ジェンティルドンナ(ウマ娘)
うまむすめのじぇんてぃるどんな
「とくとご覧あそばせ。真の強者というものを」
プロフィール
キャッチコピー | 剛毅なる貴婦人。ただ力強く咲き誇る! |
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誕生日 | 2月20日 |
身長 | 167cm |
体重 | パワフル |
スリーサイズ | B95・W63・H87 |
靴のサイズ | 左右ともに26.5cm |
学年 | 高等部 |
所属寮 | 栗東寮 |
得意なこと | 潜水、装蹄、マスカラ |
苦手なこと | ヒョウ柄、タピオカ |
耳のこと | メンコに合わせて服を決めるほど、こだわる |
尻尾のこと | 就寝時はニードルレースの尻尾カバーを使用 |
家族のこと | 3歳3合目、5歳5合目、7歳で富士登頂が掟 |
マイルール | - |
スマホ壁紙 | - |
出走前は… | - |
得意科目 | - |
密かな自慢 | - |
よく買う物 | - |
ヒミツ | ①足の指でクルミを粉砕できる / ②実家にはメンココレクションのクローゼットがある |
自己紹介 | 過程や理屈、そんなものは無意味よ。勝者が正義。そうではなくて?ジェンティルドンナ、全てを屈服させるわ |
CV | 芹澤優(i☆Ris) |
強さこそが正義、実力至上主義のウマ娘。
自身に対してはもちろんのこと、他者に対しても一切の甘さは無く、冷徹にすら感じられるほど。
敗者に語る言葉なし──それこそが、剛毅なる貴婦人、ジェンティルドンナである。
(公式ポータルサイトより)
ソロ曲
形振り構うな、全て賭けろ それが勝者の条件
『 LADY G DONNA 』
作詞・作曲・編曲・GAK-amazuti- ストリングスアレンジ・宝野聡史
概要
ジェンティルドンナは、クロスメディアコンテンツ『ウマ娘プリティーダービー』に登場するウマ娘。
初出は、2023年秋アニメの『ウマ娘プリティーダービーSeason3』第3話で、名前のみ明かされた。
ゴールドシップがラストランとして有馬記念に出走した後、(同じサンデーレーシングの)"暴君"オルフェーヴルと共に名指しで宣戦布告。「貴婦人」の異名を持ち、作中では先にトゥインクル・シリーズを卒業しドリームトロフィーリーグに移籍している強豪とされている。
アプリゲーム版のヴィブロス育成ストーリーによると、トリプルティアラの4人目の達成者(史実の三冠牝馬と同じならば、1人目はメジロラモーヌ、2人目はスティルインラブ、3人目・5人目・7人目は未登場、6人目がデアリングタクトとなる)であり、同じティアラ路線を競いすべて2着に終わったヴィルシーナの口からは度々その強さについて語られている。
そして2024年2月22日の"ぱかライブTV Vol.38"にて、ついにデザインとプロフィールが公開された。
愛称は「ジェンティル」、「ジェンティルさん」。
自身が強者であることに絶対の自負を持ち、常に不敵な微笑みを崩さない女王の風格を漂わせたウマ娘。「強さこそ正義」な実力至上主義者だが、他者にも自身にも一切甘さは無く、その姿は時として冷徹にも見える。トレセン学園内外で強者として見られており、記者からは"鬼注目"のウマ娘として扱われている。言動や仕草は上品ではあるものの挑発的、揺るぎない自信とそれを裏打ちする超常的な怪力の持ち主である(後述)。しかし、それでも自身の強さには満足することなく、時間のあるときには筋トレをするなど更なる自己研鑽を怠らない直向きな一面もある。また、「最強は、レースでのみ決まるもの」という考えを持っており、単純な力だけでは勝てないレースに価値を見出しているようである。"力"そのものについても強さの選択肢の一つであり、常に力任せで解決するわけでもなく、むしろかなりの理論派である(とはいえ、“力”を最も重視する傾向にあるのは間違いないようだ)。
