概要
6人目の戦士とはスーパー戦隊シリーズで初期メンバーが5人となっている戦隊に(ゲストを含め)途中参戦する戦士の事であり、6人目(6番目)という言葉が劇中やキャラソンのタイトルになる事もある。
タイトル | 戦隊名 | 話数 |
---|---|---|
「6番目の男」 | 超電子バイオマン | 35話 |
「6人目の戦士!」 | 高速戦隊ターボレンジャー | 43話 |
「六人目の英雄(ヒーロー)!」 | 恐竜戦隊ジュウレンジャー | 17話 |
「6番目の新戦士!」 | 救急戦隊ゴーゴーファイブ | 21話 |
「六人目の侍」 | 侍戦隊シンケンジャー | 挿入歌 |
初めて6人目という観念が提示されたのは『超電子バイオマン』のマグネ戦士が起源、ちなみにマグネ戦士自体はヒーロー側ではなく悪の戦力に分類されている。その後『光戦隊マスクマン』のX1マスクが6人目の戦士として登場したが1話限りのゲストという形で終わった。
これは「6人目が他メンバーの存在を食ってしまう」、「5人でひとつという戦隊の基本フォーマットを崩してしまう」為、ゲストという形で落ち着いていた。
本格的に6人目の戦士が始まったのは『恐竜戦隊ジュウレンジャー』に登場したドラゴンレンジャー/ブライからで本来は同作も従来の戦隊と同じく5人メンバーで戦い抜く予定だったが、視聴率が好調な事もあり実験的に1話のみではなく数話限りのゲストとして登場させる事にした。しかしこの試みは「5人でひとつ」という戦隊の基本フォーマットを崩す事を意味しており、東映社内でも極秘裏に進められ同作限定の掟破りに留める構想の予定だったがドラゴンレンジャーの人気が予想以上に高く成功を収めた為、以後の戦隊シリーズでも追加戦士要素は定番となった。
上記のリストの「6人目」関連の多くが正規の追加メンバーのことではなくイレギュラーの戦士を言ったものであることもその事情が関連していよう。
6人目の戦士たち
戦隊名 | 変身前 | 変身後 | 補足 |
---|---|---|---|
超電子バイオマン | 山守正太 | マグネ戦士 | 6人目のプロトタイプ |
光戦隊マスクマン | 飛鳥リョオ | X1マスク | 初6人目の戦士 |
高速戦隊ターボレンジャー | 山田健一 | ブルーターボ | 浜洋平のターボブレスを奪って変身※ |
恐竜戦隊ジュウレンジャー | ブライ | ドラゴンレンジャー | ここからレギュラー化が始まる |
五星戦隊ダイレンジャー | コウ | キバレンジャー | |
忍者戦隊カクレンジャー | ニンジャマン | 番外戦士枠が始まる | |
超力戦隊オーレンジャー | リキ | キングレンジャー | |
激走戦隊カーレンジャー | シグナルマン | ||
電磁戦隊メガレンジャー | 早川裕作 | メガシルバー | 初シルバー戦士 |
星獣戦隊ギンガマン | 黒騎士ブルブラック | のちヒュウガが6人目を継いだ | |
救急戦隊ゴーゴーファイブ | ライナーボーイ | 戦隊ロボだが6人目として紹介された | |
未来戦隊タイムレンジャー | 滝沢直人 | タイムファイヤー | 初の同色レッド戦士 |
百獣戦隊ガオレンジャー | 大神月麿 | ガオシルバー | 始めは敵キャラ、狼鬼として登場 |
忍風戦隊ハリケンジャー | 正体不明 | シュリケンジャー | |
特捜戦隊デカレンジャー | 姶良鉄幹 | デカブレイク | |
魔法戦隊マジレンジャー | ヒカル | マジシャイン | 初ゴールド戦士 |
轟轟戦隊ボウケンジャー | 高丘映士 | ボウケンシルバー | |
獣拳戦隊ゲキレンジャー | 理央 | 黒獅子リオ | 敵キャラだが終盤や他シリーズで共闘し6人目となる |
炎神戦隊ゴーオンジャー | 須塔大翔 | ゴーオンゴールド | |
侍戦隊シンケンジャー | 梅盛源太 | シンケンゴールド | |
天装戦隊ゴセイジャー | ゴセイナイト | 人間態を持たないが追加戦士枠に入る | |
海賊戦隊ゴーカイジャー | 伊狩鎧 | ゴーカイシルバー | |
獣電戦隊キョウリュウジャー | 空蝉丸 | キョウリュウゴールド | |
烈車戦隊トッキュウジャー | 虹野明 | トッキュウ6号 | 当初は敵キャラ、ザラムとして登場 |
手裏剣戦隊ニンニンジャー | キンジ・タキガワ | スターニンジャー | |
動物戦隊ジュウオウジャー | 門藤操 | ジュウオウザワールド | 初配色混合戦士 |
宇宙戦隊キュウレンジャー | ナーガ・レイ | ヘビツカイシルバー | 追加戦士ではなく既存メンバー |
騎士竜戦隊リュウソウジャー | カナロ | リュウソウゴールド |
※この事情ゆえ、一時的でもターボレンジャーが6人で変身した場面は無い。
