「君は俺が守る」
「お前が欲しかったのは、本当にそんな世界か!力か!」
「戦争はヒーローごっこじゃない!」
「敵なんだ!今のアイツはもう!なら倒すしかないじゃないか!」
「軍からこの戦闘については何の命令も受けていない。
この介入は俺個人の意思だ!」
「この、馬鹿野郎!」
「強さは力じゃない! 生きる意志だ!」
プロフィール
英字表記 | Athrun Zala |
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誕生日 | C.E.55年10月29日 |
星座 | さそり座 |
血液型 | O型 |
年齢 | 16歳(SEED)→18歳(SEED DESTINY)→19歳(SEED FREEDOM) |
身長 | 170cm(SEED)→174cm(SEED DESTINY以降) |
体重 | 63kg(SEED)→60kg(SEED DESTINY) |
パーソナルカラー | レッド |
声優 | 石田彰 |
人物像
[一人称]]は主に「俺」を使用する。ただし、公の場や上司・頭が上がらない人物には「わたし」と使い分けている。二人称は同い年以下の女子キャラクターには「キミ」、同い年以下の男子キャラクターにも基本的には「君」ではあるものの、キラやシンなどには「お前」呼びに変わる。ちなみに上司や頭が全く上がらない人物には「あなた」と使い分けている。呼称は上司や頭が上がらない人物には敬称を使っているが、親しい人物や同い年以下の人物には「名前+呼び捨て」で呼ぶ。
前髪を大きく分けたダークブルーのミドルヘアとグリーンの瞳が特徴的な母親似の美男子。
パーソナルカラーはレッドで、機体色も赤系統(むしろピンク寄りではあるが…)が目立つ。…のだが、続編の『DESTINY』まで至ると同じパーソナルカラーのシンの方が優先されがちであり、パイロットスーツも(両者の板挟みになっていたことを象徴するかの様に)紫色だった。
性格は極めて誠実かつ生真面目、悪く言えば朴念仁な性格をしており、『SEED』のTVシリーズでは戦争で泥沼化していく世界情勢や父親とのすれ違いなどが原因で思い悩む姿が描かれた。
後のプラント最高評議会議長パトリック・ザラの息子。 母親レノア・ザラはナチュラル原理主義派による大規模テロ「血のバレンタイン」に巻き込まれ、(物語の開始時点で)他界している。このため、当初はナチュラルに対して良い感情を抱いていなかった。
趣味は電子工作で、幼馴染のキラ・ヤマトが持っているマスコットロボット「トリィ」は幼年時代にキラとの別れの際に贈ったロボットで、ラクス・クラインが持っている「ハロ」も彼が作ったもの。プレゼントした理由については「トリィ」「ピンクちゃん」各々の項目を参照。
キラもラクスも大事にしており、ラクスに至ってはSEED公式サイトの説明欄に「彼から贈られたハロが大好き。」と記述され、劇場版だとミレニアムに全部のハロを持ち込んでいた(と思われる)ほど。
能力
生身とMS戦を通じて、戦闘能力はトップクラスで、劇場版で登場したある人物から「やはり、アスラン・ザラが最強か」と言われる程の能力を誇る。
ただでさえ優秀なザフトの士官アカデミーにおいて、歴代1位の成績を誇る(モビルスーツ戦・ナイフ戦・情報処理1位、射撃・爆薬処理2位。爆薬処理1位はニコル、射撃1位はイザークだが、射撃にいたってはテスト最終日に熱があった。ちなみにナイフ戦については、生徒の身でありながら担当教官を倒している)。苦手なものは絵と歌(本人談)。表現することが苦手なようで、(アスラン自身に自覚があるのかないのかは不明だが)コミュニケーションも苦手である。
『SEED』では、(短期間ながら)ザラ隊を率いてアークエンジェルを撃沈寸前まで追い詰め、『DESTINY』ではミネルバへ乗り合わせた際に、艦長であるタリアをも上回る発想で戦術を考案したり、ガルナハンのローエングリンゲート攻略作戦で指揮を執って成功させる等、戦術や部隊指揮についても秀でた描写をされている。ミネルバでの射撃訓練のシーンからも後輩のザフトレッドと比較して突出して優秀であることが分かる。
劇中においてキラやシンと比較すると白兵戦を行う機会が多く、その実力を遺憾なく発揮している。
具体的な描写としてはカガリの拳銃射撃(それなりに訓練している)を全弾アクロバット回避した上で隙をついて制圧、複数の刺客(しかも、全員コーディネーターである)を素手と拳銃1つで制圧、士官学校の首席であるレイに不意をついて銃撃をされるも、回避して逆に一発でレイの銃を破壊する等。
MS戦については、「もし、(キラ、アスラン、シンの3人が)同じモビルスーツで戦ったなら最強はキラ」とのことで、この点に関してデュランダルも「MSの操縦技術で彼(キラ)の右に出る者はいない」と語っているが、そのキラが操縦するMSを(エネルギー切れの末に自爆するという手段ではあったが)同格機体で相打ちに追い込んだこともある(ただし、一対一に至るまでの過程は複数のG兵器で強襲するといったアスラン側に有利な状況であった。また一対一となった際には互いにビームライフルを失い、ストライクの武装がビームサーベルとシールドのみであったのに対して、イージスは途中でキラの援護に入ったスカイグラスパーを撃墜したことによってシールドを失ったが、それでもなお両腕・両脚にはビームサーベルがあり、MA形態で大火力ビーム砲のスキュラも使用できた)。
SEEDシリーズの設定製作を担当した1人である下村敬治氏は、アスランの写真集にて「キラと互角に戦えるアスランもSEEDを持つ者」と言っており、(設定上では)キラがアスラン以上に優れたMS操縦技術を持つことは疑いようがないものの、作中の描写や下村氏の発言も考慮すると、実戦での総合的な実力は殆ど互角と思われる。
(キラと異なり)正規の軍人としての訓練を受けているためか、ストライクフリーダムの関節や『FREEDOM』におけるデスティニーの関節の様にPS装甲仕様の機体フレームを光らせてしまう(=機体に限界を超えた過負荷をかける)ことは少なく、SEEDの発現もここぞという時にしか使わない。(先述の二人と比較すれば、機体の性能を最大限活かし切れていないのではなく、機体の扱いに無駄も無茶もないと言う事である)
が、SEED発現時は作中を通して一度も敗北したことが無い(キラとの闘いで相打ちに終わったことや複数の敵味方が入り乱れての混戦で決着がつかないまま水入りとなったことはある)。
特に近接戦における強さには目を見張るものがあり、(アスランと同じく近接戦を得意としている)シンと比べると手数と攻撃手段の豊富さを武器に相手を圧倒するタイプで、初見殺し的手段を用いるのが特徴。連結ビームサーベル「アンビデクストラス・ハルバード」を好んで使う、盾を投げつける、自力飛行ができるバックパックをドラグーンのように自在に扱う、わざわざリフターに乗る、通話で敵を煽るなど、不意打ち・奇襲を躊躇せず、勝つためならどんな手段も厭わない。
この点について後に所属するターミナルも把握していたのか、物語が進むごとに、彼の専用機体には足首に設置されたグリフォンや、リフターにビームサーベル機能がつけられるなど、特異な近接武装が充実していった。射撃戦もソツなくこなすが、イージスに装備されていたスキュラをあまり使わなかった事や、後の機体に殆どビームライフル以上の火力の砲を付けていない事から大火力砲はあまり好まないらしい。