剛腕ぶりによって一代で成り上がった資産家の令嬢であり、(少なくとも)姉が1人、弟が1人いる。
父親(CV:堀内賢雄)の方針により最も力のある者が家督を継ぐことが決められ、幼少期から姉弟同士で鎬を削ってきた。そのため、姉も弟も若くして既に社会で大きな資産を動かす身であることが語られている。
家の規模はトレーナーたちが想像している以上に莫大な模様で、海外にも事業を展開しており、絶叫がウリの遊園地の営業などもしている。その他にも事業をしている親族もいるらしく、ホーム画面では経営に行き詰ってジェンティルに泣きついてきた親族もいるとのこと。
家の規模故に他の者からやっかみや嫌がらせを受けることもあり、ジェンティルの失態をすっぱ抜こうとするカメラマンやケータリングの大量発注を押し付けると言った行為を受けている。最も彼女自身は取るに足らないと言った具合にあしらっている。
ちなみに、弟(CV:坂本悠里)からは対抗意識のためかジェンティルを「ジェンティル」と呼んでいるが、素では「姉さん」と呼ぶようだ。姉(CV:深田愛衣)はウマ娘であり、史実のドナウブルー号(全姉の重賞馬)を連想させる要素がある。その資産を求めてかなりの数の婚約希望者も数多く存在するらしい。
寮のルームメイトはブエナビスタ。気圧されるウマ娘が多い中、ブエナビスタは明るく接してくることもあり一目おいている。
史実では同じ馬主(サンデーR)の二冠牝馬で、二頭合わせてG1を13勝もしている。その一方、斜行降着がなければジャパンカップを二連覇していた可能性があるブエナビスタ、危うく降着になりかけるも着順そのままでJC制覇しその後二連覇を達成したジェンティルドンナと両者で明暗が分かれた部分もある。
容姿・デザイン
愛くるしい童顔に不敵な表情を浮かべるウマ娘。
名前の意味である「貴婦人」の印象が強いデザインとなっている一方、史実では美しいながらも筋骨隆々とした馬体の持ち主だったからか(幼少期には募集カタログで「西洋絵画の油絵」と例えられるほどの優美な馬体、かつデビュー前より高い心肺能力を示す大きな胸囲を持っていた)、ウマ娘としては長身の167cmにバスト95・ウエスト63・ヒップ87というかなりのナイスバディである。
特にバストは牝馬モデルでは圧倒的1位、メイショウドトウ・スーパークリーク・ヒシアケボノ以来の90後半サイズである。また、ウエストに関してはヒシアケボノに次いで第2位のサイズであり、既存のウマ娘と比べても非常に肉厚な胴体を持っていると言える。
ライバルのゴールドシップは身長170cm・ヒップ88と上回る要素があるものの、他のライバルであるオルフェーヴルやヴィルシーナをあらゆる面で凌駕する体格になっており、身長158cmのヴィルシーナにとっては常に見上げる形の身長差となっている。また、同時発表の三冠牝馬スティルインラブはスリーサイズが異様に小さく、対照的である。
童顔を強調するような内巻きカールのもみあげ、鹿毛の長髪を側頭部の黒黄リボンに隠されるように巻かれたドーナツヘア、黒と金の耳カバー、そして目を引く左耳につけた大きな赤いハート型の髪飾りが特徴。実馬には額に白く丸い模様(星)があるのだが、これがたてがみや帽子に一部隠されることでハート型にも見えたことが由来か。同期のヴィルシーナは菱形の流星が目立つデザインになっており、二人揃うと"ハート"と"ダイヤ"の女王が並び立つことになる。
アプリゲーム版での名称は[Regina dei fiori]。
イタリア語で「花の女王」を表す、その名に違わぬ豪奢なドレス風衣装。サンデーレーシングの勝負服カラー(黒赤黄)が多用され、主人公というよりは悪役令嬢など強敵を思わせるカラーリングになっている。
