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5期鬼太郎の編集履歴

2022-07-12 14:00:10 バージョン

5期鬼太郎

ごききたろう

ゲゲゲの鬼太郎アニメ版の第5シリーズ。またはその主人公である鬼太郎を指す。

妖怪なんて信じない?

なら気をつけた方が……


ほら!君の後ろに!!



概要

2007年4月1日から2009年3月29日まで、全100回が放送された。

関東での放送時間は、4期鬼太郎と同じ日曜日の朝9時である。


歴代でOPが初めて変わった作品でもある。ただし楽曲は変わっておらず、OPの歌手(と編曲者)が変更になっている。初期は原作者水木しげるとの名前繋がりで泉谷しげるが担当、後期はザ・50回転ズが担当した。

EDのチョイスはタイアップで起用されたものも多くし、妖怪を唱わない内容の曲も少なくないなど、こちらも歴代と異なる。

3期以外は恒例的EDでもあった「カランコロンのうた」は、BGMとして使用されている。


本作における全話登場は、鬼太郎目玉おやじネコ娘の3名となっており、本作はネコ娘がヒロインとして強調された作品となっている。


鬼太郎のアニメシリーズとしては初の16:9サイズのハイビジョン製作で、本作よりOPとEDを含む全編がデジタル制作となった。


作風

常に時代に合わせた作風を取り入れてきたアニメ「鬼太郎」だが、本作ではシリーズの課題である「番組の長期化に伴うマンネリ化により、番組が3年目の壁を越えられない」点を乗り越え、さらなる長期シリーズにすることを目的として、様々な試みが行われた。


演出や構成での試み

アバンタイトルでは鬼太郎が視聴者へ語りかけ、物語を紹介するスタイルがとられた。作品全体の雰囲気は比較的明るめだが、各シリーズに通じる「妖怪譚」「怪奇譚」としての鬼太郎も強く意識されている。ダークな内容のエピソードも存在し、3~4期では使用されなかったエピソードの復活も行われた。


また、エピソードにより「過去のシリーズで起きた事件の後日譚」であることを匂わせるなど、大胆なアレンジも試みられている。

  • 例えば、第3話には「鬼太郎ねこ娘は過去にも夜叉と戦ったことがある」という会話がある。こうした部分について、脚本の長谷川圭一が「他のシリーズとの繋がりは特に意識していません」と語る一方、シリーズ構成の三条陸は「ファンに第4シリーズの夜叉ではないかと思っていただければ良いなという思惑もありました」と述べている。

他にも過去のアニメシリーズや原作とのつながりを思わせる要素が盛り込まれた部分があり、長い歴史を持つメディアミックス作品ならではのお楽しみとなっている。


二年目の中盤からは長編を意識した内容となり、鬼太郎が「妖怪四十七士」の仲間達を集めていくというストーリーとなった。

鬼太郎は前作までの妖怪オカリナに変わって、「地獄の鍵」というキーアイテムを授かっており、それを利用した攻撃や「地獄究極奥義」を会得した。劇中では二つ目まで開放されており、予定では八大地獄にちなんだ数の奥義が存在したという。劇場版では三つ目もなんとか披露されたがモチーフは不明。


キャラクターのビジュアルや傾向

鬼太郎ファミリーを中心にキャラクターデザインのリニューアルが行われ、全体の傾向として萌えキャラ化がすすめられた。


鬼太郎は従来の小さな黒目の四白眼から、ハイライトの入った大きめの瞳を持つようになった。無造作なザンバラ髪も整えられた感じになるなど、原作の雰囲気を残しつつも可愛らしく、ハンサムと呼べる容姿にアレンジされている。

目玉おやじは従来の知恵袋としての活躍に加えて、可愛いマスコットとしての活躍も多くなった。声優の田の中勇も、「いじられるから疲れる」と冗談めかして話している。


猫娘には4期以上の美少女化、これまで以上のヒロイン化が施された。これが放送開始前から大きな反響を呼び、それまで鬼太郎を視聴したことがなかった層を取り込むことに成功する。