SEEDの常として、本人の精神状態の良し悪しに戦闘力が左右される面が強く、迷いが無い時は一般機体でもセカンドシリーズと互角以上に競り合う無類の強さを発揮する反面、迷っている時は大幅に弱体化し、並のエースパイロット程度の戦力にまで落ち込んでしまう。特に『DESTINY』で序盤から中盤にかけてセイバーに搭乗していた時が良い例で、クレタ沖でのキラとの戦闘シーンでカガリとのすれ違いを指摘されただけでなく、指摘されたことが図星だった事に動揺したところをフリーダムに達磨状態にされている(アスランが乗っていた胴体部分は無事)。
ちなみに、漫画TheEdgeが顕著だが、キラの影響を受けてか不殺戦法を選択する場面も多く見られる(主にザフトやオーブに対してのもので、連合兵は割と容赦なく討つことも多いが)。
略歴
SEED時代
ザフト所属クルーゼ隊のエリートパイロットとして登場。
幼馴染であるキラが成り行きから連合側についてしまった事で敵対してしまい、彼と戦うことに苦悩しつつもストライクを徹底的に追撃、その過程でカガリと偶然出会い、短いながらも交流をする。最終的に諸々の経緯からキラとの本気の決闘に発展。ついに無敵を誇ったストライクを撃墜するに至る。
(プラント側の認識では)ナチュラルでありながら単騎で当時最強のMS部隊であったクルーゼ隊(後のザラ隊)の執拗な追撃を莫大な損害を出しながらも凌ぎ切り、あまつさえ地球の英雄バルトフェルドをも返り討ちにしたストライクは、プラントにとって目下最大の脅威になっていたため、それを撃墜したアスランは、プラントのトップガンとしてさらに名を知られることになった。これをきっかけにネビュラ勲章を受賞。特務隊(後のフェイス)に任命されたが、アスランとしては、成り行きから親友を憎み、殺してしまった(と思いこんでいた)ことに深く傷ついており、「何故自分は自爆したのに生きているんだ、ああ、脱出したからか。…何故?」となるなどカガリに救助された後も自暴自棄であった。
しかしキラは奇跡的に生き残っており、その後は紆余曲折を経て和解する。
その後は父に戦争の真意を問う為、ジャスティスを残し単身プラントへと帰投するも、最高評議会議長である父・パトリックがナチュラルへの憎悪のあまり、すべてのナチュラルを滅ぼすことを目的とした「絶滅戦争」を推し進めている事実に驚愕して反目、反逆者として拘束されるもののクライン派の助力により脱走、プラントから離れ、キラと双璧をなす三隻連合軍のエースパイロットとして獅子奮迅の活躍を見せた。
最期まで父と和解する事は叶わず、息子として責任を取ろうと、地球への攻撃を行う砲台ジェネシスを破壊すべく死を賭した自爆を決行するが、 カガリ・ユラ・アスハの説得に応じ脱出、生存。
戦後は穏健派がプラントの実権を握ったことから、ザラ派の遺児で伝説的エースであるアスランは複雑な立場となり、厄介払いされる形でオーブへ亡命。キラ達と共にマルキオ導師の元で暮らすこととなった。
DESTINY時代
第1次連合・プラント大戦終結後、キラ、ラクスと共にオーブへ身を寄せ、カガリの護衛アレックス・ディノとして活動していたが、カガリがプラントを訪れた際の随員になったことで故郷へ一時的に帰還。ファントムペインのテロに巻き込まれる形でミネルバに避難し、そこで物語の主人公であるシン・アスカを始めとする当代のザフト軍パイロットたちと邂逅することになる。
その後はデュランダルの言葉に影響を受け、アスラン・ザラとして自分の中で燻っていたものを実感してザフトに復隊。ミネルバに乗艦し、MSパイロットとして復帰することでシンやルナマリアの上官として活躍するも、混迷を続ける戦況、連合の道具にされつつあるオーブ軍を止めようとするキラの武力介入やそれを起因とするハイネの戦死、キラやアークエンジェルを敵視するシンをはじめとしたミネルバクルーとの不和の重なりによって、次第に艦内での孤立を深めていった。
ラクス暗殺未遂など、キラ達が再び行動を起こした理由を知らされても納得できずにザフトに留まっていたが、やがてアークエンジェル隊が本物のラクスと共にある事を知っている筈のデュランダルが話し合いではなく討伐命令を出し、エンジェルダウン作戦でキラがシンに撃墜されて生死不明になる事態を目の当たりにし愕然。
明らかに勧誘時に交わした言葉(デュランダルは「自分たちが間違いそうになったら止めてほしい」と言ってアスランをFAITHに任命した)とはまるで違う行動を起こしたデュランダルに疑念を抱き、ジブラルタル基地で対面した際に真意を問うが、表面上は正論を吐きながら、ミーア絡みの茶番を押し通そうとする態度を見て、「以前自分に吐いたセリフは建前で、仮に止められても止まる気は毛頭ない」ことを確信、キラ達の抱いた疑念が正しかった事を思い知る。
そして、復隊したにも拘らず、キラへの個人的な感情を捨てきれなかったことからデュランダルから見限られ、アスラン自身も彼への不信感やMSパイロットとして戦う自分しか求められていないことを悟り、再度ザフトを脱走。その後は追撃してきたシンやレイに機体を撃墜されるも辛くも生き残り、アークエンジェルと合流。
後にラクスから新型のジャスティスを受領したことで戦線に復帰。宇宙に上がって以降はエターナルに乗艦し、ザフト軍と対決。かつての仲間であるシンやルナマリアと交戦・撃破し、ミネルバも撃沈しムウのアカツキと共にレクイエムを破壊するなど多大な戦果を挙げた。
戦後はオーブ軍に所属している。階級は将官、佐官など媒体によって異なるが、HDリマスター Blu-ray BOX2のブックレットや、ドラマCD等によれば中佐となっている。
- 尚、『DESTINY』での主人公をシン・アスカとして扱うならば、アスランはキラと共に事実上のラスボスとして立ちはだかり、主人公を打ち破ったラスボスという珍しい立ち回りとなった。
女性関係について
DESTINYのOP映像と本編などの印象からアスランは「女難」であると言われることもあるが、実際に女性が原因で何らかの災いを被ったことは殆どなく(強いて挙げれば、ラクスの影武者に睡眠中ベットに潜り込まれて翌日にルナマリアの誤解を招いた程度)、むしろ女性によって助けられている。
イケメン且つ基本的には真面目で面倒見もよく、ザフトではトップエースなエリート軍人の地位にあることから女性に関心を持たれやすいのもまた事実であり、DESTINYになるとルナマリア、ミーア、メイリンといった女性たちに興味を持たれて関わりを持つようになる。アグネスは(初期プロットによると)「アカデミー当時の憧れ、というか最終ターゲットはアスラン・ザラ」だった。
しかし、アスラン本人は決して気が多いというわけではない。女性に対しての対応も不器用で初々しい様子が窺える。実際、自らアプローチした相手はカガリのみである。
ラクス・クライン
14歳の時に(親同士が決めて)婚約者となった。
ラクスが行方不明になった時に「なぜヴェサリウスが?」と捜索に乗り気ではく、クルーゼに冷たい奴だなと皮肉を言われた。アスランからラクスの頬へキスしたりと、婚約者らしい事を(一応は)しているが、ラクスの方も同じく最初から定められたルールに従っていたため、お互いに恋愛感情はない。TV放送から約20年後に開かれた劇場版公開前のイベントで明かされた裏話として、キラに出会った時点でラクスはキラに惹かれていた(この話はラクス役の田中理恵氏ですら初耳だったという)。そして田中氏が福田監督に「アスランが婚約者…」と聞いていたことで、アスランについては『SEED』11話時点で見限っていたことが判明。監督曰く、ラクスが差し出した手を避けるというそのプライドの高さに「は?この男、何?」となったそうな。