別枠
戦隊名 | 補足 |
---|---|
快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー | 3人組の戦隊組織自体が2つ、そのうえ追加戦士は両陣営を行きかう同一人物であるため、実質上の定義不能 |
特徴
6人目としての追加戦士と呼ばれる戦士には既存の戦士たちとは違う特徴が幾つかある。
デザインが初期メンバーとは異なる
ドラゴンレンジャーは、初期メンバー5人との差別化のためにアーマーをまとっており以後の追加戦士もこのコンセプトを概ね踏襲しているがシリーズが続くにつれて様々な形がとられている。
人間の姿を持たないキャラが戦う
戦隊スーツではなく鎧姿で戦う
同じデザインでも初めて使われる色や配色混合が使われる
- 初のシルバーで電磁戦隊メガレンジャーのメガシルバー。
- 初のゴールドで魔法戦隊マジレンジャーのマジシャイン。
- 色の複合(黒・金・銀)で動物戦隊ジュウオウジャーのジュウオウザワールド。
6人目ではないが追加戦士枠で初の配色
スーツの色が戦隊レッドと同じだがデザインが違う
出身や戦う目的が異なる
途中参加する6人目の追加戦士だが既存メンバーとは立ち位置が違ったり、別行動をしていたりするがそれが物語のキーパーソンなったりもする。また追加戦士黎明期では6人で活動する事は余りなく5+1人という形式をとっていた。
子供が変身する
- 五星戦隊ダイレンジャーのキバレンジャー。
- 超力戦隊オーレンジャーのキングレンジャー(見た目は少年だが…)。
- 宇宙戦隊キュウレンジャーのコグマスカイブルー(キュウレンジャー11人目)。
5人の高校生に対して大人である
過去の人物
最後まで正体不明
人間と別種族との混血児
二人兄妹の戦隊である
メンバーで唯一の地球人
元敵側の怪人から仲間へ
同一人物が2つ顔を持つ
- 快盗戦隊ルパンレンジャーではルパンエックス。
- 警察戦隊パトレンジャーではパトレンエックス。
- 上記にあるように快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーは複雑な戦隊の形式で確定ではないが恐らく7人目。
各シリーズの中盤で登場する
追加戦士は中盤(大体第2クールあたり)で登場しストーリーに新しい流れを入れて盛り上がりを見せるというのが定石だが、しかしこの定石をあえて壊す事でインパクトを与える手法も用いられてる場合もあり、かなり早い段階でストーリーに入ってくるキャラもいる。
- 獣電戦隊キョウリュウジャーのキョウリュウゴールドは第11話で登場。
- 手裏剣戦隊ニンニンジャーのスターニンジャーは第9話で登場。
特異な例としては登場して長らく敵側におりアンチヒーローとして活動し続けたが、ヒーロー側と和解し共闘にいたったキャラもいる。
- 爆竜戦隊アバレンジャーのアバレキラー(アバレンジャー5人目)は登場してから約半年後の第43話で仲間に。
- 獣拳戦隊ゲキレンジャーの黒獅子リオは呉越同舟な関係から仲間へ。
殉職しやすい傾向にある
追加戦士に限らず過去作品にも殉職者はおりドラマ展開の盛り上がりの中で戦死してしまう戦士は多い。
殉職者
- 恐竜戦隊ジュウレンジャーのドラゴンレンジャー。
- 未来戦隊タイムレンジャーのタイムファイヤー。
- 忍風戦隊ハリケンジャーのシュリケンジャー(但し、殉職しているかどうかは不明)。
- 爆竜戦隊アバレンジャーのアバレキラー。
- 獣拳戦隊ゲキレンジャーの黒獅子リオ。
- 特命戦隊ゴーバスターズのビートバスター(ゴーバスターズ4人目)。
「恐竜モチーフの追加戦士は死ぬ」という謎のジンクスがついて回ったキョウリュウゴールドだが最終話で蘇生しており、そのジンクスから回避出来たが番外戦士であるキョウリュウシルバーの賢神トリンが殉職しており殉職者が追加戦士から番外戦士に移行したとの見方も出来る。他には「ここが俺の死に場所か」を口癖としていた烈車戦隊トッキュウジャーのトッキュウ6号は最後まで生き延びた。
余談
6人目という要素が加わった事で新しい要素が始まりスーパー戦隊だが最近では7人目、8人目と戦士が増えていき、果ては番外戦士と呼ばれるイレギュラー的存在も登場した。
宇宙戦隊キュウレンジャーは何と9人からスタートしており、6人目は既存メンバーにいるため追加戦士ではなくなっている。快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャーでも個別に二つの3人戦隊が結成となったため、人数から言った6人目はやはり既存メンバーである。
pixivでは歴代戦隊で6人目が登場しなかった作品の既存キャラを6人目として描いているイラストもある。