「 ── 話はこうだった」
「『ビッグ・マムから届いた物は何だったと思う!?』『入院中だった父の首だよ!!』『おれは今日 復讐しに来たんだ!!!』『門を開けろ!!』」
「『ドン!! ドン!!』」
「 ── と発砲」
「お前の部下は二人 撃たれた……!!」
「そうなる前に おれがジェリービーンズを投げた事は 間違いか? 『ルーク』ベッジ」
「おれの判断だと ママに報告しろ」
「お前はこう言う… 『わかった…ならいい』」
概要
ビッグ・マム海賊団の最高幹部「スイート3将星」の筆頭。万国(トットランド)のコムギ島・ハクリキタウン粉大臣。
長男であるペロスペローは当然として、長女のコンポートもカタクリより上なのできょうだいとしては3番目(それぞれ50歳、49歳、カタクリは48歳)。
あまり見た目は似ていないが三男のダイフク、四男オーブンとは三つ子。
10億5700万ベリーという破格の懸賞金が示すがごとく3将星の中でも最強と称されており、自身の「モチモチの実」の能力を覚醒段階まで鍛え上げているだけでなく、三種類の覇気をすべてを高度に扱える程の実力者。中でも見聞色の覇気に秀でており(後述)、武装色の覇気の練度も非常に高い。
その出で立ちや圧倒的な強さ、四皇という世界屈指の大海賊団の大幹部という物騒な肩書きとは裏腹に、家族や部下に対しては寛容な人格者で、失態を起こしても軽い叱責のみで済ませたり、弟妹の危機には救助したりしている。
そのため部下たちはカタクリを強く慕っており、シャーロット家の36女であるフランペ曰く、すべての妹や弟たちにとっても憧れの存在とのこと。
プロフィール
本名 | シャーロット・カタクリ |
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通称 | 超人、無敗の男、完璧な人間、シャーロット家の最高傑作 |
年齢 | 48歳 |
身長 | 509cm |
懸賞金 | 10億5700万ベリー |
肩書き | 万国コムギ島 ハクリキタウン粉大臣 |
所属 | ビッグ・マム海賊団スイート3将星、シャーロット家次男 |
所属船 | クイーン・ママ・シャンテ号 |
悪魔の実 | モチモチの実(超人系) |
覇気 | 覇王色、武装色、見聞色 |
武器 | 三叉槍「土竜」 |
出身地 | 船上 |
誕生日 | 11月25日(いい(11)おに(2)いさんみつご(5)) |
星座 | いて座 |
血液型 | XF型(現実におけるAB型) |
好きな食べ物 | ドーナツ |
嫌いな食べ物 | 熱いラーメン(人に食べる姿を見せたくない自身にとっては天敵であるため) |
初登場 | 単行本86巻 第860話 『10:00 開演』 |
WT100 | 14位(152,070票) |
CV | 杉田智和 |
人物
容姿
50歳間近を感じさせない筋骨隆々な肉体とファッションが特徴的。
外見は世紀末風の衣装で、ベルセルクのガッツを彷彿とさせる長身の整った筋肉質の男性。髪はあずき色、刺青はショッキングピンクで統一されている。
左腕や両膝両脛に棘の付いた腕輪や防具などを装着。ウエスタンブーツ風の靴は踵に歯の部分が鋭く尖っているギアを装着。
着用しているレザージャケットにはシャーロット(CHARLOTTE)の文字と口の縫われたドクロの装飾が刻まれて、肩幅ほどもある大きなファーを首に巻きつけ、両手には手袋をはめている。
身長は約5m(わかりやすく言うとキリンとほぼ同じ。より身近な物では車道用の信号機と同じ高さ)。
両頬に縫われた跡が存在し、その跡は口あたりまで続いているが口元はファーで隠している。
左肩から左腕にかけてドクロを模った刺青を彫っている他、左半身には前から後ろにかけて合計8本の直線状の刺青が彫られており、左肩甲骨付近には左腕のドクロの刺青に続くように鳥の片翼を模った刺青が存在する。
「見たな……!!! おれの 食事シーンを……!!!」
普段隠している口元は裂けた頬を縫っており、口からは鬼か獣のような禍々しい牙が生えている。
オーブン、ダイフクの3つ子の中で彼だけ口が裂けているが、これは生まれつきではなく、3歳の頃に当時から大好物であったドーナツを頬張りすぎた事が原因(VIVRE CARDにて判明。当時はまだ悪魔の実の能力者ではなかったため、後述するような食べ方はできなかった)。
口元を隠しているが、人前で食事をとる際も口を出す瞬間が視認できないスピードで一瞬のうちに口に運んでいるため、口元を知る人間は少ない(アニメ831話では原作にあったお茶会の食事シーンは全て変更によりカット)。
その早食いと口元を隠したい考えから、ラーメンといった熱い食べ物を苦手としている。
性格
冷静沈着で感情を表に出すことは極めて少なく、状況を見て自分に出来る最善を尽くす。
リンリンや弟妹からの信頼も厚く、リンリンが指揮をとれない有事の際は長兄シャーロット・ペロスペローと共に彼が海賊団の指揮を執り陣頭に立つこともある。
妹シャーロット・ブリュレ曰く、生まれてこの方一度も背中を地面につけたことがない超人。
更に、何十年もの間海賊として活動している中で一度たりとも敗北を喫していない無敗の男。
「いつも気高く冷静で強くすべてが完璧な人間」とされ、シャーロット家の最高傑作と評されている。
クールな男だが、母であるシャーロット・リンリンのことは他の面々と同様に「ママ」、シャーロット・ペロスペローは「ペロス兄(にい)」と呼ぶ。
また、母の危機を感じれば咄嗟に動き、妹達のピンチにも即座に駆けつけるなど家族思いであり、鏡を奪おうと弟妹達に向かっていったルフィに対しては「ウチのかわいい弟や妹たちに手を出すな」「おれの妹に何してる…!!」など怒りを露わにして攻撃を仕掛けた。
部下に対しても、察知した危機をわざわざ知らせるなど、身内だけでなく仲間全体に対して優しく、海賊団内部にはカタクリファンクラブまであるほど(会長兼特攻隊長はシャーロット・フランペ)。
このように冷静沈着で判断も的確で合理的、家族のピンチには素早く助太刀し部下にも厳しいながら大事に思う等の人物なので人望も非常に厚い。後述のルフィとの戦いを最後まで見ていたブリュレからカタクリが負けたと家族が知った際は、戦闘不能となったルフィと援護して助けるサンジを追っている途中にもかかわらず、動揺の余り手を止めてしまったほどである。
後述するように非常に几帳面でおやつに対するこだわりがあるが、かといって紅茶を冷ましてしまった部下を「アイスティーでも構わない。」と許すなど失態にも寛容である(戦闘を長引かせた自分が悪いという自覚も込んでいるだろうが)。
まだ偉大なる航路に臨んで3年足らずのモンキー・D・ルフィに対し、ルフィが将来リンリンを脅かすものになるほど強くなると確信すると、その成長性を危険視して排除を考えるなどたとえ自分より経験の浅い・実力の劣る敵に対しても侮ることはなく、ルフィたちがリンリンから逃げ切る場合も想定して「念のため」船に先回りするなど、周到さと慎重さを兼ね備えている。
また、滅多に無いが怒りで冷静さを失い、見聞色の覇気が機能しなくなる事態になっても、それが己の激昂ゆえとすぐさま認識すると即座に頭を冷やして冷静さを取り戻せるなど、決して傲慢になっていない。
そしていい意味で海賊らしからぬ武人としての気質も持っており、認めた相手に対してはタイマンで決着をつけることを好み、もし横槍が入って自分が有利になってしまったなら、代わりに自分を傷つけることも厭わない。
周囲からは「完璧主義者」と評されており、上記の冷静沈着な面は嘘ではないものの、その『人格・戦闘力全てにおいて完璧な姿』の風評は、『「戦闘において一度も背中をつけたことがない」→「生まれてこのかた背中を地につけたことがない」』といった具合に周囲の憧れの強さや噂がエスカレートしていった故のものである。
