基礎データ
進化
コリンク → ルクシオ(Lv.15) → レントラー(Lv.30)
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(第4世代)に初登場したポケモン。
ルクシオがLv.30で進化することが出来る。
ネームモデルはレントゲンと虎から来ている。
「がんこうポケモン」の名の通りとても鋭い目付きをしている。
透視能力を持っており、その瞳が金色に光るとき壁の向こうに隠れている獲物を見つけたり、危険なものを発見するときにとても役に立つ。他にも迷子を探す際にも使用しているあたり、母性や父性がとても強い種だと思われる。
なお、透視能力はレントラーの体力を激しく消耗させる為、使用後は長時間眠っている。
『DPt』のシナリオ序盤で捕まえられるコリンクの最終進化であり、ムックル~ムクホークとともに連れ歩いたプレイヤーも多いであろう。
名前はトラだが姿はライオンや大山猫らしきモチーフも入っている。
雄のほうが鬣が長い。
透視能力を持つ生態から、古代の欧州において、視力の良さの喩えに使われる山猫がモデルである可能性が高い。とくにオオヤマネコは「リンクス」とも呼ばれ、コリンクの名前とも近い。
ヤマネコがモチーフではあるものの、『ソード・シールド』では平原の他、入り江や湿原などに、『NEWポケモンスナップ』では火山帯に生息している。この為、適応力に関していえば歴代猫モチーフの中でもトップクラスである。
pixivにおいては使用トレーナーの影響でデンジやアニメ版のシトロンと共に描かれることが多い。
とどのつまりピカチュウやエレキブルと同じ配色であり、また、進化前のコリンクとともに、名前関連で鏡音リン・鏡音レンが出てくることもある。
なお、ワルツの系列であるレントラー舞曲とはまったく関係ない。
ちなみに余談だが、レントラーは2020年のpokemondayに合わせて開催されたポケモンの人気投票企画「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」にて、全ポケモン中21位、シンオウポケモン3位という目覚ましい記録を残している。今まで公式に優遇されることも殆どなく、対戦環境で活躍した訳でもないのにこれだけ高い順位を獲得できたのは、ひとえにレントラーのデザインの秀逸さにあるのかもしれない。
ゲームでの特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ |
---|---|---|---|---|---|
80 | 120 | 79 | 95 | 79 | 70 |
特徴として挙げられるのは高い「こうげき」である。
更にでんきタイプでは珍しい「いかく」持ちであり、物理耐久はでんきタイプでもトップクラス。
「ぼうぎょ」に特化して「いかく」が入ればガブリアスの「こだわりハチマキ」持ち「じしん」を耐えられる。
「すばやさ」は並程度だがメタグロス程度にはあるため、特化すれば「こだわりスカーフ」で130族を抜ける。
だが第4世代では覚えられるでんき物理技が最高でも威力65であり、性能を100%生かせなかった。
一応「とくこう」も悪くないので「10まんボルト」を覚えさせることがあり、実は当時こちらの方が火力が出ていた。高い「こうげき」は一体何の為に。
サブウェポンとして「かみくだく」「ほのおのキバ」「こおりのキバ」を覚えられる。
『DPt』をプレイした人はこいつの「かみくだく」にお世話になった人も多いだろう。
この他「ひかりのかべ」で耐久を更に引き上げることができ、「いかく」や「でんじは」と合わせて味方のサポートができる。
更に『Pt』からは「ばかぢから」を覚えられ、いわ・じめん複合やはがね・じめん複合に一矢報いることができる。
このように、境遇こそ似ているが某ポケモンと異なり何もできないというわけではなかった。
そして『ポケモンBW』では威力90の「ワイルドボルト」、隠れ特性「こんじょう」を手に入れ、火力に特化した戦術が一気に花開くことになった。
だがこの技は反動持ちであり、「いかく」でこの技を覚えさせてしまうと耐久を殺しかねないため、それまでの戦術とは相性最悪となってしまった。むしろ「ボルトチェンジ」習得の方が強化と言えるか。