オフショルダーのドレスは腰からパニエを着用して膨らませており、前面以外は非常に長いデザインとなっている。黒い中の服にコルセットを被せ、その上から赤く長いドレスを付けているのだが、コルセットの上の留め具がバッテン状の紐でサンデー勝負服要素となっている。また、胸元は黒く薄い生地で覆っている一方、背面は肩甲骨まで露出している。前腕部にはやはりサンデー勝負服要素の黒黄袖があり、その上に白手袋を着用している(左手首のみ金色の装飾あり)。
同じくオフショルダーの勝負服であるヴィルシーナは白青、ジェンティルドンナは黒赤で並んだ際の見栄えが良く、両者のデザインが意図的に揃えられている可能性がある。また、一度きりの対決ながら激闘を演じたオルフェーヴルは同じサンデーレーシング所属ながら白を基調とした勝負服であり、並走しても印象が被らないようになっている。
- 私服
千鳥格子柄の上品な仕立てのツーピース。千鳥格子はグッチなどのイタリア高級ブランドでは定番の柄である。
ゲーム版
アプリゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』
デザイン・プロフィール公開前の活躍は概要の通り。
こちらでの本格的な登場は2024年2月24日、リリース3周年を記念したエクストラストーリー『3rd Anniversary』から。同日にはR・SSRのサポートカードも実装がされた。
2024年8月24日、『3.5th Anniversary』にあわせて育成ウマ娘☆3[Regina dei fiori]として実装。
ゲーム内ではあのカワカミプリンセスでさえ比較にならない、既存のウマ娘と比べても明らかに異質な怪力っぷりを見せつけている。
- 小ゾウほどの重さを持つ鉄球の箱を一人で運搬する
- 最大枚数までプレートを付けたバーベルをダンベル感覚で使用。
- 重量上げ選手が150kgのバーベルを上げている様子を見ながら「あの方ごと持ち上げられる」と豪語。
- スタート時の踏み込みによって、コースのスタートラインにクレーターのような大きな穴を空けた
- 最もこのパワーが仇となりレースでは逆に足を引っ張る弱点となっていた。
- トレーニング中に乙名史記者の取材を受けていたが、その中で鉄球(砲丸投げに使用されるものと思われる)を素手でチョコボールまたはビー玉サイズにまで圧縮する。これを目の前で見た乙名史はドン引きしていたが、ジェンティル本人は「またやってしまったわ」「もっと硬い鉄球はないの?これでは筋力トレーニングにならないわ」と平然と振る舞っていた。(空想科学研究所の考証によると必要な握力は114万t、最大握力は推定570万t以上。ちなみにウインバリアシオンが同じことに挑戦したものの無理だった)
- どうやら普段から鉄球を持ち歩いており、パワーコントロールや精神統一の一環で弄んでいる模様。加減を間違えると粉砕してしまうことも。
- ダンプカーが突っ込んできても壊れないキックマシンをキック一つで破壊する(全体15位の記録は1000kg、ヴィルシーナの結果は測定不能だった)。ただ、「ハイキックの風圧のみで石像を吹っ飛ばせる」というこちらと蹴りについてどちらが上なのかは不明。
- カワカミプリンセスが勢い任せの頭突きでかち割った瓦40枚をこちらは指で圧しただけで粉砕
- ヴィルシーナやカワカミプリンセスが手こずるバネ強度のエキスパンダーを平然と広げきる。そして引き千切る。
- あまりにもトレーニング器具を壊すためたづなさんから「月に二度まで」と注意されている
- 強盗事件に遭遇した際に、逃げようとする強盗が持っていた金属バットを奪い取り、そのまま飴細工のように折り曲げ、捻じ切る。
- 実は力加減も巧く、スイカを指先で砕かずに割ることもできる(ホーム画面)
