エネコロロ
えねころろ
基礎データ
概要
『ポケットモンスター ルビー・サファイア』(第三世代)で初登場したポケモン。
名前の由来はおそらく「イエネコ+エノコログサ(猫じゃらし)+寝転がる」などをかけあわせたものだと思われる。
容姿
糸目だったエネコとは違い目がパッチリした。
また、進化前はピンク色だった所は紫に変化し、首にファーのような物がついた。
尻尾も猫じゃらしのような感じだったのがライオンの尻尾に似たものになった。
余談だが、現実の子猫も生まれてから何日かは目が開かない。
成長して目が開いた、という事だろうか?(進化前もよく見ると瞬きはしているのだが)
色違いは赤っぽい。
生態
分類通り性格は非常にマイペースで綺麗好き。決まった場所に定住することは無く、居心地の良い寝ぐらで毛繕いをしている。寝ぐらを他のポケモンが奪いにやって来ると歯牙にも掛けず次の寝ぐらを探す辺り、プライドが高そうである。猫らしく、夜に活動する。
その外見からセレブに非常に人気があり、毛並みを競っているらしい。
ゲーム上での特徴・性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
70 | 65 | 65 | 55 | 55 | 90 |
(※第六世代までは素早さ種族値は70)
結論から言ってしまうと「弱い」の一言に尽きる。
種族値合計は御三家中間形態(リザードやワカシャモ)や埋葬級の吹き溜まりともいうべき序盤のむしポケモン(レディアンやアゲハントなど)をも下回る380!
これはドーブル等の単独種や特殊な用途のヌケニンを除く最終形態のポケモンとしてはワースト1の数値である。
おまけにどの種族値も全体的に低くて尖った部分がなく、最も高いHPと素早さですら70しかない。
態々進化の石を使ってこの低さというのはどういうことなのだろうか…(これについて後述で詳しく)。
専用特性として第4世代から登場したノーマルスキンを持つのだが、元々「すてみタックル」や「ハイパーボイス」といった優秀なノーマル技を覚える為、攻撃面では他タイプの技をあえてノーマルに変換したところで例外的にスキンの影響を受けない「めざめるパワー」以外にゴースト・いわ・はがねタイプへの有効打がなくなるデメリットの方が目立ってしまう。ただし、「じゃれつく」が「おんがえし」を超える安定した火力を持つようになる。
「ふいうち」を高威力一致先制攻撃として使えるようになるが、それだったら優先度で勝る「しんそく」持ちを使った方がいい。
「ふぶき」や「かみなり」を、特別な制約がない威力3ケタのノーマル特殊技として使えるという点も、実際の火力はポリゴン2の「トライアタック」やバクオングの「ハイパーボイス」等とほぼ同じな為、命中率の関係上は彼等の劣化にしかならない。
この特性を活用すれば、「でんじは」がじめんタイプを100%の命中率で麻痺させられる技になる為、一応のアイデンティティになっていはいた。しかしゴーストに無効という無視できないデメリットがある上、地面への麻痺撒きならば相性上有利な「しびれごな」持ちのくさタイプの方が、命中率を考慮しても安定性が増している。
第6世代ではノーマル技を他のタイプに変換して与ダメージを1.3倍にする新たなスキン系特性が登場し、ノーマルスキンもその恩恵に肖れるのかと思いきや、与ダメ強化はノーマルスキンにだけ与えられず置いてけぼりに。
- それだけならまだしも、じめん・ゴーストタイプの双方に効く「へびにらみ」の命中率が100に上昇したせいで、スキン下での「でんじは」がその完全下位互換に成り下がるという逆風まで食らってしまった。
では他の特性はどうかというと、メロメロボディは異性ピンポイントで使おうにも活かせるだけの耐久力がなく、隠れ特性のミラクルスキンもエネコロロほどの低種族値なら態々補助技を使うまでもなく普通に殴り倒した方が手っ取り早いので宝の持ち腐れ。
以上の通り、低種族値ポケモンが活路を見出す為の糸口たる特性が総じて扱いにくいという状態に陥っており、まさしく八方塞がりで特性不利に陥っている。
