※本記事はアニメ・ゲーム版を主体に記述しております。
※他媒体での情報を持っている方は追記お願いします。
概要
ラブライブ!シリーズは主要な登場人物が全て女性でスクールアイドルのファン、面接会場での面接官、果てはあらゆる乗り物の乗客や運転手ですら女性ばかりに偏っている。
そのため、作中での男性キャラというのは非常に限られている(これは、漫画「テンペスト」「終末のハーレム」などのように「設定上、男性が存在しない」というわけではなく、「存在はするが演出上登場させてもらえない」だけである)。
G's本誌などで掲載されている文章作品は作家が異なるため男性の存在が言及されることもある。が、それでも主人公たちの語りの中で示唆される程度で、セリフや絵で登場することはほぼない。
多くのモブや観客が集まるシーンでも大半が女性であり(10人中9~10人は女性)、現実的には女性限定ライブで実施していなければ不自然な描写となっている。大型ライブともなればさすがに出番があるかと思われたが、学校全体での応援という形を利用してか女子生徒が映ることがしばしば。
作中では男子版スクールアイドルの有無は触れておらず、そもそも存在するかも不明。ネタとしてもママライブ!ならぬ「パパライブ!」といったネタは存在していない。
これは作中で顔や声が出ている男性キャラが1人のみで後は徹底的に顔・声出ししないようになっているためである。
こうした「男性不在の演出」の徹底により、「ラブライブ!の世界には男が存在しない」「ラブライブ!の男性キャラは貴重」などと言われている。
家族構成など
父親はいるにはいるが存在が言及される程度で基本的には顔の上半分が写されない・母親と違い声が無い・画面に出ることが極端に少ない。
兄・弟などの身内は後述の矢澤虎太郎が出たぐらいである。
また、どの作品も舞台が女子校であるため、上・同・下級生の男子生徒は登場しないし、女性アイドルものに登場しがちな熱狂的な男性ファンなども登場することがない。漫画版ラブライブ!には現実のラブライバーの如きA-RISEファンの男性モブがいる。
女性キャラクターの異性観
Snowhalationのドラマパートでは西木野真姫が「彼氏のいないクリスマスなんて不毛だわ!」と発言するなど、テレビアニメ化前はしばしば男性を意識した発言があった。
また『G's』誌面のイラストストーリーやボイスドラマなどでは男性とのデートをコンセプトとしたコンテンツもあった。
だがテレビアニメ化以降はそういったものはなくなり、男性に関するメンバーの発言もなくなった。
なぜ男性キャラが排除されるのか
萌学協会の想田充は「テレビアニメ版では男性を排除しμ'sの関係性を描くことに注力したことなどが(作品の)女性ファンの獲得に有意であった」(「ユリイカ」2016年9月臨時増刊号)、烏丸朔馬は「本作を視聴するアニメファンが疑似恋愛的要素に飽きていることが過去の総選挙結果から判明し、そうした要素(男性キャラクター)を排除した結果、人気を得ることに成功した」(ラブライブ! という奇跡~彼女たちはなぜ社会現象になったのか)とそれぞれ自身の著書や雑誌でコメントしている。
ただし、彼らはスタッフ・関係者では無いし、スタッフから証言・インタビューで得た発言でも無く、あくまで外部から見た客観的な分析なので注意。
因みに類似ジャンルであるアイドルマスターでは、ラブライブ!始動とほぼ同時期に男性キャラ絡みの騒動で9・18事件が発生している。この事件はストライクウィッチーズやラブプラスにおいても言及される程大きな騒動となり、現在のラブライバーの中にはこの事件をきっかけにプロデューサーを引退してラブライブ!に「亡命」して来た者もいたとされる。(9・18事件の対立は最終的にデレマスとラブライブの分立による残留組と亡命組への決裂という形で事実上固定化されたと言われており、アニメロサマーライブ2015の時点ではまだこの辺りの不協和音が残っていた。その後2023年の異次元フェスでは双方に新規のファンが増えたこともありこれに起因する対立は漸く収束した。)
こういった時代背景が男性キャラの排除に影響を与えたのでは?という意見も存在する。
アニメ
ラブライブ!