一方、ねずみ男の扱いは基本的には変わらないものの、出番自体は原作や過去のシリーズより減少気味で、クレジットも1つ下がっている。これまでのようなトリックスター的な活躍もやや鳴りを潜めた。反面、鬼太郎との友情面が強く描かれており、ねずみ男は時折無償で鬼太郎を助け、鬼太郎もはっきりとねずみ男を「友達」と呼んでいる。二人の奇妙な友情に割って入れない猫娘が、本気で嫉妬する場面も度々見受けられた。


準レギュラーやゲストキャラクターにもろくろ首(ろく子)雪女・葵魔女ザンビアアマミ一族・ミウ など、美人妖怪キャラが多数登場、それぞれ好評を得た。男性妖怪キャラでは、蒼坊主黒鴉等が人気を博した。


「妖怪の人間くささ」も目立つ点で、本作では「妖怪横丁」と呼ばれる鬼太郎の仲間となった妖怪達が暮らす町が設定された。

妖怪横丁は鬼太郎曰く「日本中のどこにでもあるけどどこにもない、ぼくたち妖怪の隠れ里のような町」(42話)であり、そこでは様々妖怪たちが、どこか昔懐かしいような風景の中で暮らしている。


妖怪たちはそれぞれの能力を活かして働き、商店街のようなものを形成しており、中には某ジブリ映画八百万の神々が通う湯治場並みに大きな銭湯まである(妖怪横丁のモデルは映画版「3丁目の夕日」とのこと)。


全体的な作風や音楽は、現代的ながらもどこか懐かしさを感じるものとなっている(TV版と劇場版では音楽担当者が異なる)。


従来の鬼太郎ファミリーの出番は減少したものの、これまでのシリーズでは取り上げられなかった妖怪も多く登場している。アカマタ画皮のケースでは、より原典に近い描写が行われた。


3期や実写映画の時には鬼太郎の変容に戸惑いを隠せずにいた水木しげるも、この頃になると「お金を運んできてくれるからok、息子達には変わりない」と以前にもまして寛容になり、特に苦言を呈することもなかった。

  • これは後の墓場でも同じで、「鬼太郎が今でも金儲けさせてくれる」と身も蓋もないコメントを残して周囲の関係者を爆笑させている。

5期の映画版公開に際しては、水木しげるファンにして作家の京極夏彦も「今回は妖怪達のキャラが立っている」と高評価を下し、同映画では監修と声の出演で協力するに至った。



キャスト

5期は敵・味方を問わず非常にレギュラーが多いのが特徴。このため項目訳する。

レギュラー


妖怪横丁の仲間


鬼太郎達の仲間・協力者




ぬらりひょん一味


バックベアード一味


そのほか海外妖怪



目玉おやじ役の田の中勇を除き基本的には声優が一新されたが、砂かけ婆役の山本圭子の続投をはじめとして、一部のキャストが続投または配役復活をしており、過去のシリーズを意識したエピソードに伴うキャスティングも多かった。



キャラクターとしての5期鬼太郎

ggg纏め3

“やあ、人間の皆さん。ゲゲゲの鬼太郎です。”

過去シリーズより瞳が大きめに描かれており、背も4期に近い高さになっているのが特徴。ただし、設定上の身長・体重は原作と同じ。


演じる高山みなみのクールな声質も相まって「普段は呑気だが、どことなく闇を抱えた感じの鬼太郎」という個性が生み出された。人間を陥れるエピソードは僅かなものの、人間を追い込む際に見せる表情はかなり黒い。


少年の姿のまま少なくとも50年以上の歳月を生きており、考え方や人生観は、かなり成熟したものになっている。しかし、自転車に乗る人間の子供を見て憧れたり、オバケクワガタに夢中になったりと、子供らしい言動や行動も多い。

兄のように慕っている蒼坊主を前にした際は、非常にキラキラした表情となっていた。おませな猫娘が度々誘う恋愛映画については、甘ったるくて退屈だ、と愚痴を言っている。


ねずみ男とは悪友としての関係性が強調され、彼の悪事には怒りは示すものの「毎度のこと」としてある程度達観(あるいは諦観)視した部分も見られる。口調もねずみ男相手だと若干砕けた調子になることが多い。

