「迫撃において“動物系”こそが最強の種だ!!!」
※この記事は単行本未収録のネタバレ情報を含みます。 |
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概要
悪魔の実の区分のひとつ。
食した者に動物(絶滅生物、幻獣含む)の力を与える能力であり、通常形態である人型、ベース生物の姿に極めて近い形となる獣型、中間の人獣型の3タイプに任意で変身できるようになる。
ただし超人系や自然系と同じく、能力による任意の変身には「慣れ」が必要で、未熟な能力者は人獣型になろうとしたが誤って獣型になってしまう、などのような失敗を犯すことがある。一方で、変身の練度を高めれば、バクバクの実やタマタマの実のような、一部の変身能力を大きく上回る速度での体格変化・変身を行うことが可能となり、それによって相手からの狙撃をかわすことや、自分より小さい相手や物理攻撃が通じにくい相手に攻撃を命中させることも出来る。
人獣型には決まった形態というものが無く、能力者の変身の練度によって部分的に動物のそれに変化したりする部位を絞る事も可能。また、同じ鳥類に変身する能力者でも、人獣型では腕が丸ごと翼に変化する(ために敵を「殴る」事はできなくなる)、一見翼のように見えて実際は「腕」としての機能が目立つ形態となっている(ので相手を直接「殴る」攻撃が可能となっている)、肩口から完全に独立した翼が生えて腕はそのまま腕として機能する(ので武器を持ちながら空中戦を繰り広げられる)など、個人によって変身の仕方やそれによる戦闘スタイルは異なってくる。
訓練や投薬などによってより複雑(というより「異質」)な変身を可能とした能力者も少数ながら存在する。
このため、世間的には動物系の能力者の変身パターンは3段階が限界と言われているが、実際にはその枠に収まらない例外的な人物もいる。
水に落ちた場合、人間であれば元の姿に戻るようだが、チョッパーは人獣型に戻った。また、力尽きた動物系の能力者は倒れた直後は変身状態であっても多少時間が経ったシーンではいつの間にか人間の姿に戻っていたりする場合が多く、おそらく意識を失うか能力を封じられると「普段の姿」ないし「本人にとって最も慣れている姿」に無意識的に戻る(もしくは強制的に戻される)ものと思われる。
動物系は超人系や自然系とは異なり「モデル」が存在し、同一の「属」である生物であっても、「種」や「亜種」ごとに分岐している物が見受けられる(特に虫系や鳥類は全てムシムシの実やトリトリの実に分類される)。それらは各自で別々の形状をしているようで、SBSによれば「例えばウシウシの実であっても、モデル野牛とモデル麒麟では全く姿かたちが異なる」らしい。
アナコンダやスピノサウルスのように本来は泳ぐことが得意な動物の能力であっても、やはり能力者であることに変わりは無いため泳ぐことはできない。
魚類モチーフのウオウオの実や両生類モチーフのサラサラの実は登場しているが、前者は飛行能力を持っており(しかも順当な魚の姿ではなく)、後者は水辺に登場したが、やはり泳ぐ描写は無かった(とは言え当の能力者は文字通りの意味で人間ではなかったうえ、材質が水溶性であったこともあり、若干怪しいところはある)。
数ある悪魔の実の中で、食べただけで身体能力が上がるのは動物系だけ(ただし、食した動物より身体能力の高い動物系の実でないと強化されない)。殊に肉食獣を模した実を食べると、変身することで凶暴性も増す。
一部の能力者は能力を解放すると体格が大型化する場合があるが、他の能力者同様、衣服は必要に応じて伸び縮みする。
また、クロコダイルによれば覚醒の手順を踏むことで、凄まじいタフネスと回復力を手にすることができるらしい。
基本的にはモデルとなった動物の能力がベースとなるが、実際の動物より強化されている(モグラの能力者は圧倒的な速度で地中を移動できるなど)場合が多い。
また、その動物が種の習性として持っている行動を無意識的にとってしまう(モグラの能力者は無意識に自分の掘った穴を全て一つに繋げてしまうなど)など、その動物が持つ特徴が弱点に繋がっているという例もある。更に原動力が悪魔の実でもあるということもあり、動物系とはいえ力を維持したりするなど、能力をより強力なものに仕上げるにはその能力を使いこなせるだけの強靱な肉体・精神が必要となり、使い手が力不足であれば長続きしないと全く鍛錬が必要無いというわけではない。
一方で動物の身体能力や特徴が人間に付与されるという点から安定して身体能力の向上が行われハズレが発生しにくいという他の悪魔の実に比べて優位な利点がある。
超人系は使いこなせば非常に強力になる能力も多いが、一方で発想力が足りなかったりそもそも錦えもんのフクフクの実のように根本的に戦いに向いてなかったりで戦闘面において当たり外れが非常に激しい。
