概要
正式名称は「ホビーアニメ」
子供向け玩具、ゲーム(ホビー)の販売促進の為に作成された本来は小学生~中学生向けに作られたアニメの事である。
俗にいう「ニチアサ」「ゴールデンタイムアニメ」「キッズアニメ」とほぼ同義の様に思われるが、
1女児向けは含めずに男児向けに限定して使用
2漫画のみのもの含めた子供向け作品全般
として使われる事も多く、どこまでがホビアニかと定義に差があるのが現状ではあるものの、「コロコロコミック系列や最強ジャンプ等で漫画が連載されているもの」が一応の線引きである。
具体例を挙げるとガンダムは「視聴層は大人の方が多い」という理由でホビアニではないという解釈が一般的だが、ガンダムビルドファイターズは「コロコロで連載されていた」もしくは「モビルスーツそのものではなく、ガンプラをメインに据えている」という事で一般にホビアニだという解釈となることが多い。
(掲載誌は違うが、三国伝等のSDガンダム、ガンダムビルドダイバーズもホビアニに当てはまるだろう)
また、近年はおもちゃの数が増えてきているスーパー戦隊や仮面ライダーシリーズ、ウルトラシリーズ、女児向けのガールズ×ヒロイン!シリーズあたりもこれに分類されそうだが、こちらは特撮なので少し違う。
近年はYouTubeなどの動画配信サイトの普及に伴ってか、地上波やBSではなくインターネット上で公開されるケースも増えてきた。最初からWebアニメとして製作される作品や、シリーズの途中からWeb配信に切り替えたものでは「ベイブレードバースト ガチ」も存在する。これについては、視聴者が住んでいる地域や(公開されている間なら)時間帯を問わず見られるというメリットもある。
例
男児向け
原作の媒体で分類されることが多い。
「ゲーム型」
原作がゲームや電子ゲームであるアニメ。ゲームを原作としたテレビアニメも参照。
※1.パズドラシリーズの場合、「パズドラZ」や「パズドラクロス」は3DSで展開しているが、2018年の最新アニメではスマホ版の本家とeスポーツを題材にしている。
※2.モンスターハンターシリーズの一つである、全年齢向けの外伝「モンスターハンターストーリーズ」がホビアニに当たる。
※3.元ゲームの世界観とは異なり、アニメの方は作風がホビアニテイストになっているのでこちらに該当。
※ミリオンアーサー、神撃のバハムート、グランブルーファンタジーあたりもソーシャルゲームの販促アニメではあるものの、ターゲットの年齢層からするとホビアニ扱いになるのかどうかは微妙なところ。
「ホビー型」
玩具をメインに据えたアニメ。
- 対戦/競技用ホビー
- コレクション/クラフト/その他ホビー
- ヘボット!
- カミワザ・ワンダ
- もじバケる(Webアニメ)
- ポチっと発明ピカちんキット
- ムシ忍(Webアニメ)
- GetRide!アムドライバー
- テンカイナイト
- グランダー武蔵 ※3
※1.作中ではプラモデルをバトルさせる描写があるので、こちらに記載。
※2.ホビアニの中でもかなり異質な作品につき、当該記事を参照のこと。
※3.本物の釣りを題材にしている点で珍しい部類に入るが、ある意味ホビアニと言える。
※武装神姫やフレームアームズ・ガールは「高年齢層をターゲットとしている」のだが、テイスト的にはホビアニとの折衷案に近い。
「カードゲーム型」
カードゲームやコレクション用のトレカが基盤となっているアニメ。しかしアーケードゲームでカードを使うTCAGの場合は、前述の「ゲーム型」に分類される(ムシキングやオレカバトルなど)。
- シールやカードのコレクションの世界観に基づく作品
- ビックリマンシリーズ(シール)
- 仰天人間バトシーラー(シール)
- 神羅万象(Webアニメ)
- ペンギンの問題 ※1
- 100%パスカル先生 ※1
※1.どちらも原作はギャグ漫画だが、メディアミックスの一環で本編とは異なるプレート(カード)独自の世界観が登場した。
※selector(WIXOSS)やファンタジスタドールもカードゲーム(TCG)型だが、「高年齢層をターゲットとしている」ため、ホビアニには該当しない。
「ロボット型」
いわゆるロボットアニメも、プラモデルや超合金などの玩具を展開する作品がほとんどを占める。ジャンルとしては別物だが、商業的な展開においては近い。
- マジンガーシリーズ※1
- ゲッターロボシリーズ
- ガンダムシリーズ
- トランスフォーマー
- 勇者シリーズ
- マクロスシリーズ
- ZOIDSシリーズ
- 魔神英雄伝ワタル
- タイムボカンシリーズ
- マシンロボ
- 超特急ヒカリアン
- トミカハイパーレスキュードライブヘッド~機動救急警察~
- トミカ絆合体アースグランナー
- 新幹線変形ロボ_シンカリオン_THE_ANIMATION
※1.それまでは「菓子メーカーの販促の為のタイアップ」(例:「鉄人28号」&グリコ)という関係がほとんどであったテレビアニメを、「商品そのものを格好良く見せる」というコンセプトを確立させ、歴史的転換点となった記念碑的作品。
※ガンダムビルドシリーズは「概要」の通り、ロボットそのものよりもガンプラがメインなので「ホビー型」に分類される。
女児向け
男児向けと比べ、「何をテーマにするか」によって分類される傾向が強い。
「魔法少女型」
魔法少女や変身ヒロインを題材にしたアニメ。変身アイテムのグッズ化がほとんどで、男児向けの「ホビー型」に相当する。オリジナルアニメのほか、原作がある作品ではアニメ化に伴ってグッズが追加されることも多い。
- 美少女戦士セーラームーンシリーズ
- カードキャプターさくら
- おジャ魔女どれみシリーズ
- プリキュアシリーズ
- しゅごキャラ!
