ガンダムビルドファイターズ
がんだむびるどふぁいたーず
僕が作って! 俺が戦う! 僕達が、ガンダムビルドファイターズだ!!
概要
2013年10月から、2014年3月まで放送されたガンダムのテレビシリーズ。 全25話。
歴代ガンダムシリーズのテレビアニメ作品の15作目にあたり、ガンダムのTVシリーズとしては、SDガンダム三国伝以来のテレビ東京系列での放送であり、テレビ東京系初のSD以外のガンダムである。
本作はガンプラビルダーズと同様にガンダムのプラモデル、通称「ガンプラ」を題材にした作品であり、近未来(およそ2030年代)を舞台にプラモ狂四郎やプラモウォーズなどと同じくガンプラを用いたホビーバトルが展開される内容となっている。
そのため、ガンダムシリーズではあるが、続編も含めて「黒歴史には入らない」と後に公式から明言されている。
ガンプラの出来がバトルの勝敗を左右する同系作品のスタンスを取り込み、戦争ではなくガンプラが戦うライトなストーリー作りで低年齢層にも受け入れやすく、それで居て歴代ガンダムをはじめ様々なサンライズアニメの(細かすぎて分からないような)オマージュで古参ファンも唸らせ、テンポよく進むストーリーが好評を得て大きなヒットとなった。
また、主人公が2人存在し、一人はガンプラを作り、もう一人はガンプラを戦わせるというコンセプトを採っており、ガンダムとしては珍しいバディ(相棒)物となっている。
本作は「オールガンダム」を合言葉に作品の垣根を越え、SDガンダムを含むあらゆる形態のガンプラが登場する。
そのため、Sガンダム(ガンダムセンチネル)、Gセイバー(G-SAVIOUR)、エクストリームガンダム(エクストリームバーサス)など数多の『アニメ初登場』機が画面にカメオ出演している(特にSガンダムは権利で幾度も揉めた経緯があり、視聴者を驚かせた)。
一方で他放送局が一部権利を有する関係からか劇場版機動戦士ガンダム00や機動戦士ガンダムAGEなどに登場するモビルスーツのBF1期参戦は叶わなかった(これは公開・放映から間がないことが大きな原因のようで、実際「00」1期のMSは重要なポジションで参戦を果たしている。また、後述の外伝作品はこの限りではない)。
外伝作品にホビージャパンの「ガンダムビルドファイターズ炎」、電撃ホビーの「ガンダムビルドファイターズD(ドキュメント)」、ガンダムエースの「ガンダムビルドファイターズA(アメイジング)」、コロコロコミックの「ガンダムビルドファイターズ プラモダイバー キット&ビルト」がある。
また、2014年10月に続編ガンダムビルドファイターズトライが放送され、18年4月から世界観が異なるガンダムビルドダイバーズと連なっていく。
2017年8月25日に、本作と「トライ」の間を描いた新作OVA「GMの逆襲」が配信。
同様に様々なガンプラとシチュエーションで織り成すドリームマッチ「ガンダムビルドファイターズバトローグ」も8月4日から配信されている。
そして、スーパーロボット大戦X-Ωで第4次アップデート参戦が決定される。
ストーリー
時は近未来。
アニメ作品「機動戦士ガンダム」のプラスチックモデル
――通称「ガンプラ」が1980年代に一大ブーム面とを巻き起こしてから早幾年。
今、第2次ガンプラブームと呼ぶべき、新たな波が世界を席巻していた。
その人気を牽引しているのが、「ガンプラバトル」の存在である。
仮想空間のCGなどではなく、制作したガンプラそのものを操作して戦うという、
画期的なバトルシステムの登場により、その人気は拡大、
毎年、ガンプラバトル世界大会が開催されるまでに至っている。
本編の主人公、イオリ・セイも、ガンプラを愛し、ガンプラバトル世界大会への出場を夢見る、
若きガンプラビルダー(製作者)である。
模型店の一人息子ということもあり、高いガンプラ制作能力を持つ彼だが、
バトルの操縦には疎く、大会に出場しても初戦敗退を続けていた。
そんな彼が、卓越したガンプラ操縦技術を持つ謎の少年、レイジと出会い、
コンビを組んで世界大会に臨む!