また、彼の裏切りを装った救援行為にすぐ気づくなど、父親以外では一番双方を理解している関係となっている。

一緒にふらりと旅に出ることも珍しくないようで、42話でドライブに出かけた際には「昔何度も乗せてやっただろうが」とねずみ男が離したり、砂かけ達が「昔はよく二人で遠出していた」としている。84話では「男のロマン」に意気投合し、猫娘と恋愛映画を見に行く約束をすっぽかして妖怪昆虫採集に出掛けてしまった。


猫娘に対しては、何かと世話を焼いてくれることに感謝はしているが、彼女の好意には全くと言っていい程気付いていないらしく、歴代一のスルースキルを発揮する。

というより、現代の人間社会によく適応している猫娘に付いていけていない面もある。2話での目玉おやじの「猫娘を嫁に貰ってはどうじゃ?」の台詞に対する辛辣な返答は今でも語り草(鬼太郎に悪気は無い)。

しかし、寝ていたにも拘わらず電話口で猫娘の悲鳴を聞くや否や飛び起きたり、妖怪の毒牙にかかった際は必死に守ろうすることも多く、仲間・パートナーとしては大事にしている場面は多い。

5期運命のヒロイン達


「モテ」の度合いが歴代でも目立つ。よく「美人に弱い」と言われ、事実態度を甘くする。お陰で猫娘がやきもきする羽目になるのだが、この点について父・目玉おやじは、母親を知らずに育ったことが原因かもしれないと語っている。


ただし、ゴーゴンのように始めから敵だと分かっている場合は別である。また、仮にハニートラップに掛かっても鬼太郎の優しさに触れた刺客が土壇場で改心してしまう事が多い(百々目鬼や蕾など)。

鬼太郎本人のスルースキルも高く、バレンタインデーの事も知らなかった。劇場版では人間の少女風祭華に恋をしている。


一見すると人間と有効的な関係を築いているように見えるが、実際はむしろ人間に対して厳しい態度を取ることが多い。特に悪人や、身勝手な人間には歴代同様か、時にはそれ以上に容赦がない。

  • 知人の恋人を轢き逃げし、横丁を好き勝手暴れた挙げ句、カラス達を撃ち殺した悪党3人に対して、横丁の住民総動員で妖怪の恐怖を植え付けてから、生きたまま地獄に流す(34話)。ただし改心のチャンスは与えている。
  • 妖怪退治後は、祠を建てる、掃除する、妖怪横丁に住む事を提案するなど、妖怪側へのアフターケアを行うことが多い。騒動の原因が人間側であった場合、人間にやらせる。そのため、がしゃどくろの様に鬼太郎に恩義を感じている妖怪も少なくない。
  • 妖怪騒動の原因が人間の方にあった場合、脅してでも忠告する。善良な妖怪であるうわんが犠牲になってしまった時は、涙ながらに訴えている。
  • 人間の自業自得で妖怪に襲われた場合、標的にされた人間を囮に使う事がある。人間に反省の意思があれば助けるが、その方法が絶叫マシーンさながらのスパルタ形式(1話)。
  • 再三再四忠告したにも拘わらず、タブーを犯して妖怪の怒りを買った人間が襲われた場合、自業自得として憤り、匙を投げて見捨てることがある(5話)。ただし、死人つきの様に人間に非がない事件なら、再び訪れて助言や解決に協力する。
  • 妖怪を信じない人間に対しては世間話程度なら気にしないが、暴力を用いたり私欲を通るために否定する人間に対しては身をもって思い知らせる(9話、64話)。
  • 銀行強盗を成功させて逃げ込んだ強盗達に対し、一応やんわりと警告はするが、反撃されたためか、地獄の番人に目を付けられたことを伝えない(劇場版)。
  • 特に人間が、怪奇現象を目の当たりにしても妖怪を頑なに信じないといったケースでは、あえて放置し、助けを求められてから動くことも多い。依頼人が女性(それも美人)であっても、猫娘に咎められても、このスタンスは崩さない(16話など)。
  • 人間側の過失による騒動でも仲間が巻き込まれた場合は全力で救いにかかる(14話29話など)。また、目玉おやじに放っておく様に言われても、依頼人側に妖怪を案じる想いがあった場合は快く承る(10話)。
  • 例え人間側に一方的に非があったとしても、反撃があまりにも苛烈な場合は「やりすぎだ」と実力行使で妖怪を止める。(84話)