まず、全メディアを通して、物語の主舞台となる音ノ木坂学院は女子校である。
無印アニメ本編において、通行人などのモブ含めて目立った例は以下となる(全て1期)。
- 2話の回想で俳句を詠んだ高坂穂乃果を、南ことりや園田海未が呆然と眺めている場面で同級生男子が同じ反応をしている
- 4話回想にて、スカートを穿いた星空凛を冷やかす同級生男子
- 矢澤にこが5話で来ていた私服を見た(おそらく小学生の)男子が「うんちだ!」と叫ぶ
- 6話でにこがビラ配りをスルーした男性の腕を強引に掴む
基本的に小学生などの幼児を除けば、男性キャラは目元や顔を隠して登場させているのが分かる。
ただし、この時点では画面にしっかり映る顔つきの男性モブもそれなりに存在しており、中年男性やスクールアイドルの男性ファンなど比較的現実味のある描写が描かれていた。
他には、μ’sに絵里が加入した際に「女性ファンも増えた」という海未の言動から、最初は男性ファンの方が多い傾向だったことが窺えた。
アニメ1期第1話ではA-RISEの男性ファンも確認できる。
この時期はファンの男性も顔が描かれるなど比較的現実味のある描写があり、アイドルものとしても違和感は存在していなかった。
劇場版
基本的には顔有りのモブでμ'sを応援するなどのシーンは存在しない。
また、海外のシーンでも男性は存在するがこちらも基本的には扱いは同じ。
最後のライブシーンではものの見事に女性しかいない。
ラブライブ!(アニメ)の男性キャラクター
高坂穂乃果の父で和菓子職人。
主人公の家族のため出番は多い。だが、顔全体が映ることはなく、顔が一部映っても目は描かれずに喋ることすらない。すぐ男泣きする。オレンジサイリウムをバルログ持ちにして娘を全力応援する。
矢澤にこの弟。頭にアホ毛が一本生えており、よく鼻水を垂らしている。「ばっくだんさー」
登場初期から一部の心無い視聴者にその存在を滅茶苦茶叩かれた可哀想なキャラである。
しかし、某家電量販店のラブライブシリーズ関連商品コーナーにて、テラジャンボ寝そべりぬいぐるみの矢澤にこが発売された時、ポップには「弟が寝そべりぬいぐるみ発明の親かもしれない」と表記されたこともあったり、作品により無印の未来、という時代設定の作品も存在し、彼の初登場から約10年が経過した現在では「成長して高校生になり、男子のスクールアイドルとなった虎太郎が見たい」という意見が出たりなど、後年では比較的好評なキャラではある。彼が遊んだ玩具から、シリーズを代表するグッズが出たので、一番出世した男性キャラだろう。
ラブライブ!(アニメ以外)の男性キャラクター
真姫父
西木野真姫の父。アニメではなく「SID園田海未」と「SID西木野真姫」で登場。漫画版SIDではメガネをかけている。真姫の進路を考えて真姫に部活禁止を言い渡す壁としての人物となった。
アニメ版でも姿こそないが、劇場版で真姫を成田空港まで車(恐らく高級車)で送っている。こちらでは部活をどう思っているか明確な描写は無いが、わざわざ空港まで送迎し、別れ際に真姫からキスを受けていることから、親子関係は良好なようだ。
絵里弟(2人)・海未弟・花陽兄
初期設定の家族構成にて触れられた人物。詳しい人物像を掘り下げないまま、アニメ版で存在が抹消された。絵里には弟達に代わって妹の亜里沙が登場している。
なお、女性でも設定が消えた家族(ことり姉&妹と凛姉2人)はいる。
UTX学園の男子生徒(漫画版・設定のみ)
A-RISEの所属校・UTX学園は漫画版でははっきりと共学であると明言されている。
音ノ木坂学院の男性教師陣(漫画・SID)
漫画版では絵里が考えるアイドル部の顧問候補の中に、男性教師数名が入っている。
最終的には希が所属していた超常現象研究会の顧問であった女性教師がアイドル部の顧問を務めることになった。
SIDでは、何人かのメンバーが男性教師数名について言及している。
いずれのケースも、μ'sメンバーが言及するという形で間接的に登場しており、直接登場の事例はない。
ラブライブ!サンシャイン!!・幻日のヨハネ
続編の『ラブライブ!サンシャイン!!』からの男性キャラは前作以上に徹底的に排除がなされた。
まず、主舞台となる浦の星女学院は、その名の通り女子校である。