(公式サイトより)
登場人物
登場メカニック(ガンプラ)
専門用語
バンタイから発売されているガンダムのプラモデル。通称ガンプラ。
ガンプラバトルシステムの普及によって第2次ガンプラブームとも言える世界的ブームが巻き起こっている。
- ガンプラバトル
ガンプラとその制作データが収められた「GPベース」をバトルシステムにセットする事で行われる、ガンプラ同士のバトル。
バトルシステムから散布さるプラフスキー粒子を流体的に操作する事でガンプラを直接操作してバトルが展開される。
また、バトルに使用されるマップや武器から発射される弾丸、ビームなども粒子によって視覚化・演出され、それらがバトルの臨場感を盛り上げる。
ガンプラバトルに於けるダメージは直接ガンプラへと反映されるが、部品外れなどはバトルシステム側がプラフスキー粒子を用いて機体が破壊されたように視覚化される(腰が分割されていないキットが両断されても実際には斬られたようにシステム側が演出するのみで実際には切断されない)。
しかし、ガンプラ同士の衝突によって角が折れるなどの物理的な破損の危険性もあり、せっかく作ったガンプラが戦闘に負ける、または大きく被弾すると壊れてしまうというリスクを孕むが、それでも自分の作ったガンプラの強さを証明すべく、ファイター達は日々切磋琢磨している。その様子はガンダム作品で描かれる「戦争」よりも「スポーツ」に近い。
また、バトルで使用するガンプラもガンプラ自体の出来によってスペックが上下する為、必ずしも原作設定通りのスペックを発揮できる訳ではない。 それに加えて操縦システムが均一化しており、操縦者の純粋な技量が重要となる(RX-78ガンダムの教育型コンピューターやウイングガンダムゼロのゼロシステムのような機体ごとの操縦補佐機能が反映されない)。
単純な戦闘の他、レースやサッカーといった様々な競技、特殊ルールを適用したバトルが用意されている。
また、「改造して戦わせる」というシステムは、実際にはキット化されていない機体でもスクラッチという魔法の言葉を以って登場を可能にしている。
- ガンプラビルダー/ガンプラファイター
ガンプラバトルのプレイヤー達の呼び名。ガンプラを制作する人間を「ガンプラビルダー」、バトルを担当する人間を「ガンプラファイター」と呼ぶ。
世界大会級のプロファイターの場合、ガンプラ制作はチームを組んだビルダーに任せる事もあり、その際にはビルダーはセコンドとしてファイターを補佐し、またファイターがビルダーを兼ねる場合もある。
また、PPSE社のワークスチームやチーム「ネメシス」など大資本を持つチームは優れたファイターやビルダーと契約する場合もある。
彼らの間にはスポーツマンシップに近い独自の観念があり、一部の例外はあるもののお互いに切磋琢磨するライバルであるという認識を持ちながらも親友として接し、決して相手を憎まない事を信条とする。
- プラフスキー粒子
10年前に発見された、ガンプラを構成するプラスチックに反応する特殊な粒子。
これを高濃度でバトルシステム上に散布する事でガンプラを動かす事が可能となる。
ガンプラバトルの根幹となる重要な存在であり、その生成方法や関連技術はガンプラバトルシステムを開発したPPSE社によって独占されている。
この粒子の特性を理解し、ガンプラのシステムに組み込む事によってバトルを有利に展開する事も可能。
また、プラフスキー粒子に対応したパテやプラ板も販売されており、改造ガンプラやスクラッチモデルも動かす事が出来る。
基本的に戦闘はこの粒子をガンプラに充満させた状態で、それを消費しながら戦う。大技や連続戦闘などを行うと一時的に粒子切れなどを起こし、性能低下や一部武装使用に制限がかかる。粒子は時間経過と共にガンプラ内に蓄積される。また上記のような特殊パーツや構造を使用することによって時間あたりの粒子回収量や貯蔵上限などをあげることも出来る。
その正体は異世界「アリアン」からもたらされた結晶「アリスタ」を構成する粒子であり、反粒子同士の結合によって生成されている事が語られている。
アリスタの願望機的な特性から逆算すると、この粒子には人の意識(強い願望や想像)を物理的に具現化させる特性があると予測される。故にガンプラでは表現できないオリジナル設定能力も再現できるものと思われる。