第6世代『ポケモンXY』では「つぶらなひとみ」「かいでんぱ」が加入し、耐久戦術が強化されている。
第8世代『ポケモン剣盾』では発売当初こそリストラの憂き目にあったものの、追加DLC第1弾の『鎧の孤島』にて無事に内定。「じゃれつく」「サイコファング」「こうそくいどう」などといった技を新たに習得した。特に「こうそくいどう」の習得は大きく、それまでレントラーをアタッカーとして使う上で最大のネックであった素早さを自身で補えるようになった。
『鎧の孤島』配信当初の環境では、特性「いかく」に「つぶらなひとみ」や「でんじは」といった補助技を合わせた、物理のダイマックスアタッカー(主にエースバーンやギャラドスなど)を封殺する型に注目が集まり、シーズン9ではその使用率を49位にまで伸ばした。今までのレントラーの歴史の中で最も躍進した瞬間であったと言えよう。
DLC第2弾『冠の雪原』配信以降はそれ以前ほどの活躍は見られなくなったものの、特性「こんじょう」と「こうそくいどう」を合わせたダイマックスアタッカーとして使えば、比較的広い技範囲で多くの相手に上から大ダメージを与えることができるため、第7世代以前と比べれば大いに活躍することが期待できるだろう。
第9世代『ポケモンSV』にも引き続き内定。初の草技である「くさわけ」を新たに習得した一方、「ばかぢから」など一部の強力な技は覚えられなくなった。第9世代における主な戦い方としては、以前からメジャーな威嚇耐久型か、特性「こんじょう」に「こうそくいどう」あるいは「くさわけ」といったコンボを利用したアタッカーといったところが予想される。特に後者は第9世代の新しいシステムであるテラスタルや、第9世代版「めざめるパワー」とでもいうべき「テラバースト」などを用いて、より強力なアタッカーとしての活躍が見込めるだろう。「テラスタル」のタイプとしては、元々のタイプを更に強化できるでんきタイプか、苦手なじめんタイプを無効化できるひこうタイプや、半減かつ一致弱点を突けるくさタイプ、あるいは「こんじょう」+「からげんき」のコンボをより強力にするノーマルタイプあたりが有用か。
使用トレーナー
ゲーム版
- デンジ:ジムリーダー(シンオウ)
- カミツレ:ジムリーダー(イッシュ)
- マスタード:道場主
- ペリーラ:ギンガ団警備隊隊長
- ナンジャモ:ジムリーダー(パルデア)
- セブン:ポケモンレンジャー
- ギンチヨ:ブショー
- スパーク:チームインスティンクトリーダー
アニメ版
- マーブル(DP59話)
- デンジ
- シトロン
漫画版
番外作品
『ポケモン不思議のダンジョン』
『時・闇の探検隊』では、エレキ平原のボスとしてルクシオ8匹を従えて登場する。
当該作品初の団体戦であり、ルクシオ軍団の「いばる」連打が強烈。
なお『空の探検隊』では主人公・パートナー候補にコリンクが選ばれたため、ライボルトとラクライに変わっている。
『ポケモンレンジャーバトナージ』
当時世界に12人しかいなかったトップレンジャーの一人、セブンのパートナーポケモンでもある。
『ポケモンGO』
2018年10月17日に実装された。
しかし、現状、初期形態コリンクの入手がレイドバトルもしくは10kmタマゴからの孵化のみというかなり限定されたものになってしまっており、更に2進化であるこいつを手に入れるにはアメを125個も消費せねばならず、伴って非常に入手が困難。
まあレイド自体は★1なので倒しやすく、出現さえしてしまえば大体手に入るので、極端に出現率が低いメリープ系列よりはマシかもしれないが。
性能としてはサンダースとどっこいどっこいといったところ。ただあちらがでんき技オンリーなのに対しこちらはバークアウトや「はかいこうせん」「めざめるパワー」といった別のタイプの技が紛れているため、技厳選がやや困難。
攻撃力が高めなので、アタッカーとしてはまずまずといった性能なのだが、この後に登場することになるエレキブルのほぼ下位互換的な扱いなのが難点。
このため、レントラーに対して特段の思い入れがあるという場合を除けば無理に育成する必要はない…と思われていたのだが……?
