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概要

ヒラヒナが進化したダチョウのような姿のポケモン。尾羽にかけてのオレンジ色を主体とした大きなフリルが特徴。

頭部には名前の由来のクレオパトラの髪型を思わせる銀色の頭毛を備え、ホルスのようなキリッとした青い目をしている。そして嘴に見えるそれは実は鼻(?)であり、本当の口はその下に付いていると、さながら人面鳥のような様相を呈している。

可憐で気品のある姿とは裏腹に性格はとても荒く、青い目からサイコパワーを放出して敵を動けなくしてしまう。またフリルからサイコパワーを放出する事で時速200キロのスピードで疾走するのを可能としている。

ダチョウモチーフは過去にドードリオが存在するが、こちらは現実世界のダチョウに基づいた姿と差別化されている。

また単エスパータイプなので、ひこうタイプなのに陸上特化のドードリオのようなややこしい事は起きない(鳥なのにが苦手と言う別の事例が発生しているが)。

あくまで鳥ポケモンであるため「ドリルくちばし」や「ブレイブバード」といったひこうタイプの技を覚える事は可能。

ギョロリとした大きな目は一見恐ろしくもあるが、実は進化前のつぶらな瞳は失われておらず、眠っている顔をよく見てみると丸い瞳の外側の部分はアイシャドウのような模様であることがわかる。

色違いは髪型以外の羽部分が茶色になり、モチーフのダチョウに近くなる。

名前の由来はおそらく「エスパー」+「クレオパトラ」だが、「クエー(鳥の鳴き声)」や、人面の聖獣スフィンクスの伝承になぞらえ「クエスチョン」を掛けている可能性もある。1文字違いのニュータイプの少女はおそらく関係無い。

ちなみに、エジプト神話にはダチョウの羽をシンボルに持つマアトという女神が登場する。

性能

HP攻撃防御特攻特防素早さ合計
95606010160105481

一見すると特攻と素早さが高く、それ以外が微妙というよくある速攻系エスパータイプの配分。

HPもそれなりに高いものの防御と特防が低いため微妙に思えるが、このポケモンの強みと個性は特性と専用技にある。

新特性「びんじょう」は相手の能力アップに乗じて自身の能力値も上げるというもの。

上がる能力自体は相手依存なので能動的に活かせるかは怪しいが、後述の「バトンタッチ」との併用も可能なので、積み技の牽制にはなる。性質上「てっぺき」と「ボディプレス」を組み合わせて戦うポケモンとの対面でとても強い。1度だけ発動するものまねハーブとは異なり、能力上昇した度に発動する。流石に無双する恐れが高かったためか、いばるは覚えない。

おみとおし」は「トリック」との併用で狙った道具を奪いやすくなる。

トリック使いとしては高めの素早さなのも強み。

夢特性「かそく」の強さは言うまでもないが、このポケモンの場合は能動的に能力を上げつつタイプ一致「アシストパワー」を放て、既存のかそく使いとは一線を画する個性も持つが、後述の専用技が単体で強力なので使われないのが実情。

バトンタッチ」で素早さを引き継ぐことも可能で、積む余裕があるなら「めいそう」も使える。

自身の不安な耐久の対策や後続サポートのための「フェザーダンス」「リフレクター」「ひかりのかべ」なども使え、回復に「はねやすめ」もあり、耐久面に特化して補助技込みであれば意外とできることが多いのが強みでもある。

専用技のルミナコリジョンは通常火力と言って差し支えない威力80の攻撃技にして、確実に相手の特防を2段階下げる追加効果を兼ね備えた強力な技。

自身が撃ち合いで負けるとしても後続アタッカーの補助としても活用できる他、レイドでも有用なウェポンになり得る。

「ルミナコリジョン」と「マジカルシャイン」を覚えさせれば攻撃技は大体完結する。そのため、余った技スペースに「さいみんじゅつ」を仕込みやすい。「さいみんじゅつ」は苦手対面への最後の手段として役立つ場合もある。

そのほかのサブウェポン候補としては「エナジーボール」、「シャドーボール」、「ラスターカノン」、「サイコショック」。物理アタッカー相手には「イカサマ」の採用もありか。