だが、カタクリ自身もその期待に応えるために、戦闘中に吹っ飛ばされ背がつきそうになった時には頭を起点にバック宙するほどの徹底ぶりを見せている。
しかし、カタクリは母と同様にお菓子が大好きで、普通に“寝そべって”だらけていたいこともあるという一面も持っている。
幼少時代の彼はルフィのようなあけっぴろげな性格だったが、前述の容姿ゆえに気味悪がられて友人はいなかった。
しかし兄弟たちとの仲は良かったからか、バカにされて怒ったり孤独を感じたりはしつつも特に気に病むそぶりを見せず、バカにされたらぶちのめせばいいというスタンスを通していた。
「いらねェ!!これがおれだ 笑うやつはぶっ飛ばす」
しかしある日、自分以外の家族が巻き込まれ、自分のそのスタンスを深く後悔する事件が発生。以降、『敵に対して馬鹿にされるような隙を見せず完璧な恐怖を与え、家族を守れる男』になることを決意し、それ以来、口元を隠して完璧主義者の男となった。
しかし素の姿や本心の一切を隠し、それでいて皆から慕われる海賊団の完璧な大幹部を演じるストレスは多大であるため、現在は一日に一回、一人で甘いお菓子を食べる15時の『おやつの時間(メリエンダ)』を設け、その際には気を完全に緩めて周囲を意識していない素の自分をさらしている。
「寝転んで食うドーナツ!! 禁断・背徳 そして── ドーナツ!!」
作中ではパティシエの用意した紅茶及び大量のお菓子を包み込む形で形成した「社」の中で誰にも見られることなく自堕落に寝そべりながら、能力を活かして大口を開け、自らの巨体ほどもある巨大ドーナツを目いっぱい頬張って食べていた。
彼にとっては普段のストレスから解放される数少ない純粋な楽しみのため、15時以降も緊急事態や戦闘などでそれができない場合、逆に余計なストレスがたまり冷静さを失ってしまう。
また普段のストイックさの反動ゆえか、その時だけは非常に自堕落だが、だらけた姿を知られることを恐れているため、この時の自分の姿を見た者は、激情のままたとえ部下だろうと容赦なく始末してしまう。
ルフィとは能力や好物への執着など似た姿勢が見受けられるが、仲間からの信頼が原動力となり、時には自分の弱さをさらけ出し仲間への信頼の証明とし、何よりも仲間を失うことを恐れるルフィに対し、仲間からの信頼が息苦しさとなり、思慮深さと、かつての失敗ゆえに自分の素の姿・弱さを仲間にすらさらけ出すことを恐れるという意味では対照的となっている。
ルフィ「おれは助けてもらわねェと生きていけねェ自信がある!!!」(アーロン戦)
カタクリ「理解出来んな……倒れるだけでも“恥”だというのに」
そんな対照的な存在であるルフィをカタクリは当初は今後脅威にはなる格下として見ていたが、戦いを通じてその評価を改め、立派な好敵手として見るようになった。
「仲間から慕われ、自身も仲間を守るために戦おうとするスタンス」や後述する悪魔の実の能力も踏まえると、ルフィの上位互換、あるいは「海賊として年季の入った未来のルフィ」とも言え、ある意味鏡写しの存在と呼べるのかもしれない。
戦闘能力
悪魔の実
「いちいちおれの解説をするな…」
悪魔の実 | モチモチの実 |
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分類 | 特殊な超人系 |
能力 |
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覚醒 |
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欠点 |
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餅を生み出して自在に操り、体を餅に変えることもできる。
自然系のように原形を留めない性質を有している事から様々な形に変形・分割させられる。
作中では身体を穴だらけにしたり身体全体を「ドーナツ状の餅」・「流動するドロドロ状の餅」に変化させたりした他、身体が分断・切断されても実体には影響せず、自然系と同じように分割した身体から自身を再構成する。
カタクリの能力を一言で言うならば「自然系の性能も持ったルフィ」。
カタクリはモチモチの実の変形能力と超高度の見聞色の覇気を併用する事で、相手の攻撃に合わせて体を効率よく変形させ、回避することができる。
これにより、相手がどれほどの武装色の覇気の使い手でも一切ダメージを受けないことも可能(しかし、攻撃を当てたとしても、ギア4バウンドマン状態のルフィの攻撃を受けてダメージを与えても、平然と戦闘を継続しているため、それと同等以上、あるいはそれに近い戦闘力、もとい攻撃力を有していなければ、大したダメージにはならない)。
ジンベエ曰く、「“特殊な”超人系」で、便宜上超人系に分類されているものの、基本的に体が流動化せず大概が原形を留めるとされる超人系の中において、原形を留めない“自然系”のような身体となることが可能。
餅の性質の一つである弾力を活かして手足を伸ばしたり身体の一部を膨らませたり銃撃を受け止めたりするなどモンキー・D・ルフィと戦い方が似ている。
カタクリの場合はここに変形能力を組み合わせる事で多数の腕や足を生やせる利点があり、実際ルフィとの戦闘序盤ではこの利点を活かして「ゴムゴムの鷹銃乱打(ホークガトリング)」や「ゴムゴムの象銃(エレファントガン)」を模倣した上で手数や規模の差で優位に戦闘を運んでいた。
他にも餅の性質の一つとして強力な粘着力も存在し、剣で切断しても切り離された餅が剣に纏わりつき動きを封じられたり、体をモチモチの実に捕らえられると脱け出すのが非常に困難になるなど触れてしまうと非常に厄介。ただし水を浴びると粘着力が弱まり、脱出を許してしまう。
弾性のある柔らかい状態だと高熱を浴びれば変質してしまうなどモチは熱にも強くないが、ルフィのゴムゴムの火拳銃に対しては餅ではなく武装色硬化させた自分の拳で迎え撃ったり、覇気をモチに応用することで炎を伴った攻撃技に応用するなどしている。
モチモチの実は身体が餅化するだけで無く、餅を生み出す能力も持っている。格闘戦においては打撃技の追撃として生成した餅を放ち、その粘着性を活かして敵を壁に貼り付かせたり、丸ごと覆う事で窒息に追い込むなど色々応用が利く。作中では他にも即興で耳栓のような小道具を作ったり、砲身に餅を詰めて大砲を発射不能にするなどの活躍を見せていた。
一方、能力で生み出した餅は食べる事が出来る。そのため稀なケースだが、ルフィのように異常な食欲を持つ人間であればただのモチによる質量攻撃などは食して回避できるという欠点がある(余談だが、ルフィ以外にもバクバクの実の能力者、一部の六式使いなど、同じような方法で食して、なおかつ体型を短時間で平常時に戻す特技の持ち主は他にもいる)。
この能力で生成したモチが美味しいかどうかは不明。味にルフィの批判が出ていないあたり普通に食えるのではあろうが。
覚醒
「勿論能力は覚醒している」
カタクリは自身でも発言する通り自身の能力を覚醒させている。
カタクリの場合は悪魔の実の覚醒効果を元に、以下の活用方法を編み出している。
- 周囲の物体を餅に変換する
周囲の物体を餅に変換し、自分の手足の如く自在に操作する。
カタクリの場合、周囲の物体を白色の餅に変換する通常仕様の他に床や天井などの模様を変化させないまま餅化する事も可能。
- 変換した餅を基点に新たな餅を生成する
餅化した物体から次々に新たな餅を生成する。
カタクリは変換と生成を組み合わせる事で膨大な量の餅を生産・操作する事を可能としている。
- 変換した餅と同化する
覚醒で習得した新たな性質。カタクリは餅に変換した物体と同化できる。
餅化した床などに同化して潜伏・移動したり、物品を餅化してカタクリの体内に収納している。
前者はピーカのイシイシの実、後者はカリブーのヌマヌマの実を連想させる性質である。
