概要
無双OROCHIシリーズの最新作。プラットフォームはPS4/Nintendo Switch/PC(Steam)。
2018年9月27日に発売(PC版は10月16日)。
プレイアブルキャラは170人と過去最多で、『最も多い操作可能なキャラクターを持つハックアンドスラッシュゲーム』としてギネスワールドレコーズにも認定された(公式サイトリンク)。
ギリシャ神話が題材となっており、新キャラにゼウスなどオリュンポスの神々が登場する。
2019年12月には『無双OROCHI3 Ultimate』が発売される予定。無印に携わった古澤Pからオメガフォース古参の庄Pにプロデューサーが変わる模様。
ストーリー
――世界は再び融合した。再び集まった英雄たちは、新たな戦いを繰り広げることとなる。
不可思議な事態の謎を解き、元の世界に戻る鍵となるのは、絶大な力を秘めた8つの“腕輪”。これを巡り、英雄たちはそれぞれの信念をもってぶつかり合う。
やがて背後に見えてきたのは、オリュンポスの神・ゼウス。
かつて遠呂智と戦った異世界を、再び創り出した彼の目的は何なのか……。
謎を解き明かすため、英雄たちは神々と戦うことを選ぶのだった。
評価
神器アクション
新たに神器アクションが加わったため、技のバリエーションが広がったためアクション面の評価は悪くはない。ただ、無双乱舞や無双奥義よりも異常に威力が高く、カオスオリジンという神器を強制的に使わせるような敵も登場するため、その辺は調整すべきだったという点もある(そもそも無双攻撃の威力が低すぎることが問題でもあるが)。
武器錬成
OROCHIシリーズでは属性を自由に組み替えることが出来るのが特徴の一つだが、今作では新たに分解出来るようになっている。過去シリーズでは武器に付いているいらなくなった属性は別の武器に組み込むしか有効に使う方法がなかったが、今作では分解出来るようになったため、属性自体をストックすることが可能になった。このシステムに関しては好意的な意見が多い。
馬乗り
×(B)ボタンで乗るのみ→馬を呼べるようになる→馬呼びボタンを長押しして自動馬乗りが出来る
というように進化してきた馬乗りだが今作ではR1+×(R+B)ボタンを同時押しするだけで瞬時に馬に乗ることが可能。テンポも過去シリーズの中で最高に良く、快適になった。
設定上神器で愛馬を召喚するものらしい。
アイテム自動回収
今までは敵が落としたアイテムは自分で動いて取るしかなかったが、今作では経験値を上げる巻物などは自動で回収できるようになった。これにより手間が省け、戦闘もスムーズになった。
武将分身
今作ではステージにいる武将を選択するとプレイヤーの武将とCPU武将の2人が存在してしまう(前作までは代理武将がいた)。そのため、自分がプレイしている武将は完全に外野のような扱いとなり、イマイチ戦闘に馴染めてない感が出てくる結果となった。
プレイヤーの中にはそのステージで活躍する武将を自分で使いたいと考える者も多いため、それを選ぶと分身してしまうというのは地味なようで以外にも残念なポインドである。
キャラ設定
今作では妙にキャラのブレがあったり、原典と若干違うキャラの人物がいる。
例として石田三成は戦闘前後の会話では曹操に対してタメ口で接しているが、戦闘中は敬語になっている。他にも早川殿が孫尚香に対して「家族と戦うなんて同情するわ」と言ったり、凌統が呂蒙に「あんた」と言ったり、于禁が原典以上に規則に厳しくなったりしている(原典では宴に自分がいくと場の空気が固くなると思い、自ら参加しないなど空気が読める行動をしていたが、今作では宴を稲姫と共に阻止しようとしたり、他のステージでは自由奔放な味方、更には敵武将を粛清しようとして任務を放棄たりと滅茶苦茶な行動をしている)。
真・三國無双8及び戦国無双真田丸の新キャラが未登場
今作の前に発売していた真・三國無双8と戦国無双真田丸の新キャラは登場せず、理由は真・三國無双シリーズは「一人一人武器が固有の7を採用したかった」、戦国無双シリーズは「真田丸は時の流れが大きく関与するゲームなため、扱いが難しい」とのこと。
このことに関しては真・三國無双8の方は割り切っている人の方が多い。その理由として8はシステムが全く異なり、OROCHIに持ってくるのは困難だということが上げられる。武器モーションもチャージシステムではなく、使用感がかなり変わっている上にモーションが呂布以外コンパチで2のように一人一人モーションを考えるのが大変である。ただスターズに出ていた周倉くらいは出してくれても良かったと言う意見も。
