株式会社サンライズ
かぶしきがいしゃさんらいず
概要
サンライズ(SUNRISE Inc.)とは、バンダイナムコグループ傘下のアニメーション制作会社。
手塚治虫の虫プロダクション(虫プロ)を前身とするアニメ制作会社であり、主に同プロから独立した営業・制作スタッフが中心となって立ち上げられており、虫プロの経営の反省からアニメーターは外注スタッフという形で雇用されている(たとえば富野由悠季もサンライズ所属ではなくあくまで外注スタッフである)。
1987年6月に「日本サンライズ」から現在の表記に改称。
手掛ける作品は同社オリジナルのロボットアニメを基本としている。
所謂「リアルロボット物」を世に送り出した大御所であり、ブームが去り一時は「過去のコンテンツ」扱いされてた時期にも世相に合わせ手を変え品を変えしてロボットアニメ作品を作り続け、その命脈を保ち続けた功労社と言っても過言ではない。
なおオリジナルのロボットアニメに重きを置くのは設立当初の資金不足に起因しており、オリジナル作品による版権収入や玩具会社とのタイアップによって二次的な収入が見込める為である。その甲斐もあり放映当時は人気が無かった物も含めて莫大な版権資産を有している。
そういった背景もあり動画の違法アップロードに対して厳格な姿勢を取っており、youtubeやニコニコ動画などに投稿された本編映像やMADなどに対して厳しい処置をとる場合がある。
また、ロボットアニメのみならず、古くは『シティーハンター』、近年では『銀魂』や『アクセル・ワールド』といった原作付きのアニメ化を行う事もあり、全12という制作スタジオの多さも相まって様々な作風のアニメを供給している。とはいえ、全く必要のない場面や作品に強引にロボットが出る、翻案したらロボットアニメになっていたなどやはりロボット依存は強い。
2015年4月よりキッズファミリー向けに子会社「バンダイナムコピクチャーズ」が、2018年にはSUNRISE_BEYONDが設立された。このため、2015年以降はハイターゲット向けの作品がメインとなる。
2021年には上記の2社と共に新社屋『ホワイトベース』に移転した。これにより20もの関連会社が集約された。
劇場版の配給に松竹が多いためか、アニメの特番では松竹芸能の芸人のゲスト出演が目立つ。
2022年4月からバンダイナムコアーツの映像部門(バンダイビジュアル)、バンダイナムコライツマーケティングと合併し、社号をバンダイナムコフィルムワークスに変更した。「サンライズ」はアニメーション制作ブランドとして引き続き使用され、当社の最重要レーベルに位置付けられるが、出資・版権管理などの意味での「製作」としてはバンダイナムコフィルムワークスに名義変更されている。
主な制作アニメ
※制作後にバンダイナムコピクチャーズに移管された作品には(☆)をつける。
※五十音順。
原作つき・タイアップ
- アイカツシリーズ(☆)
- アイドルマスターXENOGLOSSIA(原案はあるものの内容はほとんどアニメオリジナル。)
- アクセル・ワールド
- 犬夜叉
- オバタリアン
- 陰陽大戦記
- かいけつゾロリ(☆)
- ガンバリスト!駿
- 境界線上のホライゾン
- 恐竜探検隊ボーンフリー(円谷プロダクション制作。アニメパートを担当。)
- 銀魂(☆)
- クラッシャージョウ
- クラッシュギアシリーズ
- 結界師
- ケロロ軍曹(☆)
- 古代王者恐竜キング(☆)
- サイボーグ009(1979年版。東映からサンライズに委託され制作)
- ザ☆ウルトラマン
- シティーハンターシリーズ
- スチームボーイ
- 星界シリーズ
- センチメンタルジャーニー
- ダーティペア
- 男子高校生の日常
- テイルズオブジアビス(☆)
- ニャニがニャンだーニャンダーかめん(☆)
- バトルスピリッツシリーズ(☆)
- 半妖の夜叉姫
- 貧乏神が!
