概要
本拠地は千葉マリンスタジアム(千葉県千葉市美浜区。現在はZOZOが施設命名権を取得し「ZOZOマリンスタジアム」の名称を使用)。
源流は1949年結成の毎日オリオンズ。以後、変遷を経て1969年よりロッテオリオンズとなる(ロッテが正式に親会社になったのは1971年)。1992年シーズンより現本拠地に移転すると同時に、現球団名となった。
なお、背番号26はファンのための背番号であるとして現在欠番としているが、実際はこの背番号を付けていた80年代末のエース・小川博が2004年に強盗殺人・死体遺棄事件(後に無期懲役の刑が確定し、2020年現在も千葉刑務所に収監中。)を起こした為、実質的に使用不能としたためである。
キーワード・歴史
球団創設初年度で日本一~東京オリオンズ
1950年にパ・リーグに参加。球団初年度から優勝、さらに日本シリーズで松竹ロビンス(後に大洋ホエールズ・現在の横浜DeNAベイスターズに吸収合併)を下し、2リーグ分立以降では初となる日本一に輝いた。
しかしこの年以降優勝からは遠ざかることになる。1957年には大映ユニオンズ(1956年オフに高橋ユニオンズと大映スターズが合併してできたチーム)と合併、毎日オリオンズから毎日大映オリオンズ(大毎オリオンズ)に改称する。
大毎改称後の初優勝は「ミサイル打線」を擁した1960年。その後は再び下位に低迷。さらにスポンサーの毎日新聞社が撤退する。
1962年に本拠地を東京スタジアム(東京球場)に移し、東京オリオンズと改称。しかしチームは低空飛行のまま、辛うじて1968年にAクラスに入った以外は低迷していた。
このころの主な主力選手は若林忠志、別当薫、土井垣武、呉昌征、戸倉勝城、榎本喜八、田宮謙次郎、山内一弘、葛城隆雄ら。
「ジプシー・ロッテ」~川崎球場時代
1969年よりスポンサーにロッテを据え、チーム名をロッテオリオンズと改称。1970年に3度目のリーグ優勝。
1971年より正式にロッテが親会社となる。しかし1972年に東京球場が経営難から閉鎖されると、以降1977年まで特定の本拠地を持たない球団となってしまう(いわゆるジプシー・ロッテ。「ジプシー」とは「移動型民族」を示す言葉で、現在は差別的用語として使用されることは少なくなった)。1974年から暫定的に宮城県(宮城球場)を保護地域にしていたが、この年の優勝時にチームが仙台を無視したことから物議を醸した。
1978年より川崎球場に腰を据えることになる。山内、山本一義、稲尾和久らが監督を務めるが優勝は出来ず、稲尾監督辞任後の1987年には当時の主力選手だった落合博満を牛島和彦・上川誠二・平沼定晴・桑田茂と1対4のトレードで中日ドラゴンズに放出。
1988年には10.19と呼ばれる「パ・リーグの最も長い一日」を近鉄バファローズと演じ、最下位ロッテと引き分けた近鉄は優勝を逃すことになる。
この時代の主力選手は有藤道世、山崎裕之、弘田澄男、成田文男、村田兆治、木樽正明、仁科時成、水谷則博、倉持明、西村徳文、レロン・リー、レオン・リー、横田真之、高沢秀昭、小川博、平井光親ら。
なお、この頃の本拠地が一定しない頃のトラウマからか、千葉への本拠地移転後は地方での公式試合の主催は激減。かつて本拠地であった仙台で2~3カード程度と北陸で隔年で1試合が開催されるのみであった。さらに2005年には仙台に楽天が創設されたこともあり、仙台での主催試合は消滅。2005年以降は数年に一度北陸地方での開催のみとなっており、地方開催には最も消極的な球団となっている。
千葉移転、「ボビー・マジック」と「下剋上日本一」
1991年に本拠地を千葉マリンスタジアムに移し、球団名を現在の千葉ロッテマリーンズに改称。
1995年の第1次バレンタイン政権下では諸積兼司、堀幸一、初芝清、フリオ・フランコ、伊良部秀輝、小宮山悟、エリック・ヒルマン、河本育之、成本年秀といった個性的な選手を率いて見事2位に躍進。しかし広岡達郎GMとの確執が原因でバレンタインは1年で監督を退任。その後は再び低迷、1998年にはプロ野球記録となる18連敗を喫することになる(途中の7月7日に喫した17敗目は俗に「七夕の悲劇」と呼ばれる)。