アニメ版では言及されないが、G'sでは元々ミッションスクール(キリスト教系の学校)という設定であり、生徒不足で廃校危機にあるにもかかわらず、共学に転向せず女子校であり続けているのも、そこが理由とも考えられるがミッションスクールは別に女子校限定というわけではなく、共学や男子校のミッションスクールも現実に存在している(現実の静岡県内にもミッションスクールは女子校、男子校、共学の三種ともにある)。
→参考リンク:【キリスト教系の私立小学校2020】ミッションスクールの特徴や魅力を解説!|小学校受験三ツ星ガイド。
黒澤ルビィはG's版で、父親以外の男性とは喋ったことがないというほどの男性恐怖症という設定であるが、それ以外の媒体では男性がほとんど登場しないためか、極度の人見知りという表現にされている。
このほか、メインキャラの家族であっても2期10話でやっと登場という具合である。
漫画版では、黒澤宅に父親の友人が息子を連れて訪問している…とダイヤから聞いたルビィが卒倒するというシーンがある。
スピンオフアニメにあたる幻日のヨハネでは、アイドルの要素がほぼ無くなった異世界ファンタジーのためか、男性声優もトノサマなど、少ないながら通常回に登場する。本編とは真逆の扱いに驚いたファンも少なくはないだろう。又、本編ではどのメディアでも全く触れていなかった善子に該当するヨハネの父についてもアニメ版で僅かに触れている(仕事でヌマヅを離れているとのこと)。
ラブライブ!サンシャイン!!(アニメ)の男性キャラクター
千歌父
高海千歌の父。
主人公の父親なのに存在が全く触れられず、2期10話でついに言及されながら登場(Twitterのbotにすら「長らく実在するか不明だった」と書かれるほど)。
料理を作るシーンの出番のみで菜箸は左利き。顎から胸の下までしか映っていないが穂乃果パパよりはやや細い印象。
千歌がお年玉をせびっていたので、妻や長女・次女によるサプライズ企画に付き合ってあげた。
他には(彼と明言されていないが)2期12話の応援団の端に千歌のイメージカラーと同じサイリウムを持った男性のほぼ手だけの姿が確認されている。劇場版でも後ろ姿だけで終盤に登場。娘達より背が高く、調理服を着ている。ラストの観衆が描かれるカットではオレンジのサイリウムを持って声援の音頭をとっていた。
鞠莉父
小原鞠莉の父。アメリカ在住で「ホテルオハラ」の経営者。アニメ版以外では「淡島ホテル」名義かつ世界中のホテルチェーンを経営しているという設定になっている。アニメ版以外の設定ではイタリア系アメリカ人だが、アニメ版ではそのあたりは明言されず曖昧。
彼であるとは明言されていないが、2期10話で鞠莉の小学生時代のシーンにスーツを着た彼らしきイタリア風のダンディな男性が映る。鞠莉が夜のベランダから果南とダイヤを見るシーンで、彼と白っぽい服装で直毛茶髪っぽい(夜の屋外のため正確な色合いは不明)ロングの髪型の女性の2人がその後ろに立っている。女性の方は後の劇場版に出る鞠莉の母の当時の姿とも見ることが出来る。
当時鞠莉が上階のベランダから危ない方法で抜け出す行為を繰り返した原因だった果南とダイヤに2人とも険しい顔を向ける。2人とも口元付近までしか顔は映らない。
存在自体は2期1話から鞠莉によって語られ始め、彼女と電話でやりとりするシーンが多くなった(鞠莉は日本語で会話)。鞠莉からは「パパ」、他のキャラクターからは「鞠莉ちゃんのお父さん」と呼ばれている。
浦の星女学院存続のために多額の資金援助をしているのは彼になるため、統廃合の決定に携われる権利がある。入学希望者が増えたにもかかわらず独断で説明会を中止させたことで劇中のキャラだけでなく視聴者からも多くの反感を買い、2期の進行における大きな障壁になると思われたが…
鞠莉の頼みで何度も統廃合の期限を延ばし、統廃合最終決定も彼だけの意思ではない、そして鞠莉の友達付き合いを完全には否定せずその中で鞠莉の希望がある度に食材代・飛行機代などという形で数十万円単位の出費をしてあげている点から基本的には温情な人物であると取れる。鞠莉の将来を考え高1の頃からずっと海外留学を勧め続けていた。劇場版の鞠莉母の台詞からも娘に寛容な父であることが窺える。