自然系が大規模な能力の行使が行え非常に強力だが、最低限使いこなすのに相応の鍛錬が必要であり、その強大さ故に鍛錬を怠りやすくその影響で覇気の使い手には圧倒されやすい傾向、そもそも絶対数が少なく入手がしにくいという側面が存在する。
一方でゾオン系は単純に動物の身体技能を付与されるために能力者初心者でもかなり扱いやすい方であり、
人間大の大きさで人間より完全に身体能力の劣る動物はまず存在しないという点で確実な強化が得られ、
またより強者の集うステージになっても覇気とゾオン系の身体能力の向上は非常に相性がいいという特徴がある。
しかもさすがは悪魔の実の能力というべきか、訓練と「〇〇とはこういう動物(生物)だ!」という揺るぎない自負により本来ならあり得ない能力や変形を発露させることもある(キリンの能力者がその長い首を自らの力で押し縮めるなど、なお、こういった能力は人獣型に多い。)
世界政府は天才科学者ベガパンクの発見した「血統因子理論」に基づき、非生物である武器・兵器にも動物系悪魔の実を食わせる技術を保有しており、この場合、性格はモデルとなる生物に近いものになる。
じつは動物系の実は意思が宿っている。決して世界政府に確保されてはならないと逃げ続けることができた実、無機物に食わせることで意思がないはずの無機物が意思を持って動き出すというのはその事例と言える。
前述の覚醒をした場合、本当の強者なら制御することはできるが、覚醒しても本人が本当の強者でない場合は逆に動物系の実の意思に呑まれてしまうのがインペルダウンの獄卒獣達として該当する。
一覧
名称 | モデル | 生物名 | 能力者 |
---|---|---|---|
ウシウシの実 | 野牛(バイソン) | バイソン | ドルトン |
ウシウシの実 | 麒麟(ジラフ) | キリン | カク |
ヒトヒトの実 | ヒト | トニートニー・チョッパー | |
トリトリの実 | 隼(ファルコン) | ハヤブサ | ペル |
トリトリの実 | アルバトロス | アホウドリ | モルガンズ |
モグモグの実 | モグラ | ドロフィー(ミス・メリークリスマス) | |
イヌイヌの実 | ダックスフント | ダックスフント | ラッスー【銃】 |
イヌイヌの実 | ジャッカル | ジャッカル | チャカ |
イヌイヌの実 | 狼(ウルフ) | オオカミ | ジャブラ |
イヌイヌの実 | たぬき | タヌキ | ぶんぶく君【茶釜】 |
ウマウマの実 | ウマ | ピエール | |
ネコネコの実 | 豹(レオパルド) | ヒョウ | ロブ・ルッチ |
ゾウゾウの実 | ゾウ | ファンクフリード【剣】 | |
ヘビヘビの実 | キングコブラ | キングコブラ | ボア・マリーゴールド |
ヘビヘビの実 | アナコンダ | アナコンダ | ボア・サンダーソニア |
カメカメの実 | カメ | ペコムズ | |
サラサラの実 | アホロートル | アホロートル | スマイリー【ゲル状有毒ガス】 |
ムシムシの実 | カブトムシ | カブトムシ | カブ |
ムシムシの実 | スズメバチ | スズメバチ | ビアン |
タマタマの実 | ニワトリ | タマゴ男爵 |
没案ではマーガレットが「ネコネコの実 モデル黒猫」になる案もあったらしい。
古代種
すでに絶滅した古生物を模した能力。迫力のある外見は勿論、パワーやタフネスが他のモデルや種類に比べると、頭一つ以上優れているのが目立った特徴である。また、本来生物としては有り得ない体質(襟巻きが回転する、首が本体から射出する、幻覚を催す霧を吐く等)を発現する種が多いことも特徴である。
能力者本人曰く「〇〇とはこういう生き物だ!!」「違うというのなら本物の〇〇を見たことがあるのか?」との事なので、作中世界において古代生物とは本来こういうものだったのだろう。本人がそういうならしょうがない。
そもそも連載中に生態の新説が出ることもあるし(そんなわけでデザインが初登場時のものから微妙に変更されたキャラクターもいる)。
名称 | モデル | 生物名 | 能力者 |
---|---|---|---|
リュウリュウの実 | アロサウルス | アロサウルス | X・ドレーク |
リュウリュウの実 | スピノサウルス | スピノサウルス | ページワン |
リュウリュウの実 | プテラノドン | プテラノドン | キング |
リュウリュウの実 | ブラキオサウルス | ブラキオサウルス | クイーン |
リュウリュウの実 | パキケファロサウルス | パキケファロサウルス | うるティ |
リュウリュウの実 | トリケラトプス | トリケラトプス | ササキ |