それでも低迷期に小林宏之、小林雅英、清水直行、渡辺俊介、今江敏晃、西岡剛ら後に2005年・2010年日本一を支える選手がドラフトなどで加入。後の下地につながってくる。
2004年にバレンタインが監督に復帰、第二次政権が始まる。2004年は惜しくもシーズン4位だったが、2005年は序盤から好調。この年導入された交流戦では福浦和也の活躍などで見事初代優勝に輝くと、シーズンでは2位に終わるもののプレーオフで福岡ソフトバンクホークスを下し、日本シリーズでは阪神タイガースを総得失点差・33-4の圧倒的大差の4勝0敗で下し31年ぶりの日本一に輝いた。その後も2009年までバレンタインは指揮を執る。
2010年からは西村徳文が監督に就任。この年は荻野貴司、金泰均ら新戦力の活躍で好スタートを切ったものの、途中でけが人が続出してシーズンは3位に終わる。それでもクライマックスシリーズ(以下、「CS」)で埼玉西武ライオンズ、さらに福岡ソフトバンクを破って日本シリーズに進出。日本シリーズでは中日ドラゴンズを激闘の末破り4度目の日本一。レギュラーシーズン3位のチームが日本一になる史上初の快挙を成し遂げた。
2011年、2012年はそれぞれ6位、5位に終わり西村が監督退任。
伊東勤が監督を務めた2013年は3年ぶりにCS進出。2015年、2016年もCS進出を果たすも、2017年は投手陣の乱調や深刻な貧打に悩まされて最下位となり、伊東は退任。
2018年は前年限りで現役を引退した井口資仁が監督に就任。「マクレ」というスローガンを掲げた1年目は5位に終わるも、福浦和也が2000本安打を達成、新外国人のマイク・ボルシンガーが13勝するなど明るい話題もあった。
2019年は北海道日本ハムファイターズからブランドン・レアードが移籍し、シーズン途中より、キューバ人の新たな助っ人・レオニス・マーティンが加入。「マウエ」というスローガンを掲げて、本塁打数は前年より上昇し、対ソフトバンク戦の攻略に大成功、何度か楽天や日ハムを凌いで一時期Aランク入りを果たすなど、終盤までCS争いがもつれたが、前年度は好調だったボルシンガーを含む先発陣の乱調や打者陣の不安定なコンディションなどが響いて、6月のセ・パ交流戦ではパ・リーグチーム最下位となり、対西武戦・対オリックス戦の攻略失敗なども相まって、最終的には4位で終わり、CS進出とはならなかった。
シーズン勝率1位
球団が最後に「シーズン勝率1位」となった1974年以降、45年もの間「シーズン勝率1位」になったことがない。2005年のリーグ優勝は上記の通り、勝率2位でプレーオフを制した結果によるもの。
2004年に消滅をした大阪近鉄バファローズを含む13球団の中では、唯一平成約30年間で1度も勝率1位が確定できなかった。
順位の推移
現在の名称になった1992年以降を記載する。
年 | 順位 | 監督 |
---|---|---|
1992年 | 6位 | 八木沢荘六 |
1993年 | 5位 | 八木沢荘六 |
1994年 | 5位 | 八木沢荘六 |
1995年 | 2位 | ボビー・バレンタイン |
1996年 | 5位 | 江尻亮 |
1997年 | 6位 | 近藤昭仁 |
1998年 | 6位 | 近藤昭仁 |
1999年 | 4位 | 山本功児 |
2000年 | 5位 | 山本功児 |
2001年 | 5位 | 山本功児 |
2002年 | 4位 | 山本功児 |
2003年 | 4位 | 山本功児 |
2004年 | 4位 | ボビー・バレンタイン |
2005年 | 2位 | ボビー・バレンタイン |
2006年 | 4位 | ボビー・バレンタイン |
2007年 | 2位 | ボビー・バレンタイン |
2008年 | 4位 | ボビー・バレンタイン |
2009年 | 5位 | ボビー・バレンタイン |
2010年 | 3位 | 西村徳文 |
2011年 | 6位 | 西村徳文 |
