基礎データ
全国図鑑 | No.0103 |
---|---|
アローラ図鑑(SM) | No.270 (ポニ図鑑:No.085) |
アローラ図鑑(USUM) | No.356 (ポニ図鑑:No.103) |
ヨロイ島図鑑 | No.206 |
英語名 | Alolan Exeggutor |
分類 | やしのみポケモン |
タイプ | くさ / ドラゴン |
高さ | 10.9m |
重さ | 415.6kg |
特性 | おみとおし / しゅうかく(隠れ特性) |
進化
タマタマ→アローラナッシー(アローラ地方でリーフのいしを使用)
※通常種と進化条件は同じ。
概要
『ポケットモンスター サン・ムーン』から登場する、アローラ地方の環境に適応するために姿を変化させたナッシーのリージョンフォーム。正式名称は「ナッシー(アローラのすがた)」。
この姿を見た全国のトレーナー達は度肝を抜かれたに違いない。
何と言ってもとんでもなく首が長い。
この首をムチのように振るい、「ウッドハンマー」等の攻撃に凄まじいリーチを持たせることが出来るようになったが、逆にその首が弱点となってしまうことも。
従来のナッシーと同じように胴体は寸胴なままであるためアンバランスであり、あまりに縦に極端に長いので対戦画面では上と下が見切れている。というか頭が画面に入ってすらいない。
アニメなどでも画面に入り切らないのでデフォルメされていることが多く、モンコレのパッケージが縦2倍の特殊仕様にされる始末である。
その体高は従来の5倍以上である10.9mで、全ポケモン中堂々の3位。特性が「おみとおし」であるのもこの高さによる恩恵といえるのだろう。
「首以外のサイズ」は媒体によってブレがあり、今までのナッシーと同じとする描写もあれば、胴体や頭だけでも倍近く大型化している描写も。
陰気な印象であった表情も生き生きとした陽気なものへと変化しているが、一年中強い太陽の光が降り注ぐアローラ地方は、タマタマ・ナッシーにとって最高の環境であり、そこで思う存分光合成をして育った結果このような姿になった模様。
そのため現地では「この姿のナッシーこそ本来のナッシー」と豪語しているほど愛されているようで、南国の象徴として絵画や建物の壁画の題材にもなってきたという。
確かに、元ネタであるココヤシの木もこれぐらいの長さではある。
第3世代(ルビー・サファイア)の図鑑説明にある「なんごく うまれの ナッシーの あたまは つよい ひざしを いっぱい あびて どんどん そだち じめんに おちると タマタマに なると いう」との記述は、このナッシーのことを指していたのかもしれない。
実際、ナッシーのモデルになったココヤシの木も沖縄(サイユウシティ)では露地で育つものの、実をつけるまでには至らない。その一方で海洋性気候の父島(6のしま)・母島(7のしま)ではきちんと実をつけるという。
原種のナッシーは空が曇ると動きが鈍るとされている為、豊富な太陽光を吸収して育つ彼らも同様に、いやそれ以上に動きが鈍る可能性も否定できない。
また、今までのナッシーにはなかった尻尾の先には第4の頭(・3・)が存在している。こちらも独立した意志を持ち、尻尾を操って後方の敵を攻撃する役割を担う。
タイプはなんとメガジュカインやカジッチュ系統などと同じくさ・ドラゴン。
竜の要素が何処にあるのかは分からないが、ポリネシア神話に伝わる鰻の怪物「トゥナ」の伝説に由来する説が有力。
『ムーン』の図鑑説明によると、今までエスパータイプとして身に着けていたサイコパワーは発育不全をカバーするためのものであったようで、十二分な体躯に成長したことで眠っていたドラゴンの血が覚醒したようだ。
この説明も「こちらの姿が原種である」という前述の仮説を裏付けるものにもなっており、植物の実であるタマタマが「何故、爬虫類や鳥類の繁殖形態である卵に似ているのか」という疑問に一つの解答が示唆されたとも解釈できる。
とはいえ、サイコパワーは少し残っているらしく、尻尾から放つテレパシーで索敵を行っているという。
本編では終盤で登場する。ポニ島の近くにある無人島「ナッシー・アイランド」に生息しており、この島ではかつて試練が行われていたという。
『サン・ムーン』では太陽の笛or月の笛を取りにきた主人公とリーリエに襲いかかってくる。『ウルトラサン・ウルトラムーン』ではこのナッシー達がとあるポケモンに襲われており、主人公が助けることになる。
何気に本編で野生のナッシーが出現するのはこの作品が初となる。
そのぶっとんだ数々の要素のおかげで、公表されて早々Twitterトレンド1位になったりクソコラグランプリが行われたり、「リージョンフォームは首が伸びるもの」というネタが広まったりしてしまった。文字通り広告塔を担ったのだ (拝借表現)。どうしてこうなった。