対戦面では「ルミナコリジョン」無効のあくタイプの積みアタッカーに対して「びんじょう」の発動機会が見込まれる。「ルミナコリジョン」が無効なので起点にできると高を括って積み技を放ったところに「びんじょう」が刺さるという寸法である。「ものまねハーブ」でさらにタダ乗りによる利益を増幅できれば言う事無し。

…ただし、あくタイプの積みポケモンは物理が多く「つるぎのまい」などを貰っても本人はあまり活かせない。相手が積むと読み切ったらそれに合わせて「みがわり」も出しつつ味方の物理ポケモンに「バトンタッチ」してやろう。

ミミッキュ対策としても優秀で、受け出しのミミッキュの「ばけのかわ」を剥がし、相手がそのまま居座るなら二の矢の「ラスターカノン」で仕留められる。事前にミミッキュの一致が通りづらいテラスタルタイプに変わっておけば対面からでも勝てる。

テラスタイプは自身の弱点を補完できるノーマル、フェアリーが目ぼしいところ。特にフェアリーの場合、ドラパルトが「ドラゴンアロー」で露骨に「きあいのタスキ」を破りに掛かるのに対して対策ができる。

極論「ルミナコリジョン」であく以外のテラスタルを切った相手を崩せるクエスパトラと、「ルミナコリジョン」が無効のあくテラスタル以外(何ならエスパー半減以外のテラスタル全て)に対して「キノコのほうし」をぶつけることで打開できるキノガッサ(くさテラスタルを切られたらそれこそクエスパトラで崩せる)で、持ち物や特性、ポケモンたちの元のタイプなどを考慮せずテラスタル単体で考えた場合、全てのテラスタルに対応できる。

欠点としては頼りない火力を全面的に「ルミナコリジョン」に頼り切っている部分があり、全く通らないあくタイプには滅法弱い。バンギラスは天敵。「いかさまダイス」+「テラスタル」+「ロックブラスト」の組み合わせには、オーソドックスなCSベースの調整では手も足も出ない。

バンギラスへの打点がほぼほぼかくとうタイプの「テラバースト」しかないが、テラスタルしてもH252振りの個体が確定2発である。そしてクエスパトラは基本的に「きあいのタスキ」前提なので、相当調整を工夫しない限り「きあいのタスキ」を捨てて火力アイテムを持たせるのは難しい。

「ルミナコリジョン」を考えるとダブルバトルのデバフ係としても期待できる。「かそく」で素早さ合戦に参加できるのも大きい。

ランクバトルが始まると、少なくとも初期環境ではサザンドラドドゲザンマスカーニャが重いためそれほどの活躍はしていないが、「てんねん」持ちに「ルミナコリジョン」が刺さるという事で独自の立場は築き上げている。「てんねん」はあくまで相手の能力ランクの変化を無視する効果であり、自分の能力ランクの変化は無視されないのである。

特にドラパルトとの並びで使われる場合が多い。ドラパルトは特殊型の場合C100という600族としては非力な火力がネックとなるが、そこでクエスパトラの「ルミナコリジョン」によるデバフという訳である。ドラパルトで壁を貼ってからクエスパトラをエースとして展開する構築もある。

シーズン2ではひかえめCSの「とつげきチョッキ」型が上位帯で増加。相手にギリギリのタイミングまで「めいそう」型だと誤認させておくと、意味の無い「ちょうはつ」や効き目の薄い「ほえる」を誘えて効果的。同シーズン終盤にはA特化火力アイテム無しセグレイブのテラスタルなしの「きょけんとつげき」+「こおりのつぶて」を「オボンのみ」込みで確定耐えする調整の、Bに厚く振った型が流行。

一部の極端な例では、ゴーストタイプ弱点を承知でミミッキュと組ませて崩し型2匹体制を作る場合もある。無論ゴーストが一貫する選出となれば大変だが、マスカーニャドドゲザンで一貫を切るという手もあるので、あながちザルなコンビとも言い切れない。

かそく」と「めいそう」で「アシストパワー」を活かす型もある。オーロンゲや「すてゼリフ」でサポートすれば、「かそく」「めいそう」各2積みぐらいは余裕で出来る。この型の場合はドドゲザンやサザンドラへの対策として「テラバーストかくとうがサブウェポンとして採用されることが多い(フェアリーはあく・はがね複合のドドゲザンに対しては通りが悪い)。

