ドイツ軍
どいつぐん
ドイツ軍とはドイツの軍隊のことである。だが近代以降に限定しても、ドイツ帝国⇒ヴァイマル共和国⇒ナチスドイツ⇒ドイツ連邦共和国(西ドイツ)/ドイツ民主共和国(東ドイツ)⇒ドイツ連邦共和国(現在のドイツ)と国制が大きく変化してきたので、ドイツ軍の実態もそれに応じて大きく変わり続けている。
以下、現在のドイツ連邦共和国の軍組織(ドイツ連邦軍)をまず取り上げ、後半で過去の歴史におけるドイツ軍組織に触れよう。
指揮官 | 備考 |
---|---|
ドイツ連邦共和国首相 | 原則として連邦議会が宣言した防衛事態に限り最高指揮官となる |
連邦国防大臣 | 平時には最高指揮官を務める |
連邦軍総監 | 制服組の最高位として連邦軍全体の計画と実施、国防大臣への助言、統合作戦の指揮などを行う |
ヴァイマル共和国軍(ライヒスヴェーア)
ドイツ国防軍(ヴェーアマハト)
国家人民軍(東ドイツ軍)
ドイツという国は、元はフランク人・ザクセン人・バイエルン人といった諸民族の総称に過ぎず、神聖ローマ帝国の本国とは言っても領土は多数の諸侯に細分され、他国との争い以上に内乱に明け暮れていた。その為に軍事的には弱体で、隣国、特にフランスの大規模な侵略を招くことになる。三十年戦争でのルイ13世の侵略があり、続く絶対王政全盛期のルイ14世の侵略で多くの領土を失った。神聖ローマ領内の有力諸侯であったフリードリヒ2世率いるプロイセンが新興国として戦勝を重ね、脚光を浴びたのも束の間、トドメは対仏大同盟を蹴散らしたナポレオンの侵略である。ドイツは半ばフランスの属国となり、細分化されてしまった。
この窮地にフィヒテ『ドイツ国民に告ぐ』等のドイツ統一運動が活発化し、やがてプロイセン王国が主導しての統一実現に向かっていく。プロイセンではヴィルヘルム1世の下で鉄血宰相ことビスマルクが活躍し、大モルトケが参謀総長として軍事面をサポートする。大モルトケの作戦計画は、地理や電信といった情報伝達により、鉄道を活用した輸送で、必要な時機に軍事力を集中投入する近代的なものであった。大モルトケ率いるプロイセン軍は対デンマーク戦争、普墺戦争そして普仏戦争と勝ち続け、ついにはプロイセン主導のドイツ帝国建設に成功する。ここに現代のドイツ軍もまた誕生したことになる。
だが第一次世界大戦では、ドイツ帝国は多くの国を敵に回して敗北する。ドイツ軍はシュリーフェン・プランという短期決戦プランでまずフランスを降してからロシアと戦う計画を立てた。しかし対フランス戦線で補給面あるいは輸送面での失敗を重ね、マルヌの会戦で大敗して挫折する。その結果、対フランス戦線は互いに塹壕を掘って攻撃する持久戦となり、莫大な戦死者を出した。
第二次世界大戦を戦ったナチス・ドイツのドイツ国防軍では、前大戦の失敗も考慮して電撃戦"Blitzkrieg"(ブリッツクリーク)という斬新な作戦案が立てられた。ドイツ装甲部隊の父と讃えられたハインツ・グデーリアンの提唱によるこの作戦は、戦車を中心とした車両部隊による戦線突破から敵指揮系統を最優先で攻撃して敵戦線の麻痺、崩壊を狙うものであった。この作戦は効果を発揮し、ドイツは短期間でフランスを降伏させ、イギリス軍を大陸から撤退に追い込む。だが、ソ連はドイツ軍の準備状況で電撃戦を行うには広大過ぎた。消耗戦に持ち込まれたドイツ国防軍は敗走し、西部戦線でもノルマンディー上陸作戦を防ぎきれずに敗走し、ナチスは降伏解体に追い込まれる。
戦後、西ドイツにドイツ連邦軍が結成される。組織としてドイツ国防軍からの断絶が強調され、徹底的な民主化が図られた。一方で東ドイツをソ連の勢力圏として奪われた西ドイツは冷戦の最前線となり、共産主義陣営諸国の大軍に対処を迫られることになる。こうして、ドイツ連邦軍には戦車だけで二千両以上も配備されて東西ドイツは多数の戦車隊が睨み合うことになった。こうした危機感の中でドイツの総力を挙げて生まれた戦車が名機レオパルト2である。
そんなドイツ連邦軍も、ドイツ統一と冷戦崩壊により、最前線の緊張感から解放された。民主化されたロシアはもはや敵国とも言えなくなる。その結果、2010年代にはドイツで稼働可能な戦車は数十両まで減少した。まあそれでも平和が一番なのだからそれはそれで良い事だ。しかし、2014年のロシアによるクリミア半島侵略、続く2022年ウクライナ侵攻によって東欧へのロシア侵略リスクが急拡大する。これを受けてドイツ政府ははじめて防衛費をGDP比2%まで引き上げると宣言し、情勢は大きく変わりつつある。
第三帝国時代の軍人については、こちらを参照。
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