2012年 | 5位 | 西村徳文 |
2013年 | 3位 | 伊東勤 |
2014年 | 4位 | 伊東勤 |
2015年 | 3位 | 伊東勤 |
2016年 | 3位 | 伊東勤 |
2017年 | 6位 | 伊東勤 |
2018年 | 5位 | 井口資仁 |
2019年 | 4位 | 井口資仁 |
※2005年はレギュラーシーズンで2位、2010年は3位ながらクライマックスシリーズを勝利し、日本シリーズでも阪神と中日を破り日本一に輝いた。
余談
現行球団歌「WE LOVE MARINES」は現球団名になった1992年から使用している。スタジアムの最寄り駅海浜幕張駅の発車メロディにも採用されている。
昭和末期に千葉ではなく福岡への移転を予定しており、元西鉄ライオンズの稲尾和久氏が監督になったのはそのためと言われる。
だが交渉が難航している間に南海ホークスの移転計画の方が先にまとまったことで予定は中止となった。
pixivでは
タグは正式名称の千葉ロッテマリーンズの他に愛称のマリーンズなどのタグが付けられる(関連タグを参照の事)。
また、実況パワフルプロ野球シリーズに出てくるキャラクター、早川あおいが千葉ロッテにいることからセットで描かれることもある。
2010年度より神戸拓光の応援歌に「U.N.オーエンは彼女なのか?」が使用されたことから、東方projectのフランドール・スカーレットとのコラボ絵もちらほらある。
選手一覧
(2020年9月21日現在)
監督・コーチ
一軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
6 | 井口資仁 | 監督 |
88 | 鳥越裕介 | ヘッドコーチ兼内野守備コーチ |
71 | 吉井理人 | 投手コーチ |
89 | 川越英隆 | 投手コーチ |
84 | 清水将海 | バッテリーコーチ |
96 | 河野亮 | 打撃コーチ |
81 | 伊志嶺翔大 | 走塁コーチ兼打撃コーチ補佐兼外野守備コーチ補佐 |
80 | 大塚明 | 外野守備・走塁コーチ |
72 | 的場直樹 | 戦略コーチ兼バッテリーコーチ |
95 | 楠貴彦 | コンディショニングディレクター兼育成統括 |
97 | 菊池大祐 | ストレングスコーチ |
二軍
背番号 | 名前 | 役職 |
---|---|---|
77 | 今岡真訪 | 監督 |
70 | 福浦和也 | ヘッドコーチ兼打撃コーチ |
82 | 小野晋吾 | 投手コーチ |
78 | 大隣憲司 | 投手コーチ |
73 | 金澤岳 | バッテリーコーチ |
75 | 堀幸一 | 打撃コーチ |
87 | 根元俊一 | 内野守備・走塁コーチ |
83 | 諸積兼司 | 外野守備・走塁コーチ |
74 | 小坂誠 | 育成コーチ兼走塁コーチ |
98 | 根本淳平 | ストレングスコーチ |
所属選手
投手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
11 | 佐々木千隼 | 右 | 右 | |
12 | 石川歩 | 右 | 右 | |
14 | 大谷智久 | 右 | 右 | |
15 | 美馬学 | 右 | 左 | 楽天からFA移籍 |
16 | 種市篤暉 | 右 | 右 | 63から背番号変更 |
17 | 佐々木朗希 | 右 | 右 | 2019年ドラフト1位 |
18 | 二木康太 | 右 | 右 | 64から背番号変更 |
19 | 唐川侑己 | 右 | 右 | |
20 | 東條大樹 | 右 | 右 | |
21 | 内竜也 | 右 | 右 | |
24 | 東妻勇輔 | 右 | 右 | |
27 | 山本大貴 | 左 | 左 | |
28 | 松永昂大 | 左 | 左 | |
29 | 西野勇士 | 右 | 右 | |
30 | 石崎剛 | 右 | 右 | 58から背番号変更 |
33 | 南昌輝 | 右 | 右 | |
34 | 土肥星也 | 左 | 左 | |