- プラネテス
- 魔女っ子チックル(東映からサンライズに委託され制作)
- ミスター味っ子
- 焼きたて!!ジャぱん
- ラブライブ!シリーズ
- SCARLET NEXUS
オリジナルアニメ
ロボットアニメ
十八番のジャンルなため、ガンダム以外にも有名なものが多い。
- 蒼き流星SPTレイズナー
- アルジェントソーマ
- エルドランシリーズ
- OVERMANキングゲイナー
- 革命機ヴァルヴレイヴ
- ガサラキ
- ガンダムシリーズ
- GEAR戦士電童
- 機甲界ガリアン
- 機甲戦記ドラグナー
- 機動警察パトレイバー(TV版・後期OVA)
- クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
- コードギアスシリーズ
- 最強ロボダイオージャ
- THEビッグオー
- 獣神ライガー
- 重戦機エルガイム
- 戦闘メカザブングル
- 聖戦士ダンバイン
- ゼーガペイン
- ZONE OF THE ENDERS
- 装甲騎兵ボトムズ
- 太陽の牙ダグラム
- 超者ライディーン
- 天空のエスカフローネ
- 伝説巨神イデオン
- 長浜ロマンロボシリーズ(東映からサンライズに委託され制作)
- 覇王大系リューナイト
- バディ・コンプレックス
- ブレンパワード
- 魔神英雄伝ワタルシリーズ
- 魔動王グランゾート
- 無敵鋼人ダイターン3
- 無敵超人ザンボット3
- 無敵ロボトライダーG7
- 勇者シリーズ
- 勇者ライディーン
製作中止・未定作品リスト
日本サンライズ時代
- 海洋戦闘ダイバード(1987年予定)
- 『機甲戦記ドラグナー』と競合するも敗れ、実現していれば潜水艦がロボットに変形する個性派リアルロボットアニメになっていた。
- シリーズ構成を予定していた遠藤明範氏が富士見ファンタジア文庫で小説を刊行するも全3巻の未完(本当に序章のみ)に終わった。
サンライズ時代
- 鉄装スパーク(1988年放送予定)
- 『鎧伝サムライトルーパー』と競合し、敗れる。キャラデザが平野俊弘(現・平野俊貴)で、シリーズ構成は會川昇が担当し、聖闘士星矢と同系統の鎧物でチェスがモチーフだった。なお、平野氏と會川氏はAIC版冥王計画ゼオライマーを作っていた。
- 機動戦士ガンダムF91(TV版)(1991年放送予定)
- 『勇者エクスカイザー』は単発作品にし、映画との連動企画で放送予定だったが、エクスカイザーの好調と名古屋テレビ関係者が視聴者が中高生に偏重する事を恐れ、『太陽の勇者ファイバード』に敗れる。
- シリーズ初のお蔵入り作品となり、F92やF93とも呼ばれていた。のちに『機動戦士クロスボーンガンダム』に再構成され、雑誌触媒で展開。
- 機獣警備隊ビーストガンナー(1993年放送予定)
- 井内秀治監督、故・芦田豊雄がキャラクターを担当する筈だった変身ヒーローモノで、『ママは小学4年生』の次番組になる筈だった。1話完成後お蔵入り。
- ポルカガンダム(1994年放送予定)
- フォトグライザー(仮題・1998年放送予定)
- シリーズ続行なら勇者シリーズ第9作目になる筈だったのが、名古屋テレビからの一時撤退で不採用に。
- 冥王計画ゼオライマー(サンライズ版・1999年放送予定)
- 2013年に発売された原作漫画の完全版で作者の高屋良樹(旧名・ちみもりを)が明かした事で初めて存在が知られる。AIC版とは別に原作漫画版を下敷きにした作品で、敵も鉄神帝国・ネマトーダだった。
- 実現していたらテレビ東京系列深夜か、WOWOWノンスクランブル枠のどちらかで実現した可能性がある。なお、作品のアイデアは原作漫画の続編『冥王計画ゼオライマーΩ』と『機動戦士ガンダムUC』に生かされている。
- 完全勝利ダイテイオー(2010年代前半予定)
- 電撃HOBBYマガジンで発表され、テレビアニメ化も計画されるも頓挫。電撃ホビーマガジンの誌上展開とプロモーションムービーのみに終わる。
- 機動戦士ガンダムSEED(劇場版)(2007年公開予定)
- 2006年5月に「"X" plosion GUNDAM SEED」プロジェクトのひとつとして発表された作品。
- メカニックデザイナーの大河原邦男曰くすでにデザインは全て完成されていたが、シリーズ構成の両澤千晶が手直した脚本が期限までに仕上がらずそのまま放置状態に。スタッフが両澤の降板を監督の福田己津央に打診したが、福田に拒否された上に両澤も後に死去したため一度は事実上の凍結となった。
- この作品の代替として、次回作『ガンダム00』の劇場版が制作されるに至った。
- そして第一報から15年後となる2021年5月に「GUNDAM SEED PROJECT ignited」として改めて劇場版制作が発表されており、今度こそ制作・公開されると思われるが…?
- 装甲巨神Zナイト
サンライズの都市伝説
サンライズのライバルと言えば、東映動画、タツノコプロ、東京ムービー等とも言われているが、一説では日本アニメーションが意外なライバルと言われている。と言うのも未来少年コナンに富野由悠季が参加し、富野を通じてサンライズスタッフにアイデアが伝わり、その後のサンライズ作品に影響を与えた事や、90年代にサンライズのママは小学4年生、魔神英雄伝ワタル、伝説の勇者ダ・ガーンに対し、日アニがムカムカパラダイスとヤマトタケルでオマージュを見せたり、逆にヤマトタケルに対し黄金勇者ゴルドランで逆オマージュを見せた事や、21世紀にスーパーミニプラのエイプリルフール企画として洗濯王アライガーと言うパロディを見せた事から、そう言った都市伝説や噂が流れている。
関連タグ
会社 | バンダイナムコフィルムワークス SUNRISE_BEYOND バンダイナムコピクチャーズ アニメ制作会社 |
---|---|
分野 | ロボットアニメ サンライズ立ち 勇者パース |
展開 | サンライズの本気 黒いサンライズ |
関連人物 | 富野由悠季 矢立肇 大原桃子※1 |
独立会社※2 | スタジオディーン ボンズ 株式会社マングローブ ブリッジ |
対談者 | マツコ・デラックス※3 |
曖昧さ回避 | サンライズ |
※2:サンライズ出身者が独立して創業したアニメスタジオ。
※3:自身の冠番組「夜の巷を徘徊する」で見学に訪れた事がありことぶきつかさや富野由悠季と対談した。