- 覚醒で作り出した餅に武装色の覇気を纏わせる
覚醒で作り出した餅と能力上接続状態にあるカタクリは自身の武装色の覇気を覚醒で作り出した餅に纏わせる事ができる。
この際、操作する餅とカタクリが物理的に繋がっている必要は無い為、能力戦闘の自由度が大幅に広がっている。
能力そのものは攻撃力に乏しい餅を活用するというものだが、「原形を留めない特殊な超人系能力」と「悪魔の実の覚醒」に「鍛え上げた武装色&見聞色の覇気」、さらに「カタクリ自身の身体能力の高さ&鍛え上げた格闘術」など、鍛え上げた心技体と複雑に組み合わせる事で非常に強力な戦闘手段に変貌している。
一見すると単純に強力とはいいがたい能力を能力者当人の研鑽で十二分に生かしているケースのひとつと言えるだろう。
また、覚醒能力は通常能力よりも力が大きいため、その分体力を大幅に消耗する傾向にあるが、カタクリは消耗している素振りを見せずに難なく使いこなしていたことから、まさに四皇幹部に相応しい相当な実力の持ち主であることも分かる。
覇気
内容 |
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ビッグ・マム海賊団において船長シャーロット・リンリンと同じく覇王色の覇気に覚醒しており、三将星最強の男と評される戦闘力を持つ。
ルフィが「硬すぎる」とまで評する卓抜した武装色の覇気と、鍛えすぎて「少し先の未来が見える」とまでに未来予知(未来視)の領域に達してしまう程の超高精度を保持するに至った見聞色の覇気を自在に駆使する。
見聞色の覇気
内容 |
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カタクリの最大の特徴は見聞色の覇気。
相手の覇気(気配・感情)の動きを読み取ることで、派生能力として様々な情報をできる見聞色の覇気だが、それを鍛えすぎた結果、以下の領域に達する程に卓越した。
- 未来予知(未来視)
内容 | 相手の覇気の動きから、未来予知(未来視)ができる |
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時間単位 | 数秒先 |
応用 |
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注意点 |
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補足 |
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見聞色の覇気を極限に極めた結果、「数秒先の未来が見える」とまでに未来予知の領域に達してしまう程に卓越している。
その力は凄まじい速度(=超人的な身体能力)が加わることで、四方八方から不意打ちで襲い掛かるギア4「スネイクマン」状態のルフィの神速攻撃にも殆ど対応ができる程の非常に凄まじい速度を生み出す。
具体的にはカタクリ自身が発動している見聞色の覇気のある一定範囲内にある覇気の動きから、その先の言動や行動を数秒程度、無意識に超高度の予測をすることができ、それゆえ未来予知のレベルで映像として直接『視る』ことができる。
冒頭のセリフはまさしく未来を予知して行動を先読みした上で放ったものである。
しかし、万能というわけではなく、自分が「視た」未来を元に行動するため、その行動によってはカタクリが予知した未来を逆算される場合がある。
自分がカバーしていない周囲(自身が発動した見聞色の範囲外)で起きた出来事や予知したところで対処しようのない不意打ちには中々対処できず、それゆえ乱戦・乱入には弱い一面もある。
他にもカタクリと同等以上、あるいはそれに近い時間単位で予知できる見聞色の覇気を有している人物ならカタクリ自身の攻撃を回避することも可能。
カタクリが予知を元に咄嗟に行動を起こしても、変えた先の未来は読めないなど、未来を必ずしもカタクリの思う通りに変えられるわけではない。
またカタクリが見聞色を自発的に発動していなければ、当然ながら未来を視る事はできないため、相手にその隙をつかれてしまうこともある。
このようにあくまで見聞色の覇気の延長にある技能のため、「自分が動揺すると使えなくなる」「生物の意志がこもっていないもの・事象(跳弾など)は読めない」といった見聞色の覇気の弱点もそのまま。
長期戦になればなるほど覇気の消耗によって予知の精度が低下する可能性がある他、カタクリ自身が疲弊していく。
単純な爆弾の爆発といった人の意志・気配が介在しないものから読み取ろうとしても予知はできず、カタクリが冷静さを失ってしまえば未来予知もできなくなる。
ただし、カタクリ自身が冷静さを失うことはメリエンダ(おやつの時間)を邪魔された場合を除けば非常に稀であり、怒りに駆られても、原因を分析してすぐに冷静さを取り戻せるほどの胆力を持っている。
また「結果だけは分かるがなぜそのような結果に至るのか(または何を考えてそのような行動を起こすのか、どういう要因でそうなるのか)までは分からない」欠点もある。
例えば戦闘中にギア4を使用したルフィが突然萎み始める未来を見た際、それがギア4の時間切れによるものだと分からなかったために馬鹿正直に「お前はしぼむようだが…?」とわざわざ教えてしまい逃げられたり、その後ルフィが引き返してきた際にその動機が分からなかったりといった形でその欠点が露呈している。
万能なものではないものの、有事の際に正しく使えば常に先手を取ることが可能なその力は、ベッジが「化け物」と称して警戒する程。
その性質上『相手の意志・気配しか介在せず一人に集中出来るタイマン』においては未来予知を最大限発揮でき、数秒先に襲って来る見えないところからの不意打ちすら予知できる。
またあくまでも「見えるだけ」の能力であるため「見えても意味がない」「見えない」「違うものが見える」などの能力とは相性が悪い。
例としてシーザー・クラウンが戦闘に介入してきた際に無色無味無臭の幻覚ガスを吸ってしまい同士討ちさせられてしまうなど、感覚を狂わせたり見えない攻撃をしてくる場合は翻弄されてしまう。
死闘の末に見聞色の覇気がカタクリと同じ未来予知の領域に足を踏み入れつつあるルフィが発動したギア4「スネイクマン」による通常の見聞色ではとらえられない程の超加速による不意打ちや全方位攻撃を、カタクリは戦いを経るごとに正確に予知していき、戦闘終盤では回避・相殺している。
上記の事からも特に1対1におけるカタクリの未来予知の脅威は計り知れない事が容易に想像でき、圧倒的な速度による超人的な身体能力と併用して行ってくるため、攻略しようとなると困難を極める。
その力はルフィが発動したギア4「スネイクマン」による神速の連打攻撃“ゴムゴムの黒い蛇群(ブラックマンバ)”にさえほぼ対応ができてしまうため、カタクリが見聞色を発動している最中に攻撃を当てるのはカタクリと互角以上の実力を持つ相当な実力者でないと至難と言える。
アニメオリジナルの初登場シーンでは、最初は閉じていたホールケーキアイランド城の門がすぐに開く事を予知していた。
- 武装色の覇気
内容 |
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武装色の覇気の練度も高水準に達しており、本気を出すとドフラミンゴと同様に武装色の覇気を纏わせた際には赤みがかった黒い稲妻が発生し、覇気が大きく外に飛び散る。
その発動速度も見聞色の覇気によってずば抜けており、目では追えない速度の攻撃を喰らってもほぼ同時のタイミングで武装色の覇気を被弾箇所へ発動しダメージを軽減する。
単純な武装色の強さであれば通常時のルフィの武装色の覇気を上回っている。