35 | 渡邉啓太 | 右 | 右 | |
36 | 有吉優樹 | 右 | 右 | |
37 | 小野郁 | 右 | 右 | 楽天から鈴木大地のFA人的補償に伴う移籍 |
41 | 成田翔 | 左 | 左 | |
42 | フランク・ハーマン | 右 | 左 | 新外国人、楽天から移籍 |
43 | 小島和哉 | 左 | 左 | |
46 | 岩下大輝 | 右 | 右 | |
47 | 田中靖洋 | 右 | 右 | |
48 | 中村稔弥 | 左 | 左 | |
49 | チェン・グァンユウ | 左 | 左 | |
52 | 益田直也 | 右 | 右 | |
56 | 原嵩 | 右 | 右 | |
57 | 澤村拓一 | 右 | 右 | 巨人からトレード移籍 |
58 | チェン・ウェイン | 右 | 右 | 新外国人、マリナーズよりFA・NPB復帰 |
60 | 横山陸人 | 右 | 右 | 2019年ドラフト4位 |
62 | 永野将司 | 左 | 左 | |
64 | 大嶺祐太 | 右 | 左 | 育成選手から支配下登録、背番号126から変更 |
65 | 古谷拓郎 | 右 | 右 | |
69 | 土居豪人 | 右 | 右 | |
86 | ホセ・フローレス | 右 | 右 | 新外国人、育成選手から支配下登録、富山GRNサンダーバーズから移籍 |
120 | 本前郁也 | 左 | 左 | 2019年育成ドラフト1位 |
121 | 鎌田光津希 | 右 | 右 | 育成選手 |
123 | 森遼大朗 | 右 | 左 | 育成選手 |
128 | ホセ・アコスタ | 右 | 右 | 新外国人、育成選手 |
130 | エドワード・サントス | 右 | 右 | 新外国人、育成選手 |
捕手
内野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
00 | 鳥谷敬 | 右 | 左 | 阪神から移籍 |
4 | 藤岡裕大 | 右 | 左 | |
5 | 安田尚憲 | 右 | 左 | |
8 | 中村奨吾 | 右 | 右 | |
13 | 平沢大河 | 右 | 左 | |
23 | 三木亮 | 右 | 右 | 背番号37から変更 |
40 | 福田光輝 | 右 | 左 | 2019年ドラフト5位 |
44 | 井上晴哉 | 右 | 右 | |
50 | 松田進 | 右 | 右 | |
54 | ブランドン・レアード | 右 | 右 | |
59 | 細谷圭 | 右 | 右 | |
67 | 茶谷健太 | 右 | 右 | 育成選手から支配下登録、背番号124から変更 |
68 | 西巻賢二 | 右 | 右 | 楽天から移籍 |
127 | 高濱卓也 | 右 | 左 | 育成で再契約 |
外野手
背番号 | 名前 | 投 | 打 | 備考 |
---|---|---|---|---|
0 | 荻野貴司 | 右 | 右 | |
1 | 清田育宏 | 右 | 右 | |
2 | 藤原恭大 | 左 | 左 | |
3 | 角中勝也 | 右 | 左 | |
7 | 福田秀平 | 右 | 左 | ソフトバンクからFA移籍 |
10 | 加藤翔平 | 右 | 両 | |
25 | 岡大海 | 右 | 右 | |
31 | 菅野剛士 | 右 | 左 | |
38 | 髙部瑛斗 | 右 | 左 | 2019年ドラフト3位 |
51 | 山口航輝 | 右 | 右 | |
61 | 三家和真 | 右 | 両 | |
63 | 和田康士朗 | 左 | 左 | 育成選手から支配下登録、背番号122から変更 |
79 | レオニス・マーティン | 右 | 左 |
過去に所属した選手
関連タグ
毎日オリオンズ 大毎オリオンズ 東京オリオンズ ロッテオリオンズ
すすめ!!パイレーツ(千葉県を本拠地とする架空のプロ野球球団を描いた作品。連載当時千葉には球団がなかった。なお、現球団名の公募時にも「パイレーツ」を推す投票が多数あったという)
俺の妹がこんなに可愛いわけがない(コラボグッズを発売)