基礎データ
全国図鑑 | No.0494 |
---|---|
イッシュ図鑑 | No.000 |
ローマ字表記 | Victini |
ぶんるい | しょうりポケモン |
タイプ | エスパー / ほのお |
たかさ | 0.4m |
おもさ | 4.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | しょうりのほし |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
各言語版での名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | ビクティニ | victory(英語で勝利)+destiny(英語で運命)+teeny(英語で小さな) |
英語・ドイツ語・スペイン語・フランス語・イタリア語 | Victini | 日本語名に同じ |
韓国語 | 비크티니 | 日本語名の音写 |
中国語 | 比克提尼 | 日本語名の音写 |
ギリシャ語 | Βικτίνη | 英語名の音写 |
ヒンズー語 | भीक्टीनि | 英語名の音写 |
ロシア語 | Виктини | 英語名の音写 |
タイ語 | วิคทินี | 日本語名の音写 |
概要
初登場は『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』(第5世代)。発売前に公開された幻のポケモンであり、初出作で通常の捕獲が可能な最初の幻のポケモンでもある(後に『GO』のメルタン/メルメタルや『SV』のモモワロウが続く)。
イッシュ図鑑では当初の『ブラック・ホワイト』でも後の『ブラック2・ホワイト2』でも0番目のポケモン。そのため、けつばんの真の姿ではないかという説があった。
全国図鑑ではアルセウスのすぐ後。種族値配分が全く同じシェイミとも2つしか離れていない。
『ブラック・ホワイト』発売時には、ビクティニ入手に必要なアイテム「リバティチケット」が発売日から1ヶ月間だけ限定配布された。
額に輝くVの字が特徴、モデルはうさぎリンゴまたはチーズケーキであろう。
名前の由来は、おそらく「ビクトリー(victory:勝利)」+「デスティニー(destiny:運命)」或いは「2」だが光の翼は使えないし手から波動も出さない。また、第5世代にちなんでローマ数字のⅤをイニシャルとしたと思われる。
決してビクティム(victim:犠牲者、生贄)ではない。可愛くあれ!!(Be cutieに!!)でもない。
ビクティニとともに生きることはビクティニの過酷な運命も伴にするということらしい。しかし、元々行く先々でトレーナーに半強制的なバトルをしかけられる主人公は最初からビクティニと同じ運命を背負っているので問題ない。連れていったからと言って別にそのトレーナーに敗北フラグが立つことはない。
杉森建のインタビューによると、「縁起の良いポケモンを作りたい」という増田順一の案によって、早い段階から「Vの字」をモチーフにして、誕生したポケモンである。
名前がティクビに似ている事から良くそっち方面でネタにされる何とも不憫な幻ポケモンである。
これに限らず名前の誤植が多く、公式のグッズやニュース記事でも、「ビクニティ」という間違えが確認されている(それも別媒体で2回)。
残念ながら、色違いは2024年現在も未解禁。
解析によってその姿は判明しており、黄色い体色がクリーム色に変わる。
ビクティニ道場
BWでは、通常プレイでは手に入らないアイテム「リバティチケット」を用いることで行ける島、リバティガーデン島にある灯台の地下にある、子供部屋のような小さな部屋でプレイヤーを待ち受けていた。
レベルが15と低く倒しやすい、倒した際にもらえる経験値が多く、HPの努力値が3も上がる、そして何より、
倒したり逃げたりしても部屋を出るだけですぐに復活し、更に近くには回復してくれるNPCがいることから、捕まえずにひたすら倒し続けてレベル上げをする通称ビクティニ狩りをするプレイヤーもいた。
そんなこんなでビクティニのいる部屋はビクティニ道場と呼ばれた。
プレイヤーが倒すたびに「お前が部屋から出れば戻ってくるだろうな」と律儀に伝えてくれるプラズマ団……。そりゃあ彼らがポケモン解放を謳いたくなるのも無理がない話だろう。
というかどっちが悪い奴なんだかもはや分からない。