ラクスがキラにフリーダムを託した時点でパトリックはラクスを国家反逆罪と見做し、婚約を白紙に戻す。当人同士の間でも自然と婚約の話や交際は解消された(キラとラクスが二人でいるのを見たカガリに「いいのか?お前の婚約者だろ?」と聞かれて「元、ね。俺はバカだから…」と答えた)。以降は友人としての付き合いとなり、口調も敬語からタメ口へと変わった。
『SEED』では、「アスランが信じて戦うものはなんですか?」「敵だというのなら、わたくしを撃ちますか?ザフトのアスラン・ザラ」と(アイデンティティを問うが如き)厳しい言葉を投げかけられ、(後に「“ザフトの”アスラン・ザラか…彼女には分かっていたんだな」と呟いている)この時は何も答えられなかったが、キラは地球にいるから話をしたらどうかとアドバイスも受けた。
『DESTINY』においても、「君も俺はただ戦士でしかないと、そう言いたいのか?」と問い、「あなたは確かに戦士なのかもしれませんが、アスランでしょう?」という言葉に背中を押され、新型ジャスティスに乗って出撃した。
上述の通り、ラクスからはかなり厳しいことを言われているが、SEEDだと「優しい、いい人」、DESTINYのスペシャルエディションの『約束』回では「誠実で優しい方」だと評されている。それはそれとして、後述にあるメイリンのアスラン評(「面倒くさい」)にキラと共に納得もしている。
カガリ・ユラ・アスハ
任務中に無人島に不時着したことで運命の出会いを果たす。敵同士として出会ったふたりはお互いの身の上を語っており、単なる敵同士という関係とは異なる雰囲気で、お互いに落ち着かない一夜を過ごすことになった。
これ以降は出会うことはないと思われたが、混迷化する戦場でキラと相打ちになったアスランは漂流していたところをカガリに救助され再会する。そこでキラに関することで衝突し、「殺されたから殺して… 殺したから殺されて… それで最後は本当に平和になるのかよ!」 というカガリの言葉は、深くアスランの心に深く刻まれた。力なく呆然としているアスランを心配し、”ハウメアの守り石”のネックレスを渡される。このハウメアはアスランの中でも支えになっており、肌身離さず持つ大切なものとなった。
その後、オーブと地球連合軍の戦闘に自身の意思で介入したアスランの三隻同盟への加入などを経て、急速にカガリとの関係が深まっていった。父との確執を気にかけるカガリを「ごめん」と言いながら抱きしめたり、最終決戦のストライクルージュで出撃し、「死なせないから、お前」と言ったカガリに対して「カガリに会えてよかった。君は俺が守る」と言って、アスラン自らキスをした。
そんな最終決戦の最後、自分の命を捨てようと自爆をはかったアスランに対し「逃げるな!生きる方が…戦いだ!」と発言。カガリのこの言葉によりアスランは救われ、後の劇場版でのシュラへの言葉につながっている。
だが、DESTINY時代になるとカガリのオーブ代表としての立場や、婚約者であるユウナ・ロマ・セイランの登場によって関係性が変化。カガリもアスランにしか縋れず、アスランもカガリのみが支えだった。アスランは何もできない歯痒さからプラントに戻って力になれるように決意し、カガリに対して焦りや独占欲から指輪を渡して、お互いの気持ちを強固なものにしようとした。
だがアスランがザフトに復隊し、カガリがユウナと結婚をしようとするもフリーダム・アークエンジェルによって事実上拉致されたことですれ違いが生じてしまう。
オーブでの立場のなさと無力感、そして父の残した憎しみの残滓に苦しみ、「自分やカガリの為に、オーブの為に」とザフトに複隊したが、皮肉にもカガリの守りたいオーブを討つ側に回ってしまう。後にアスランはデュランダルに不信感を持ち、ザフトを脱走。大怪我を負いながらもアークエンジェルに拾われる。再会したカガリに「俺は、焦ったのかな。嫌だったんだ。何もできない自分が。カガリは国という重い責任を負って毎日死に物狂いなのに」と本心を吐露しており、焦って大きな失策を犯した事を自覚した2人は互いに謝罪している。
その後、デュランダルと明確に対決姿勢を示したオーブの代表としてカガリは指輪を外し、アスランのことを好きなメイリンに後を頼むなど自身の気持ちよりも国を優先することを決意する。二人を心配したキラとラクスにアスランは「いいんだ、今はこれで。焦らなくて良い。夢は同じだ」と答えた。アークエンジェルが宇宙に上がる前に、一人一人と抱擁し、自分の前に立ったカガリをアスランは自ら強く抱きしめにいった。たとえ体は離れても、心は繋がっている。二人が強固な信頼関係で結ばれ、落ち着いた大人の関係に変化した。
ルナマリア・ホーク
ルナマリアは前大戦の英雄、敬愛する先輩パイロットということもあり、アスランに対してミーハー気味の積極的なアプローチを仕掛けていたものの、アスランが若干の予防線を張ったり、彼自身が苦悩の末にザフトからの脱走、それもルナマリアの妹であるメイリンを連れ立ってしまったため、憧れが最悪の形で裏切られる結果となってしまった。戦後は呼び捨ては止めたのか、ドラマCD『オーブの夜に サイドF』では「ザラ中佐」と呼んでいる。
ミーア・キャンベル
ミーア自身はアスランに会えるのを楽しみにしており、会えた際はとても喜んでいた。カッコよくて素敵な人だとミーア自身として気のある素振りを見せ、抱きつくだけでなく、同衾や口へのキスを試みるなど積極的に接する。婚約者なら同衾も普通だと言うミーアに「ラクスは、そんなことはしない!」と口走ってしまい「しないの?なんで?」と不思議がられて頭を抱える。ザフトを脱走する際、君もいずれ殺されるから一緒に行こうと手を差し伸べたが、民衆に必要とされ、愛されるラクスを捨てることがミーアにはできなかった。彼女が命を落とした時は涙をこぼし、最初に会った時に自分が代役を認めなければ良かったんだと悔やんでいた。
メイリン・ホーク
メイリンは、アスランがザフトの特務隊であるFAITH所属のトップエリートとしてミネルバに乗艦して以降、ミーハー心から興味を持つようになった。それでも物語中盤までは姉のアプローチに対して僅かな対抗を試みたり、艦内で彼を見つめる程度でしかなかったが、アスランがザフトを脱走する際、偶然にもメイリンの部屋に逃げ込んだ時に脱走の手助けをする。
アスランの脱走に巻き込まれた形でザフトを脱走して以降は、アスランのサポートをするメイリンに対してアスランは巻き込んだ罪悪感を抱く。ザフト脱走後からはオーブ軍に所属する。
ともにオーブ軍に所属する中で少しずつアスランの事を理解し、ドラマCDでは「好きですよ。てか嫌いな人じゃないですよ。面倒見いいし、真面目だし。でも…なんか…ちょっと面倒くさい。カガリさんのこともありますしね」と一歩引いたような感じで、自分がオーブに行くのは成り行き、お姉ちゃん(ルナマリア)とは違うと説明している。ルナマリアがシンへの不満を口にした時には「そんなの贅沢だよ」「アスランさんなんか『すまん』か『ごめん』しか言わないんだから。いつだって!」と謝罪ばかり口にすることに不満を抱いている様子。
劇場版では仕事で共にターミナルに出向中で、ファウンデーションの潜入調査を行っているが、現在でも恋愛感情を持っているのか明かされていない。
カリダ・ヤマト
親友であるキラの母親。ナチュナルだが母同士の仲が良く、よく面倒を見てくれた。
初恋の人物だったと書籍に明記されているが、公式本ではないので信憑性は皆無。有識者によれば同じ出版元でカガリの初恋がキラと書かれてる本もあるのだとか。また、アスランの私室にはキラや仲間との写真に交じってカリダ(?)の写真が飾られている。
ガンダムシリーズ屈指の裏切り者?