- イオリ模型
主人公イオリ・セイの実家。
商店街や駅から離れた郊外の住宅街という特殊な立地のため馴染みの客が来る以外店内は閑散としているものの、セイの父親はとある国際組織に属して働いているため、どちらかと言うと趣味で経営している趣がある。またネット通販サービスも行っている事もあり決して経営が厳しい訳ではない。
ガンプラとその製作用工具や模型雑誌も取り扱っている他、店内にはガンプラの工作室やガンプラバトルシステムも設置されている。
- ガンプラ心形流
数あるガンプラ造形術の流派の内の一つ。
京都に拠点を置くガンプラビルダー珍庵を開祖とし、門下としてヤサカ・マオが居る。
ガンプラバトルに於いて特に「楽しむ」事を追求する流派であり、文字通り「心」を「形」にし、ガンダムの世界観に囚われない自由な発想のガンプラを繰り出す事で知られる。
- PPSE社
ガンプラバトルシステムを開発した企業。
詳細はPPSE社を参照。
- メイジン・カワグチ
第一次ガンプラブームの際にて活躍した伝説のガンプラビルダー及び彼の名を継いだガンプラビルダー、ファイター達。
詳細はメイジン・カワグチを参照。
- チーム「ネメシス」
メタンハイドレート採掘で富を得たフィンランドの大富豪ヨセフ・カンカーンシュルヤが運営するガンプラバトルチーム。
詳細はチームネメシスを参照。
- エンボディシステム
プラフスキー粒子の動きを視覚化し、対戦相手の動きを先読みしやすくする装置。ガンダムシリーズにおける強化人間のようなギミックである。
アイラ・ユルキアイネン用にチーム「ネメシス」直下のフラナ機関が開発した物であり、ノーマルスーツを思わせるコスチュームのような形態を成している。
装着者のコンディションによって性能が上下する為、常に一定の成果を発揮する訳ではないが、この手のシステムはガンプラバトルのレギュレーションに抵触する物である(ただし、アイラのエンボディシステムは彼女以外が使用しても何の反応を示さない為、他人から見たら単なるコスプレ衣装にしか思われない)。
- アリアン
地球とは異なる場所に存在する異世界。レイジの故郷であり、彼はそこの王族である。
アリスタとプラフスキー粒子もPPSE社のマシタ会長によってそこからもたらされた物であるが、そこがどんな世界なのかは殆ど語られていない。
一応ラストシーンではレイジの帰還後、シリンダー型コロニーのようなものの内部にマヤ文明的な城(?)が映し出されていた。
- アリスタ
アリアンに伝わる宝石。
プラフスキー粒子の結晶体であり、強い意思の持ち主の願いを叶えるという性質を持つ。
アリスタを持った人間を別世界へ転移させたり、アリスタを持った者同士を思念で会話させる事が出来る。
ゲスト出演している過去作キャラクター
本筋であるシリーズからは多数のキャラクターが出演しており、和解する事なく死んでいった人々やハッピーエンドを迎える事が出来なかった人物達が笑い合い、平和に暮らしている。
スタッフ
企画:サンライズ
監督:長崎健司
シリーズ構成:黒田洋介
キャラクターデザイン:大貫健一
キャラクターデザイン協力:ヤスダスズヒト
メカニックデザイン:大河原邦男 阿久津潤一 石垣純哉 海老川兼武 寺岡賢司
音響監督:三間雅文
音楽:林ゆうき
関連イラスト
関連動画
関連項目
ガンダム ガンプラ ガンダムビルドシリーズ ビルドファイターズ ガンダムBF GBF
ガンプラビルダーズ ガンダムブレイカー プラモ狂四郎 ガンダムビルドダイバーズ 2013年秋アニメ
ガンダムVSガンダム Gジェネレーション ガンダムビルドファイターズ100users入り
ガンダムビルドファイターズ500users入り ガンダムビルドファイターズ1000users入り
機動武闘伝Gガンダム - モビルスーツ同士の戦いをスポーツとして描くという点が共通している。
プラモ狂四郎 - コミックボンボンに連載されたプラモ漫画で、本作に大きな影響を与えた。、
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