ルフィのギア4「バウンドマン」の攻撃はカタクリの武装色をもってしてもガードし切れずに、大ダメージを受けてしまうが、普通に難なく立ち上がり、同じギア4でもパワーよりスピードを強化させた「スネイクマン」の攻撃に対してはカタクリの武装色の強さが上回る。
強靱な肉体、モチモチの実に武装色の覇気を纏い硬化させることで、餅特有の弾力及び粘着力と武装色特有の硬度を併せ持たせられる。
しかし、硬度を高めた餅と武装色の覇気を併用する場合は硬化により更に硬度を高められる代わりに餅の粘着力が消える場合がある。
一部の技においてはリンリンやギア4発動時のルフィと同じ紋様が浮かぶ武装色の覇気”硬化”を発動している。
悪魔の実の覚醒を発動する戦闘では、カタクリ当人と覚醒で変化させて生み出した餅の双方に武装色の覇気を使用する戦法を採っている。
アニメ版ではワノ国編で明確になった武装色の高度な技術と酷似する芸当を行っており、赤く光るオーラを拳に纏うルフィと対応するかのように、カタクリも青く光るオーラを拳に纏わせながら殴り合いを演じている場面がある。
- 武装色の覇気の応用技術(炎属性の追加)
能力でロケットパンチのように発射した速度と武装色の覇気を応用して、ルフィ同様に炎属性を追加させた技を発動している。
- 覇王色の覇気
内容 |
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覇王色の覇気自体は、麦わらの一味には通用しないと考えたからか作中では威圧目的ではほとんど使用していない。
ルフィ戦では、睨み合っただけで、鏡世界の周囲を破壊する程の「覇王色の衝突」を起こした。
基礎戦闘力
ビッグ・マム海賊団のNo.2と称されるカタクリはギア4を使用したルフィと渡り合える程の心技体を備えた凄まじい基礎戦闘力の持ち主。
格闘戦では極限まで鍛え上げた見聞色の覇気の強さもあって、2年後のルフィのギア2を上回り、ギア4スネイクマンの速度にもほぼ対応ができる程の速度を生み出す。また、ギア4「バウンドマン」に変身した状態のルフィより劣るが、それに近い覇気を有していることもあって、カタクリ自身から繰り出される体術はギア4「バウンドマン」状態のルフィを遠方へ吹き飛ばし、ダメージを与える威力を発揮する。その餅の能力による特性を利用した一蹴りはギア4「スネイクマン」に変身した状態のルフィが遥か遠方へ吹き飛ばされてしまう程強力。
持久力や耐久力も高水準であり、本編ではルフィと10時間以上(一時中断あり)の戦闘を繰り広げ、王下七武海クラスの海賊でも負傷を避けられないギア4の猛攻を受け、更にある経緯で自身の腹を抉ってからも倒れることなく戦いを優位に進めた。
武器として三又槍「土竜(モグラ)」を所持しており、普段は体内に収納している(槍の全長はカタクリの身長以上であり、ヌマヌマの実のような特性はないと思われるため、普段は悪魔の実の能力の覚醒同化能力を利用し「土竜」を餅化して体内に収納している模様)。
普段持ち合わせているジェリービーンズも、彼が指で弾くだけで疾風の弾丸と化す。
そのコントロール・威力も優れており、数十m離れた人間の眉間にジェリービーンズをいとも簡単に撃ち込める。ただし最悪の世代などの実力者相手には、この程度が通用すると思っていないためか使用頻度は少ない。
数少ない弱点としては、戦闘中に午後3時が来てしまうと、メリエンダを意識して集中力が落ちることが挙げられる。ただし、戦いの際に午後3時になるのは稀であり、カタクリ自身も仮に我を失っても比較的早く冷静さを取り戻すことができるため、この弱点を突いて勝利することは困難である。
他にも、カタクリの覇気を使った戦闘スタイルは消耗が大きい性質上、長くは続けられないことも弱点といえる。実際、ルフィとの戦闘では中断も挟んでいるが、昼頃から夜まで戦いが続き息切れを多少起こしていた。
技
- 柳モチ(やなぎモチ)
脚を無数に増やした状態で上に伸ばし、柳の枝のように垂れた多数の足から連続で放つ踵落とし。
一撃一撃が鏡世界の地面を破壊する程の威力を持ち、ブーツの踵に装着している歯の鋭いギアによって追い討ちを掛けている。
- モチ突(モチツキ)
三叉槍「土竜」を構えた手を餅化して大きく膨らませた後に強く捻じって放つ、ドリルの如き高速回転を伴う強烈な槍の突き。
命中個所を丸く綺麗に抉り取るだけでなく、突きの衝撃が命中個所から伝播し、突きが当たった物体をモチが熱で膨らむように膨張した後、内側から爆散する。
未来予知レベルに至った見聞色の覇気を併用することで、相手が回避しようとしても避けた先へ確実に槍の突きを浴びせる。突きを放つ腕が伸びる餅に変化できるので中距離戦でも使用可能。
- 流れモチ(ながれモチ)
覚醒したモチモチの実による技。地面を流動性と粘着性を併せ持つ餅に変換し、流れるように敵に迫り絡め捕る。
「流れモチ」と同化する事で高速移動を行う事も可能。
- 加々身モチ(かがみモチ)
覚醒したモチモチの実による圧殺技。地面や壁などを複数の巨大な餅の触手に変え、その大質量を様々な方向から叩き付け、相手を押し潰す。作中では「鏡世界(ミロワールド)」で使用し、文字通り鏡のついた鏡世界のカベを餅化した。
相手は巨大の餅の下敷きになり、良くて圧死、そうでなくとも身動きが取れず窒息死という末路を遂げる。
ただ異常な食欲と無尽蔵の胃袋を持つルフィには通じず、数分で食い尽くされて脱出されてしまった。
「鏡餅」だけあって、わざわざ頂点に橙型の餅を置く芸の細かさもある。
- 角モチ(かくモチ)
能力で腕を角餅のように硬化させ、加えて武装色の覇気”硬化”を施す事でより硬く強力なパンチを繰り出す。
その硬度と威力は凄まじく、劇中でルフィが互角に打ち合えたのはギア4バウンドマンのみで、ギア4スネイククマンでは通常の武装硬化の時と同様に打ち負けている。
通常の武装硬化より硬度を上昇させられる事から、カタクリは敵の強力な攻撃から身を守る「武装防御」としても使用している。
- 雨垂モチ(あまだれモチ)
覚醒したモチモチの実による刺突技。周囲の地面や物体を餅の触手に変え、先端に武装色の覇気を纏わせた複数の触手が相手に降り注ぐように攻撃する。
- 無双ドーナツ(むそうドーナツ)
モチモチの実の能力の覚醒により周囲の物体から作り出した餅を空中に射出し、4mほどはある大きなドーナツ状に形を整え浮遊させた物。
この時カタクリの両腕にオーラのようなモノが発生する。ドーナツはオーラを纏った腕によって任意に操作される。
必要に応じて空中にドーナツを生成でき、サイズも多種多様で、小型なドーナツを大量に作り出したり、一つの巨大なドーナツを作り出すこともある。
後述する「力餅」や「餅吟着」等を放つ為の基点。カタクリはドーナツの穴から、武装色の覇気を纏い硬化させた角モチの腕を生成する。
- 力餅(ちからモチ)
「角モチ」化させた巨大な「無双ドーナツ」の腕から、武装色の覇気“硬化”を纏った強烈なパンチを放つ。
カタクリの技の中でも強力な部類と思われ、武装色の覇気で硬化していない部位に命中させたとは言えギア4“弾む男(バウンドマン)”状態のルフィに強烈な一撃を与える程。
凄まじい攻撃力を誇るギア4の「ゴムゴムの猿王銃(コングガン)」すら側面から攻撃する事でその進行を制止してしまえる威力を誇り、尚且つ時間制限のあるギア4とは違い長時間連発可能。
ドーナツのサイズによって大きさは変化し、生成したドーナツから腕をまるで砲弾のごとく生成・射出するようにも繰り出すことができる。
- 餅吟着(モチギンチャク)
無数に作り出したドーナツから武装色の覇気を硬化した巨大な「角モチ」を生成・一斉射出し、降り注ぐ雨の如く相手に拳を浴びせる。言うなれば「力餅」の一斉射出。
- 焼餅(ヤキモチ)
肘あたりを餅化した後に熱膨張させ(自在に加熱できる様子)、大きく膨らんだ腕が破裂。