- 夢のクレヨン王国
- ぴちぴちピッチ
- 東京ミュウミュウ
- ふしぎ星の☆ふたご姫
- Dr.リンにきいてみて!
- シュガシュガルーン
- 赤ずきんチャチャ ※
※スポンサーの意向で原作から大幅に内容が変わり、魔法少女ものとしての性格が強くなったことが知られている。
「アイドル型」
女児向けアーケードゲームの販促用のアイドルアニメ。前述の「魔法少女型」と異なり、アーケードのカードゲームを原作としているため、男児向けの「ゲーム型」に相当する。
※なおオトカドールやオシャレ魔女ラブandベリーは、アニメによるメディアミックスが行われていないためホビアニではないとする見方が一般的(ただし、後者は劇場版アニメが存在する)。
「マスコット型」
人間よりマスコットの方がメインであるアニメ。人間とマスコットの交流を描いたものも多いが、中には人間が一切出ない作品もある。男児向けにおけるモンスターの類を取り扱った作品に近く、分類上は概ね「ゲーム型」か「ホビー型」のどちらかになる。
共通の特徴
とにかく量が多い
バックの大手玩具メーカーやらゲーム会社やらの資金力の高さもあってかなにせアニメの話数が膨大。52話は当たり前に存在し、うまくホビーが軌道に乗ってヒットするとまた52話単位で作成されるため当たり前のように2、3桁単位でアニメの話数が存在する例が多数。
さらにアニポケやジュエルペットのように、舞台や設定を変えながらも長く続くアニメもある。
また、端役に豪華声優が投入されていたり(ex.ポケモンのジミー。CV:下野紘だが登場回数はたった1度の端役)レギュラーキャラに大物声優が何人も入っていたりする。
また、ホビー自体の量も増加傾向にある。これはスポンサーが共通する特撮などにも当てはまるのだが、近頃の変身アイテムでは主流の「メインのデバイス+連動するキーアイテム(小物)」のスタイルがホビアニにも浸透しつつあるため。
変身や強化に限らずともモンスターの召喚(例:妖怪メダル)などのシチュエーションにも絡めやすく、付録や特典としても扱いやすいし、何より収集性の高さで沢山集めてもらえる利点がある。ホビー以外にも、ゲーム(アーケードが多め)やWebサイトなどとも連動する場合もしばしば。
これが俺たちの絆の力だああッ!
子供向けに作られているため、基本難しすぎる話になることはほとんどない。
悪の組織を倒して世界を救ったりライバルを打ち負かして大会に勝ったり、アイドルになったりと単純明快。宇宙も世界も救う。
しかしそこには熱いバトルがあり、熱い友情があり、幼少時代の憧れや夢が詰まっているため、大人が見ても十分に面白いものとなっている。
グッズが出ない
当然子供のためのアニメなので、大人のお姉さんが欲しがるようなグッズは一切出ない。
しかし女児向けにおいては、ガチャやプレバンなどで過去の名作のアイテムをモチーフにしたコスメグッズやアクセサリーの類が発売されるケースも増えてきている。
関連項目
メイン項目として
主なグッズ類
よく見られるモチーフ
連載される雑誌
ホビアニを取り巻く様々なもの
超爆裂異次元メンコバトルギガントシューターつかさ…ホビアニのパロディ作品。
外部リンク
ホビーを取り扱った作品だと、実物に比べてかなりオーバーな表現がされがち。これはその極端な例である。
アニメで儲けろ!(こち亀) - アニヲタWiki(仮)
こち亀のアニメのエピソード(原作はコミックス97巻)。玩具やその他商品の販促により、作品の内容が大幅に改変されてしまう様子が描かれている。