あの“おそ松さん”が再び戻ってくる!!
とっても優良な作品で、無害で、誰も傷つけることなく、登場人物はみんな性格が良く、教育番組としてもおススメできるパーフェクト・ジャパニメーション・・・
これはあの“おそ松さん”なのか・・・・・・?
※本作の公式サイトから引用
概要
『おそ松さん』(第3期)に登場するエピソードで、第1話のサブタイトル。初回放送は2020年10月13日(12日深夜)で、6つ子のメイン回である。
前作の劇場版が平成の末期に公開された為、今回が令和で最初のエピソードとなっている。
ストーリー (ネタバレ注意)
時は令和。『おそ松さん』は誰も傷付る事が無い上に皆の仲が良く、世間では教育的で文部科学省から推薦されている程の完全無欠なジャパニメーションと化していた。
そんな作品を支える松野家に仲間達から祝われる形で集ったのはいつもの6つ子達ではなく、逆作画崩壊どころか中の人すら違う美化された偽の6つ子達だった。本物のおそ松が困惑しながら外で様子を見ている中、彼らは外見や性格の良さ、更にジェンダーのバランスやグローバル化に配慮した事を売りに全てのリクエストに応える18人の松野兄弟として今後の『おそ松さん』を引っ張っていく事を宣言する。
本物の6つ子達を省いたまま見ず知らずの彼らに第3期の成功を確信し満場一致で仲間達が万歳する現場を見たおそ松は、これは最早『おそ松さん』ではないという危機感と同時に流石に赤塚先生に怒られるという不安を抱くが、ふと彼の遺影を見上げるとその当の本人ですら美化されてしまった後だった。
元の『おそ松さん』へ戻す為、彼はコンビニで集まっていた5人の弟達の元へ駆け付けこの事態を告げる。しかし、既に何日も前から同じ場所で時間を潰し罪悪感を感じている彼らにとって易々と重い腰が上がる物では無かった。
それでも、紆余曲折を経てようやく本編が始まった事を認識し戻った松野家で、6人はあの綺麗な6つ子達が自宅周辺を掃除している光景を目の当たりにする。このまま乗っ取られて追い出されたら生きていけないという危機を回避する為に彼らは武器を持って殺そうと忍び足で接近するが、その直後に足元に現れた穴へ落ちてしまった。
その後、6人の前に現れたアニメ製作委員会のモノリス達(厳密には魚肉がついたままのかまぼこ板)から「第3期の放送を機に主役の交代と降板が行われた」と告げられる。一体何処に非があるのかと喚く6人に対し、彼らを押さえつけたイヤミから「チミ達はずっとニートで全員クズ、昼間から酒、成長無し!」と反論され、更に今までの暴力(『暴力』・『バレンタインデー』)や下品(『松汁』・『事故?』・『カラピノ』)、全裸(『麻雀』・『祝・就職!!』)などの描写はコンプライアンスが重要視される現代では世間的にも教育的にも見ていられないと吐き捨てられてしまった。
更に、モノリス達がクランクアップとして卒業の花束を渡そうと現れた自分達の声を担当する声優達の浮かれた様子に加えて本作の監督からの「お前ら下ネタが多いねん」というブーメラン発言で堪忍袋の緒が切れた6つ子達は怒り任せで監督に殴りかかる。しかし、その直後に制裁に入ったイヤミによってロープで拘束されピックアップトラックで強制的に出荷されてしまった。
その後、ようやく辿り着いた『ノムラアニメキャラクター再生工場』では目の前でデカパンやハタ坊、ダヨーンが巨大な機械でキャラ修正されている光景に6つ子達は戦慄する。そして、遂に彼らも為す術が無いままその機械に取り込まれてしまった結果、実際に生まれ変わったのは先程の3人とは全く大違いに変わり果てた姿だった。
自分達だけ一体何故こうなったのかと衝撃が隠し切れない中、彼らは機械から修正の失敗による消去で地下の排水路を経て最終的に河川敷まで流されてしまう。一時は一体誰のせいでこうなったのかという口論や喧嘩が起きたものの、次第に罪悪感と反省を抱き始めた6人を見かねたモノリスから第3期で1度も出番が無いという条件を受け入れた事で元の姿に戻る事が出来た。
