基礎データ
進化
ドガース→ガラルマタドガス(ガラル地方でLv35)
※通常種と進化条件は同じ。
概要
『ポケットモンスター ソード・シールド』に登場する、ガラル地方の環境に適応するために独自の変化を遂げた、マタドガスのリージョンフォーム。正式名称は「マタドガス(ガラルのすがた)」。
アローラライチュウやアローラガラガラなどと同様に進化前が従来と同じ通常個体である。
全身が従来の紫色から灰色になっており、頭頂部がまるでシルクハットを連想させるような煙突状に変化。周囲には体内に蓄積された毒素が、濃度の高い黄緑色の毒ガスとして漏れ漂っているが、このガスが口回りや眉の部分に付着する事で、まるで髭や眉毛のように見えており、全体的に英国紳士のような風貌となっている。なお、メスも同じ姿である。
少量嗅いだだけでも身体が痺れて動けなくなるほどの毒性を持つこのガスは、ポケモンバトルで最大の武器として利用されている。
原種と同じく毒ガスの他汚い空気も栄養源としているが、取り込んだそれらの毒素だけを吸収し、その長い頭頂部から放出している。その蒸気は浄化されており、非常に綺麗。
昔のガラル地方は工場が立ち並び、空気がとても汚かったため、ドガースが大量発生したらしい。そうして汚れた空気を食べ続けていく内、ガラル地方のドガースは空気を綺麗にしてくれるこのマタドガスへと進化する様になったのだという。ドガースさんマジ紳士。
アローラベトベトン同様、エコなポケモンに変わってくれたから良かったものの、もし、これがもっと酷い毒性を撒き散らすものに変化していたなら、今頃ガラル地方は滅びていた事は想像に難くない。
タイプは今作で初登場となる「どく・フェアリー」の複合タイプで、弱点がじめん、はがね、エスパーと3つしかない優秀なタイプ。
通常種と同じ「ふゆう」持ちの場合、相手が「かたやぶり」を持っていなければ、じめんタイプのわざを無効化できる。
“妖精”的な要素が一切見られないため意外に思われるだろうが、これは関節式機関車の“フェアリー”式をモチーフにしているのではないかという見方が強い。
フェアリー式は二台の機関車が背中合わせに結合した形状をしており、マタドガスの頭部の煙突を蒸気機関のそれとすると、2匹のドガースが合体している姿とも一致する。
ただし、蒸気機関車の方のフェアリーは人名由来の"Fairlie"であり、妖精を意味する"Fairy"ではない。ちょっとしたダジャレである。
また、フェアリータイプは他のRPGでいうところの光属性、聖属性的な意味合いも多分に含まれているので、恐らく「光化学スモッグ」も含まれるダブルミーニングだと思われる。
原種の主な使い手は悪の組織や暴走族などならず者ばかりであり、他地方の者からすればこのリージョンフォームは意外なものである。
ゲームでの特徴
- 初登場となる『ポケモン剣盾』では、ワイルドエリアやまどろみの森の奥地に野生で出現する。またストーリーではジムリーダーのポプラが使用してくる。
- ソード版のみ、DLC「鎧の孤島」から登場するクララが手持ちとして3戦目に使用してくる。
- 『LEGENDSアルセウス』では、ヒスイ地方のギンガ団の建物にこのガラルマタドガスを模した煙突が使われており、その時代から既に存在していた事が窺える。
- 余談だが、ヒスイ地方にはドガースとマタドガスがおらず、現代のシンオウ地方ではドガースはいないが、マタドガスがファイトエリアおよび地下大空洞に生息するのみである。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
65 | 90 | 120 | 85 | 70 | 60 | 490 |
- 種族値は原種から変化なし。フェアリータイプがついたことで耐性が6つ、内1/4が2つ、無効が1つと極めて優秀な耐性を持つ。代わりにはがねタイプが弱点になってしまったため、ミミッキュ蔓延る環境下のこと、不意に飛んでくる鋼技に要注意。
- 加えて本作から追加された新特性「かがくへんかガス」は、ガラルマタドガスが場に出ている間、敵味方全てのポケモンのとくせいを無効化し封殺する効果を持つ。ちなみにこの特性は進化前のドガースはもちろん、原種も第二特性として追加されている。
- この様に色々強烈な個性が追加されたが、実は対戦においては原種と戦術や見られる相手にあまり差はなく、鋼にさえ気をつければいつものマタドガスと同じように運用できる。明確な差があるとすればフェアリータイプのおかげでサザンドラはじめとするあくタイプに明確に有利なことか。