石で進化するポケモンの中ではぶっちぎりで不遇な埋葬ポケモンであり、ORASでミツルが最終的に手放してしまうのもこれでは仕方ないかもしれない。何せ代わりに入ってきたメンバーが錚々たる面々だし…。
あまりのマイナーぶりのせいか、「めざめるパワー」や先述した「でんじは」等の一部を除く補助技がゴーストに無効と勘違いしている者も少なくないという。
…初登場してから14年、第七世代でようやくノーマルスキンの性能の見直しが行われダメージ強化の恩恵(1.2倍)を受けられた。また、素早さの値も+20されて70→90になりその結果合計種族値も380から400に上昇した。これにより、例えば「ふいうち」が威力126の先制技となる。
ただ、それ以外は特に強化もされず攻撃・特攻の種族値も変化がないため「弱い」という評価が覆されることはなかった。むしろ、でんじはの命中率が90%に低下、マヒの素早さ低下が1/4から1/2へと弱体化という向かい風まである。
USUMでは「じだんだ」を習得して地面物理技を得た。しかしノーマルスキンだと弱点を突く事が出来ず、別の特性を選んだところでそもそも火力が足りないという…。
覚える技は決して悪くはないがエネコロロ自体の性能が今のところは微妙なため、冬の時代はまだ終わらないだろう……。
剣盾及びSVではなんとリストラされてしまった。やはり、登場させても活躍は見込めないと判断されたのだろうか…。
一応、BDSPには復活しているが…。
種族値に関してのことであるが、進化前のエネコ時の合計種族値は「260」と、石で進化するポケモンの中ではヒマナッツの180を除いて、プリンの「270」を下回るワースト2位である。
さらに、後から石による進化が追加されたムウマ→ムウマージの種族値+60を除いて、エネコ→エネコロロの種族値上昇は+120と、
こちらでも他の石進化ポケモンと比べても数値は下回っている(なお、ヒマナッツ→キマワリが+245)。
上記のとおり、第七世代で素早さ種族値が+20されて合計加算が+140になったが、それでもプリン→プクリンの+165よりもまだ上昇値は少ない。
これを聞くと、全体的にあと+10~15くらい種族値を増やしてもいいのでは…とも思ってしまう。
一方でポケモン不思議のダンジョンではノーマルスキンのおかげで強豪ポケモンの1つに数えられている。
詳細はエネコの項目を参照。
アニメ版
- アヤネのエネコロロ
- AG60話で伝説のコーディネーターと呼ばれ今はポケモン達を整体などで治療する診療所をしているアヤネのパートナーで登場。
- エネコ時代、グランドフェスティバルに出場して完璧な演技と減点無しの圧倒的な強さで優勝した。しかしあるフライゴンとのバトルで崖から落ちて重傷を負い、駆け込んだ診療所で治療してもらい回復。アヤネは診療所のドクター・マスダに弟子入りして治療法を学び、ある日の夜ドクター・マスダに月の石を渡されエネコロロに進化した。
- 「10まんボルト」「ソーラービーム」「ふぶき」と多彩な技を持ち、ムサシのハブネークを「しんぴのまもり」でかわす芸当もできる。ハルカのエネコに「ふぶき」を教えた。
- ユリのエネコロロ
- DP95話にて、ヒカリのママ・アヤコのかつてのライバルだったユリのパートナーとして登場。性別は♂️。それまで連戦戦勝だったアヤコに初めて黒星を付けた。ユリがポケリストとなった現在は雑誌のモデルなどをしている。
- ユリがポケモンコーディネーターとしてカンナギコンテストに復帰し、ファイナルにまで勝ち進んでヒカリと対戦。かつての腕は衰えておらず、「みがわり」や「うたう」などのトリッキーな技や、特性「メロメロボディ」で♀であるヒカリのエテボースを翻弄するが、エテボースがメロメロ状態でも技が決まりだすと形勢は逆転し、最後は大量の「スピードスター」を浴びて敗れた。
その他
DP | 91話 |
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XY | 3話・88話(過去回想) |
劇場版 | 七夜の願い星・ボルケニオンと機巧のマギアナ |