その勢いで武装色の覇気を纏い硬化した拳(角モチ)を発射する強烈な一撃。食らった相手は一直線に吹き飛ばされる。
発射された拳は、凄まじい加速と武装色の覇気をによって起こる摩擦故か、発射後には炎属性が追加されている。
言うなればモチモチの火拳銃で、武装色の覇気を応用させた一撃とも言える。
発射後は腕が無くなるが、餅化させた腕を切り離しただけなので能力で腕を再生している。
- 斬・切・餅(ザン・ギリ・モチ)
ルフィとの戦いで最後に使った技。
ドーナツ状に変形した全身を回転させ、地面も覚醒で液状の餅に変化させることで加速して敵に特攻。元の人型に戻る瞬間に、トゲ付きの棍棒のように膨張させ紋様型の武装色の覇気を纏い硬化した腕を遠心力を活かして相手へ叩き付ける。
粘着力を消す代わりに硬度を上昇させる「角モチ」とは異なり「斬・切・餅」は硬度と粘着力を両立しており、「斬・切・餅」を叩き付けた悪魔の実の能力者の実体を武装色の覇気で捉えたまま相手を捕縛ないし追撃する事を可能としている。
作中では「斬・切・餅」を叩き付け大ダメージを与えたルフィをそのまま捕縛し振り回した後、何十mもの高さまで上げた腕から猛烈な速度で地面へ振り下ろす追撃を披露。鏡世界に地中奥深くまで巨大な穴を作る威力を持つ。
名称の元ネタの一つは恐らく、文明開化の際、一時的に流行した髪型の呼び名・散切り。夜明けの要としてペドロから想いを託され成長したルフィに真っ直ぐに応えているのかもしれない。
※以下の技は原作に登場しないアニメオリジナル。
アニオリ技自体はカタクリに限ったことではないものの、それが8つも追加されるのは彼くらいのものだろう。技やネーミングがゴムゴムの実同様作りやすいことも理由であろう。
- 鳥モチ(とりモチ)
手から網状の餅を射出し、相手を束縛する。
- モチ刃弾(モチはだん)
銃のポーズを取った手が餅化し、纏わせた武装色の覇気に“硬化“を施した人差し指先端を発射する狙撃技。なお、通常の弾丸とは違い、指先端に“武装色硬化“を行っているため、攻撃を受けるとルフィの武装防御を以ってしても耐えきれない。
未来予知の領域に達する超高度の見聞色の覇気により狙撃の精度は飛躍的に上昇しているため、精度の高い通常の見聞色の覇気の使い手でも対処するのは至難の業。
なお、この技は「海賊無双4」でも使用されている。
- 無双モチ刃弾(むそうモチはだん)
餅化した腕に武装色硬化を施した上でガトリングガン型に変形させ数多の「モチ刃弾」を乱れ撃つ上位互換技。
- ナグリ餅(ナグリもち)
「角モチ」化した両腕によるラッシュ攻撃。アニメでは「ゴムゴムのJET大蛇砲(ジェットカルヴァリン)」と互角の撃ち合いを演じた。
- 栗餅(くりもち)
武装硬化して毬栗の形に変形した「無双ドーナツ」から、棘を乱射する。
- 柏手モチ(かしわモチ)
二つの「無双ドーナツ」から生成した巨大な餅の手で相手を挟み潰す。
- 無双柏手モチ(むそうかしわモチ)
武装色硬化を施して硬度を上昇させた「柏手モチ」の上位互換技。
- 九頭モチ(くずモチ)
九つの「無双ドーナツ」から「角モチ」を生成し、時には相手の周囲を取り囲みながら全方位攻撃を仕掛けたり、 時にはカタクリの正面に集中させながら相手に向けて面攻撃を放つ。軌道も一直線だったり折れ曲がったり応用が利く。
活躍
過去
自身の裂けた頬がきっかけでゴロツキから罵られるも、「笑ったやつはぶっ飛ばす」というスタンスで喧嘩に明け暮れる日々を過ごす。兄のペロスペローからは「口元を隠せば友だちはできる」とアドバイスされていたが、カタクリは意にも介さなかった。
しかし、カタクリに何度も叩きのめされたゴロツキたちは標的を妹のブリュレに変更。結果ブリュレは現在も残る傷を顔につけられてしまい、計らずもそのきっかけを作ってしまったカタクリは敵に隙を見せた自身を深く恥じることになる。
ブリュレは「そのままでいい」と言ってくれたものの、自身が口元を隠せば、自身がもっとはやく敵にトドメを刺しておけば、敵が報復を起こす気も起きない完璧な恐怖を与えていればと後悔したカタクリは口元を隠すようになり、ブリュレに傷を負わせたゴロツキに完全な報復を行った。
こうしてカタクリは、敵に完璧な恐怖を与え自分の家族を守れる"すべてが完璧な人間"を目指すようになる。
第2部 最後の海 新世界編
ホールケーキアイランド編
サンジとプリンの結婚式に出席するためにホールケーキアイランドに帰還し、お茶会に参加する(アニメではカタクリがホールケーキ城に到着した時の様子が描かれていた)。
式直前、リンリンへの復讐を企てていた招待客ジグラが受付にて警備担当のカポネ・ベッジと揉み合いに発展していたのに対して自身の見聞色の覇気で彼が銃を乱射する事を察知。
事が起こる直前に指で弾いたジェリービーンズで始末する実力を見せた。
結婚式の最中、ルフィ達の作戦によって式場が大混乱になる中でルフィがマザー・カルメルの写真立てを”数秒後に破壊していた”ことに気づき、それを阻止しようとルフィやジンベエと交戦するが、その隙を突かれてブルックにマザーの写真立てを壊されてしまう。
リンリンが怒り過ぎて混乱した結果、最悪の事態は一度は避けられたが、予知でとんでもない出来事を見たことを逆手に取られ、ルフィがもう一度写真を見せようとしたのを止めようとするも、裏切ったベッジ、ジンベエ、ペドロらに妨害され、後一歩の所で最悪の事態が起きるのを防げなかった。
その後はビッグマムの覇王色発狂でしばらく身動きがとれなかったが、自身の能力で餅の耳栓を作り、それを自分やほかの兄弟たちに与えて彼女の発狂で身動きがとれない兄弟たちをサポートしたり、ブリュレの奪還やペロスペローと共にベッジの「大頭目(ビッグ・ファーザー)」の動きを止めたり・砲口を塞いだりと事態を打開するために奮闘。
ベッジ達連合軍が逃走する際にも彼らの前に立ちふさがり、援護に駆け付けたイチジをわずか数瞬で返り討ちにするも、ホールケーキ城の倒壊により取り逃してしまう。
連合軍の逃走後は、討伐軍の編成を指揮。
ジンベエでもベッジでもなく、他ならぬモンキー・D・ルフィの成長性が将来シャーロット・リンリンを脅かすものだと危険視。
それゆえ彼を自分の手で確実に討つべくシャーロット・ブリュレのミラミラの実の力を借りてサウザンドサニー号で兄ペロスペローと共に待ち構える。
リンリンに追われながらも何とかルフィ達がサニー号にくると、部下達が瞬殺される姿を予知して彼らに鏡世界に下がるよう助言。
ルフィと激突し、ルフィの攻撃でもほとんどカタクリへの有効打にならず優位に戦いを進めたが、油断した兄ペロスペローがペドロの自爆攻撃で重傷を負って、サニー号の飴による拘束が解除。
ペドロが作った一瞬の隙をついてサニー号はリンリンや艦隊の包囲網を突破。ルフィは排除できないカタクリをサニー号から追い出すべく、彼が他に手出しできないよう、カタクリの餅で拘束されるのを逆手に取って自身もカタクリを掴む。
ルフィの“未来”が自分をサニー号から引き離すことだと理解したカタクリはそれに応じて、共に鏡世界に突入。
ルフィは、サニー号の鏡を破壊してカタクリやその部下達がサニー号に来れないようにすることを選び、鏡世界でカタクリと一騎打ちを繰り広げることに。
鏡世界では、将星最強の名に恥じることのない実力でギア2やギア3を伴ったルフィの攻撃をものともせず、それどころか驚異的な予知・観察力・判断力をもって、ルフィの技を次々といとも容易く真似てしまう。
加えて攻撃の規模も、覇気の強さもルフィ本人のものより更にスケールアップしており、ルフィの猛攻を真正面からあっさりと打ち破ってみせた。
全てにおいてルフィの上をいく実力を見せ、鏡の先の仲間たちに絶望的な己の苦境を伝えず彼らに自分は大丈夫だと励ますルフィに対し、無情なまでの圧倒的な力で追い詰めていく。