厳しめな態度だが、鬼太郎に助けられて改心した人間の多くは彼の忠告を守り続け、過去の自分と同じ過ちを犯そうとする人に忠告している(例:沼御前に襲われて助けられた人間、牛鬼事件に巻き込まれたカメラマン、鹿羽村の住民など)。

また、自分や仲間が世話になった人間には好意的である(鷲尾誠など)。


劇場版において妖怪図鑑に寸分違わぬ説明と原作準拠の見た目で載っている事が判明。

それには、「50年以上も子供の姿でいる」、「女に弱い」、「怒ると地獄に流される」などと書かれている。だが、その記述を人間たちが実在する存在として、どれだけ認識しているかは別。

ちなみに「50年」というのは64話「もうりょうの夜」でも言及されていたが、判明している記録を元に人間が認識している範囲であり、実際はそれよりも昔から生きている。

幼少期は力を暴走させて、小さな村一つを殆ど壊滅させたことも明かされている。また、幼少期でまだ力が上手く使えない鬼太郎が描かれている珍しい作品でもある。


高山みなみ=江戸川コナンというイメージが強かったせいか、「ゲゲゲのバーロー」と呼ばれることもあった(鬼太郎に限ったことではないが)。



映画『劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!』

2008年12月20日公開。これまでは東映アニメフェアにおける短編映画化が主だった鬼太郎だったが、アニメ放映40周年記念作品としてシリーズ初となる長編・単独上映が実現した(詳細)。



突然の打ち切り

本作は数々のテコ入れ策が功を奏し、幅広い視聴者層から人気を得ることに成功。2年目の開始時に下がった視聴率も妖怪四十七士の登場により持ち直していた。

しかし全100話というタイミングで、「僕たち妖怪の百の物語はひとまず終わりです」という鬼太郎のセリフとともに、いきなり最終回を迎えて視聴者を呆然とさせる。

その直前には妖怪四十七士決定を知らせる目玉おやじのコールがいつも通り流れ、普通に次回に続くと思える流れであった。

アニメ誌等で事前に番組終了の情報を知ったファンすら理由がわからず、実際の放送を見てさらに訝しむ人も多かった程である。何より当時の画面の前の子供たちがいかに大きなショックを受けたかは想像に難くない。


脚本/シリーズ構成の三条陸も、3年目の継続(=全150話程度)を意識した構成にして欲しいという打診を受けていた、その矢先のことだった。それだけでも混乱していた中、放送時はあまりにも最終回らしくない演出に、インタビューで自らツッコミを入れていた。

突然決まった打ち切りにより色々と半端な形で終わらざるを得ず、そのためか鬼太郎も「また会えると思いますよ」と、いずれの復活を期待させるような語り掛けを行っている。その不可思議な終了や、関係者の前向きな発言から、若干の休止を経て別の放送枠で復活するという期待感を抱いた者も多かった。


打ち切りの原因

打ち切りの主な原因は、関連商品の売れ行きが芳しくなかったことが原因とされている。

  • 映画『日本爆裂』の興行収入の低調が影響していると言われることもあるが、打ち切りが決定されたのは映画公開前であり、直接の関係はない。

当時は2008年9月のリーマン・ショックに端を発する、急激かつ世界的な不況が、アニメの制作現場にも大きな影響を及ぼしていた。東映および東映アニメーションは、この問題への対策として様々な手段を打っており、5期鬼太郎はそれに巻き込まれた格好である。

フジテレビもまた、経営悪化に伴う見直し政策を迫られていた。加えて、もう一つの看板番組「ドラゴンボール」のハリウッド実写映画が2009年春から公開されると言う事情もあり、映画のプロモートも兼ねてフジテレビは「改」の放送を決定。結果、鬼太郎の全150話構想は立ち消えとなってしまった。


打ち切りの影響

本来なら次番組は半年程度前(5期鬼太郎の場合は9月時点)から準備するものであり、この打ち切りは制作現場にとって急すぎる話だった。そのため放送短縮を考慮した展開に変更することが出来ず、予定されていたプロットで進めるしかなかった。先の最終回らしくない演出はこれが原因である。