幻日のヨハネでは、「マリの父」が目元が陰になった姿で登場。CVは大塚明夫氏が担当。顔の下半分は本編のアニメ版で判明していた鞠莉の父と同じ姿で、娘とは形の異なる角がある。ヌマヅの人々のさまざまな感情を抱えた大量の声が聞こえて怯えていた幼少期のマリに、その力はマリだけのもので、人々を助けるために使いなさいと教えていた。現在では所在不明だが、本編に準拠していればワーシマー島を娘に任せて島外にいると思われる。
松浦果南の父…序盤にて休学した理由として「実父が怪我したので実家の手伝いをするため」という形で触れられた。中盤~終盤あたりに復学してからは、それ以上の掘り下げはなかった。
G's版では父を含めた両親が家におらず(別の土地でダイビングの店をやっている模様)、祖父と2人暮らしになっている。祖父への言及もこれ以外にはほとんどない。幻日のヨハネ漫画版ではオセの社殿(モデルは大瀬神社)の宮司をしている「カナンの曾祖父」が登場。豊かな髭を蓄えた小柄な老男性。ファンタジー系作品とはいえ、20歳近い曾孫がいるからには相当な高齢のはずだが、矍鑠としている。父方なのか母方なのか、G's版で言及された祖父が彼に関係しているのかは不明。
渡辺曜の父…時々実父について触れている。1期10話で定期フェリーの船長で夏休みには帰れると話したうえ、直伝の海軍カレーを披露した。
2期1話でも、実父の知り合いが所有するスタジオを学校に代わる練習場所として提供してくれており、姿こそ出ないが娘同様かなり頼り甲斐がある。曜からは「パパ」と呼ばれている(G's版では「お父さん」の場合も)。
桜内梨子の父(?)…2期12話の応援団の中の梨子ママの隣に、梨子のイメージカラーと同じ色のサイリウムを持った男性の姿(ほとんど腕だけ)が確認されている。
国木田花丸の父、祖父… 父についてはアニメ2期6巻の特典絵本で後ろ姿のみ登場している。祖父についてはたびたび実家の寺の住職であることが言及されており、多くの知識などを孫娘に授けている模様。しかし前述の絵本で描かれた姿は眼鏡とひげに本を読む学者のような姿(顔出ししている)であり、それぞれ別人なのか、同一人物なのかは不明(アニメ本編に登場した祖母と同時に描かれているため余計ややこしい。尚、僧職にあっても宗派や兼職などの理由から剃髪しないのは多くはないとはいえ実際にある)。
黒澤ダイヤ、黒澤ルビィの父…1期6話でダイヤとルビィの会話で僅かに存在が触れられている。ダイヤからは「お父様」と呼ばれていることが解る。娘のスクールアイドル部での活動にも理解がある人物であることが窺える。G's版では黒澤家は厳格な家風であることを匂わせるが、アニメでは比較的、娘達にも寛容な家のようである。Twitterなどでは、次女が赤髪であることから父譲りではと推察されること、海に関連する立場である網元で、それ以外にも多くの企業を束ねていることからほぼこいつだろとネタにされている。
津島善子の父…全メディアにて未登場。…だったのだが、幻日のヨハネBD6巻の撮り下ろしドラマではスペシャルゲストとしてついにヨハネの父が登場。CVは杉田智和が担当。同じくBD6巻の冊子では顔ありで全身の姿が公開された。シリーズで父親の姿が完全に公開されるのは史上初。ヌマヅでも変わり者として知られているようで、娘の性格は父に似た模様。容姿としては、髪色は妻や娘とほぼ同じで髪を後ろで束ねている。決して天パではない。眼鏡をかけ、太眉で顎には髭を生やしている。妻同様考古学者であるが、妻が教育者タイプなのに対し研究者タイプとのこと。この設定を参考にするならば、アニメに出てこなかった善子の父は学者や研究者、教職であると推定される。
なお、CVの影響でリコの中の人が好きな同じバンダイ系列のアニメの銀髪天パ侍を思い浮かべる人が多かった。
ラブライブ!サンシャイン!!(アニメ)の事例
1期1・3話
冒頭の秋葉原や、3話のチラシ配りでのサラリーマン(後ろ姿)、ライブの観客(顔有り)としてある程度判別できる程のモブはいたが、基本的には上述の通り女性モブがほとんどである。
1期7話
津島善子が派手なメイクで路上アピールしたとき、彼女を取り囲むモブは全員女性。
1期10話
ダイヤが隣の海の家よりも客を集めようと集客目的にAquorsで特にグラマラスな果南に接客を提案をしたシーンがあった。