さらに、翌年の2011年夏には映画公開記念として前売り券でビクティニが配布された。しかも新しい技を引っ提げて。
よって図鑑を埋めたり実戦で使うならそっちのビクティニを使えばいいわけで、リバティチケット産の個体は廃人達によって永久にサンドバッグ扱いされることが保証されてしまった。まるで公式までもがビクティニを狩ってくれと推奨しているようである(攻略本のタブンネ狩り推奨を考えると本当にそうなのかもしれないが……)。
なお、本来は縁起のいいポケモンとして配布されたポケモンであり、一緒に連れて行くこと願って配布されたポケモンである。何度も出てくるのもメインターゲットの子供や初心者を配慮した仕様であり、決してサンドバッグにすることを意図したものではないと思われる。
『ハートゴールド・ソウルシルバー』の伝説ポケを緩和したようなものと考えることもできる。
続く『ブラック2・ホワイト2』では、ストーリーをヒウンシティまで進めればリバティガーデン島にいつでも行けるようになっている。
そこに『ブラック・ホワイト』から交換したビクティニを連れて灯台に行くと、ちょっとしたイベントが見られるようになっている。
イベントとは無関係だが、そこのNPCの台詞に
「あの ポケモンは どんな きもちで あのへやに いたのかの……
ずっと いっぴきだと さみしいだろうに」というものがある。
どんな気持ちってそりゃぁ辛かったろう……別の意味で。
ゲームにおける特徴
HP | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 100 | 600 |
前述のように捕獲せずに狩りまくっているプレイヤーの割合が高かったが、対戦でも十分使えるポケモンである。
ステータスはミュウなどと同じオール100。
エスパータイプが弱点を突かれるむしタイプ技をほのおタイプが半減し、エスパータイプ技の通りが悪いはがねタイプに対してほのおタイプ技が抜群になる為、タイプの組み合わせは悪くない。だが、弱点は5つと多めである。
当初はフォルムチェンジを除けば固有の複合タイプだったが、『X・Y』になってマフォクシーがこれに続いた(ヒヒダルマがフォルムチェンジすると同じタイプになる)(エスパー・ほのおの順番なのはビクティニが唯一)。
専用特性「しょうりのほし」は自身と味方の技の命中率が1.1倍になるという効果。
だが、その補正値は1.1倍と思ったより低めで、シングルで使うと完全に「ふくがん」や「ノーガード」の下位互換となってしまう。
それでも「だいもんじ」や「しねんのずつき」の命中率が93~99%になると考えるとありがたい効果である。必中では無いものの、ここまで命中率が高ければ外す方が珍しい。
ダブルで使う場合、命中率が若干低く強力な技を覚えたポケモンを据えるとよい。
代表的なものとして「ダークホール」や「だんがいのつるぎ」、「こんげんのはどう」など。
物理特殊共に技の揃いは比較的よく、どちらに寄せても一通り戦える。
ほのおタイプにしては珍しく、「かみなり」「ワイルドボルト」といったでんきタイプ技や、フェアリータイプ技「マジカルシャイン」を使うことができる。
地味に「いのちがけ」で最も高いダメージを叩き出せるポケモンでもある(使用者中でHP種族値が最も高い)。
かえんだんは威力100、命中100、特殊、「やけど」3割、全体攻撃と「ふんえん」の上位互換である。ただ、全体攻撃なので味方を巻き込んでしまう為ダブル/トリプルでの使い勝手はやや悪い。隠れ特性のパルキアなどと組ませるか。
一方のVジェネレートは、なんと威力が180もあり、爆発技や「じたばた」「きしかいせい」を除けば最高威力の技である。命中率は95だが、特性の補正がかかる為実質100である。
ただし反動が凄まじく、「ぼうぎょ」「とくぼう」「すばやさ」の3つが1段階ずつ下がってしまう。
基本的には打ち逃げの運用になるが、これを逆手に取って「トリックルーム」状態でこの技を連発するといった芸当も取れる。交代読みの相手に「おにび」や「ガードスワップ」を押し付けるのも有効。
補助ではエスパータイプゆえか様々なものを覚える。目立つところでは「めいそう」「でんじは」「トリックルーム」「なりきり」「スキルスワップ」など。
特に「スキルスワップ」や「なりきり」で自身の特性を「あまのじゃく」に変えようものなら「Vジェネレート」で耐久力と機動力がどんどん上昇するという訳の分からないポケモンが誕生する。