事実、同時公開されたZワザや他のリージョンフォームなどの話題を全てかっさらってしまったと言える。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
原種 | 95 | 95 | 85 | 125 | 75 | 55 | 530 |
アローラのすがた | 95 | 105 | 85 | 125 | 75 | 45 | 530 |
増減 | ±0 | +10 | ±0 | ±0 | ±0 | -10 | ±0 |
素早さが少し削られ、代わりに攻撃が上昇し、両刀寄りの種族値となった。ナッシー自体が第7世代から特防種族値が10増加しており、こちらにもきちんと反映されている。
ドラゴンの力は伊達ではなく、「りゅうせいぐん」はおろか、「じしん」や「かえんほうしゃ」までも習得する事が出来る。
タマタマの方に変化がないからか、本来のナッシー同様「サイコショック」などのエスパー技もレベルアップで習得可能。
また、長い首を使った半固有技「ドラゴンハンマー」を使えるようになった(『USUM』からは何故かこいつも覚える)が、種族値は特攻の方が高いためやや活かしきれないところもある。
隠れ特性は原種と共通の「しゅうかく」で、「ひざしがつよい」時ならばきのみの無限再生ができる。しゅうかく持ちで唯一炎技が使えるため、ダイマックスすればダイバーンで自力で晴れにすることができる。
原種同様、攻撃力は優秀だが耐性は劣悪であり、特にドラゴン対策によく使われるこおりタイプの技を上から撃たれてしまいやすいことから、数値上の耐久力よりはるかに場持ちが悪い。
ヤシの木は気温が12度を下回る土地では生育することすらできない植物なので、寒さに弱いのはご愛嬌と言ったところか。
「しゅうかく」ともシナジーがある「ヤチェのみ(弱点のこおり技を軽減)」を持たせてやればある程度安定して戦うことができる。
火力を活かそうと思うならエスパーの名残で覚える「トリックルーム」で鈍足を逆手に取ると良い。
物理特殊とも技が豊富なので、攻める側に回れば持ち前の大火力を存分に振るって活躍させてやれる。
使用トレーナー
ゲーム版
アニメ版
番外作品
ポケモンGO
- 2018年5月30日、『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ』との連動を記念して、リージョンフォーム最初の1匹として登場した。
- 入手方法は野生を捕獲するか、レイドバトルで捕獲するか(野生での出現率が低いので後者を狙った方がいい)。タマタマから進化させて入手することは基本的にできなかった…のだが、2022年4月16日の11:00~14:00に行われたタマタマの限定リサーチイベントでのみタマタマから直接アローラナッシーへと進化させることができた(逆にこのイベントでは通常のナッシーへと進化させることができなくなっていた)。
- 数日前にリージョンフォームがゲーム内に実装されることは予め告知されてはいたものの、具体的な日時などは一切公表されていなかったため、突然の追加実装に多くのファンが驚いたことだろう。そのため、一時はTwitterのトレンドにも「ナッシー」「アローラナッシー」という単語が浮上してきたほどである。
- 他のポケモンとは比較にならないほどの長身なので、マップ上に出てきた時はかなり目立つ。また、本作でも画面内に全身が収まりきらず、首の上半分と頭が見切れてしまうという点はそのまま受け継いでしまっている。捕獲画面は勿論、捕獲後のステータス画面においても…である。一応、通常攻撃(捕獲画面では暴れてボールを弾く際の動作)の際に首がしなって頭が一瞬だけ映り込むので、まったく視認できないというわけではないのだが…。
- 外見に目を奪われ忘れがちだが、アローラナッシーはドラゴンタイプであり、捕獲すればドラゴンタイプの捕まえた数にカウントされる。ドラゴンタイプのメダルのグレードを上げて伝説ポケモン(ラティ兄妹、レックウザ、シンオウ三龍)の捕獲難易度を下げたり、ドラゴンタイプ捕獲のタスクを達成したりしたい場合に役立つだろう。
- なお、登場して数日間は嫌というほど大量発生していたが、その後は一気に出現率が下げられてしまったため、現在ではレアポケモンの1匹となっている。
- 2018年7月20日からはレイドボスに抜擢。通常ナッシーと同じく★★なので即戦力クラスを簡単に手に入れることができるようになった。