ここで想像されるのが「果南を使って男性客を呼び込む」という展開だが前後のシーンで海水浴場には女性客しかおらず、隣のオシャレな海の家に集まったのは女性だけであった。
並んでいるのも女性客のみで店の中にいるのも女性客のみ。千歌たちの海の家に来たのは学校の同級生のみであった。
2期3話
ライブを行った会場が現実の「狩野ドーム」ほぼそのままの描き写しであったのに、現実には男女トイレがある場面で男子トイレの存在が抹消されていた。
視聴者の間でも「(サンシャインは)男性が絶滅した世界」と話題になった。しかもよく見ると男性トイレのマークどころか奥にあるプールの看板の男性マークすら消えているのが分かる。
2期4話
フリーマーケットや水族館のアルバイトのシーンで男性客・園児の存在自体が確認できなかった。
同話内での黒澤ダイヤの小学生時代のシーンでも画面に映るのは女子児童のみであった。
2期8話
曜が函館の展望台で男性の銅像を見るシーンがあるのだが、その銅像の顔は描かれなかった。
2期12話
ライブシーンでは横顔・後姿ぐらいしか映っていない。
日本・イタリア共に顔付きの男性モブがいた。「他アニメでは普通だけどラブライブ!ではレア」「沼津に男がいた」「イタリアではまだ男が生存していた」と驚くユーザーが多数。
特にイタリアではライブ鑑賞をする貴重な顔付きモブがいる。
2020年4月にエイプリルフール企画として限定配信されたアニメ「シャゼリア☆キッス」では、キャラクターではないが、ナレーターとして千葉繁が起用された。
ナレーターとはいえ、ラブライブ!シリーズに男性が出演したのは初めてのことである。
2023年にアニメ化されたスピンオフアニメ「幻日のヨハネ-SUNSHINE in the MIRROR-」では現実の沼津市に似た街「ヌマヅ」が舞台となり、歌唱シーンは存在するがアイドルアニメではないため、男性キャラ、声優が登用されている。ヨハネの依頼人や会話相手には少年や一般男性が普通に存在する他、カナンの作ったロボット兼アシスタントであるトノサマ(CV.飛田展男)や本編で容姿が一部登場していたマリ(鞠莉)の父(CV.大塚明夫)などが登場している。父親キャラに声優がつくのはもちろん、通常放送回に男性声優が登場するのは初めてとなる。
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
舞台となる虹ヶ咲学園は共学校か女子校かが一切明言されていない筈だが、やはり男性の影は見当たらない。
『スクスタ』におけるプレイヤー=スクスタちゃんのポジションに当たる高咲侑は、スクスタちゃん同様女性。
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(アニメ)の男性キャラクター
無印やサンシャイン!でさえ見られたようなメンバーの父親や観客モブすら姿を見せておらず、このことから「虹ヶ咲こそは男性が絶滅した世界に違いない」と考えた視聴者もいた(実際はそれでも極僅かながら登場するのだが)。
ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(アニメ)の事例
1期2話
胸元から下が映った工事現場の作業員(♂)が登場。Twitterでは「虹ヶ咲で男発見」との声が挙がった。
それ以外のシーンでは男性・男児の姿はやはり見えず、ゲートボールは女性、公園は女児のみであった(ゲートボールは婦人会の可能性有)。
1期4話
宮下愛のライブのモブに男性モブらしき人物がいるが女性にも見えるような描き方をされている。
1期13話
スクールアイドルフェスティバルのラストステージで朝香果林が観客へのメッセージを述べる場面において、モニタ越しにそれを見上げる来場客の中に男性のようにも見える後ろ姿(男性的な短髪、手をズボンのポケットに入れて立っている)がある。
また、ラストシーンにて侑が音楽科への転科試験を受ける際、試験官を担当していた教員達の中に男性教諭と思しき教員がいた。
2期13話
エマ・ヴェルデの家族が、スイスの実家からライブを視聴している様子が描かれた。母、5人の妹、2人の弟、性別不明の赤ちゃんが映ったが、弟は二人とも後ろ姿のみの登場であった。
ラブライブ!スーパースター!!