- ロード画面の1コマ漫画でコマ枠を手で引きはがすように破壊する
- ジェンティルドンナのヒミツ①:足の指でクルミを粉砕できる
学園内の一部ウマ娘からも「鬼」と呼ばれる場面があり、「鬼婦人」という呼び名がまさに「名は体を表す」状態であると言えるかもしれない。
しかし彼女の育成ストーリーや3.5周年記念イベント「UMA Summer」でのストーリー中にて、ウマ娘世界には上記のパワーを持つジェンティルに耐えられるエキスパンダーが存在することも判明している。
担当トレーナー
新人トレーナー。ジェンティルのパワーと走りに興味を惹かれ彼女に「パワーの強さが逆に欠点になっている」とアドバイスしたことで興味をひかれるようになり逆スカウトされる。新人らしい弱さを見せてジェンティルに窘められることもあり彼女のトレーナーにふさわしい存在になれるよう日々努力している。その為か個人的な身体能力は全トレーナー中最強と言っても過言ではない位鍛えられている。ジェンティルがマッチョが好みではない為、細マッチョではないかと考察されている。
またキャラストーリー7話にて利き腕に関して触れられている珍しいトレーナーであり、これは4歳半ばまで主戦騎手であった岩田康誠騎手が左利きであったことが由来と思われる(正確には一部右手を使用する分け利きである)。
育成ウマ娘
- ☆3[Regina dei fiori]ジェンティルドンナ
スピード | スタミナ | パワー | 根性 | 賢さ |
---|---|---|---|---|
99 | 83 | 95 | 91 | 82 |
+10% | +10% | +10% | +0% | +0% |
バ場適性 | 芝 | A | ダート | G |
距離適性 | 短距離 | マイル | 中距離 | 長距離 |
G | A | A | A | |
脚質適性 | 逃げ | 先行 | 差し | 追込 |
E | A | A | D |
見ての通り、桜花賞と有馬記念を勝利しているせいか、距離適性は短距離以外はオールラウンダーの圧倒さ。
脚質も先行と差し、どちらも行けるが、取得スキルが先行寄りなので、先行が使いやすい。
成長は、スピード・スタミナ・パワーに10%と、非常に扱いやすく、総じて史実の通りの高い操縦性を再現している。
ただし、進化スキルが距離指定されているものが多く、強力だが少々扱いづらい。
育成ストーリーでは、当初よりトリプルティアラと目指しているが、周りからはクラシック路線を進まないことをいぶかしまれていたため、王道路線を行くのが強者ではなく、強者が行く道が王道であることを知らしめるべく、圧倒的な強さを見せつけようとする。
そのためか、いきなり秋華賞で1位限定の目標にさせられている。
なお、それ以降もすべて1位での目標となっており、油断できない戦いが待っている。
また、ここでは史実どおりヴィルシーナが立ちふさがってくる。
※逆に言えば、秋華賞以降にヴィルシーナに負けるIFシナリオは存在しないということである。お姉ちゃんは泣いていい…(特に秋華賞は史実において僅か7センチ差という超接戦の末の決着であり、一番ifが欲しいところではあるが…まぁ、そのifはどちらかというとお姉ちゃん側で描くべき内容と言われればそれまでだが)
中盤では、オルフェーヴルとの対決、後半戦では、ゴールドシップ、エイシンフラッシュ、トーセンジョーダンとライバルとの熾烈な争いを繰り広げることとなる。
そして、最後には誰もなしえたことのないジャパンカップの連覇を狙うと言うものとなるが…
固有二つ名
剛毅なる貴婦人
うちオークスは5バ身差以上で勝利し、ジャパンCを二連覇し、
基礎能力[パワー]が1200以上になる
- 史実よろしくの牝馬三冠(作中における「トリプルティアラ」)完全制覇及びジャパンC連覇と、実馬さながらのパワフルさを再現した称号。