真田丸については完全に賛否両論。「時の流れとか言うが、OROCHIにはそんなの関係ない」「ただの言い訳」という意見もある一方で、「どの年代を使用するにしても違和感が生じやすい」「そもそも真田丸は外伝」という意見もある(ちなみに前回の「無双OROCHI2」でも戦国無双chronicle2ndで追加された藤堂高虎、井伊直虎、柳生宗矩が不参戦だったことに賛否両論だった)。
- 真田丸については、その中でも真田昌幸に関しては青年期と壮年期で見た目が変わるだけでなく、子の信之幸村と違い一人称が「私」から「わし」に変わり、性格も敵方に対しては壮年期はより冷酷になる。ただし、壮年期幸村とは違い操作性は青年と壮年では変わらない。そこが『時の流れ』という壁であったのだろう。故に真田丸では新キャラとしては使い勝手が良かったため不参戦を惜しむ声が多かった。
DLCの少なさ
前回の2と比べてDLCのボリュームが大幅にダウン。しかも一部のキャラを除き追加された「レジェンド衣装」は三國7の職業衣装(7猛将伝・7Empiresは色違い)、戦国4Empiresの浴衣。これのみである。前回はマルチレイド覚醒風衣装にしろ一旦リストラされていた星彩、龐徳、祝融、左慈や6の新キャラなどに新規衣装が追加され、戦国勢や他の日本勢(つまり無双奥義使用者)に三國無双風や仙界風の衣装が配布されていた。職業衣装と浴衣に関してもこれだけなら別に問題ないが、7猛将伝と7Empiresに登場した武将は単なる色違いというだけなため、「それだけで金をとるな」という批判は多い。ただし、悪いことだけでなくシナリオは前回は後半はセリフの使いまわしと非常に残念な結果になってしまったが、今回配信されたDLCシナリオは全て新規撮り下ろしされている。だが、Ultimateで更なるシナリオ追加も期待されたが、一本もない。
…良い点と言えば有料DLCが大幅に減った分、この無双OROCHI3では後からあまりお金を掛けずに遊べる点と言った所か。
(…と言うのも有料コンテンツは少ないが無料アップデートと同時に一部衣装やBGMが配信されたりしている。)
前回のマルチレイド風や中国風があるなら、残りの武将たちに『神格化風衣装』と題し、ギリシャ神話はもちろん他国の北欧神話、ローマ神話、中国神話、日本神話などの神を催した衣装が配布されても良かったのではないのだろうか
システム
前作までのOROCHIシリーズ同様、3人1組で戦うが今作はサポートキャラなども選べる模様。アタッカータイプに関しては2シリーズで新導入されたワンダータイプが排除され、再びパワー、スピード、テクニックの3種類に戻された。2からアタッカータイプが変更された武将もおり、中には無印〜Zのタイプに戻った武将もいる。
新たに神器アクションが導入された事により、タイプアクションは全廃された。
アクション
- EX攻撃
三國勢固有のもので、2種類ある。発動時は常時無敵。
- 神速攻撃
戦国勢固有のもので、雑魚殲滅と移動に使える攻撃。武将に対しては弾かれる。
- 無双乱舞・無双奥義
キャラ固有の強力な必殺技。
- 無双乱舞
三國勢の必殺技で、単発攻撃。
- 空中無双乱舞
三國無双のキャラのみ、スキルで「空乱」を解禁するとジャンプ中に無双乱舞を出すことで2つ目の無双乱舞を発動可能になる。
- 無双奥義
戦国勢の必殺技で、連続技からのフィニッシュ。
- 覚醒・無双極意
真・三國無双7、戦国無双4にあったシステムで全能力が向上する。発動中に○(A)ボタンを押すと三國勢は覚醒乱舞、戦国勢は無双奥義・皆伝を発動。OROCHIキャラは不明。
- 覚醒乱舞
三國勢の超必殺技。連続技(全員移動系)からのフィニッシュ。
- 無双奥義・皆伝
戦国勢の超必殺技。単発攻撃。
- 神器
ゼウス、アテナ、アレス、オーディン、ロキの5人は固有の神器を所有しており、武器と共通。
ゼウス→ケラウノス
アテナ→イージス
アレス→デュポーン
オーディン→グングニル
ロキ→ミストルテイン
- ブリーシンガメン
諸葛亮、孫堅、孫策、孫権、龐統、司馬昭、郭嘉、関銀屏、直江兼続、島津豊久
- ネクタル
張飛、張郃、大喬、郭淮、祝融、阿国、井伊直虎
- レーヴァテイン
曹操、陸遜、呂蒙、周泰、関興、張春華、袁紹、上杉謙信、島左近、宮本武蔵、長宗我部元親
- グレイプニル
曹仁、司馬師、丁奉、練師、馬岱、関索、徐庶、真田幸村、お市、武田信玄、濃姫