しかし、三叉槍「土竜」による戦法に切り替えたカタクリに対し、回避に徹し続けるルフィを相手に戦いはこれまでになく長期化し、15時の『おやつの時間(メリエンダ)』から40分も時間が過ぎ、カタクリは苛立ちがつのる。
逃げ続けられないと観念したルフィが『ギア4』で対抗しようとするも、「やるとわかっている明らかなパワーアップをなぜ黙って見てなきゃならない」「言っておくがおれはお前を見くびっちゃいない!!!」と変身を中断させる。遂に募り募った苛立ちが限界を迎えたカタクリは加々身モチでルフィを押し潰し、窒息死という形で強引に決着を着けた。
強硬的に戦いを終わらせて一息ついたカタクリは、パティシエたちの用意した巨大ドーナツ達と共に、ようやく『社』にて誰にも邪魔されることのない『おやつの時間(メリエンダ)』に入る。
しかし、押し潰されて身動きの取れないルフィは下から上へモチを食べる事で加々身モチを貫通し脱出するという荒業を取り(さすがのルフィも「どうなってんだ!!ここの海賊との戦いは!!物食わなきゃ勝てねェのか!?」と発言)、カタクリの社を破壊する。
大口を開けて、横たわりながらドーナツと紅茶をむさぼる自堕落な姿を見られたカタクリは、自分の"真の姿"を見られたことと苛立ち故の己の失態に怒りながら、すぐさま自分のだらけた姿を見たパティシエ達を始末し、「おれの真の姿を見た者は生かしちゃおけねェ!!!」とルフィとの戦闘を続行。
しかし激情に駆られ冷静さを失い未来予知が機能していなかったために、ルフィの攻撃を避けられずまともに喰らってしまう。
ルフィはそこに勝機を見出し、一瞬の隙をついてギア4に変身。
ルフィのギア4の猛攻には、カタクリもダメージを防ぎきれなかったものの、カタクリは、自分の怒りゆえに見聞色の覇気が働かず、それゆえに猛攻を受けたことにすぐさま気づき、怒りを募らせることなく頭を冷やす。
弟クラッカーを破ったというルフィの実力を改めて認め、冷静さになることで未来予知も取り戻したカタクリは、逆にギア4に猛反撃。
そしてギア4の制限時間がせまった時、それを予知したカタクリは「そういう戦法」と勘違いし、指摘することで牽制したが、ルフィに「余裕を持って逃げる」事を許してしまい、遠くに逃げて覇気の戻る時間を稼ごうとするルフィを追う。
ルフィは逃げきれず、タイマンで見るに事実上のカタクリの勝利だったが、なんとルフィが走った先にはブリュレがいた。
追いかけた先に妹がいたのはさすがのカタクリも予想出来ておらず、慌てて腕を伸ばして捕らえようとするが、あと一歩で外世界に逃走を許してしまい、鏡世界にカタクリ一人だけが取り残されてしまう。
しかしルフィは鏡を伝って幾度も現実世界と鏡世界を行き来し逃走を続けるが、極限状況でこそ覇気は成長するとシルバーズ・レイリーに教えられていたこと、自分の成長のためにカタクリを超えたいという気持ちが募ったこともあり、覇気のある程度の回復を待った後に復帰する。
再び自分の前に姿を現したルフィに対し、カタクリはルフィを仕留めるべく容赦なく猛攻を仕掛ける。それをしぶとく紙一重で攻撃を回避し続けるルフィを見て、低確率ながらも自身と同様の見聞色の覇気の先読み”未来予知”の能力を身につけていっている事に気付くカタクリ。
更に、何度殴られても倒れてもみっともなくても立ち上がる上に、未来予知を身につけ始めたルフィの姿を見て、改めて危険視すると共にそんなルフィを認めはじめていく。
だが、二人の戦いを陰から見ていたカタクリファンクラブ会長兼特攻隊長シャーロット・フランペと、その部下達はカタクリの心境などそっちのけで戦いに横槍を入れることを企む。
「完璧な兄を好み、そんな兄に気に入られたい」フランペは、密かにルフィの右足を無音の吹き矢によるシビレ針で狙撃。お互いに極限まで集中していたルフィとカタクリはその狙撃に気づかず、撃たれたルフィの右足は力が入らずに滑ってカタクリの攻撃を躱し切れずに左横っ腹が抉られてしまう。
カタクリは当初、極限の戦いの中にもかかわらずルフィが気を抜いたものと勘違いし、ルフィへの失望と共に猛攻をしかけるが、大ダメージを受けながらもなんとか立ち上がろうとするルフィが足を揺らすのを見て大笑いするフランペの声で彼女の存在に気付き、それでようやく極限の戦いの中でフランペが横槍を入れたことや自分がそんなルフィに猛攻を加えてしまったことを察する。
シビレ針で右足を撃たれたことを何も言わず、足をがくがくと揺らしながらも懸命に立って戦おうとするルフィを、「かっこ悪い」「生まれたての小鹿の様」と馬鹿にするフランペとその部下達に怒りを覚え、横槍に気付かぬまま身体の自由が効かない相手に一方的に攻撃を加えた己を恥じてルフィと同じように自身の左横腹を「土竜」で刺すという形でケジメを付け、その上で、これまで決して人前で見せることのなかった自分の素顔を晒してフランぺを怒鳴った。
「男の勝負に…!!!」
「薄っぺらい援護などするな!!!!」
更には部下達に対しても「あのバカを笑いたきゃ…おれも一緒に笑え……!!!」と激昂した。
素顔を知ったフランペとその部下達から幻滅されると共に嘲笑されるも一切気にも留めず、自分を侮蔑するフランペ達を尻目にルフィの元へ再び立ち塞がる。
「針一本に気づけなかった」ことをルフィに謝罪するが、ルフィから「海賊の勝負に卑怯なんて言葉はねェ 避けきれなかったおれが悪い……!!」と返され、その返事に満足して笑みを浮かべると互いの覇王色の覇気の激突でフランぺ達を黙らせた。
「外野がうるせェな…」
「どうせ立ってられねェよ!」
ルフィに「おれはもう…お前を格下とは思わねェ」と告げて完全に彼を対等と認め、その上で好敵手と認識して再び戦闘を開始させる。
自身の消耗やルフィの未来予知の進化もあって攻撃を完全に回避しきれず、傷を負いながらも、ルフィを相手に有利に進め、ルフィが力尽きかけるとそれに対してまるでルフィが立ち上がることを期待するかのように咆哮する。
「どうした麦わらァ!これでもう「ああ…そうだ」終わりかァ!?……!!」
「ああ…受けて立とう」「終わらせる……!」
「これでもしお前が…!」「……もう答えた」
「最後だ…!」「ああ」
ルフィが最後の攻撃としてギア4「スネイクマン」の発動を決意すると、先程のようにギア4を“止めることなく”、ルフィの全てを受け止めてその上で勝利すべく、敢えて受けて立つ。
急成長した見聞色の覇気と圧倒的なスピード&トリッキーな攻撃軌道を組み合わせるギア4「スネイクマン」に対して最初は戸惑いを見せていたものの、すぐさま仕組みを理解して対抗。
「無双ドーナツ」を主軸とした今までの戦法では「スネイクマン」にスピードの面で後れを取ると判断したのか、カタクリは純粋な格闘戦に打って出る。
覚醒同化能力を用いた強襲から「斬・切・餅」を放ってルフィに大ダメージを与え、その後もルフィが放つ攻撃を悉く迎撃もしくは回避して一度は戦局を有利に進める。
そして、迎撃により体勢を崩したルフィ目掛けてカタクリは身体をドーナツ状に変形させて特攻。迎え撃つルフィは「大蛇」を急加速させる。
互いに最後の一撃となる大技。カタクリの回転を乗せた最大威力の「斬・切・餅」とルフィの「ゴムゴムの王蛇(キング・コブラ)」が同時に撃ち放たれ、黒い稲妻と爆煙が二人を包んだ。
大技によって生じた爆煙が晴れた先には、「斬・切・餅」が叩き付けられ頭から流血するルフィと、「ゴムゴムの王蛇」が腹に直撃し吐血するカタクリの姿があった。
互いの全力の大技を受けたことでルフィと共倒れになる。
10分後意識が回復したルフィは地中から這い上がる。 立ち上がる事すらままならず這い蹲って前へ進むルフィ、それよりも先に立ち上がっていたカタクリはなんとか戦闘態勢を取ろうとするルフィを前に、ある問いを静かに投げかける。
「ハァ…いつかお前は…“ビッグ・マム”を…ハァ …倒しに来るのか……?ハァ…ハァ…」
「……ハァ…勿論だ おれは…海賊王になる男だ!!!」