- レース勝利に関しては、秋華賞以降はクライマックス編以外の達成可能な育成シナリオ(プロジェクトL'Arcは後述)では元々全て目標レース&1着が条件。勝利すればそのまま条件を達成できる。
- オークスでの5バ身差以上での勝利は間違いなく最難関。ほぼスペシャルウィークの二つ名達成と同じ条件(どちらも「クラシック級5月後半の東京2400m左回りを5バ身差以上で勝利」が要求される)であり、すなわちそれ相応の育成が出来ていないと達成は困難と言える。
- パワー1200以上の条件についても、10%の補正があるとはいえ油断すると達成できない可能性があるので注意。育成の際にはパワーの値を意識すること。
- なお、プロジェクトL'Arcでは最終レースがシニア級の凱旋門賞(10月前半)である関係上、それ以降に開催されるシニア級のジャパンCに出走できないので達成不可能。
サポートカード
- SSR[Balliamo?]ジェンティルドンナ
2024年2月24日、「3rd Anniversaryキャンペーン」にて、ログインボーナスと記念ミッション第2弾の報酬として配布されたSSRサポート。タイプはスピード。
ちなみにサポカ名はイタリア語で「踊ろう」などの意。
競走馬『ジェンティルドンナ』
三冠馬の遺伝子。
貴婦人と名づけられた才女が晴れの舞台を颯爽と駆け抜けた。
英雄と讃えられた父を彷彿とさせる瞬発力で牝馬三冠の栄誉を勝ち取った。
受け継がれた最強の遺伝子は想像を超える夢を描いていく。
(JRA「ヒーロー列伝」No.73 ジェンティルドンナ より)
────────────────
【貴婦人の進撃】
まず桜の丘で乱を鎮め
樫の渓谷を平定すると
いま秋華の郷も制圧。
ここに誕生した。
だが女領主は満足を知らぬ。
海の向こうへ漕ぎ出していく。
貴婦人の進撃は続く。
────────────────
モチーフとなった競走馬「ジェンティルドンナ(Gentildonna)」は、2009年2月20日・ノーザンファーム(北海道安平町)生まれの鹿毛の牝馬(12世代)。
同期にはウマ娘ですっかりお馴染みの二冠馬・ゴールドシップを筆頭に、その親友でワールドベストホースランキングで日本馬史上初となる単独1位に格付けされたジャスタウェイ、牝馬三冠路線で鎬を削ったヴィルシーナ、天皇賞(春)2連覇を達成したフェノーメノ、ダート戦線で強豪の一頭として君臨したホッコータルマエなどがおり、多くの活躍馬が名を連ねる強豪世代の一頭にして代表格の一頭だった。
父は競走馬・種牡馬共に多大な実績を挙げたもはや説明不要の『英雄』ディープインパクトで、母のドナブリーニはディープインパクトに合わせるべく輸入されたイギリスのGⅠ馬。
1つ上の全姉には重賞2勝を挙げたドナウブルーがいる他、従兄弟(母がドナブリーニの半妹(父Librettist)であるリトルブック)に同じディープインパクト産駒(ジェンティルドンナとは8分の7同血)の2019年日本ダービー馬・ロジャーバローズがいるという、まさに良血のお嬢様と言える血統背景を持つ。
馬主はウマ娘のモチーフ馬では後述するオルフェーヴルやドゥラメンテを所有した一口馬主クラブのサンデーレーシング、管理調教師はヴァーミリアンやアストンマーチャンなどを管理した石坂正(栗東トレセン所属)。
現役時は2012年のクラシック戦線で史上4頭目の牝馬三冠を達成した後、牡牝混合戦にのみ出走。先述したゴールドシップの他、前年の三冠馬・オルフェーヴルなどといった数多くの牡馬を相手にしのぎを削り、最終的にGⅠレースを7勝(牝馬三冠・ジャパンカップ(2012・2013年の2連覇)・ドバイシーマクラシック(2014年)・有馬記念(2014年、これがラストランとなった))して引退した。