特に味方の積み技からの「バトンタッチ」で降臨するクエスパトラは厄介だが、意外とクエスパトラに対してタイプ相性の悪いドヒドイデで対処可能。事前に「どくびし」を撒きつつクエスパトラが降臨するタイミングで「くろいきり」を放ち、後はハピナスなどの特殊高耐久にでも引けば簡単に処理できる。

ヤミラミオーロンゲ等「いたずらごころ」を持つポケモンなら、クエスパトラがどれだけ「かそく」を積もうが変化技で確実に先制できるため「ちょうはつ」や「アンコール」等で「バトンタッチ」を封じてしまえば相手はクエスパトラを引っ込めるしかなくなってくる(さらにヤミラミ・オーロンゲはあくタイプなので「ルミナコリジョン」「アシストパワー」は無効。前述の「テラバースト」かくとうに関してもあく・ゴースト複合タイプのヤミラミとミカルゲは無効化出来るため、これらの攻撃技しかない型のクエスパトラは完全に詰んでしまう)。

パラドックスポケモン解禁により素早さインフレが起こり始めたシリーズ2では「かそく」さえ積めば素早さレースに勝てるポケモンとして環境に生き残った。シーズン3ではテラスタルを切れば呼ぶゴーストを流せる上に元々呼ばないかくとう以外は広く見られるノーマルテラスタル「リフレクター」型も新たに流行。シーズン4では「はねやすめ」で「かそく」の試行回数を増やして「アシストパワー」を強化する型が流行。

シリーズ3になるとタイプにあくを持つ四災が追加され、大幅弱体化。特にディンルーは標準装備で「ふきとばし」を覚えるため、「バトンタッチ」型は自然と対策されてしまう。テラバースト(かくとう)を持った型以外は厳しいだろう。

シリーズ2になると、海外のダブルバトルのオフラインコミュニティの中には、ローカルルールとして使用禁止するコミュニティも出現。あっという間に高威力の「アシストパワー」を使えるようになる点、あくタイプもテラバーストで処理できる点、テラスタイプ次第で相手の構築を容易に全壊させられる点、これらがその理由である。

性格は火力や速度を活かせるひかえめやおくびょうは当然の事、「バトンタッチ」型における出落ち防止のずぶといもメジャー。

テラレイドバトル

主力技の「ルミナコリジョン」により攻撃しながらみるみる相手の特防が下がるため、タイプ相性に気を付ければテラレイドバトルでも活躍できる。特殊耐久の低い相手やエスパータイプ弱点レイドなら適当に連打しているだけで簡単に倒せることも。

変化技も両壁だけでなく、回復技の「はねやすめ」、厄介な特性を持つ相手への「スキルスワップ」も持つためサポート要員としても申し分ない。

また特性を「びんじょう」にしておけば、レイドで相手が積み技を出してきた際に、その恩恵にあやかる事も出来る。

星7ピックアップレイドの最強エースバーンもテラスタルかくとうということで、若干相手の行動に左右されて不安定だがやはり「ルミナコリジョン」を武器に勝てることがある。クエスパトラの耐久ではエースバーンが持つかくとう以外の物理技が怖いこと、エースバーンが開始直後を含め複数回ビルドアップを使ってくることから、特性はびんじょうで決まりだろう。

エースバーン対策筆頭のヤドランとは、ルミナコリジョンの効果であちらの特殊技のダメージを増やせ、あちらがひやみずを覚えていれば苦手な物理技のダメージを軽減できると助け合うことができ、相性が良い。

使用トレーナー

ゲーム版

シナリオではオモダカが特性「びんじょう」のクエスパトラを先発で使用。安易に戦闘用アイテムで味方を強化するプレイヤーを痛い目に遭わせる門番として立ちはだかるといえよう。

余談

関連タグ

ポケットモンスター ポケモン ポケモンSV

ポケモン一覧 エスパータイプ 鳥ポケモン

0955.ヒラヒナ0956.クエスパトラ→0957.カヌチャン

ドードー/ドードリオ:ダチョウ仲間

その他

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