『ラブライブ!スーパースター!!』の主舞台となる結ヶ丘女子高等学校は、これまでと同じく女子校である。
ハロー!!!ラブライブ!の告知ビジュアルでは横断歩道を歩く人々が映し出されているが全員女性である。
ティザーPV
描写されている範囲内ではこれまでのシリーズ同様男性モブは排除されている。
ラブライブ!スーパースター!!(アニメ)の男性キャラクター
かのん父
アニメ版2話で後ろ姿のみ登場。翻訳家をやっており、母親から自室には大量の書籍を持っているとされる発言がある。かのんがクォーター(祖母がスペイン系)という設定がアニメでも変わっていないならば、翻訳業という職業もあって、かのん父は日西ハーフであるとも推測できる。実際、ほのちか父と比較しても髪色が淡く、見えている範囲の顔つきが(鼻が大きめなどの点で)ヨーロッパ系に近いため、有力な説と言える。
澁谷かのんが唐可可からもらった中国語の作詞ノートを翻訳するために中国語の辞書を貸してほしいと頼んだ。
第9話でかのんが作詞やグループ名のために父の蔵書らしい各国語の辞書(確認できる限りで英仏独西中)を利用する際に姿が登場している。
第12話で、母・妹がかのんにラブライブ!東京大会への進出を祝った際、2人の後ろに立って鼻から下のみ写っており、口の形から笑顔であったことが窺える。カットが変わって全身が映った時は何故か一人だけ背中を向けて腕組みをしていた(穂乃果父を彷彿させる)。
2期6話では北海道に出かけていたようだが、忘れ物をしてしまいかのんに届けるよう頼んでいた。娘が届けに来た際には気遣いでクマパーカーを渡した。
東京地区予選突破の際にはお祝いを家族総出で行う。
恋の父
アニメ版8話の葉月恋が語る話の中で存在のみ言及。結ヶ丘を創設しようとしていた恋の母に反対し、母娘を残して仕事が決まっていた海外に出て行ったと語る。離婚なのか別居なのかは不明。
妻が死去した後に恋を自らの元に呼び寄せて一緒に住むよう誘ったことからして、恋との縁が切れたわけではない。だが恋は母の形見とも言える結ヶ丘に入学することを選び、断ったと言う。12話では、理事長曰く結ヶ丘運営に必要な資金を寄付すると連絡してきたのことで、恋が一度は暇を出したメイドのサヤを呼び戻すことができた。
2期7話では恋がテレビゲームに生まれて初めて熱中した話を聞いたのか、今まで苦労を掛けてしまった詫びに、と様々なメーカーや年代のゲーム機本体を大量に贈った。
可可の父
三期6話にて、可可の自室の家族写真およびライブ会場にて登場。これまでの可可の発言から、父が中国人(可可母は日本人と言及されていたため)であることが判明していた。長女の萌萌が勝手に10人分の飛行機チケットを送れるだけの財力があり、世界都市である上海の中心市街地に居住していると思しき描写があること、娘の教育に熱心で勉強に対して厳しいながらも学力に左右されるものではない娘の夢をそれなりに応援しているなど、極めて裕福かつ器の大きい性格だと思われる。
これまでのように顔に光が入ったり、下半分のみの公開ではなく、顔を含めて容姿が公開された。メガネをかけており、髪色は萌萌よりも暗いグレー。159cmの可可より頭ひとつ抜けて大きい(可可より若干背が高い萌萌の頭頂部が口元にあたる)ため、180cm台はある長身。北京の大学(清華大か北京大(日本の感覚で言えば東大が近いか))とみられている)に通っていた過去を持つ。前述のヨハネの父は特典で公開されたため、アニメ作中で父親の顔が公開されたのは初。
第3話
ライブシーンにて顔有りの男性モブが数人登場した。
ある意味ではようやくまともなライブシーンが描かれたとも言える。
第2期以降
第1期3話を境に男性モブに関する詳細な情報が途絶えている。
既存作から追っているファンからのクレームによって消失したかどうかは、定かではない。
しかし、幻日のヨハネに男性キャラが声有で出演するようになったため、スーパースターでの男性モブ解禁は重大な一歩であった。
ゲーム
スクフェス
スクフェスの「あなた」は性別が長らく謎とされてきたが、キャラクターの言動やストーリーなどで「スクールアイドルをやっていた女性」という認識になっている。