特に現役時では牝馬三冠に加えて史上初となるジャパンカップ2連覇を達成しており、現在でも後輩三冠牝馬である「九冠馬」アーモンドアイなどと共に中央競馬史上最強牝馬の一角に数えられる名牝である。その功績を讃えられ、2012年・2014年のJRA賞において年度代表馬に選出された他、引退後の2016年にはJRA顕彰馬に選出され、父ディープインパクトとの父娘顕彰馬となった(親子での顕彰馬選出は史上4例目)。
引退後は生まれ故郷のノーザンファームで繁殖牝馬として繋養されており、3番仔(父モーリス)のジェラルディーナが2022年のエリザベス女王杯を制して、GⅠホースの母となっている。
馬名はイタリア語で「貴婦人」を意味するが、牝馬にもかかわらず牡馬にも劣らぬムキムキの馬体と三冠馬オルフェーヴルを弾き飛ばすまでに強い勝負根性を持つこと、そして牡馬と互角以上に渡り合ったその実績から、ファンからは「鬼婦人」と呼ばれることもある(貴と鬼はどちらも「き」という読み方があるため、そこから発生した同音異義語ネタ)。
またその活躍ぶりからファンは女性が多く、厩舎に届くファンレターの9割が女性からのものだったという。
JRAの企画「ウマジョ」の展示においては牝馬であるにもかかわらず一人称が『ボク』になっていた。
騎手は乗り替わりが多く、最多騎乗で桜花賞、秋華賞の二冠をエスコートした岩田康誠のほか、ミルコ・デムーロ、クリストフ・ルメール、川田将雅(オークス、騎乗停止の岩田の代打で騎乗)、戸崎圭太(ラストランとなった2014年有馬記念)らが騎乗し、短期免許のライアン・ムーア、イオリッツ・メンディザバルも騎乗している。
特に岩田騎手からは「俺を狂わせた(熱狂させた)馬」と絶大に評価されており、ジャパンカップでライアン・ムーア騎手に乗り替わる事が決まった時は相当悔しかったらしく、調整ルームの風呂場で「俺のジェンティルー!!」と叫んだという話も残っている。
ちなみにジェンティルドンナ自身もレースでは素直で騎手の言うことを真面目に聞く優等生気質の持ち主で、そのためか乗り替わりが多かったにもかかわらず安定した強さを発揮した(ジャパンカップ2012で物議を醸した体当たりについても鞍上がそういう騎乗を選んだだけで、ジェンティルからやり出したことではなかった)。一方でレース以外では人懐っこい面も持つ一方で結構やんちゃだったらしく、繫殖入り後は我が強い側面を見せて牧場スタッフを「言うことを聞かん」と困らせたり、放牧先で速攻ボス馬になったりしたとか。
パドックでも度々テンションが高くなって首を振ったり騎手を振り落としかけたりしたが(普通はこうしたイレ込んだ馬は走らないとされる)、これが一種のガス抜き策となり、本番での気合の入った走りに繋がったと言われている。
史実における同期であるゴールドシップとは4度対戦している。勝敗結果は2勝2敗。そして直接対決の際どちらかが必ず優勝していたことから、ウマ娘のゴールドシップと互角に張り合うライバル、といったポジションになりうるものと予想されていた。ジェンティルドンナの育成ストーリーでは、宝塚記念出走前にゴルシに手玉に取られる意外な姿が描写されるが、これは宝塚記念にて前年ジャパンカップと同様にタックルを仕掛けるも弾き返された史実の再現となっている。
余談
ウマ娘プロジェクト始動時からいた疑惑?
AnimeJapan2016で、現在のマルゼンスキーのデザインが公開された際、一部の競馬ファンはジェンティルドンナと予想していたらしい。(マルゼンスキー号があまりにも古い年代の競走馬であったため、考察範囲がそこまで及ばなかったからと思われる)
ただしマルゼンスキーのデザインはその時点で耳飾りが右耳にあった=牡馬モデルなため、ジェンティルドンナ(仮)のデザインをマルゼンスキーに流用した、という説は確実に否定できる。
地上最強のウマ娘?