「ずいぶん未来を見てやがる……!!」
遠大な未来を疑う事無く真っ直ぐ見据えるルフィの強き意志を目の当たりにし、再び前のめりに倒れそうになるのを我慢して満足気に笑う。そして、今まで決して地に背をつけないと言われていたカタクリが、自ら負けを認めるかのように今度は背中からその場に倒れた。
一騎打ちに勝利したルフィもまたカタクリに敬意を示すように、去り際にコンプレックスの象徴であった彼の口元に麦藁帽子の上に被せていた黒の帽子を被せ、仲間達と約束した場所へ向かった。
鏡世界にてブリュレに手当てをされながら、自分が日常生活においても背を付けないことは嘘であると告白したが、ブリュレからは笑って「ええ 知ってる 鏡から覗いてた」と返され、自分の素性や完璧な男として演じていた事が、ブリュレには既にバレていることを知る。それを聞いたカタクリは驚きを越えて顔から火が出る勢いで羞恥を覚えた。
その後「麦わらはどうなった?」とルフィの安否を気にし、ブリュレから「聞いたら"良かった"って言うんでしょ」と前置きされつつも、無事にルフィがビッグ・マム海賊団の追走から逃げ切ったことを聞くと、自分の認めた男の未来に期待するかのように嬉しそうに笑った。
扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」
母シャーロット・リンリンは、ルフィへの報復のためワノ国に向かい、カタクリや弟オーブン、クラッカーらは万国の留守を任される。
高い回復力も併せ持っているようですでに元気になっており、再びファーも着用。
捕らえていたジェルマ66のニジとヨンジ奪還のため、レイジュ達が再び万国に。
その情報を聞きつけたカタクリは弟オーブンと共に、逃走を図るレイジュ達の前に立ちはだかり、戦闘を開始する。
だがそんな三将星最強の彼でもやはり勝敗というものはわからない。
その戦闘中の最中、万国から逃げ損ねていたシーザー・クラウンがジェルマ66に加勢し、幻覚ガス攻撃によりオーブンと同士討ちをしてしまい、その隙に逃げられてしまった。
しかも自分達がジェルマ66の相手をしていた同時刻。ショコラタウンに黒ひげ海賊団のクザンとヴァン・オーガーが奇襲。ジェルマ66の奇襲と同時刻ゆえにブリュレもそれをジェルマだと勘違いして初動が遅れてしまい、将星クラッカーもクザンにかなわず敗れ、ポーネグリフを読みうるという三つ目族のプリンが黒ひげ海賊団に誘拐されてしまった。
劇場版での活躍
ONE PIECE FILM RED
「エレジアにはおれが行く」
オーブン、ブリュレと共にメインキャラクターとして登場。
ウタの誘拐を試みて失敗し、囚われの身となったオーブンとブリュレを救うべく、単騎でウタのライブ会場に向かう。
そして世界存亡の危機ということもあり、現場で応戦していた赤髪海賊団との戦いに協力。
自らの予知能力を活かしながら、攻撃するタイミングを見計らうことで、黒幕の撃破に貢献した。
余談
- 懸賞金
10億5700万ベリーという額は初登場時点で判明していた最高額で、所属は違うが同じく四皇大幹部であるジャックの10億ベリーを早々に塗り替えた。
だが彼を撃破したルフィが一気に5億→15億ベリーに跳ね上がったのを皮切りに、カタクリをも凌駕する10億超の超高額懸賞金も次々判明した。
- モチモチの実
雑誌掲載時ではモチモチの実は自然系に分類されていた為、餅は自然系なのか?という疑問についてファンの中で論争が起きていた。
能力の性質こそ体が原形を留めない「自然系」だが、餅が「自然物」という定義に当てはまるのかが微妙なところであった。
一応、”モチモチ”はただの便宜で、本質は身体を自然界に存在するデンプン(餅や片栗粉の主成分)に変えるということかもしれないと考察されたこともあったが、単行本八十六巻で自然系から「特殊な超人系」に記載が変更された。こうした少年ジャンプ掲載時からの大きな変更は珍しい。
35巻SBSでは「体そのものが他の物質に変化するのが自然系(ただし、体そのものが変化する超人系もある)」と説明、黄猿が「動物系幻獣種は、自然系よりもさらに希少」と説明していたので、当初はモチモチの実のような他の物質に変化する自然系がそれなりにいる案だったのかもしれない。
509cm。現実世界だと、キリンの全高や車用信号機がおよそ5mである。
ワンピース世界においてはサー・クロコダイルの約2倍(ちなみに年齢もカタクリの方がクロコダイルより年上)。
母リンリンは880cmであり、ゲッコー・モリアは692cm。平均的な成人の巨人族は最低12〜13m(20mクラスのものもいる)で魔人オーズは60m程度。シャーロット・サンマルクのようにカタクリより大きいと思われる弟もいる。
そして約5mというと、他作品では『コードギアス』シリーズのナイトメアフレーム並み。巨大ロボットと肩を並べる人間とは一体…。
- ドーナツについて
作者尾田栄一郎氏は、ワンピースの宴のようなパーティを開くこともよくあり、ルフィのように肉や甘いものが大好き。
テレビ『潜入!リアルスコープ』2011年3月19日放送では、ジャンプ編集部が特集されたが、7代目ワンピース担当編集の井坂尊氏曰く、尾田氏はドーナツ、特にクリスピー・クリーム・ドーナツが好きで、毎週12個入りのボックスを4箱ほど持っていくとのこと。
忘れるとちょっと怒られるほどそれを好んでいるという。
ちなみに、カタクリが本編で食べていた3つのドーナツの詳細はアニメ版によると以下のものであり、パティシエ曰く「舌が焼けるほどの甘さを堪能できる、この上ない贅沢な味わいの品々」とのこと。また、ひとつひとつが通常のドーナツより数倍大きい。
- 裏ルートで仕入れたコリオリ種の極上のカカオと、空島で伸び伸びと育てトルチゾールレベルを9に抑えた牛の濃厚なミルクをたっぷりと使用した甘いチョコレートドーナッツ
- 生クリーム大臣である弟のオペラより提供された最高級の生クリームをホイップ、アイシングして豪華にデコレーションを施し、スイートなイチゴをトッピングした見た目も楽しめるドーナッツ
- スパイシーなメイロンシナモンの味わいを引き立てるため、天竜人御用達の砂糖を生地にふんだんに織込んだドーナツ
- カタクリの英名
植物のカタクリ(本来の片栗粉の原料)の英名は「Dogtooth violet」。
「Dogtooth」は「犬歯」を意味する言葉でもあり、カタクリのギザギザの歯を持つ素顔ともある意味一致している。
- 「これでもう「ああそうだ」終わりかぁ!?」
ここの一連の会話はお互いの会話が噛み合っていないが、本来の会話の流れは
「どうした麦わらァ!これでもう終わりかァ!?」
「ああそうだ、終わらせる」
「これでもしお前が(立ってたら俺の負けだ)」
「ああ、受けて立とう」という流れである。
つまり、お互いが未来予知を前提に会話しているため相手の台詞を先読みして返答しているため、傍から見れば不可解なやり取りをしているように見えるのである。
逆に言えばカタクリと未来予知を前提とした会話が行えるほどにルフィの見聞色が成長している証ということになる。
声優を務めるのは杉田智和氏。
インタビューでは、「カタクリの芝居に言いたい事は全て込めました。 伝わるかどうかという事に興味はありません。 ですが必ず伝わると思います。」と意味深長なことを述べている。
ちなみに、カタクリの年齢は48歳、キャスティング時の杉田氏の年齢は37歳と、1回り近く差がある。
声優業界では特に珍しい話ではないものの、勝生真沙子(シャーロット・スムージー役)や桐本拓哉(シャーロット・クラッカー役)、三田ゆう子(シャーロット・ブリュレ役)、菊池正美(パウンド役)などのベテランが杉田氏の弟や妹役を担当するという現象が起きている。