なお、2011年の映画前売り券で配布されたビクティニは「クロスサンダー」「クロスフレイム」を、2012~2013年の東北イベントで配布されたビクティニは「らいげき」「あおいほのお」「こごえるせかい」を覚えている。
2匹とも「Vジェネレート」を同時に覚えているので、物理主体での育成が分かりやすいだろう。
だが、ビクティニの出場できるルールはほぼ伝説解禁戦である。
特に『オメガルビー・アルファサファイア』に入りゲンシグラードン、ゲンシカイオーガ、メガレックウザがバトル場を席捲するようになった結果、ほのおタイプの強みを活用し難くなってしまった(このルールではビクティニのみならず、ゲンシカイキのおかげでほのおタイプとみずタイプ全体が不遇とされる環境である)。
一応ミュウツー、ゼルネアス、ソルガレオあたりのタイプ一致技を半減で受けれるが、何とも苦しい立ち位置である。
『ソード・シールド』ではゲンシカイキとメガシンカが撤廃され、大分動きやすい環境になった。
特にザシアンやザマゼンタの一致技を半減で受けつつ、Vジェネレートを浴びせられるのは利点。
さらに、2022年8月に開催されたポケモンワールドチャンピオンシップス 2022の開催記念にビクティニが期間限定で配信された。もちろん、専用技の「Vジェネレート」も習得済み。
この個体は6Vであるが、注意点として、性格は「ゆうかん」固定、さらに努力値も全ステータスに満遍なく降られているというかなり癖の強い調整になっている。まともに使おうとなるとミントによる補正や努力値のリセットなど結構な手間を掛けなければならないので、その点は覚悟しておこう。
幻のポケモン解禁戦として行われる『ソード・シールド』のランクバトルシリーズ13ルールでは、シングル・ダブルを問わず「こだわりスカーフ」を持たせて「Vジェネレート」「いのちがけ」を放つスイーパーとして活躍。
使用トレーナー
番外作品
ポケモンカードゲーム
チャンピオンズリーグ2022勝利賞プロモカード「ビクティニV」はエラーカードが存在し、エラーカード版は禁止カードとなった。(公式発表)
ポケモン不思議のダンジョン
『マグナゲートと∞迷宮』ではVウェーブ予想とVルーレット屋を担当。ダンジョン突入前に一回だけルーレットを回すことができ、当たりが出ると好きなVウェーブに変えることができる。
ポケモンGO
2020年7月26日から27日の「GOFEST2020」で先行実装。
2021年2月以降はスペシャルリサーチ「しょうりポケモンを解明せよ!」で入手できる。
2024年1月現在は事実上のログインボーナスであるため、『GO』を登録してきちんとタスクをこなせばその内出会えるようになっている。
タスクをこなす期限も特にない(達成までに数年かかっても良い)が、初心者でも1~2か月続ければこなせる内容に納まっている。
ポケモンマスターズ
マジコストウコ&ビクティニ
2022年10月31日開催の悪の組織イベント「囚われの王を救え」にて参戦。
ほのおタイプのアタッカーで、2024年4月5日の復刻にてサポートのEXロールを獲得。必中化が無いことと耐久が控えめなこと以外はマジコスレッド&リザードンの完全上位互換と言って差し支えない性能を誇る。
ちなみに、トウコはビクティニと組んでから勝つことの意味を考えるようになったとの事。
技
かえんだん |
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30%の確率で相手をやけど状態にする |
ねんりき |
10%の確率で相手をこんらん状態にする |
Vジェネレート |
自分の防御と特防と素早さを1段階さげる |
勝利のV! |
自分の急所率を3段階あげる。自分の攻撃があがっているときは攻撃と同じ分だけ特攻をあげる。味方全員の命中率を1段階あげる |
バディーズ技
無限にわきあがる闘魂のVジェネレート |
---|
★6EXアップ後、初めてバディーズわざをつかったときだけボルテージが2段階あがる |
パッシブスキル
登場時攻撃アップ6 |
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登場したときに自分の攻撃を6段階あげる |
命中時技ゲージ増加9 |