スクフェスにおいては基本的に男性キャラクターは登場しないが、コラボ企画では男性キャラクターが登場し、スクールアイドル達とのやり取りが見られる場合がある。
「μ'sやAqoursがライブをしにタウンズヴィルにやって来た。護衛に任命されていたパワーパフガールズ達が、スクールアイドルを独り占めしようと現れたモジョ・ジョジョを撃退。ライブは無事成功」というような内容のコラボストーリーが配信された。
コラボストーリーではタウンズヴィル市長が立ち絵付きで登場。絵里やダイヤが挨拶を交わしており、ラブライブ!シリーズでも数少ない男性キャラとの会話シーンとなっている。
「μ'sやAqoursのメンバーが天カス学園への体験入学をする」という内容のコラボストーリーが配信された。
ストーリーではかすかべ防衛隊の5人が登場し、μ'sやAqoursのメンバーと共に行動する。かすかべ防衛隊のうち桜田ネネ以外の4人は男性だが幼稚園児であったが虎太郎ほどのクレームはそれほどつかなかった。
- 「ペルソナ」シリーズコラボ(2021年)
コラボストーリーは「異世界に迷い込んだμ'sとモルガナが出会った」という内容で、イベント「第12回 ライブ♪アリーナ」のストーリーは、ペルソナシリーズの女性キャラクター達がスクールアイドルのライブを画面越しに見て感想などを述べる、といったものであった。
また、ライブ♪アリーナをプレイすることで入手できたペルソナシリーズのサポートメンバーも女性キャラクターのみが抜粋されており、ペルソナシリーズからの男性キャラクターの出演は叶わなかった。
- コードギアスシリーズコラボ(2022年)
こちらはAqoursがコラボ対象。
とある理由でAqoursとコードギアスの時空が夢の中で繋がるという展開で、主人公ルルーシュ・ランペルージが福山潤の声付きで出演を果たす…が、夢の中の世界ゆえルルーシュは何と喋るぬいぐるみ姿での登場で、しかもナナリーとC.C.にしか声は聴こえず、Aqoursからはただのぬいぐるみとしか認知されないという滅茶苦茶な扱いを受けた。
イベントの方も案の定セッションキャラクターは女性だらけであるが、ドリームセッション発動時に本来の姿のルルーシュがギアスをかける専用アニメーションで登場する。なお彼の幼馴染は全く出る気配もなかった。
また、イベント曲に男性バンドのFLOWの「COLORS」(無印一期OP)が起用された。コードギアスと制作会社が同じことやAqoursキャストの一人がFLOWと同じ事務所のためそこまでハードルは高い話ではない…が、プレイしたユーザーからは「男(FLOW)の声を聴きながらプレイしたくない」などの声が挙がった。
一応、二期OPは女性歌手なのだが、さすがにそこまで回りくどいことはしなかったようだ。
スクスタ
ゲームであるため、スクフェス同様「あなた」と呼ばれるプレイヤーキャラクターがおり、「~だもん」などの台詞から多くのユーザーから「言葉遣いが女性っぽいので女性キャラに違いない」と予想された。そりゃ、男が「~だもん」とか言わないもんな…
その後、「メンバーとお風呂に入る」「女子高に立ち入れる」などの描写から女性であることが確定した。
また、優木せつ菜の正体が考察されていた時に「男の娘」説が挙げられていたが、今まで男性キャラを徹底的に排除していたラブライブ!シリーズが自ら地雷を踏みに行くような真似をするはずがなく、ましてやシリーズの顔ともいえるメンバーの中に確実に不人気になる要素を持ったキャラを入れるわけがないことも予想されていた。(そして知ってか知らずか、電撃4コマ内で果林が先輩から引き継いだ技で試していたのかそれを否定していた)
OPムービーにて会場に入る客が映っているシーンがあるが全員女性となっている。
一方で、エマ・ヴェルデには弟がいることが言及されており、また彼女のキズナエピソードでは、ボランティア先の児童施設で男の子と出会うくだりもある(特に、男の子でなければならない内容でもない)ので、完全に男性が排除されているわけではない。
2018年8月に開催したAqoursコラボイベントでは、主人公の性別を男性にしているとイベントスタート時に「作中の演出に合わせ、主人公の性別を女性に変更してコラボイベントをお楽しみいただくことを推奨します。」という注意書が表示される。