劇中では誠実な人物かつ、2019年に行われた歴代ガンダムキャラ投票では総合ランキングでベスト10位を獲得するなど、非常に人気の高いキャラではあるが、一方で本編での「何度も所属陣営を裏切る」という行動からアスランというキャラに対して否定的な意見も多い。
実際に本編内ではザフト→三隻同盟(※当時の主力はプラントのクライン派)→オーブ→ザフト→三隻同盟(※この時点ではオーブが中心)→ターミナル(オーブからの出向扱いで所属)と、劇場版も含めれば実に5度も鞍替え・所属を変更している(ガンダムシリーズどころかスーパーロボット大戦に参戦している歴代の作品の中でもダントツであり、しかもその度に周囲に散々迷惑を掛けているため、アスランを演じた石田彰氏ですらアスランの行動に批判的である)。ファンの中には「ガンダムシリーズ屈指の裏切り者」としてネタにされる事も少なくない。
一応、プラントのいずれかの派閥、永世中立のオーブ、あるいはオーブ・プラントの共同組織以外に属したことはない。アスランとしては常にこの世界とプラントの未来を考えての行動であり、外患誘致も行わず、個人的利益を得たこともないため、厳密な意味での『裏切り者』ではない。が、問題行動ではないということは難しい。
HDリマスター Blu-ray BOX4のブックレットには「FAITHでザフトに復帰したのに、脱走してシンに撃沈され、今度はアークエンジェルに戻り、ミネルバのエンジンを撃ったという、またややこしい立場。多々の協議、交渉の裏で取引され、今はオーブ軍。身分は中佐」と記されており、作中でも厄介者扱いされている感が否めない。
陣営を鞍替えすることには明確且つ仕方がない理由もあるし、大抵は相手にも非がある。
また、稀に「勝ち馬に乗る」と言われることもあるが、アスラン本人にはそのようなつもりはない。ただ、キラ・シン以外ではまともに対抗できないほど強いために、アスランの陣営移動がそのまま戦局の変動につながってしまうだけである。
特にDESTINYでは、前大戦からの度重なる大量破壊兵器の使用、条約による軍縮、戦争の泥沼化による損耗などにより、戦場に存在する機体総数自体が激減していたため、アスランの陣営離反とシンによる追撃の失敗(あれで生き残られてしまったのを失敗というのは酷だが…)が、結果的に議長派の敗北を決定づけることとなってしまった。
そして他にも…
- デュランダルとの対談において、「どんな相手でも敵ならば戦うべきだ」と主張したシンの言葉を否定するかの様な発言をしたにも拘らず、キラとの口論ではそのシンと同じ言葉を使った所為で怒りを買ってしまう。
- 命令違反を犯したシンを二度も平手打ちして叱責しておきながら、今度は逆に(ステラを殺された私怨が混じり且つ挑発してきたとはいえ)軍の作戦に忠実に従ってキラ=フリーダムを討ったシンにキレて彼を殴り飛ばす(その後、レイから「理不尽だ」と非難されてしまった)。
- 『DESTINY』第34話ではミネルバ艦長タリア・グラディスからも「あなたももういい加減とらわれるのはおよしなさい、アスラン! かつての戦友と戦いたくないのはわかるけど、でも、時が経てば状況も人の心も変わるわ! あなただって変わったでしょう! ちゃんと今を見て!」と叱責される。
- ザフトを脱走する際、メイリンを巻き込み、彼女ごと自分を討ったシンを精神的に追い込む(※ただし、アスランは追撃隊のレイとシンにメイリンの返還を認めるよう通信したが、彼女もスパイだと判断したレイが拒否したため、シンは二人を討たざるを得なくなった)。
- メサイア攻防戦では、敵艦となったミネルバの戦闘力を奪い、無力化のためファトゥム-01でスラスターを貫通させ、大破させる。(流石にタリアへの不義理を悔やむかのような描写があった。この攻撃の際、ネームドキャラである整備班の人員が犠牲になった可能性が高いが真偽は不明。ただし、その後日談が描かれたドラマCDでは、ミネルバの副長であったアーサー・トラインが街で偶然出会ったアスランに気さくに話しかけているので、アスランの攻撃以外で犠牲になった、または死亡はしていない可能性もある)
…等の描写がある。
というか、『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』はアスランがギルバート・デュランダルの甘言に乗せられてザフトに戻ったことが、オーブとカガリの迷走の一因とさえ言われている。
アスランがカガリを置いてザフトに行ったために、カガリはオーブ政権内で孤立しユウナの口車に乗せられどんどん自信を失い、「ユウナと政略結婚するしかない」とまで思い詰めるようになってしまった。
その後もオーブはセイラン家にいいようにされ続け、国家存亡の危機に立たされることとなった。
なお、オーブ滞在中のアスランはあくまでカガリの個人的なボディーガードであり、特に政治的権限を持たないため、オーブにいたから何かができたというわけでもない。
それでもやはりカガリの孤独を支えるべきだったという意見も根強い。
また、劇中を見てみると、アスランは(本心はともかく)周囲に自分の都合を押し付けている様な描写が多く、特にシンに対しては彼が何かを成し遂げる(またはデュランダルに発言をする)度に複雑な表情を見せていて、殴ったりもするため「単にシンが気に入らないだけ」と受け取れる描写が目立った。
媒体によっては、シンを限界まで追い込んでしまった件を含め、自分の独り善がりな行動で周囲に散々迷惑を掛けてしまった事を悔やむ描写もある等、心情をフォローされている場合があるが、どの媒体でもコミュ二ケーションが上手いとは言えないため、シンとは仲良くなれない関係に落ち着いてしまっている。
HDリマスターBDBOX3特典の戦後のドラマCDだと、シンの事をイザーク科イザーク属と言い、仲が悪いわけではないが仲良くはなれない。俺とシンはあまり近いところにはいない方がいい、そのほうがお互いにイライラしたり疲れたりしないですむ。と見解を述べている。
『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY PERFECT PHASE FAN BOOK』に「キラの考え方(身近な人たちを守れれば良い。誰が何を言ってもやりたくないものはやりたくない)が、アスランは嫌いなんだと思います(自分の役目とか、やるべきことをきちんと認識して、大きなもののために戦おうとしているのがアスラン)。なのに、いつもキラのやることのほうが、人の支持を受けたりする。アスランが考え、悩んでいる時にキラがサッと決めてやっちったことがうまく運んだりする。アスランとしては忸怩たる思いがあるはずなんです。終盤、アスランはキラと行動を共にしましたが、これしかないと思いつつ、内心ではお前たちのやってることは本当に正しいのか、とずっと考えていたと思いますね」とある。デスティニープランについても、キラは絶対反対。アスランは一応反対なんだけど、やり方は悪いがあれはあれでありかもしれないと思う部分があると思惑は違う(シンは内心迷いつつも、半ばやけっぱち、成り行きで従っていく。レイは絶対的な肯定)。キラとアスランは単なる仲良しじゃない、友だちだからこそライバル心も強くなるとも見解を述べられてる。
また、彼が乗るガンダムタイプはいずれも「赤系のカラーリング」「頭部メインカメラが縦長」という共通点がある。
ファーストネームの「アスラン」はテュルク語圏における「獅子」の意味を持ち、トルコ系ユダヤ人の中で多く使われるものである。ヤコブの子息であるユダは異名としてアスランの名を冠していた著名な人物として知られる。
搭乗機
「SEED」
PHASE-01にてヘリオポリスで地球連合から奪取、彼の専用機となる。以降幾度となくキラのストライクと戦闘を繰り広げる。親友との戦うことに煮え切らない中、ニコルが殺されたことで状況は一変、PHASE-30にて、ストライクと1対1での死闘を繰り広げ、最終的にストライク>を巻き込んで自爆し失われた。その後、特徴的な機体の頭部は劇場版でもオーブに残っている模様。
