概要
1954年1月28日生、東京都出身。本名・敏一(としかず)。芸名は自分が好きだった映画監督・新藤兼人にちなんで、本人が考案したもの。
生前は、青二プロダクション所属だった。
独特の『艶』をまとった美声の持ち主で、「北斗の拳」のレイやアーサー・ランクのような正統派美青年や、「聖闘士星矢」の牡羊座のムウのようなクールでシニカルな二枚目キャラを数多く演じ、中でも狡猾で冷酷な美形悪役を独壇場レベルで得意としたため、特に女性ファンの人気が常に安定して高かった。
反面、ぶりぶりざえもんや物星大のようなギャグキャラや、R・田中一郎のようなボケキャラも自在にこなす役幅の広さで知られ、リアルチート級の名優の1人であった。
しかし、2000年5月10日、自宅の階段から転んで頭を強く打ったことによる脳挫傷により、46歳にして急逝。実力も知名度もあり多数のレギュラーを抱え、声優として脂の乗り切った時期の突然すぎる死は各界に衝撃を与えた。
生前の持ち役の多くは後述の注釈通り様々な声優が継承・代演しているが、一部のキャラクターについては2016年現在もあえて代役を立てずに過去のバンクを利用しているケースもあり、中には『声』を尊重して止むなく登場できなくなってしまったケースも少なくない(ただし、そのうちの幾つかは長年のブランクを経て、後任が正式に決まり復活している)。
主な出演作
アニメ
『機動戦士ガンダム』マ・クベ*1 | 『宇宙戦士バルディオス』マリン・レイガン*2 | 『銀河旋風ブライガー』木戸丈太郎/ブラスターキッド*2 |
『銀河烈風バクシンガー』真幌羽士郎/ビリー・ザ・ショット*2 | 『銀河疾風サスライガー』ロック・アンロック/抜き打ちロック*2 | 『伝説巨神イデオン』イラ・ジョリバ(画像右上)☆ |
『キン肉マン』ジェロニモ*3 | 『キン肉マン』スクリュー・キッド*4 | 『蒼き流星SPTレイズナー』ル・カイン*5 |
『超獣機神ダンクーガ』司馬亮☆ | 『ハイスクール!奇面組』物星大*6 | 『北斗の拳』レイ*7 |
『聖闘士星矢』暗黒アンドロメダ(イラスト右) | 『聖闘士星矢』牡羊座のムウ(初代)*8 | 『ついでにとんちんかん』中東風 |
『ドラゴンボール』ナム*9 | 『究極超人あ~る』R・田中一郎 | 『ルパン三世風魔一族の陰謀』石川五ェ門 |
『それいけ!アンパンマン』はみがきまん(初代)*10 | 『新ビックリマン』ベリー・オズ | 『トランスフォーマーZ』ソニックボンバー |
『ふしぎの海のナディア』ネオ皇帝*11 | 『クレヨンしんちゃん』ぶりぶりざえもん(初代)*12 | 『銀河英雄伝説』オーベルシュタイン |
『吸血鬼ハンターD』D*13 | 『吸血姫美夕(OVA)』ラヴァ*14 | 『グラップラー刃牙(OVA)』鎬昂昇 |
『エリア88(OVA)』風間真*15 | 『王家の紋章』イズミル王子 | 『風と木の詩』オーギュスト・ボウ |
『美少女戦士セーラームーンR』プリンス・デマンド | 『LEGEND OF BASARA』揚羽 | 『デジモンアドベンチャー』デビモン*16 |
『装甲騎兵ボトムズ(OVA)』@バイマン・ハガード*17 | 『間の楔(旧OVA)』イアソン・ミンク*18 | 『ドラゴンボールGT』三星龍*19 |
『初代遊戯王』シャーディー | 『名探偵コナン』白鳥任三郎(初代)*20 | 『モンスターファーム』ガリ(初代)*21 |
『戦国魔神ゴーショーグン』 レオナルド・メディチ・ブンドル☆ | 『戦闘メカザブングル』アーサー・ランク | 『妖刀伝』森蘭丸 |
『クレヨンしんちゃん(映画)』ラベンダー | 『機動戦士ガンダム』ジョブ・ジョン | 『仮面ライダーSD』シャドームーン |
ニラミ警視(初代)@キョロちゃん*22 | 『機動戦士ガンダム』(アニメ版)カムラン・ブルーム | |
作品自体のイラストがない、あるいは少ない持ち役
『冥王計画ゼオライマー』塞臥 *2
『一発貫太くん』戸馳二郎
『ミラクル☆ガールズ』倉茂秀明
ゲーム
『ストリートファイターEXシリーズ』バルログ | 『天外魔境』オロチ丸*24 | 『GUILTY GEAR』ザトー=ONE*25 |
『GUILTY GEAR』Dr.ボルドヘッド*26 | 『アンジェリーク』@クラヴィス*27 | 『メタルギアソリッド』グレイ・フォックス*28 |
『ジャスティス学園シリーズ』忌野雹 | 『テイルズオブファンタジア(SFC、PS、GBA版)』ダオス*29 | 『テイルズオブエターニア』ゼクンドゥス☆ |
『ファンタステック・フォーチュン』シオン・カイナス | 『スナッチャー』ランダム・ハジル | 『BURAI』幻左京 |
『闘神伝』デューク・バルテルミ・ランバート | 『ポリスノーツ』トニー・レッドウッド | 『ストライダー飛竜』飛竜 |
『テイルズオブファンタジア(SFC版)』ブラムバルド*30 | 『ラングリッサーシリーズ』ボーゼル | 『ラングリッサーⅢ』アルテミュラー |
作品自体のイラストがない、あるいは少ない持ち役
『スプリガンmark2』マービィ・ドナヒュー
『Gジェネレーション』ブランド・フリーズ(初代)*32
吹き替え
『シザーハンズ』エドワード(ジョニー・デップ) | 『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(テレビ朝日版)』ルーク・スカイウォーカー |
etc...