ゾウゾウの実 | マンモス | マンモス | ジャック |
クモクモの実 | ロサミガレ・グラウボゲリィ | ロサミガレ・グラウボゲリィ | ブラックマリア |
ネコネコの実 | サーベルタイガー | サーベルタイガー | フーズ・フー |
幻獣種
動物への変身能力の他に、その動物に由来した超人系のような特殊な能力も得ることができる。
名称 | モデル | 生物名 | 能力者 |
---|---|---|---|
トリトリの実 | 不死鳥(フェニックス) | 不死鳥 | マルコ |
ヒトヒトの実 | 大仏 | 大仏 | センゴク |
ヒトヒトの実 | 大入道 | 大入道 | オニ丸 |
ヒトヒトの実(※ネタバレ注意) | ??? | ??? | ??? |
ウオウオの実 | 青龍 | 青龍 | カイドウ |
イヌイヌの実 | 九尾の狐 | 九尾の狐 | カタリーナ・デボン |
イヌイヌの実 | 大口真神(オオクチノマカミ) | 大口真神 | ヤマト |
ヘビヘビの実 | 八岐大蛇 | 八岐大蛇 | 黒炭オロチ |
名称不明
名称 | モデル | 生物名 | 能力者 |
---|---|---|---|
不明 | ホルスタイン | ミノタウロス | |
不明 | サイ | ミノリノケロス | |
不明 | コアラ | ミノコアラ | |
不明 | シマウマ | ミノゼブラ | |
不明 | チワワ | ミノチワワ | |
不明 | ダルメシアン | ダルメシアン | |
不明 | イモムシ | エポイダ | |
不明※ | 龍 | 光月モモの助 |
※ベガパンクが作成した人造悪魔の実の失敗作。後述の「SMILE」とは異なり、全身を動物化できる。カイドウの「血統因子」である「ウオウオの実 モデル“青龍”」を抽出して作られたものだが、幻獣種に分類されるかは不明。
人造悪魔の実「SMILE」
百獣海賊団が保有している動物系の人造悪魔の実。
ベガパンクのデータを盗んでシーザー・クラウンがパンクハザードで製造していた特殊な薬品「SAD」を用いて作り出す。シーザーを匿っていたドンキホーテ・ドフラミンゴがドレスローザ地下にてトンタッタ族を騙して栽培させ、裏市場に流通させていた結果、百獣海賊団は500人を超える能力者を有するに至った。
体の一部に動物の特性が現れるのが特徴。意識的に変形させことができる人物と、常時変身している者がいるが違いは不明。
人造なだけにリスクが存在し、能力を得ることができる確率は約10パーセント。ハズレのSMILEを口にしたものはカナヅチになるだけでなく、「悲しみ」や「怒り」の表情を失い、ただ笑うことしかできなくなってしまう。
麦わらの一味及び反ドフラミンゴ勢力の結託により工場が破壊されたため、新たに作り出すことが不可能となった。
他の悪魔の実が唐草模様を描いているのとは異なり、SMILEは二重丸が無数に表面に浮き出ているのが特徴。それぞれの実に名称やモデル名があるのかは不明。
詳細は当該項目を参照の事。
生物名 | 能力者 | 特徴 |
---|---|---|
羊 | シープスヘッド | 腕を羊の角に変えることができる |
コウモリ | バットマン | 飛行能力と人間の6倍の聴力を得る |
ガゼル | ガゼルマン | 時速200kmで走ることができる |
ねずみ | マウスマン | |
ライオン | ホールデム | 腹部に火を吹くライオン「噛二郎」が現れる |
馬 | スピード | 350度の視界を得る |
カバ | ドボン | |
アルパカ | アルパカマン | |
猿 | ソリティア | |
サソリ | ダイフゴー | |
ゾウ | ババヌキ | |
アルマジロ | マジロマン |
派生作品オリジナル
名称 | モデル | 生物名 | 能力者 |
---|---|---|---|
トリトリの実 | 鷲(イーグル) | ワシ | バズ(麦わらチェイス) |
トリトリの実 | ヌエ | 鵺 | トラツグ(魔獣と姫と誓いの花) |
イヌイヌの実 | 化狸 | 化け狸 | パト(アンリミテッドワールドレッド) |
バットバットの実 | バンパイア | 吸血鬼 | パトリック・レッドフィールド(アンリミテッドワールドレッド) |
不明 | チーター | チキチータ(フォクシー海賊団編) | |
不明 | アルパカ | アルパカチーノ(Z) | |
不明※ | オールハント・グラント(海軍超新星編) |
※アニメオリジナルキャラ。左腕のみ、ゴリラや鬼のような巨大な姿に変身するが、強力すぎて本人すら制御不可能で、人獣型や獣型にすら変身できない。
関連項目
ミンク族:動物の特徴を持つ種族。動物系悪魔の実を食べれば、その実の動物にも変身できるようになる。