PHASE-36、父から受領し、キラに奪取されたフリーダムの捜索任務にあたる。だがフリーダムを発見した際、アスランはザフトを裏切りキラを助ける。そのまま三隻同盟に加入し、ジャスティスを駆り、連合やザフトと激戦を繰り広げる。PHASE-50、ジェネシスを止めるため内部で核爆発(また自爆)、失われた。この時アスラン自身も自爆して果てるつもりだったが、カガリの説得で生還する。
「DESTINY」
PHASE-01、(後の呼称だが)アーモリーワン強奪事件に巻き込まれカガリを助けるため倒れていた本機に搭乗、セカンドステージシリーズ相手に量産機で食らいついて見せた。
ミネルバに着艦した後、ユニウスセブンでの戦闘で正式に借り受け搭乗。敵のジンハイマニューバ2型を圧倒、カオスをも抑え込み、量産機とはとても思えない程の活躍を見せた。
PHASE-12、デュランダル議長よりフェイス勲章と共に受領。ミネルバに合流し、連合・オーブ同盟軍やフリーダムと幾度となく戦闘する。が、PHASE-28にて(マジギレしたキラの駆る)フリーダムにより五体を刻まれ、修復不可能となり失われた。
PHASE-36、ザフトから脱走する際の逃亡手段として強奪。アークエンジェルを探そうとするもデスティニーとレジェンドの追撃により撃墜された。その後、搭乗していたアスランとメイリンはレドニル・キサカに救出され、キラ達と合流する事ができた。
PHASE-42、ラクスから受領しキラのストライクフリーダムを援護する。メサイア攻防戦ではデスティニー及びインパルスを圧倒、その後はミネルバのメインスラスターを潰し、レクイエム破壊にも貢献した。レクイエムの発射口へ射出した際、ファトゥム-01は失ったものの、結果的にアスラン搭乗機としては初めて機体がほぼ無事な状態でエンディングを迎えた。
「FREEDOM」
他媒体において
「機動戦士ガンダムSEED キラとアスランの激闘」
タイトル通り、キラとアスランの戦いを主軸にした作品なので、もう1人の主人公。
最終決戦では地球を滅ぼそうとする父を止めようと、通信で説得しながらミーティア装備のジャスティスで特攻。最終的に集中砲火を浴びたことでジャスティスは中破することになったが、運良くジェネシス付近へ流れつき、そのまま内部に侵入、アニメと同様に自爆を行う。アスラン自身はムウを犠牲にしてクルーゼを倒したキラの説得で脱出したが、その行動が多くのザフト軍人の目を覚ますきっかけとなり、パトリックに反乱、終戦へと導いた。
「高山瑞穂版 機動戦士ガンダムSEED DESTINY」
本作でも、もう一人の主人公を務める。
シンに、かつての自分やキラ、そして父のようになって欲しくないと思っており、厳しく当たったり、行き過ぎた行動を咎めることもあった。
しかし、アスラン自身が不器用な性格であるため、気持ちがすれ違ったまま道を違えることとなってしまった。
最終話における決戦では、アニメ本編以上に自身の過去と本心をシンに吐露し、彼を必死に説得しようとした。
「機動戦士ガンダムSEED DESTINY THE EDGE」
本作ではアスランの視点で物語が進むため、彼の葛藤が詳しく描かれている。
主人公になったことでやや口下手は改善されたが、それでもなお言動には多大な問題があり、シンとは衝突が絶えなかったが、2年前の自分やキラとよく似ているシンを心配していた。
また、カガリとの関係がより深く丁寧に描写されている。
最終話で、激突するシンの本心が吐露された際、シンを絶望させ、短慮と盲目に追い込んでしまった原因の一つが己にあったことに愕然としながらもシンを絶望から救い出すために戦う。
その後、メサイア内部でデュランダルと対峙した時、自身がザフトで見てきたことと、シンや今は亡きミーアの心が軋み叫んでいた苦しみを訴えかけている(その時の言葉が、本作のレイがデュランダルを銃撃した理由の1つとなった)。
ゲーム作品での活躍
スーパーロボット大戦シリーズ
搭乗機はもちろん、ステータスも即戦力にするのに十分な高さであることが多い。
キラとも合体攻撃ができるので、セットで出撃させているプレイヤーも多いと思われる。
キャラ的には原作に忠実だが、戦闘能力は高い。
基本的な能力はキラとほぼ互角だが、「加速」「直撃」「魂」を覚えるなど、精神コマンドはキラより優秀。小隊長能力「移動力+1」を活かした切り込み隊長としても優秀であり、特殊技能「援護攻撃」や精神コマンドを活かした援護要員としても強い。
ちなみにイージスを味方サイドで使えるのは本作のみなので、もしイージスを使いたい人は、リアル系女主人公を選ぼう。
- スーパーロボット大戦Zシリーズ
「DESTINY」設定で登場。
ストーリーの序盤から登場。原作通り、最初はセイバーで戦う。
ストーリー中盤から使える∞ジャスティスは、セイバーとは性能や運用方法が全く異なるため 育成方針を変える必要が出てくる。
本作におけるフロスト兄弟に対して、とある理由から特殊台詞が存在する。
後のシリーズでは、他の(指摘された)メンバーのようにナンパな印象は無いはずなのにオズマ・リーに有害認定されたり、キラの召喚攻撃扱いになったりと、不遇な扱いになってしまっている。
ストーリーの最序盤から登場するが、猿渡ゴオら歴戦の戦士からのアドバイスで完全に迷いを振り払った超本気仕様。
ユニウスセブン落下事件の時点でSEEDが発動し、ザクでも無双が可能。
シンとの関係も改善されていて良き師弟関係を築けている。
終盤で、一時的にデュランダル議長のもとに戻ったレイの素性が嘗ての上官と同様にアはル・ダ・フラガのクローン人間だと知った際は、キラと共に衝撃を受けている。
「DESTINY」原作終了後の設定だが、序盤は再び「アレックス・ディノ」と名乗っている。
第一部終盤で某グラサン張りの演説を披露し、アンノウン・エクストライカーズの政治的劣勢を覆す活躍を見せた。
その後、ELSの地球圏襲来に際し、キラと共に援軍に駆け付ける。
∞ジャスティスの武装の最大射程が短くなったため、キラとのパートナー相性が更に悪化している。
ちなみに今作にて『リアルアスランと言うべき人物』と共演している。
無印の孤島での一件で、カガリ共々タスクと知り合いになったり(パロディの逆輸入設定と思われる)、ロザリーやクリスに「アスラン様」と呼ばれて言い寄られたりとクロスアンジュのキャラとの絡みが多い。
最初は無印の設定で登場し、敵対の後にプレイヤー部隊「ディバイン・ドゥアーズ」に仲間入りする。
そして、3章より「DESTINY」準拠となり、序盤のデュランダルやシン達とのやり取りが再現され、原作通りデュランダルに唆されてザフトに復隊してしまうのだが、無印のイベントから原作とは異なる展開になった影響は大きく、本作のアークエンジェル隊は異世界の存在に与している事でザフトを含めた各勢力から既に「危険分子」と見なされており、シンに至ってはオーブでの戦いの彼らを覚えていたせいで「家族の死の元凶の1つ」として早い段階から敵意を向けており、彼らを戦力として組み込んでいるディバイン・ドゥアーズに対してはその強大過ぎる力に警戒心を抱いている状態。
アスランは彼らの事情と本当の外敵の存在を知っているが、下手に別の世界に関する情報を漏らす事ができないため、ある意味では原作以上にもどかしい思いをしてしまっている。
フリーダムの撃墜の経緯もこちらでは異なり、その影響でシンとはギクシャクした関係が続くも決裂はせず、原作よりも長い期間をミネルバで過ごしていたが、ザフトによるオーブ侵攻が事実上の決定事項となり、そこで迷いを見せた所為で結局見切りをつけられて脱走する羽目になる。
Another Century's Episodeシリーズ
『Another Century's Episode 3 THE FINAL』にて、ジャスティス(ミーティア装備版も含む)と共に初参戦。親友のキラが駆るフリーダム(ミーティア装備版も含む)だけでなく、ヒイロ・ユイのウイングガンダムゼロカスタムとガロード・ランのガンダムダブルエックスとの特殊連携攻撃が存在する。