上記の通り、ゲーム内では筋トレ用の鉄球をいとも簡単に握りつぶしていたジェンティルドンナだが、この描写について空想科学研究所の柳田理科雄氏がざっと計算しており、単純計算ではあるがこの時出力したパワーは114万tという結果が出た。
筋トレは最大筋力の20%以上の負荷で行うため、ジェンティルドンナの最大筋力は570万t以上になるとのこと。
他作品で比較すると地上最強の生物こと範馬勇次郎の握力は柳田氏の計算によると34トンであるため、計算上はあの範馬勇次郎と比べても桁違いに強いことになる。
ちなみに、鉄球を片手で握りしめて小さくするのは、『スーパーマン』でスーパーマンが石炭を片手で握りしめてダイヤモンドにしたのが元ネタと思われる(上記の勇次郎も同様のことを披露していた)。
また、上記の金属バットの件でも再び柳田氏による考察がされ、一般的な金属バットを引きちぎるのに必要なパワーは32.7t、しかもそれを両方の手で片方32.7tずつ出さなければいけないため、やはり常軌を逸したパワーであると言える。
なお、史実のジェンティルドンナは確かに同期牝馬に比べてムキムキであったが、一方で極端なパワータイプというわけではなく、道悪では実力を発揮しきれなかったり、小柄なオルフェーヴル相手であれば体当たりで進路をこじ開けれたが巨漢馬のゴールドシップ相手では押し負けたりしている。
『GORILLA』
若干蔑称気味ではあるが、ジェンティルドンナの競馬ファンからの異名の一つに『ゴリラ』というものがある。これは岩田康誠騎手の荒い騎乗スタイルや、2014年のドバイシーマクラシック(R・ムーア騎乗)の最終直線で前に被されながらも強引に横に抜けて差し切った事などのパワフルな競馬のエピソードに由来している様である。
なお、この事は担当声優の芹澤優も検索エンジンでジェンティルドンナ号について調べようとした結果、検索候補に「ジェンティルドンナ ゴリラ」と出てきたことに驚いていたようである…
余談だが、ウマ娘のゴールドシップが主役の漫画『ウマ娘ピスピス☆スピスピゴルシちゃん』には度々意味深にゴリラが出ているが…もしや…?
ゴリラつながりでこんなネタまで…
また、苦手なものに「ヒョウ柄」とあるが、これは普段怪力故に敵なしのゴリラがクロヒョウに寝込みを襲われ命を落としていたという事象由来ではないかとの説がある。
ウマ娘ではない擬人化ドンナ
2015年、Umabi×pixiv競走馬擬人化イラストコンテストというものが開催されたが、その中で運営側が例として挙げてきたイラストの中にはジェンティルドンナの擬人化イラストもあった。
このイラストを手掛けたのは「うちの師匠はしっぽがない」でお馴染みのTNSK氏。
ただし、こちらは擬人化であって、ウマ娘のような耳と尻尾のある獣人ではなかったが。
鉄球
鉄球にはこだわりがあるらしくショーケースに飾られるような高級品を好んでいる模様。
またトレセン学園のウマ娘にも布教をするなど鉄球に対する愛着は人一倍。
行きつけの鉄球専門店もあるらしい。
ただ、たびたび破壊もしているらしく、保健室行きになったとき、これまで破壊してきた鉄球の亡霊が恨みを晴らさんと襲ってくる夢を見ることになる。ちなみに本人は罪悪感は特に無い模様。
関連イラスト
関連項目
関連ウマ娘
※ジェンティルドンナは4代目で、史実で唯一3冠レースで鞍上交替が発生している。
- メジロラモーヌ(ウマ娘):初代三冠牝馬(完全三冠)、顕彰馬
- スティルインラブ(ウマ娘):2代目
- デアリングタクト(ウマ娘):6代目(無敗牝馬三冠)
メジロラモーヌの三冠達成当時は秋華賞創設前で三冠目はエリザベス女王杯。
ジェンティルドンナが制した2012年桜花賞のTVCMは「The Winnerメジロラモーヌ」
同期(12世代)
- ヴィルシーナ(ウマ娘):同じディープインパクト産駒、牝馬三冠全てジェンティルドンナの2着。ジェンヴィルも参照。