深夜アニメなどでは、アイドル声優主流ということもあり現場の声優で最年長も珍しくなくなって来た杉田氏だが、『地獄のお茶会編』では40人近い声優が集う回もある他、主役陣は勿論、則巻アラレ役で有名な大ベテラン小山茉美氏(シャーロット・リンリン役)や、杉田氏が「ほっちゃん」と呼んで敬愛する堀秀行氏(ヴィンスモーク・ジャッジ役)など、先輩・大先輩だらけで緊張した主旨(しかも丁度ロロノア・ゾロ/土方十四郎役の中井和哉といった顔見知りは兼ね役のヌストルテ程度で出番が少ない)を「アニゲラ(2018年3月15日放送)分」で述べている。
杉田氏本人も「ワンピースの現場では一番若手」と自身のラジオ番組「アニゲラ!ディドゥーーン!!!(2018年6月7日放送)」で語っており、若手のため主人公陣などから中井氏共々イジられているという。
杉田氏は銀魂の主人公・坂田銀時役を担当していることから、2018年4月1日にエイプリルフールネタとして、ONEPIECEスタッフのTwitter公式アカウントで「カタクリが銀時の台詞を言いつつアニメの宣伝をする」、少年ジャンプ編集部のTwitter公式アカウントでも「銀時がカタクリの台詞を言いつつ銀魂アニメの宣伝をする」という動画が1週間限定で公開された。
銀時「コラボ拒否したのはそっちじゃねーかよっ!!!」
- アニメ版
アニメでは五か月もの長期間に渡って放送され、ルフィの個人対戦記録としては最長という計算になった。つまり星の爆発までの五分間を三か月かけてようやく決着がついたアイツの時より長く戦っていたことになる。
原作では、お茶会の前のシャーロット・クラッカーが倒される頃に、スムージーとほぼ同時刻に万国に到着していたが、アニメでは到着時間が変更。
アニメ825話にて、弁当を作ったサンジがルフィに再会する頃の到着となり、雨が降る中の初登場となった。原作の出番はお茶会直前だったため、登場も前倒しになった形となる。
原作に追いつかないための引き延ばしや、原作ではスムージーと同じ頃の到着ながら彼女と違い、色々と騒がしかったホールケーキ城におけるお茶会までの彼の動向が一切不明だったことへの配慮と思われる。
ちなみに登場時はブラック★ロックシューターのように左目に蒼い炎のような光を灯しており、只者ではない雰囲気をこれでもかと醸し出していた。
アニメ842話においては、遥か離れたところで、撃たれて意識を失っていたル・フェルドが倒れた拍子で落下した玉手箱爆弾が爆発するところを予知する場面がある。
ルフィvsエネルにおけるルフィのゴムゴムの跳弾など、人の意志がこもっていない事象は見聞色の覇気でも予知はできないはずだが、アニメスタッフがカタクリの能力を単純な未来予知として解釈したことが理由と思われる(原作者はアニメ制作は基本お任せであり、ホーディなど原作との齟齬、場合によっては致命的矛盾描写がでることは時々ある)。
- ルフィの敬意
モンキー・D・ルフィはこれまで多くの敵を倒してきたが、基本的に積極的に戦闘を仕掛けることはなく、あくまで「向こうから仕掛けてきた者」「自分の行く航路の邪魔をした者」「自分の仲間の邪魔をした・危害を加えた者」に対して戦闘を行うことがほとんどだった。
そのため麦わらの一味は、海軍本部の軍艦らにはあまり戦闘を仕掛けず、大将を超えていこうとしたルフィがドレスローザでイッショウへ仕掛けたことぐらい(これもハイルディンに連れ去られた後は嫌がりながらも撤退を選んでいる)を除いて無用な戦闘を行わないことが特徴だが、カタクリの対戦に際しては、ルフィは「カタクリを超えたい」と考え、戦う理由が薄いにもかかわらず積極的に戦闘を仕掛けている。
ルフィにとってカタクリは単なる敵ではなく、「超えたい目標」だったといえ、ルフィには珍しくあだ名をつけずに名前で呼んだり、カタクリに対して「ありがとう」と言ったり、最後には最大のコンプレックスである口を帽子で隠してやったりするなど、カタクリに敬意を払う姿勢を見せていた。
ワンピースという作品がボス系のキャラは多数いるが「主人公のルフィのライバルというポディションの敵キャラが定まっていない」という有名な長期作品ながら特異な状況(他ジャンプ作品との共演ゲーでは因縁ある赤犬や黒ひげがその枠を担っている)もあり、作中やメディア展開で明確にライバル扱いを受けておりアニメで彼との戦闘時が行われたホールケーキアイランド編終盤のOP「Super Powers」では「最高の夢信じあう ライバルとの絆」という敵味方を立場を超え敬意を持ちぶつかり合う本編の対決の様子がイメージした歌詞となっている。
- 人気投票
万国編『地獄のお茶会』序盤時点で開催された人気投票では、当時の懸賞金最高額という衝撃に加えて見聞色の覇気を鍛えすぎて身についた未来視、そしてその渋い容姿が評価されたのか登場や活躍が少ない段階ながらも46位と健闘。
その次に行われたWT100(ワンピ初の世界人気投票。時期的にはワノ国編の討ち入り中盤に当たる)では他の人気キャラに並ぶ14位という高順位にランクインした。
第21話ではプリンやペロスペロー、ダイフク、オーブン、クラッカー、ブリュレと一緒にモドモドの実で幼児化させられており、熱いラーメンを頬張りながらプリンを除く兄弟達と仲睦まじい姿を見せている。
台詞
「誰もみな…死にたくて死ぬわけじゃない 大抵の死は不本意なものだ」
「あのまま逃げても… 相手はおれだ 誰も笑わなかった」
「なぜ戻ってきた?逃げたと言われる恥より死を選びに来たか? それとも実力の差に気づき傘下に入れて欲しいと懇願しに来たか?」
「男の勝負に…!!!薄っぺらい援護などするな!!!!」
「どうした麦わらァ‼︎ これでもう終わりかァ‼︎」
「ハァ…いつかお前は…ビッグ・マムを…ハァ…倒しに来るのか……?ハァ…ハァ…」
「ずいぶん未来を見てやがる……!!」
関連イラスト
関連タグ
シャーロット・カタクリ
シャーロット・スナック(元将星)
兄弟
シャーロット・ペロスペロー(長男)
シャーロット・カタクリ(次男)
シャーロット・ダイフク(三男)
シャーロット・オーブン(四男)
姉
シャーロット・コンポート(長女)
妹
シャーロット・ブリュレ(八女)
シャーロット・ポワール(十九女)…髪色と歯の形が似ている。
シャーロット・フランペ(三十六女)
キング…同じく顔を見られたくない四皇のNo.2繋がり。
ビスマルク・ヴァルトシュタイン…極近未来の予知ができ、それを戦闘に活かすキャラクター。彼の場合予知されても反応しきれない速度で動いてぶった斬るという超脳筋戦法で撃破されている(相手が作中トップクラスの人外であったのが不味かった)
ジョセフ・ジョースター…「次にお前は〇〇と言う」という似たような特技を披露している。アニメ版ではなんとこちらの青年時代の声優を務めた人物がカタクリ役の声優となった。
不動琢磨…最大3秒先まで未来を視る能力を持つ。
スヴェン=ボルフィード…数秒先の未来を垣間見ることができる予知眼(ヴィジョンアイ)の使い手(後に原作で支配眼(グラスパーアイ)に進化する。)
ゼブラ(トリコ)…口が裂けていて大食い、見た目は怖いがサポートや気遣いに長けるなど共通点が多い。
クラウザーさん…高いカリスマ性ゆえ、噂が誇張表現されてゆき、収拾つかなくなった例。
坂田銀時…ジャンプ原作アニメのキャラクターで中の人繋がり。この人も甘党である。(但し性格は正反対)
キアイドー…中の人が同じで戦いの際に自分の胸に武器を刺し、自らを追い詰めた点も共通。
菜花黄名子…餅由来の技を使うのが共通。
猗窩座…鬼滅の刃において、敵の中でも上位に位置する強さを持つ、暖色の髪、親玉のお気に入り、主人公と強い因縁を持つ等、カタクリと共通点の多いジャンプキャラクター。カタクリ役の杉田智和氏はアニメで悲鳴嶼行冥を演じている。
また、彼の過去にもカタクリと類似している点が見られる。(各リンク先ネタバレ注意)
ドンキホーテ・ドフラミンゴ→シャーロット・カタクリ→カイドウ