『Another Century's Episode:R』では、∞ジャスティスで参戦。
種運命の最終話後、キラやシンと共にロゴス派の地球連合軍の残党と戦っていたが、デストロイとの戦闘中にキラ達やデストロイと共に『惑星エリア』へ飛ばされてしまう。
そして、同じ経緯で惑星エリアに飛ばされたΖガンダム、百式、ディジェと邂逅することになる。
ガンダム無双2
∞ジャスティスで参戦。
パプテマス・シロッコに懐柔されてキラと敵対し、ストライクフリーダムと∞ジャスティスが激突する夢のイベントシーンが描かれる。
Gジェネレーションシリーズ
(C.E.71)「行くよ!アスラン!」/(C.E.73)「アスラン!この戦いを終わらせよう!」 - キラ・ヤマト
(C.E.71)「何をモタモタやっている!アスラン!」/「ええい………!アスラン!今は援護をしてやる!」/(C.E.73)「何をもたもたやっている!?アスラン!」 - イザーク・ジュール
(C.E.71)「アスラン!俺がフォローしてやるよ!」/(C.E.73)「アスラン!あの頃のタイミングでいくぜ!?」 - ディアッカ・エルスマン
「アスラン!あまり無茶はしないで!」 - ニコル・アマルフィ
「アスラン、援護する!役立てろよ!」 - カガリ・ユラ・アスハ
「アスラン!俺から行きますよ!」 - シン・アスカ
「アスラン!実力、見せてくださいね!?」 - ルナマリア・ホーク
「殺されるくらいなら、行った方がいいです!」 - メイリン・ホーク
「頑張って~♪アスラン♪」 - ミーア・キャンベル
「トランザムッ!」 - GNドライヴ(GNドライヴ[T]も含む)搭載機搭乗時
「そこか、ファング!」/「ファングであればッ!」 - GNファング搭載機搭乗時
デビューは『SEED』。『PORTABLE』からはC.E.73バージョンも参戦。
原作で部隊指揮官を務めただけあって、指揮値が高く、ザラ隊のリーダーとしても活用可能。
更には格闘値も高いため、ジャスティス以外の格闘戦特化機体を与えるのもオススメ。
『WARS』からはファンネルやファング等特殊台詞も出すようになったので載せ替えが楽しくなった。
機動戦士ガンダムVSガンダム
イージスと共に参戦。
先に述べたような「生真面目」キャラに反して相方イージスと自爆→自爆という原作の感動と悲劇をぶち壊す様なコンボがあり、二重の意味でファンは唖然とした。
尚、V2ガンダムが相方にいるとハロと試合開始と勝利時に特殊ボイスがありハロが戦場にいることに驚いていることと余り迷惑をかけないように注意するものがある。
機動戦士ガンダムエクストリームバーサス
∞ジャスティスと共に参戦。
先に述べたような「生真面目」キャラにしては異様に勢いのある謎の雄叫びが大半で構成された戦闘ボイスにファンは唖然とした。
「トゥ!トゥ!」 「ヘアアアアアアアアアア!!!」 「ヌオオオオオオオオオ!!!」 「モウ(溜め気味に)ヤメルンダッ!!!」
当初は2500級最弱候補と言われたものの、アップデートにより走攻守の揃った万能機となる。
キラと異なりPVのミーティアがゲーム中で使用できないのはご愛嬌。
機動戦士ガンダムエクストリームバーサス フルブースト
前回に続いて∞ジャスティスで参戦、コストも2500のまま、ボイスもそのまま。
特殊格闘の差し替えによる変更で開幕に「ヘアアアアアアアアアア!!!イヤアアアアアアアアア!!!」というボイスが流れることが無くなった
代わりにフリーダムのアシストとして射撃チャージにジャスティスで出てくる、でも突撃しはじめた瞬間雄たけびを上げるのでまず当たらない、哀れ。
前回は2500一強と言われたものの、システムの変更やブーメラン飛距離弱体化などがあり
「走攻守の揃った万能機だけどボイス以外特徴も無いから使うなら他の2500コストを使った方がいい」と言われてしまっている。
(それでも初心者用としては扱いやすく、相方機としては優れているほう)
今回からPVでもおなじみのミーティアがゲーム中で使用可能になった(覚醒技限定)
横斬り→縦斬り→斬り抜けとキラとは違い格闘となっている。一応ドリル回転などはしない
機動戦士ガンダムエクストリームバーサス マキシブースト
前回に引き続き∞ジャスティスで参戦、コストもボイスもそのままだが、新たに(覚醒時限定だが)格闘チャージでミーティアとドッキング可能となった。但しドッキング中は覚醒技が使えない等の制約がある。
更に、新しく参戦したブリッツガンダムのアシストとしてイージスが登場し、スキュラで援護したり敵に組み付いて自爆してニコルをサポートする。
また、ミーティア装備の∞ジャスティスはボスとして登場するが、こちらはプレイアブルと違って控えめなボイスとパイロットイラストが新規グラフィックなっている。
ボス機体としては珍しく、ミーティア装着以外の形態ではプレイアブル機体同様攻撃を受けるとよろけたり吹っ飛んだりするが、MS形態でもダウン値が非常に高く設定されており、長いコンボを叩きこむことが可能。
関連イラスト
関連項目
機動戦士ガンダムSEED 機動戦士ガンダムSEEDDESTINY
アスラン キラ・ヤマト シン・アスカ カガリ・ユラ・アスハ ラクス・クライン
カップリングタグ
アスキラ:BL
そして…
アスランの裏切り行為をはじめ、多くのガンダムファンに後味の悪さを残したSEED DESTINYの放送からおよそ20年後の2024年、ついに待望の劇場版が公開決定。
多くのファンが期待を胸にする中、一方でこれまでのアスランの劇中の行動から考えて、また裏切るのではないかと憶測が飛び交っていた。
また今作において、「DESTINYで扱いが散々だったシンを大いに活躍させたい」という制作陣の意気込みもある事から、「今度はアスランがシンに敗北するのではないか?」という意見もあった。
いずれにせよ、前者が現実になれば、流石のキララクやシンもアスランを到底許さないだろう。
また、「どうせ最終的には裏切って就いた組織を更に裏切って戻ってくる」という呆れ混じりの意見も存在するが…。「ネオザフトを率いたアスラン総帥が地球にプラントを落とそうとするもネオザフトの理念に疑念を抱いたアスランが離反しプラント落とし阻止の為に立ち上がる」という「自分で組織を作っておいてそれを裏切る意味不明な行動をとるアスラン」をネタにした構文まで存在した。
2023年8月8日に公開されたPVにてアスランも登場。私服にかつてのアレックス時代のようなサングラス姿で壁に隠れ何かの様子を探っているかのような様子を見せている。更に、マリューとムウの場面にジャスティスらしき赤いモビルスーツの部分がチョイっと映っており、ガンダムエース10月号にて劇場仕様のアスラン・ムウ・イザーク・ディアッカの4名のパイロットスーツのデザインが初公開された。
また、同年11月19日に勢力図が公開された。劇場版では(元はオーブ軍に所属しているが)非政府機関ターミナルに出向しているため、(少なくとも)序盤のアスランはラクス率いる世界平和監視機構コンパスには所属していない事が確定。余談だが、同日のイベントでキラとラクスとシンと同じ組織にいないことから、本当に所属をよく変えると話を振られた石田氏は「流浪の民なんですよ」とアスランを擁護(?)された。
先述の通り、PVでもキラとラクスとシンの立場にアスランが不在である事が判明し、彼の劇場仕様のパイロットスーツが勢力図よりも先に公開されているが、どう見てもコンパスのパイロットスーツのため、終盤にてアスランがジャスティスに乗り込むべくターミナルからコンパスに所属が移籍する事は確定事項のようだ。なお、あっさり組織を移動する事が明示されているのはアスランくらいである。
もっとも、今回のアスランは福田監督から、いろんな意味でかっこよかった(のでいかに落とそうかと)。第2弾ムビチケ絵に触れ、今回はそういうのを抜きにして純粋にかっこいいアスランと言い切っている。もしかして劇場版のアスランは迷わず裏切らず、頼りにしかならない男なのか…?