- ゴールドシップ(ウマ娘):何度も戦った同期二冠馬。対戦成績は2勝2敗の五分
- ホッコータルマエ(ウマ娘):対戦経験無し、2014年のドバイワールドカップデーで共にドバイへ遠征
- 最優秀ジュニアクイーンウマ娘:ジェンティル育成で、桜花賞出走前に名前だけ登場するウマ娘。モチーフ馬は、ブエナビスタの妹で、JRA賞最優秀2歳牝馬のジョワドヴィーヴル。
七冠(GⅠ級7勝)
※いずれもモデル馬がJRAの殿堂入りを果たしている(顕彰馬)。なお、三冠レース(皐・ダ・菊、桜・樫・秋)を制する、という本来の前提条件も達成している子については太字で表記。
- シンボリルドルフ(ウマ娘):84年無敗三冠、84-85有馬連覇、85春天、JC
- テイエムオペラオー(ウマ娘):99年皐月賞、00年古馬王道GⅠ全制覇、01年春天
- ウオッカ(ウマ娘):06年阪神JF、07年東京優駿、安田記念連覇含む府中古馬GⅠ全制覇(なお2024年8月24日にジェンティルドンナが実装されるまでは彼女がモデルとなった競走馬で唯一GⅠ7勝を果たした牝馬であった)
- キタサンブラック(ウマ娘):15年菊花賞、16年春天、JC、17年大阪杯、天皇賞春秋連覇、有馬記念
- 衝撃の英雄:モチーフ馬は父ディープインパクト。05年無敗三冠、06年春二冠、JC、有馬
牝馬の王道GⅠ制覇
- エアグルーヴ(ウマ娘):97年秋天覇者、王道GⅠで牡馬相手に堂々渡り合った牝馬の先駆者。産駒にGⅠ馬を持つ母繋がりでもある。
- スイープトウショウ(ウマ娘):05年宝塚覇者、牝馬大躍進時代到来の先鞭をつけた存在
- ダイワスカーレット(ウマ娘):08年グレード制導入後初の有馬牝馬制覇
世代の近いライバル
- オルフェーヴル(ウマ娘):1世代上の三冠馬で馬主も同じサンデーレーシングかつ顕彰馬。2012年ジャパンカップが最初で最後の対決。
- エイシンフラッシュ(ウマ娘):2世代上のダービー馬で、対戦は3度。ジェンティルドンナ連覇達成の2013年JCがフラッシュのラストラン。共通の騎手繋がりがある(福永祐一、クリストフ・ルメール、ミルコ・デムーロ)。
- トーセンジョーダン(ウマ娘):3世代上、6回対戦。共通の騎手繋がりがある(福永祐一、岩田康誠、戸崎圭太、イオリッツ・メンディザバル)。
石坂正厩舎繋がり
- アストンマーチャン(ウマ娘):活躍時期が異なるため対戦経験はないが、阪神ジュブナイルフィリーズ未勝利・岩田康誠騎手が騎乗した繋がりがある。また、マーチャンの早逝の反省がジェンティルの調教にも活かされたエピソードが残っており、育成シナリオ内の「力をセーブするトレーニングをマーチャンが見学するイベント」の元ネタになったと推測される。
サンデーレーシング繋がり
※上述のオルフェを除く。
- ブエナビスタ(ウマ娘):先述した通りルームメイト。史実ではサンデーサイレンス産駒を父親に持つ牝馬同士で、桜花賞・オークスとジャパンカップ制覇・騎手繋がり(岩田康誠、ライアン・ムーア)。
- ドリームジャーニー(ウマ娘):活躍時期が異なるため対戦経験はないが、5歳で有馬記念を制覇した繋がりがある。
- ドゥラメンテ(ウマ娘):3世代後のクラシック二冠馬。ちょうどジェンティルドンナが引退した2014年にデビューしたため、対戦経験はない。ただし、共通の騎手が騎乗した繋がりがある(ミルコ・デムーロ、ライアン・ムーア)。
- サトノダイヤモンド(ウマ娘):騎手繋がりあり(クリストフ・ルメール、川田将雅、戸崎圭太)
- ヴィブロス(ウマ娘):活躍時期が異なるため対戦経験はないが、秋華賞勝ち馬・騎手繋がりあり(福永祐一、クリストフ・ルメール、ミルコ・デムーロ)
- ツウカア:モチーフ馬マカヒキ(同じく川田将雅のテン乗り)
- リバーライト:モチーフ馬マリアライト
- ゲンジツスチール:モチーフ馬リアルスティール