そして数日後、とある街中で開催されたイベントで群衆が集う中1人ずつ正式な主役の着任も兼ねた挨拶を済ませた新6つ子達は歓声に包まれる。しかし、その直後にこの様子を遠目から見て不満を感じた本物の6つ子達によるクーデターの勃発を機に現場は大混乱に陥った。
他人の声を気にせず好き勝手に汚染や脱衣を試み、更に合体を経て巨大に変わり果てた姿になった6人は鬱憤を晴らす為指パッチンによる街の破壊で大暴れする。それでも、新6つ子達は彼らを否定しようとはせず逆に一緒に24人で『おそ松さん』を引っ張っていこうと手を差し伸べたが、その誘いも虚しく本物の6つ子達の攻撃を喰らった彼らはビルの壁に叩きつけられてしまう。
イヤミは未来のスターが重傷を負った事に慌てるが、同時にポケットから露わになった白い粉で6人が薬物犯罪をしている事がバレてしまう。この不祥事で新6つ子達が警察に逮捕された事で、本物の6つ子達は再び主役へ返り咲く事が出来た。
それから数日後、ニートとして生きていこうと決意した6人の元に配達員からお届け物が送られて来る。そして、これが後に運命を大きく左右する事になるのはまだ誰も知る由も無いのであった。
余談
- 今回は『おそ松さん』からのスタートとなったが、序盤でおそ松が弟達を呼びに行くシーンは、本作の第1話でお馴染みとなった2つの回のセルフパロディである。
- 作中で登場した声優達の中で、何故か1人だけ本人ではなく村上光司という代役のモブキャラになっている。
- その為、トド松が彼に対して「自由は何処行った!?」と突っ込んでいる。
- また、他の1名はかつて原作者繋がりの別作品のとあるエピソードでも本人役として登場している為、彼にとっては2度目の出演となった。
- なお、2020年10月23日に発売された『おそ松さん STAY AGAINな人たち』では同回で未登場だった入野のキャラクターデザインも掲載されている。
- その後、3期24話Bパート『A-1グランプリ』では司会役として彼本人と遠藤綾が登場した。
- 中盤に6つ子達が送られた『ノムラアニメキャラクター再生工場』の外観は、東京の新宿にある明治神宮野球場が元になっている。
- 6つ子達が更生施設で変わり果てた姿になった後に起きた喧嘩の中で、一松とトド松の2人がカラ松に対して繰り出した蹴り技は『キン肉マン』に登場するサタンクロスの必殺技『トライアングルドリーマー』が元になっている。
- 後半で6つ子達がクーデターを起こしていた中で一松が披露した『壱ノ型 にゃんこ切り』は、『鬼滅の刃』に登場する主人公の竈門炭治郎が習得した『水の呼吸』が元になっている。
- なお、本来の中の人は今回のエピソードで新おそ松役として出演している。
- 指パッチンで街を爆破するシーンは『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』に登場する素晴らしきヒィッツカラルドが元になっている。
- 今回のエピソードでコンビニに居た一松が折り紙で製作した物のうち、一部は後半の展開を暗示していたのではないかと考えられている。
- なお、最終的に新6つ子達のオチは芸能人でありがちな不祥事への皮肉を表しているが、後に本作の舞台版でもとあるキャストから別の不祥事が明らかになってしまった。
- 2021年11月26日〜同年11月28日にYouTubeで開催された『YouTube Anime Weekend』では、今回のエピソードが他の2つと共に期間限定で公開された。
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降板:表記揺れ
関連エピソード
話数 | サブタイトル |
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1期1話 | 『ふっかつ おそ松くん』 |
2期1話 | 『ふっかつ おそ松さん』 |
3期24話Aパート | 『帰ってきた新おそ松』 |