そうした事前情報もあり、「少なくとも安易な裏切り展開は無さそう」と一部のファンは安堵し、成長したアスランの活躍を心待ちにしていた。
【警告】以下、『SEED FREEDOM』本編のネタバレが記載されています。
「心を読めるんじゃなかったのか? 使えないな」
現在はオーブ軍からの出向という形で、国家間の情報伝達などを担う情報機関であるターミナルに所属しており階級は一佐となっている。前半は表立った行動はせず、ファウンデーション王国内部の情報を密かに調査しており、スラム街で王国の「真の実態」を目撃することとなった。
そして本編前半の終わり際、ブラックナイトスコードシヴァの猛攻とアグネスの裏切りを受け、ライジングフリーダムを破壊され窮地に陥ったキラを救うべく、ズゴックで颯爽と登場(この時の顔は親父と瓜二つである)。守り抜いた後そのままキラを伴い、メイリンが駆るキャバリアーアイフリッドで戦地を離脱。
その後、シンやマリューたちとアカツキ島で合流し、黒幕の正体とその目的を伝え、ラクスの救出を提案するが、キラは僕らが何をやっても無駄だよ、ラクスは僕を捨てて彼を選んだんだと不貞腐れる。そんなキラをぶん殴って糾弾し、そのまま喧嘩に発展していく。その後、人間味溢れるキラの本音を聞き、手を差し伸べた。
(キラを叱咤激励して立ち直させる本当に良いシーンの一方、キラの拳をすべて躱して一方的に殴る(おまけに蹴りも入れる)。アスランを止めようと仲裁に入ってきたシンをキラと一緒にそれぞれ一発殴ってシンが吹っ飛ぶ。アスランの「俺の知ってるラクスはそんなこと言わなかったはずだ」発言に反応する周囲、その人らを睨むアスラン、視線を逸らす人達。こういった絵面によって視聴者から「笑わせに来てない?」と良い意味で言われる場面にもなっている)
共にミレニアムで仲間たちと共に宇宙に上がり、宇宙要塞アルテミスでのラクス救出の際には、キラたち救出チームをアルテミスに侵入させるために、囮としてストライクフリーダム弐式に乗り、シュラ操るシヴァと再戦し、作戦の時間を稼いだ。
最終決戦ではシヴァの短針砲からキラをズゴックで庇い、ズゴックの真の姿で反撃に転じる。
そして、シュラの読心対策としてシュラ曰く「破廉恥」な妄想と地球からのリモート操縦を交えつつ、(ちなみに通信越しで一部始終を見ていたカガリにも「破廉恥な妄想」発言が聞こえていて頬を染めて怒った様な呆れた様な反応を見せている)その果てにインフィニットジャスティスの片腕を切り落とされシュラから「やはり俺の方が上だ!」と勝利を確信されるも
「強さは力じゃない! 生きる意志だ!」
と言い放つと共にSEEDを発動、SEEDでの最終決戦時にカガリから言われた「生きるほうが戦いだ!」という言葉がアスランの核になっていることがよく分かる。
決めの一手として使わずに温存していた頭部センサーのビームブレードでシュラごとシヴァを真っ二つに両断。見事勝利をつかみ取った。
その後はキャバリアーと合流してミーティア装備のインパルスSpecⅡやデュエルブリッツと共にゼウスシルエット装備のデスティニーSpecⅡのレクイエム破壊を援護した。
全てが終わった後は、地球へと帰還した後、カガリとの通信で互いが贈りあった「ハウメアの守り石」と「指輪」を見せ合い、笑い合った。
劇場版の余談
- 「また裏切るんじゃないか」とか「シンと交換してイモータルジャスティスに乗る」と予想されていたが、公開後、「こんなの予想できるか」「裏切ると思っていたら裏切らなかった」という声が観客から続出した。
- そもそも、劇場版の公開前から「シンが意外な機体に乗る」事以外は情報統制されていたが、実はアスランの方が(インフィニットジャスティスの他に)意外な機体に乗っているのである。それも2度にわたって、である。
- 裏切りに関してはそもそもファウンデーションに対する諜報活動が取り沙汰されただけで、本編では終始最強の味方として描かれている。またアスランが(敵対勢力に利用されて)キラと対立することが無かったのもシリーズ初だった。
- 強いて言えば、(一部から冗談交じりで)「視聴者とシュラの予想を斜め上に裏切った」と言われているとかなんとか…。
- 本作の脚本は前半のユーラシアの戦いまでは故・両澤千晶氏によるもので、ミレニアムとルナマリアを残して全滅という流れは決まっていて、その遺志を夫でもある福田己津央監督とSEEDシリーズのノベライズ版の著者でもある後藤リウ氏が引き継いた。まさにアスランの登場が、両澤氏の死によって切れていた原稿が後藤氏へと受け継がれた瞬間だったと言える。
- 元から何かとネタにされやすいアスランだが、「キラの窮地をズゴックで颯爽と救う」「キラとの殴り合いで終始優位に立つ(石田氏曰く、「殴り合ってはいません、一方的に殴っています」)ついでにシンに一発お見舞いする(しかもキラからも一発殴られる)」「『アスラン・ザラ、ズゴック、出る』」「ズゴックの中にインジャが隠れている」「エロ妄想で読心能力を持つ相手を狼狽させ、ついでに煽る」というネタが増え、「アスランの扱い方が上手すぎる」「こいつが1番FREEDOMしてる」「こいつが出てから映画の展開が変わった」「これからアスカガの公式イラストどう見たらいいか困る」という感想が飛び出た(裏を返せば、アスランがここまでの成長を遂げたのは、前大戦で散々失敗した事を心底猛省し、今度こそ本当にカガリやキラ達の力となる為にたゆまぬ努力をし続けた結果と解釈する事もできる)。
- 上記のネタ抜きにしても、「終始迷いの無いアスラン」をSEEDの公式媒体では初めて描いた件は視聴者から高く評価されている。石田氏は最初に「今回のアスランは悩まない」という事を福田監督から指示されていたとのこと。元から「作中での最強候補は迷いが一切無いアスラン」とファンから言われていたり(福田監督も「戦闘面で一番強いのはアスラン」という認識であることがインタビューで語られている。ただし、これは監督の個人的な認識であり(ましてやMS戦に限定しての話でもない)、あくまでも設定の原案は森田氏に帰来している。公式設定でもパイロットとして最強と呼ばれているのはキラである)。映画本編でもシュラから「やはりアスラン・ザラが最強か」と称されて好敵手と見られていた。ちなみに石田氏は「このセリフが僕としてはとっても嬉しくて!」「これまでシンに散々「アンタなんか」と言われていましたから。けれど、実際に強いのはアスランだということが第三者によって証明されたような……。「やっぱりそうでしょう?」と気分が良くなりました(笑)」と語っている。