技での攻撃が命中したときに自分のわざゲージを1増やす。効果タグに連続を持つ技のときは攻撃が命中するたびに自分のわざゲージを1増やす |
能力ダウン反転 |
自分の能力がさがるときにさがる代わりにその能力を同じ分だけあげる |
ポケとる
毎週金曜~翌週月曜にイベントステージにて経験値稼ぎステージとして登場するのだが、何の嫌がらせかそのステージに登場するのはビクティニである。
もはやビクティニ道場は公式ネタと化しているのか…。(ちなみに同じ日に開催されるコインがたくさん稼げるステージにはニャースが出る(こちらはビクティニに比べ登場期間が1日短い)。)
上にも書いてある通り倒すと大量の経験値を手に入れられる(その数なんと1000、けいけんちアップLと同じである。ちなみにアイテムで経験値1.5倍を使うことができ、その場合は1500、ポケとるのシステム上一番多く消したポケモンは2倍の経験値を得られるので最大でなんと3000も貰えることになる)。ただ経験値欲しさに低レベルポケモンばかりで固めると最悪負けるので(この場合でも削った割合分の経験値は貰える)、負けるリスクがある場合は1匹だけとどめ枠で多少火力が高いポケモンを入れるか手かず+5を使うと良いだろう。
ビクティニのスキルはデフォルトでれんげき(連続発動でダメージアップ)、スキルチェンジでさいごのちから(残り4手および10秒(時間制限ステージ)になってからの発動でダメージが大幅アップ)。最大攻撃力が145とポケとる内でもトップクラスの火力を誇るので、よりその効果が発揮されるさいごのちからの方が活躍の場は広いだろう(他にもれんげきは最大火力を出すために手かずを3ほど消費する必要があるほか確定発動でない点などからやや汎用性が低い)。
ポッ拳POKKENTOURNAMENT
カイリューと一緒にサポートポケモンとして登場、一定時間クリティカルが必ず出るようになる。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
CV:佐藤恵
『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』以降の作品で、アイテムのモンスターボール、マスターボールから登場。「しょうりのほし」で呼び出したファイターのふっとばす力を倍増させ、いくら攻撃を受けても怯まなくなる。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』でも変わらず登場するが、前作での効果が強すぎたせいか、呼び出したファイターを最後の切りふだの状態にする効果に変更された。
また、スピリットとしても登場。スピリットはサポーター、スキルハイパースマッシュ、レア度★4(LEGEND)として登場する。憑依されているのはガオガエンである。
アニメ版
アニポケ・第1~7シリーズ
ビクティニと黒き英雄ゼクロム/ビクティニと白き英雄レシラム
- CV:水樹奈々
2011年公開の劇場版で登場。歴代映画のマスコット伝説(幻)と同じように過酷な運命に縛られており、物語において重要な役割を担っている。好物はデントの作ったマカロン。あとカワイイ。
ピカチュウ、これなんのカギ?
CV.安済知佳
2014年公開の『破壊の繭とディアンシー』と同時上映の短編映画でも登場。ちなみに公式の壁紙とグッズでは何故かダブルピースしながらV字開脚している。
漫画版
ポケットモンスターSPECIAL
第10章
とある大富豪により200年前に起こった自分を求める者達による争いを避けるため、リバティガーデン島の灯台地下に匿われていたが、保護を掲げるプラズマ団の襲撃を受け、瀕死寸前になる。しかし、調査のために島を訪れたブラック達に力を貸してプラズマ団を撃退し、そのままどこかへ姿を消した。
第11章
終盤にて、ブラックのウォー(ウォーグル)に助けられた恩から、ライトストーンからウォーが解放されたのを感じ取ってジャイアントホールへと現れる。ウォーと共闘していた本章の主人公・ラクツを味方と判断し、赤いゲノセクトを失ったアクロマを撃破した後、自分を操ったアクロマを危険な存在と判断し報復しようとするキュレムにエネルギーを与えた。
関連イラスト
関連タグ
図鑑番号順
0493.アルセウス→0494.ビクティニ→0495.ツタージャ
同複合タイプ
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その他