- 特性はどれも甲乙つけがたい。どくタイプのふゆうの強さは今更語る必要もないが、かがくへんかガスでこんじょう持ちにおにび、アロマベール持ちにちょうはつを容赦なくぶちこんたりすることもできる(残念ながらばけのかわは無視できない)し、隠れ特性のミストメイカーは主にダブルでフィールドの奪い合いに活躍するだろう。しかし、ミストフィールドは状態異常を防止する都合上おにびやどくどくとの相性は言うまでもなく悪いので注意(一応ひこうタイプorふゆう持ちの相手にはフィールド効果の恩恵を受けないので全く使えない訳ではない)。
- また冠の雪原にて解禁されたレジギガスとはダブルバトルにおいて相性は抜群。レジギガスのスロースタートを打ち消せる上、物理型のレジギガスには厳しい特性いかくも無効に出来る。このためダブルバトルではレジギガスとのコンビがなかなかの割合で使われている。
- 何気にガラル地方初出ポケモンでは貴重な地面技をかわせるポケモンである(特性「ふゆう」の場合)。過去に開催されたガラル地方初出ポケモン限定大会「ガラル☆ルーキーズ」ではその点を重要視された。
- 第9世代では碧の仮面の配信に伴い追加。「かがくへんかガス」型が環境トップに広く刺さり、とりわけ「ゆきふらし」の強化によって耐久性能を上げたアローラキュウコンに対するメタとして期待されるに至った。ただし刺さるのはあくまでも無警戒の相手であり、「とくせいガード」のような露骨なメタアイテムも登場しているため過信は禁物。
と非常に有利な相手となっている。
- 「かがくへんかガス」は伊達ではなくコライドンは安定して受けられるためレギュレーションGでは局所的に使われる場合もあり、シーズン19最終3位に「ふうせん」「かがくへんかガス」型が残った。パオジアンやディンルーも「どくどく」「どくびし」「おにび」のいずれかが入りさえすればじわじわと嬲り殺しにできる。
使用トレーナー
ゲーム版
- ポプラ:ジムリーダー(ガラル)
- ジュバ:ジムチャレンジャー
- クララ:鎧の孤島ライバル
漫画版
- ポプラ(ポケスペ)
番外作品
『ポケモンGO』
- 2019年11月16日、ヒコザルのコミュニティ・デイ終了後に突如このガラルマタドガスのレイドアワーが実施され、ガラルのすがたの一番手として同ゲーム中に実装された。
- その後、しばらくの間★★★★のレイドボスとして常駐。それ以降も時折ピックアップの対象になることがある。
- 2024年9月下旬に行われたイベントで、イベント開催期間に限りドガースから直接進化させることが可能となり、入手難易度が大幅に下がった。また、これに伴いシャドウ個体およびライト個体の入手も解禁された。
- ゲージ技が5種あり、運用を考えるなら3ゲージのどくタイプ技「ヘドロこうげき」と2ゲージのフェアリー技「じゃれつく」を選ぶのが鉄板構成。2022年12月のアップデートで「ぶんまわす」を新たに習得。
- 通常技は当初「たいあたり」のみでゲージを溜めるまで時間がかかるのがネックであったが、2022年9月に新たにタイプ一致技の「ようせいのかぜ」を覚えられるようになったことでこの欠点は解消され、使い勝手が大幅に向上した。
- もちろんフェアリータイプなのでジム防衛でも高い評価を得ている。サーナイトやトゲキッスほどではないが、かくとうタイプを牽制できるのでハピナスやラッキーの次に配置してやると効果的。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 新無印46話
- 冒頭のみ登場
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
- 29話
- モンスターボール職人のカーナが作った試作型モンスターボールの一つで、近くにいるポケモンへ自動に向かうチェイスボールをロイが投げた際に頭にぶつかった事で怒り、ロイとホゲータを追いかけ回す。
- そのままカーナの工場まで追いかけ、ホゲータに「ワンダースチーム」、リコのニャオハにどく技で攻撃するが、オリオのメタグロス相手には相性が不利だったうえに「ふきとばし」で回転力が上がった状態での「メタルクロー」を受けて吹き飛ばされたが、その直後に大群で現れる。
- キャプテンピカチュウが大群を相手にする間、フリード博士の提案によってオリオ、メタグロス、エレキッド、カーナのブビィが工場の機械の出力を上げて煙突から煙をたくさん出し、それをガラルマタドガス達が食べた事で落ち着きを取り戻した。
関連イラスト
関連タグ
0109.ドガース→0110.マタドガス(ガラルマタドガス)→0111.サイホーン
同複合タイプ
進化前が原種仲間
- アローラライチュウ (ピカチュウ)
- アローラナッシー (タマタマ)
- アローラガラガラ (カラカラ)
- ガラルバリヤード (マネネ)
- ヒスイジュナイパー (フクスロー)
- ヒスイバクフーン (マグマラシ)
- ヒスイダイケンキ (フタチマル)
- ヒスイドレディア (チュリネ)
- ヒスイウォーグル (ワシボン)
- ヒスイヌメイル (ヌメラ)
- ヒスイクレベース (カチコール)