こうして、四十七士や未開放のまま終わった残りの地獄究極奥義、閻魔大王からのねずみ男とねこ娘にくだされた使命、外国妖怪勢との対決、後期EDで見られた謎の勢力とそれに対抗する鬼太郎の巨人化などなど、数多くの伏線が回収されないまま最終回を迎えている。


この決定に納得のいかないスタッフ・キャスト一同は、公式ユニット・「ゲゲゲ組」を結成。アニメ復活を目指した活動を続け、水木プロや世界妖怪協会の支持も大いに得ていた。

彼らは高い視聴率を得ていた実績を武器に、新しいグッズ展開を行うなど、前向きの姿勢を崩すことなく復活に向けて声を上げ続けた。

が、その活動を始めて一年程度経った2010年、目玉おやじ役の田の中勇と閻魔大王役の郷里大輔が相次いで逝去、さらに2年後にはぬらりひょん役の青野武も休業の後病死するなどメインキャストの不幸が重なり、一気に活動がトーンダウンしてしまう。

鬼太郎茶屋に高山みなみらゲゲゲ組が来訪したり、番組のブログでは前向きな報告を予見させる投稿などがあった。が、最終的に復活はならず、本作は田の中勇が最後に目玉おやじを担当した作品として完全に幕を下ろす結果に終わった。

三条陸は先の通り、シリーズの更なる長期化を目標としてあげており、先の通り施策は全て成功していた。しかし5期の最後は、そんな意気込みに反する半ば理不尽な形の放送終了であり、シリーズで唯一はっきりと「打ち切り」とわかる終わり方となった。

それまでのシリーズ作品も、3期を除いて最終回らしく終了した作品はなく、原作のストック切れや番組のマンネリ化による視聴率低下から、いずれも予定調和かる緩やかな最終回を迎えている。

対して本作は事情が大きく異なり、先の展開が期待されていた最中であったため、関係者はもちろんファンの心にも深い傷を残すこととなった。このため平成から令和へと年号が変わった現在でも「人気はあったのに大人の事情で打ち切りという憂き目にあった作品」として惜しまれている。


実現できなかった構想

三条は「妖怪四十七士」・「地獄の鍵」などの他にも、鉄の大海獣を登場させる構想を抱いていたとも言われる。また、当時の公式ブログによると、3年目にはおさん狐等の覚醒や、更なる「地獄究極奥義」の他、四十七士が揃う事で発動する「烈闘星覇(れっとうせいは)」以外の特殊な「奥義」、「世界悪役妖怪サミット編(一応『日本爆裂』内で登場)」、さらには2期でトップクラスのホラー回とも言われた「足跡の怪」のリメイクも予定に入っていた。

ED5では鬼太郎が巨人と同化して戦う場面が描かれていた。一説にはダイダラボッチ化とも言われており、体内電気で操縦しているかのような描写になっている。これも本編では未登場に終わった。

原作者の反応

原作者の水木しげるにとっても、5期の打ち切りは少なからず堪えたようである。

終了翌年に放送された『ゲゲゲの女房』の大ヒットで夫婦揃って話題になり、鬼太郎の新たなファンも増えたことから稼ぎはあった。しかしこのころ水木は、鬼太郎の先行きについて「もうだめかも分からんな」と周囲にこぼしたことを著書『わたしの日々』に記している。

残念ながら、その存命中にアニメが復活することは叶わなかった。


その後

原作者が世を去った約2年半後の2018年4月、『ドラゴンボール超』の終了後に満を持して、6期が始動。恒例となっている約10年周期でのシリーズ新作であり、キャスト・スタッフ・設定も大きく入れ替わり、新たな世界観の作品となった。


ただし、6期は『鬼太郎アニメ放映50周年』という大きな節目より始まる作品であるため、今後の商業展開によっては『日本爆裂』のおまけ短編でのように、何らかの形で5期の鬼太郎たちも姿を見せてくれるのではと期待する声もあがっていた。


本編では各シリーズのネコ娘担当声優が共演、5期でねずみ男を担当した高木渉が白山坊を演じるなどのファンサービスも行われたものの、鬼太郎総結集自体は叶わないまま、2020年3月をもって6期の放送は終了。5期ファンの夢は新たな機会を待つこととなった。