- 性能は、CP値は通常の個体とさほど違いはなく、習得できるくさ技も同じ。だが、複合するタイプがドラゴンになったためにエスパーわざを覚えられなくなった代わりに、通常技・ゲージ技の双方でドラゴン技を習得できるようになっている(通常技は「ドラゴンテール」、ゲージ技は「りゅうのはどう」と上記のリサーチイベントの限定技である「りゅうせいぐん」)。とはいえドラゴン技は「げきりん」の下位互換である「りゅうのはどう」若しくは発動コストの高い「りゅうせいぐん」のどちらかであるため、ドラゴンタイプのポケモンとして運用するのはやや厳しい。タイプの組み合わせの関係でみず技を半減できるため、みず対策用のくさポケモンとして運用するのが一番安定する。
- ただし、相変わらず弱点とするタイプの数自体は多く、さらに、むし技の代わりに新たにこおり技で二重弱点を突かれてしまうことに。みず対策用のポケモンとして使えるとは書いたが、みずタイプはサブウェポンでこおり技を習得できる者も結構多いので十分に注意する必要がある。
- また、この関係上、通常個体と同様、ジムの防衛にはあまり向いていないと言える。……言えるのだが、ジムに置いた時にとにかく目立つ。どれくらいかというと、ジムのポケモン達が元気な状態でいる時のジムタワーの高さとほぼ同じくらい。良くも悪くも見世物ポケモンである。(えっ
- 2022年4月からは、アローラコラッタ系統、アローラサンド系統と共に、GOロケット団の手持ちにも抜擢。ドラゴンタイプ特化のしたっぱやリーダーのアルロが手持ちに加えている。
『スマブラSP』
- モンスターボールで登場するポケモンとして登場。現れた後しばらくその場に障害物としてとどまる。同じ性質は過去作でのアシストフィギュアのヘリリン(ヘリリンはSPではアシストフィギュアとしては未登場)も持つが、与える影響はそのヘリリンの比ではなく大きいため、賛否両論がある。
- ステージによってはそのまま分断されるような形になり、ファイターによっては乗り越えるのが困難になる。たまに横移動もするので、崖までそのまま押し出されてしまうことも。
- なお、音声は真堂圭・上田麗奈・武隈史子の声を重ねたものとなっている。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- SM編
- 1話から早速登場。OPでも頭の上にサトシのモクローを乗せている。
- 続く2話ではオーキド校長の授業にて、「リージョンフォームの実例」として紹介された。だが屋根のある教室内にその巨体が収まるはずもなく、終始首を大きく曲げてバルコニーから外に出した状態だった。また、サトシがドラゴンであると知って気安く尻尾に触った結果、第4の頭に攻撃されぶっ飛んでいる。
- 20話でも登場し、メレメレ島の外れにある無人島に群れで出現。着いてきたサトシとピカチュウの大声に驚いて睨み付けて来たものの、敵意が無いと知るやそのまま滝のある泉に赴き、サトシ達とも遊んだ。その日の夕方、洞窟から出られなくなったコソクムシを救う為にピカチュウが1体を連れてきて、その巨体で割れ目の上へと昇らせてくれている。
- その後、102話でサトシがスクール組とアローラへ来訪したカスミを連れて再び訪れ、彼らに乗ってお気に入りである泉へ向かい遊びに興じた。
- 今までのナッシーとは42話のオーキド博士の研究所で行われた特別課外授業で共演。その余りの大きさにカントーのナッシーは驚き、言いようのない敗北感を抱いた。まあ、そうなるな。
- アローラリーグでは校長の手持ちポケモンとして出場。ハウのアローラライチュウと戦った。
出演回
SM | 1話・2話・3話(映像)・20話・28話・42話・46話・61話・68話・69話・71話・78話・83話・85話・96話・102話・103話(イメージ)・110話・113話(クイズ問題)・114話・124話・126話 |
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劇場版 | キミにきめた!(EDで歩いてる) |
備考
『商品・イベントでの展開』
- その後、LINEスタンプになったのだが……上記の「首が伸びるもの」が本当に現実化したかのようなナッシーの姿があった。何と、頭、首、胴体でスタンプが分離しているのである。やろうと思えば、アローラのすがたを超える首の長いナッシーも出来るのだが、本当にどうしてこうなった。
- そして小学館主催のイベント「次世代ワールドホビーフェア'17Winter」ではなんと等身大サイズのナッシーバルーンがポケモンブースで展示され、来訪客をその巨大さで圧倒した。
- テレビCMでは、スカル団に扮したイモトアヤコと共に出演。首にしがみ付くイモトを振り下ろし、さらに彼女の頭に木の実を落とすという弄りっぷりを披露した。
関連イラスト
関連タグ
0102.タマタマ→0103.ナッシー/アローラのすがた→0104.カラカラ