード)」に出てくるジャミラの没年から察するに、少なくとも(60年代に近未来として想像された)1990年代である事がわかる。
この時はまだオープニングでカラー化された「ウルトラQ」のOPロゴがあったり、「空想特撮シリーズ」の副題が付いていた事から、ウルトラQの一シリーズ的な所があった。
ウルトラマンAまで続いた怪獣達やウルトラマンの影絵が出てくるオープニングはこれが最初。
あらすじ
地球の平和を守る科学特捜隊の隊員、ハヤタ・シンは、小型ビートルでパトロール飛行中、青い光の玉と赤い光の玉が飛んでいくのを目撃する。彼はそれを追跡したが、赤い玉と激突し竜ヶ森湖に墜落する。
ハヤタはここで命を落としたが、夢の中で銀色の宇宙人と邂逅する。
彼の名はウルトラマンと言った。宇宙怪獣ベムラーを宇宙の怪獣墓場に護送する途中に逃げられ、それを追って地球にやって来たが、その際にハヤタと誤って激突してしまったのだという。
彼は、ハヤタと命を共有、一心同体になることでその命を救う。
そして目覚めたハヤタは、竜ヶ森湖から青い玉=ベムラーが現れるのを目撃する。
夢の中で宇宙人から受け取ったベーターカプセルを彼がかざすと、その瞬間、その体が巨大なウルトラマンへと変身した。
こうして彼は、巨大ヒーローとして、地球の平和を守るために怪獣と戦っていくことになったのだった。
登場人物
アラシ隊員(石井伊吉) ※出演当時の表記(本名)。現在の芸名は「毒蝮三太夫」
放映リストと登場した怪獣、宇宙人
No. | サブタイトル | 登場怪獣・宇宙人 |
---|---|---|
1 | 「ウルトラ作戦第一号」 | ベムラー |
2 | 「侵略者を撃て」 | バルタン星人 |
3 | 「科特隊出撃せよ」 | ネロンガ |
4 | 「大爆発五秒前」 | ラゴン |
5 | 「ミロガンダの秘密」 | グリーンモンス、ミロガンダ |
6 | 「沿岸警備命令」 | ゲスラ |
7 | 「バラージの青い石」 | アントラー |
8 | 「怪獣無法地帯」 | レッドキング、チャンドラー、マグラー、ピグモン、スフラン |
9 | 「電光石火作戦」 | ガボラ |
10 | 「謎の恐竜基地」 | ジラース |
11 | 「宇宙から来た暴れん坊」 | ギャンゴ |
12 | 「ミイラの叫び」 | ドドンゴ ミイラ人間 |
13 | 「オイルSOS」 | ペスター |
14 | 「真珠貝防衛指令」 | ガマクジラ |
15 | 「恐怖の宇宙線」 | ガヴァドン |
16 | 「科特隊宇宙へ」 | バルタン星人(2代目) |
17 | 「無限へのパスポート」 | ブルトン |
18 | 「遊星から来た兄弟」 | ザラブ星人、にせウルトラマン |
19 | 「悪魔はふたたび」 | アボラス、バニラ |
20 | 「恐怖のルート87」 | ヒドラ |
21 | 「噴煙突破せよ」 | ケムラー |
22 | 「地上破壊工作」 | テレスドン、地底人 |
23 | 「故郷は地球」 | ジャミラ |
24 | 「海底科学基地」 | グビラ |
25 | 「怪彗星ツイフォン」 | ギガス、ドラコ、レッドキング(2代目) |
26 | 「怪獣殿下 前篇」 | スフラン(2代目)、ゴモラ |
27 | 「怪獣殿下 後篇」 | ゴモラ |
28 | 「人間標本5・6」 | ダダ |
29 | 「地底への挑戦」 | ゴルドン |
30 | 「まぼろしの雪山」 | ウー |
31 | 「来たのは誰だ」 | ケロニア |
32 | 「果てしなき逆襲」 | ザンボラー |
33 | 「禁じられた言葉」 | メフィラス星人、バルタン星人(3代目)、ザラブ星人(2代目)、ケムール人(2代目)、巨大フジ隊員 |
34 | 「空の贈り物」 | スカイドン |
35 | 「怪獣墓場」 | シーボーズ |
36 | 「射つな! アラシ」 | ザラガス |
37 | 「小さな英雄」 | ジェロニモン、ピグモン(再生)、ドラコ(再生)、テレスドン(再生) |