- グリンブルスティ
甘寧、馬超、小喬、劉禅、ねね、早川殿
- アルテミスの弓
孫尚香、月英、姜維、夏侯覇、服部半蔵、稲姫、ガラシャ、毛利元就、真田信之
- 降魔杵
妲己、平清盛、孫悟空
- タラリア
周瑜、徐晃、凌統、王元姫、鮑三娘、楽進、伊達政宗、森蘭丸、浅井長政、片倉小十郎
- トライデント
夏侯惇、関羽、曹丕、黄蓋、関平、甄姫、星彩、文鴦、朱然、本多忠勝、甲斐姫
- ケルベロス
典韋、董卓、孟獲、諸葛誕、于禁、石川五右衛門、雑賀孫市、今川義元
- ダーインスレイヴ
張遼、司馬懿、賈詡、鍾会、佐々木小次郎、藤堂高虎、上杉景勝
- ケーリュケイオン
趙雲、劉備、夏侯淵、張角、荀彧、徳川家康、小早川隆景、小少将、井伊直政
- ハルパー
王異、李典、くのいち、石田三成、風魔小太郎、加藤清正、柳生宗矩
- ミョルニル
太史慈、魏延、張苞、島津義弘、立花誾千代、柴田勝家、竹中半兵衛
- 十束剣
織田信長、明智光秀、源義経、卑弥呼、弁慶、酒呑童子、素戔嗚、安倍晴明
- 太極図
太公望、伏犠、女媧、三蔵法師、かぐや、哪吒、哪吒(人型)
追加キャラクター
CV:松山鷹志
オリュンポスの神々の上に君臨する王。あらゆる事象を見通し、強大な力で秩序を守っている。
絶対的な存在でありながら、性格は鷹揚としており、人間とも積極的に交流を図ってきた。
CV:三森すずこ(今作のテーマソングも担当)
戦いと知恵を司る女神。ゼウスの娘。 気高く聡明で、戦場では凛々しく振舞う。目をかけていたペルセウスが父を裏切ったことに責任を感じ、自らの手で捕らえようと融合世界に降り立つ。
CV:古川慎
争いと破壊を司る神。 ゼウスと正妻・ヘラの間に生まれた嫡男のため、非常に誇り高く、人間や位の低い神に対しては尊大に接する。神は人間を厳しく管理すべきだと考えており、人間となれ合う父・ゼウスの態度を苦々しく思っている。
CV:荒井聡太
アースガルズを統べる神。 神々の戦争・ラグナロクによって滅びると予言されていたが、あらゆる力と知恵を得ることで、運命を変え生き延びる。そのことから、力に対して異常なほどの執着を示すようになった。
CV:下野紘
当初は存在自体が伏せられていたキャラクターで、公式サイトにも載っていない。
CV:早見沙織(Ultimateのテーマソングも担当。)
Ultimateの追加キャラクターの一人。オリュンポスの地母神。
CV:関智一
Ultimateの追加キャラクターの一人。冥府を司る神にして、ゼウスの兄。
CV:松原大典
Ultimateの追加キャラクターの一人。仙界の道士。
CV:下野紘
事実上はUltimateの追加キャラクター。ロキと同じく存在そのものがネタバレで、公式サイト紹介もあてにならない。
キャラクター
真・三國無双シリーズからは真・三國無双7Empiresまでのキャラ83名
戦国無双シリーズからは戦国無双4-Ⅱまでのキャラ56名が登場。
OROCHIオリジナルキャラは25名(遠呂智と真・遠呂智、哪吒と哪吒(人型)、玉藻前と九尾の狐を区別した場合の人数)が引き続き登場する。
新参戦キャラクターは真・三國無双シリーズは7~7Empiresに初登場した16名、戦国無双シリーズはChronicle2nd~4-Ⅱに新登場した13名。
前述したように真・三國無双8の新キャラクターNPC含む11人と戦国無双真田丸に登場したNPC含む6人は登場しない他、コラボキャラクターは全員リストラ。
真・三國無双シリーズのキャラは真・三國無双7、戦国無双シリーズのキャラは戦国無双4の衣装と設定、モーション。
なお、仙界の住人以外が記憶喪失になってしまった関係上、三國・戦国の作品の枠を超えた友好関係は全てリセットとなっている。
現在公式サイトには新キャラ5名判明したため、170人のキャラが記載されている…と思いきや、この時点ではまだ169人。1人足りないのだが、多くのファンが初代からモブとして参戦している蛟ではないかと予想を立てている。その根拠は立ち絵に蛟がいるため(後列なので一目見ただけでは分かりにくい)。
そしてその予想は見事的中する事になった。
※新参戦キャラクターは太文字
※モブとしては無印からいたが、プレイアブルになったのは初。
余談
今作の収録はしておらず、江原正士氏が担当する形となった。
本作も過去シリーズからの引き継ぎにある程度対応しており、特にSwitch版は同じハードで過去に発売された無双シリーズのセーブデータが本体内にあれば、それだけで連動特典が受け取れる。