そんな根強い人気は形としてこの世に現れた。2020年、6期の鬼太郎の終了後、突然5期鬼太郎のアクリルキーホルダーが発売されることになった。ちなみに絵柄は使いまわしではなく、番組終了からおおよそ10年ぶりの描き下ろしである。その後、その年のゲゲゲ忌2020でも6期のイラストと同じ構図を用いた5期のバージョンのイラストが描かれ、これを元に先のとは別タイプのアクリルキーホルダーやクリアファイルなどが制作されている。

  • これは新型コロナウイルスによってアマビエの伝説が世間に流布されて注目が集まり、アマビエががっつり登場している5期が選ばれたためだと思われる。6期の即時再放送もさることながら、令和の時代になってまさか5期までこんな形で復活するとは誰も思わなかっただろう。

まさに本作の鬼太郎が最終回で語っていた「僕達妖怪は、決して滅びることのない、不滅の存在なのですから…」を体現する形となった。


余談

  • 5期鬼太郎の時点ではフジテレビ系ネット局でも既に平日夕方のアニメ枠が無くなりつつあり、土日早朝に放送された地域が多かった為、地域によっては放送されていた事も知らなかった鬼太郎ファンも多かったかも知れない。逆に言えば本作はそんな中でも固定ファンは得ていた。
  • ノイタミナで放送された『墓場鬼太郎』は、この5期が放送していた時期に深夜帯で放送されていた作品である。同じシリーズの別作品が同時放送されるのは今でも珍しい(ガンダムシリーズ、特撮で言えば仮面ライダーシリーズなど)が、それが鬼太郎で行われたという点は異例中の異例であると言える。
  • 後に始まった『デジモンクロスウォーズ』では、キャストの一部やスタッフの多くが本作と共通している。これは、鬼太郎での繋がりがポイントとなったとのこと。ちなみにこちらは鬼太郎と違い全体的に不調に終わってしまったものの、幸運が重なってデジモンシリーズ最長話数を達成するという、本作とは真逆の結果となった。
    • 墓場鬼太郎の関係者も、『デジモンクロスウォーズ』に携わっている(参照)。
  • 劇場版では鬼太郎の歴代声優が集結したが、本編でもゲストとしては歴代ファミリーを演じた声優が多く参加している。特に歴代ねずみ男を担当した声優は要所で起用され、公式サイトやブログなどで話題になった。内訳は初代の大塚周夫が二度登場した白山坊とラスボス黒雲坊の二役。第4期の千葉繁は意志を持った際のゲゲゲハウス役として登場している(もし3期の富山敬が存命であれば三名揃って参加していたかもしれない)。歴代ねこ娘担当声優も近い感じでゲスト出演しており、3期の三田ゆう子や4期の西村ちなみなどが重要な役どころで使われている。
  • デザインや一部の演出などは、漫画『妖怪千物語』と対応している。
  • 初発表時と実際の放映とで、髪の毛のカラーリングなどを始め鬼太郎の雰囲気が若干異なる。
  • 同じ三条原作のダイの大冒険も、フジの「クイズ!年の差なんて」やABCの「クッキングパパ」といった強力な裏番組の影響で視聴率が低迷していたことに加え、バブル崩壊によるTBSの経営悪化・再建計画の影響により、人気はあったのに大人の事情で打ち切りという憂き目にあっている。また、フジテレビの経営悪化、ドラゴンボール改の導入、及び1年の予定が放送延長となった事で、デジモンクロスウォーズフジテレビ系からテレビ朝日系へ移籍した遠因とも言える。
  • 同じフジテレビで放送されていた「陽あたり良好!」も、二年目以降(最大は二年半の全120話説が考えられる)の放送を想定した展開と伏線を敷いていたが、1年限りの放送終了が決まり、物語は強引に幕を降ろした。その真相は永遠の謎であるが、後半の視聴率低下や、作者からの抗議があった等の諸説が言われている。
  • 1stEDの背景に登場する妖怪は次の通り。

(※1)5期では未登場。

(※)歴代でのシリーズでも未登場。

(※)歴代のシリーズでも未登場。なお、使用されているのは顔の書かれた人魂のようなデザインではなく、「水木しげる先生の日本妖怪カラー大画報」で使用された内臓らしきものが見える醜悪な壁のようなデザインである。



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