2021年11月21日開催のコミュニティ・デイの対象にコリンクが選ばれた(ちなみに、通常では野生出現しないポケモンが同イベントのターゲットになるのはこのコリンク系統が初となる)。
そして、開催期間中にレントラーへと進化させることで、新技である「サイコファング」を習得できることとなった。
本作における「サイコファング」は「すなじごく」や「どくどくのキバ」と同様、確定で相手の防御を1段階低下させるという凶悪な効果を持つ技に設定されている。しかも、レントラーは通常技でゲージ回収力に優れた「バークアウト」を習得できるため、(サイコファングの発動に必要なゲージ量によっては)確定デパフ技を高頻度で撃ってくる厄介極まりないポケモンに変貌することが予想される。
難点としては、でんきタイプであるレントラーにとっては、サイコファングが弱点の補完になっていないこと。確定で相手の防御を下げられるのは確かに利点ではあるが、直接の火力には結びつかず、相手に一矢報いたりすることもできないので、どうにも中途半端な存在になってしまいがち。
それでも、習得できる技である程度の差別化が図れるようになったことで、これまでのようなエレキブルの劣化と単純に割り切れるようなポケモンでなくなったことは確かである。
アニメ版
デンジのレントラー
CV: 小西克幸
『ダイヤモンド&パール』編にて、ナギサジムのジムリーダー・デンジの手持ちとして登場。サトシとのジム戦では切り札として登場した。
(ゲーム『プラチナ』ではエレキブルが切り札だったが『ダイヤモンド・パール』ではレントラーが切り札だったため、アニメは後者に合わせたと思われる)
その後、新無印編で再登場し、サトシと再戦。この時は一番手で登場し、「エレキフィールド+ライジングボルト」のコンボでルカリオを怯ませ交代させた後、ゲンガーのサイコキネシスに翻弄された事で一時交代。その後、そのルカリオがスピンロトムを倒した後で再び対峙。互いに残り体力ギリギリのところで放った、「はどうだん」と「エレキフィールド+ライジングボルト」の一騎打ちにより相討ちとなった。尚、この時の彼のトリポケモンは、エレキブルであった。
シトロンのレントラー
CV: 佐藤健輔
『XY』編にて、シトロンのルクシオが進化した。OPの映像で一足早くその雄姿を披露している。
同62話での進化後に「エレキフィールド」を覚えるが、シトロンが一足早くミアレシティへ向かうことになったため、早々にパーティから一時離脱することに。
離脱中は同64話でショータのキモリとジム戦を行い、「ワイルドボルト」1発で勝利した。
67話でサトシとの約束のジム戦の際に3体目(事実上の切り札)として登場。
ルチャブルとピカチュウをあっという間に降してその実力を存分に発揮。「エレキフィールド」発動時には作画も劇画調になるなど、迫力も満載だった。
ちなみにこの回は作画枚数1万枚という、スタッフ陣も非常に気合いをこめた回となっている(普段は大体4000~5000枚ほどらしい)ので、未視聴の方は是非。
透視能力を持っており、XY&Z編9話では洞窟の道を探し当てる活躍を見せた。
なお、レギュラーの手持ちで進化したでんきタイプはレントラーが初めてである。
更に言うなら「当該地方初登場でないポケモンがレギュラーに加入し、当該トレーナーの切り札扱いを受ける」という異例の厚遇を受けた。
(セレナのイーブイも当該地方初登場ではないが、ニンフィア(初登場)に進化している)
しかも原作ゲームではレントラーを使っていないため、異例さが際立っている。
その他
- DP編59話にて、ジュンサーの弟子・マーブルのポケモンとして登場。でんき技が使えないことに悩んでいたが、ピカチュウの電撃で「チャージビーム」と「かみなりのキバ」を使えるようになった。態度は典型的なツンデレ。
- DP劇場版『ディアルガVSパルキアVSダークライ』では、レントラーがダークライと戦い、悪夢にうなされる場面がある。
- 劇場版『キミにきめた!』にて、劇中の登場人物であるソウジの幼少期に、親代わりとなっていたレントラーが雪山で遭難したソウジを守った挙句そのまま死亡する描写が描かれている。