あくまで推奨レベルなので、そのまま男性主人公で遊んでも(セリフ回しに多少の変化があるだけで)イベント内容や報酬が変化することは無い。
もちろん戦闘では男性キャラへの使用制限もなかった。
本編に限り、そのイベントでは町長を始め、街の住人なども含めて女性のみの登場となっており、人間の男性キャラは(ジータに変更をしない限りは)グランのみ(動物の雄という枠組みではビィがいる)となってしまい、騎空艇があるのになぜかラカムがその存在を消されてしまっている。
女性なのにカタリナが出て来てないことには触れないであげよう(これは中の人が産休で休業していたため)。
2019年8月に開催したμ’sコラボイベントにも、女性主人公推奨注意書含め、Aqoursコンボと同じ仕様を採用された。
ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ
シリーズの5作目となるラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブも、舞台の蓮ノ空女学院は女子校である。
花帆の父
公式4コマ『りんく!らいふ!ラブライブ!』(作:珠月まや)の2023年4月3日回「入学準備編」第10話(公式ツイート)にて、新幹線ホームで花帆を見送る中に父親である可能性がある成人男性(この場で他にいるのは花帆の母と妹二人のみ)らしき人物の手足(それ以外の姿は母・妹の台詞が被るようにして見えない)が映っている。
舞台
スクールアイドルミュージカル
2022年に始動した舞台作品スクールアイドルミュージカルでも、舞台は2つの女子校椿咲花女子高等学校と滝桜女学院高等学校。
キャストがアンサンブルキャストも含め全員女優なので、モブキャラである私立学校連盟の会議の出席者やストリートダンサー達も揃って女性。
ルリカの父
主人公の一人椿ルリカの父親は故人である。
死に際して、娘であるルリカと「ママを助けること」「ママを悲しませないこと」「ママと支えあって良い子でいること」と約束を交わした。
関連タグ
アイカツ!:アニメ製作が同じアイドルアニメだがラブライブとアプローチが異なり、モブどころかメインキャラにも男性が多数登場、劇中でも男子ユニットが存在する。これはアイカツシリーズのメインターゲットに関係するもので、女子ばかり出すと違和感が生じてしまうためでもある。ただし女子校という点が同じであり、同年齢の男子キャラとの絡みはほぼない。あっても教師など年上の男性に限られている。
ヒーロー不在:別の意味で。こちらはモブの男性キャラですらほとんど存在していない点で異なる。
インドぞう:ポケモンに出てくる似たようなもの。こちらはポケモン世界の設定の変化によるきらいがある。
今井リサ:『BanG_Dream!』の登場人物の1人。弟がいるという設定があったにもかかわらず、それを踏まえないセリフが散見されたので、運営から謝罪があった。
「男性キャラに触れない」という点で共通しているが、これの原因はあくまで設定の無視(もしくは失念)であり、ラブライブ!とは似て非なる事件なので混同しないように注意したい。
あんハピ♪:まんがタイムきららフォワードで連載されていたストーリー漫画。
原作では主人公たちの所属する幸福クラス含めて男子生徒がいたのだがアニメ版では一掃され、女子校になった。
男子生徒がいなくなった理由は明かされておらず、アニメを視聴したユーザーらから驚きの声があがった。
アサルトリリィ Last Bullet:2021年1月20日にリリースされたアプリゲーム。
デート・ア・ライブⅣとのコラボがあり、コラボ元作品がいわゆるハーレムものだったため、一部ユーザーからの凄まじいクレームがTwitter上を駆け巡った。
「精霊しか通れない結界」により主人公の士道(立ち絵無し・ボイス無し)が元の世界で留守番するという強引な展開に対して、男性キャラを排除したスタッフを称えるユーザーがいる一方で「さすがにやりすぎ」と苦言を呈するユーザーもいた。
詳細についてはデート・ア・リリィを参照。