38 | 「宇宙船救助命令」 | キーラ、サイゴ |
39 | 「さらばウルトラマン」 | ゼットン、ゼットン星人 |
その他の媒体に登場する怪獣たち
(漫画『ウルトラマン 一峰大二版』)
(絵物語『ウルトラマン マグネット作戦』)
アスタロテ
ヴァスヴァール
ハスハラン
(公式外伝漫画『COMIC'S★ウルトラ大全集 ウルトラマン-封印解けし-』)
ジグリス
ムンデラー
合体怪獣
(公式外伝小説『ウルトラマン VOL.1 -ゴールドラッシュ作戦-』)
ナポレオン
バルタン星人
(公式外伝小説『ウルトラマン -ジャイアント作戦-』)
※ボツシナリオで漫画やドラマCDなどでメディア化されたものや公式外伝に登場するオリジナル怪獣のみを掲載。
漫画
楳図かずお版
『週刊少年マガジン』で連載されていた、ホラー漫画の巨匠・楳図かずおによる漫画。
ホラー要素が強く、特にバルタン星人やミイラ人間は夜に一人で読めないレベルの気色悪さ。
現在は講談社文庫(全2巻)で全話読める。
一峰大二版
楳図版に比べるとSF色が強く、毎回怪獣に殺されかけるウルトラマンは知恵を振り絞って奇抜な発想で悪の怪獣軍団を撃破していく。
上述の通り、本作オリジナルの怪獣が搭乗するのも特徴。
現在、文庫版が秋田書店から発売されているが、一部原稿が散逸しており、『ネロンガの巻(第1話)』や最終回などが未収録になっている。1995年、翔泳社から完全版全2巻が発売された(絶版)。
ウルトラマン_THE_FIRST
『特撮エース』→『特撮ニュータイプ』で2003~2008年に連載された漫画。作者は『3×3EYES』の高田裕三。
登場怪獣は原作と同じだがエピソードが現代風にアレンジされており、後半からはバルタン星人を黒幕とした長編「さらばウルトラマン」が展開される。また、フジ隊員がヒロインとして重要な役割を果たしたり、ハヤタ隊員に好意を抱く女性整備士(オリジナルキャラクター)が登場するのも特徴。
ゲーム
SFC版
オーソドックスな2D格闘アクション。当時、ギャグ漫画『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』でもネタにされた。
怪獣を殴ったり蹴ったりすることでゲージを溜め、怪獣のライフが0(FINISH)状態になった所でスペシウム光線を撃ち込んで撃破する。FINISH状態にしてもスペシウム光線を当てなければ絶対に倒せないので注意が必要。タイムリミットはもちろん3分。
次作『ウルトラセブン』や海外でのみ発売された『Ultraman: Towards the Future(ウルトラマンG)』もほぼ同じシステム。後にアーケードゲームに移植され、WSやGBでもリメイクされている。「相手のライフをゼロにし、更に必殺技を撃ち込まねば撃破できない」というシステムは後の「ファイティングエボリューション」シリーズにも受け継がれている。
怪獣帝国の逆襲
ファミコンディスクシステム用アクションゲーム。→『ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲』
PS2版
2004年に発売。3D格闘バトルアクション。
カメラアングルやエフェクトなど特撮の雰囲気を重視した戦闘シーンが特徴。
原作再現要素としてジェットビートルからの空爆やハヤタ隊員を操って地上戦を行うステージもある。更に投げ技は各怪獣に対応したアクションを繰り出したり、特定の行動で部位破壊が可能など、かなり演出に凝った作品である。
また、前述のSFC版やファイティングエボリューションシリーズとは異なり、打撃や投げ技だけでも怪獣を倒すことが出来る為、ある怪獣との戦いではスぺシウム光線を撃たない事が重要になる。
一定条件をクリアすると『帰ってきたウルトラマン』ステージが登場する。
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