- キラとの殴り合いの後の「行こう、キラ」。実は当初、石田氏はとても甘ったるい発声を出していたらしく(監督曰く「石田君は(保志君には)すぐ恋人に話すみたいな声になる」)、「アスランはそこまで(石田氏が保志氏を好きな程には)キラを好きじゃない。キラから『SEED』時に何をされたかを思い出せ」と監督から指導されたということが、舞台挨拶にて明かされている。
- マリューたち(全員、アスランがラクスの婚約者だったと知っている)をざわつかせた「俺の知ってるラクスはそんなこと言わなかったはずだ」という発言を福田監督から「調子に乗ってる。全員「お前が言う?」って思っている」と舞台挨拶でツッコまれた。なお、月刊ガンダムエース5月号の後藤リウ氏へのインタビューで上述の台詞は両澤氏が書かれていて、「自分が自分が〜」は後藤氏が書き足したものだと判明した。
- 一応、アスランのために言うと、(いくら政略結婚とはいえ)ラクスとは元婚約者の関係ではあったので言い分はある。
- エロ妄想については「アスランはカガリを想っていて、カガリは破廉恥な妄想という言葉を耳にして頬を染めて怒る(つまり、妄想の内容について予想がつく)くらい想っている」と好意的に見ることができるし、ラストシーンでのお守りを見せて笑い合うシーンは必見ものである。
- また「生真面目」な性格や「融通が利かない」と言われてきた過去も踏まえると、「緊迫した状況で下ネタができるほど、アスランが大人の男としても成長した」という見方もできる。
- 妄想に関しては、逆に言えばそのような奇策を取らなければ勝てないくらいにシュラが強敵であったとも捉えられる。なお、古くは『ダッシュ勝平』でも使われた戦法である(ただし、勝平は「素」でやった。一応、仲間達の方は狙ってやった事なのでアスランに近い)。
- アスランのエロ妄想について、福田監督は「いつもエロいことを考えているわけじゃない(笑)。あれは彼なりの論理的な戦路ですから」「そうしないとアスランがカッコよすぎたんですよ。もうちょっと落とさなきゃダメだ、変な戦法使わせてもまだ完璧すぎるから、少しぐらい人間的にダメなところを入れとこうとか思ってやったんですが、ちょっと破壊力が強すぎたかな(笑)」「ちょっとやりすぎだったかもしれないとも思っていて」とのこと。
- 一方で最後の最後までSEEDを発現させなかったことから、(前作でも実質的な必殺技として使われていたとはいえ)「十分に勝てる相手であったが、より確実に勝つために精神的な揺さぶりをかけた」という説も一部のファンからは推測されていたが、単純な実力では明確に敵わない為に行った戦法である事が後のインタビューにて語られており、小説版においても、アスランとの対決でシュラは本気を出していなかったと明言されている。
- ターミナルの諜報従事者はその任務の性質上、歴史ある格闘技の体得が必須なのかもしれない……。
結果として、本作におけるアスランは(劇場版の)ムードを良い方向に持って行った立役者だったと言えよう。
- さて、本作で対決することとなったファウンデーション王国だが、その行動の全てが(アスランにとってみれば)大切なものを踏み躙る行為をしてきたため、徹底的なまでの塩対応だった。『SEED』序盤から中盤までは親友であったキラに、終盤では(ジェネシスが発射されようとする状況で)かつての友軍であったザフト兵に、『DESTINY』ではかつてミネルバに同乗していたシン、ルナマリア、レイなど、(曲がりなりにも)知己や同じ立場だった者達には真摯に言葉を投げかけているが、騎士を気取った虐殺者達でしかないファウンデーション王国にはその気取った流儀を無視している。葛藤しながらも人に向き合う時は真摯ではあるが、完全な敵認定をした場合は言葉も煽りだけを言うなど、別の意味で凄まじい一面を見せることとなった。
- とはいえ、アスランに対して「最強の好敵手」と見定め、三度戦ったシュラ・サーペンタインに対しては「アスランが鬼畜過ぎる」「最強の相手としてアスランに目を付けたのがシュラの運の尽き」「(アグネスのことに関しては利用しても一線は越えてなかったんだろうし)シュラってそんなに悪いやつじゃなかったんじゃないかな…」と、逆にシュラの方が判官贔屓的に同情される事態になってしまっているが…。
- 蛇足だが、実はカガリの(アスランに対して)「帰ったらシメる」というセリフがエロ妄想のシーンで予定されていた。……が、余りにもアスランが不憫だったので変更したとのこと。引用
- ちなみに2024年の月刊ホビージャパン4月号における監督インタビューによれば、「カガリとしては数年以内にオーブ代表の座を降りて、アスランのところに行くつもりだと思っていて、その後継者としてトーヤを仕込んでいます。」との事。
- なお、後に『FREEDOM』時点でアスランとカガリはお互いの気持ちを確かめ合うチャンスがない為、そこから進まない状態であることが、大ヒット御礼ティーチイン上映会で判明した。
- 一部のファンからは、今回の活躍から「階級や命令に縛られる軍隊のような組織には不向きで、(ある程度は自由に動ける)諜報員の方が天職なのでは?」という考察が挙がっている。
- またラクスがコーディネイターの上位種であるアコードで、同じくアコードのオルフェとは対であるという新たな設定により、そのラクスと婚約していたアスランもまたアコードに匹敵、ないしそれに次ぐレベルのコーディネイターだったのではないかと推測する一部のファンもいるが、ふたりの婚姻はプラントの婚姻統制によって決まったもの。舞台挨拶で福田監督はアスランとラクスが婚約者だった件について「子どもが出来やすいという理由。ただそれだけ。」と回答されている。
- 今作ではストライクフリーダム弐式とズゴック(とインフィニットジャスティス弐式)に搭乗したアスランだが、実はこの2機を先んじて操縦していたキャラクターがいる。ガンダムビルドファイターズのユウキ・タツヤ/メイジン・カワグチである。
- ビルドファイターズは第一次ガンプラブームの半世紀後という設定。もしも同ブームが現実と同じ1980年代に起こり、SEEDFREEDOMが現実と同じ2024年に公開されていたのなら、(2030年前後を生きているであろう)3代目メイジン・カワグチことユウキ・タツヤも内容を把握していたはず。そんな彼が製作したガンプラにアメイジングストライクフリーダムとアメイジングズゴックが含まれていたのは、(劇場版の)アスランから影響を受けたのでは…という考察も上がっている。