*1 没後に製作された特別版では、田中正彦が担当。これ以外のスパロボなどのゲーム作品では、基本的に、生前の塩沢氏の声がサンプリングされて使われているが、作品によっては田中氏が新規に吹き込んだセリフも用いられている。
*2 没後に製作された『スーパーロボット大戦』では、山崎たくみが担当。
*3 パチンコ版では山崎たくみが、塩沢氏の没後にリリースされたゲーム作品と『キン肉マンII世』では大場真人が担当。
*4 没後に発売されたゲーム作品『キン肉マン マッスルジェネレーションズ』では、太田真一郎が担当。
*5 没後に発売されたゲーム作品『サンライズ英雄譚』および『A.C.E.』では、加瀬康之が担当。マ・クベや司馬亮と同じく、これ以外の作品では、基本的に生前の塩沢氏の声がサンプリングされて用いられている。
*6 没後に発売された本作とのコラボゲーム『SIMPLEキャラクター2000シリーズ Vol.05 ハイスクール!奇面組 THE テーブルホッケー』では岡野浩介が担当。
*7 没後のメディア作品での担当者は、千葉一伸(アーケード版・PS2版・パチンコ版)、はらさわ晃綺(タイピングゲーム「激打3」)、三木眞一郎(新OVA)、植木誠(NDS版ゲーム)、子安武人(『北斗無双』)。
*8 後任は山崎たくみ(没後にリリースされたOVA以降)。
*9 没後に発売されたゲーム『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』では、竹本英史が担当。
*10 後任は阪口大助。
*11 没後に発売されたゲーム版では、遊佐浩二が担当。
*12 後任は神谷浩史(2016年5月以降の放送・制作分)。ただし、塩沢氏の死去直後より神谷氏が後任に起用されるまでの16年間は、遺族やファン、および作者を含む番組関係者全員の意向により欠番状態となっていた(詳細は、ぶりぶりざえもんのページを参照)。
*13 没後に公開された劇場版では、田中秀幸が担当。
*14 テレビアニメ版では、三木眞一郎が担当。
*15 没後にテレビ朝日系列で放映されたテレビアニメ版では、子安武人が担当。
*16 没後に発売されたPSPゲーム版では置鮎龍太郎が担当。
*17 没後に制作されたゲーム作品では、千葉一伸(スーパーロボット大戦)、高木渉(PS2ゲーム版)が担当。
*18 没後に発売されたリメイク版OVA・ドラマCDでは、大川透が担当(ただし、他のキャストも一新されている)。
*19 没後に発売されたゲーム『ドラゴンボールZ W爆烈IMPACT』では置鮎龍太郎が担当。
*20 後任は井上和彦(テレビシリーズ第205・206話『本庁の刑事恋物語3』以降全てのメディア作品にて担当)。
*21 後任はカシワクラツトム(氏の没後に放送された第2シリーズ以降)。
*22 後任は納谷六朗。
*23 没後に放送された『星界の戦旗』第9話以降、『星界の戦旗II』ではドラマCD版のの音声流用によるライブラリ出演。番外編のラジオドラマ『星界の断章 併呑』では小杉十郎太が担当。
*24 没後に発売されたリメイク版ゲーム作品(Xbox 360版、モバイル版)では、子安武人が担当。
*25 没後にリリースされたドラマCDでは、子安武人が担当。
*26 没後にリリースされたドラマCDでは、近藤隆が担当。
*27 後任は田中秀幸(塩沢氏の没後に発売された続編のゲーム作品『アンジェリークトロワ』・『アンジェリークエトワール』以降の全てのメディア作品にて担当)。
*28 没後に発売されたゲーム『MGS2(特別出演)』や『MGS4』ではライブラリー出演、OVA『MGSBD』では山崎たくみ、外伝のゲーム作品『MPO』では福山潤が担当。
*29 没後に製作されたOVA、ゲーム作品(2006年リリースのPSP版、およびその他のゲーム作品での客演時)では森川智之が担当、OVA以前の外伝作品ではライブラリー出演。
*30 没後に製作されたOVAでは辻谷耕史、2006年リリースのPSP版では稲田徹が担当。なお、SFC版では、本来はもっと多くの台詞が用意されていたが、大人の事情で大幅にセリフが少なくなっている。
*31 スーパーロボット大戦OGサーガ以降の作品では山崎たくみが担当。
*32 後任は藤田圭宣(『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』での担当) -> 津田健次郎(『SDガンダム GGENERATION OVER WORLD』での担当)。
☆は、現在のところ、代役を立てずに生前の声がサンプリングされて使われているケースを示した(ここでは、作品によって代役が立てられている場合を除く)。