曖昧さ回避
- ポップンミュージックに登場するキャラクター「こうもりおとこ」。
- ドラゴンクエストシリーズに登場するモンスター「こうもりおとこ」。
- 怪奇大作戦の登場人物→こうもり男
- 仮面ライダーZOに登場する怪人→コウモリ男
概要
「一石二鳥とまではいかなかったが、実験はおおむね成功したな」
登場作品:『仮面ライダー』
第2話『恐怖蝙蝠男』登場
「人間蝙蝠」とも呼ばれる、吸血蝙蝠の能力を移植して制作されたショッカーの改造人間。吸血蝙蝠男の異名を持つ。
ショッカー科学陣が新たに開発した新生物である“外部から一定の刺激(超音波)を与えることで操ることの出来る頭脳を持った新種のビィールス”の実験テスト及びこのビィールスを用いた全人類の洗脳及び支配の使命を帯びている。劇中に於けるショッカーの最初の作戦ではあるが、1時間おきに感染者が5倍に増えるという過程で話を進めると、わずか11時間で日本人全員が感染するという恐ろしく効率のいい作戦である。
人間の首筋に噛みつき、吸血行為をするのと同時に、牙に仕込まれた“新種のビィールス”を感染させ、感染した人間を体から発する超音波を使い自在に操ることができ、自身に危険が及ぶと自己催眠で深い眠りにつき、その身を守るのと同時に情報漏えいを防ぐことができる能力を持つ。
なお、この“ビィールス”に感染したものは体に不気味な紫色の斑点が浮かび上がり、蝙蝠男のような鋭い犬歯が生え人間に襲いかかり、襲われた人間も犠牲者と同じく“ビィールス”に感染し吸血鬼となりねずみ算式に仲間を増やしていく。そして蝙蝠男からの指令が途絶えると深い眠りに陥り目を覚ますことはない。さらに始末の悪い事にはこの“ビィールス”の感染者は強い衝撃を受けたり、耐え切れない者は最悪死に至らしめるという恐ろしい効果を持つ。
この“ビィールス”を取り除くただ1つの方法である“ビィールス”の血清は蝙蝠男の羽の付け根に存在する『目覚めの棘』と呼ばれる小さな棘に仕込まれており、犠牲者を救うのは容易ではない。
また、蝙蝠の怪人だけあって、天井に逆さでぶら下がることができるほか、翼を羽ばたかせての飛行を得意とし、本来は夜行性のため昼間よりも夜間での活動を得意としている(ちなみにその際、超音波を使って物や相手の距離などを識別している)。
ちなみに人間態に変身する事で昼間に活動することもできるが、光に弱いためサングラスを掛け、大きなマスクで口元を覆い、帽子を目深に被ってコートを着ている。
活躍
とある団地をショッカーの人体実験場に定めて、そこの住人であるモデルの山野美穂を最初の被験者として“ビィールス”に感染させる。彼女を操り、本郷を襲わせるがあえなく失敗。しかし“ビィールス”の効果を確認できたことに満足し、その場を離れ、団地の住人全てに“ビィールス”を感染させ、更なるデータ取りを開始する。
美穂の死を不審に思って団地を調査しにやって来た本郷に団地の住人を操り襲い掛かるが、仮面ライダーに変身されたため対決。敵わないと判断し自己催眠で眠りにつき、取りあえずはその場を凌ぎきる。
そして犠牲者を救うため怪人が自己催眠で眠っている内に“ビィールス”の血清を製作するため、その場を立花藤兵衛に任せその場から本郷が離れている際、本郷が父親を殺したと勘違いしていた緑川ルリ子がオヤッさんを気絶させてしまったことにより危機が去ったと判断。言葉巧みにルリ子を騙し、自分を拘束する縄を解かせ手自由の身になった蝙蝠男は本性を現し、彼女にも“ビィールス”を感染させ人質とした。
そこへ戻って来た本郷に対し、ルリ子を盾にしてもう一度ショッカーにより再度、脳改造を受けるように要求(ちなみにその際にショッカー首領が意気揚々と緑川博士の死の真相を暴露した事でルリ子の本郷への疑いも晴れた)し、彼が条件を飲んだ(フリをした)ため、意気揚々と交換条件として彼の要求した血清の在りかである『目覚めの棘』の在りかを教える。それを知った本郷はルリ子や犠牲者を救うため、反撃に転じ、最後の決戦へ‼
夜間の団地の屋上で繰り広げられる死闘の末、最後は『ライダー投げ』で血清のある両翼を捥がれた上に屋上から地面に叩き付けられ絶命した(このシーンは結構グロい)。
再生怪人として
その後、仮面ライダー1号の為に一番日本が征服の侵攻状況が遅れているという異常事態を打破すべく原子力研究所を破壊し、その際発生する放射能で一気に加速するための計画の人員確保のためにライダーに破壊された破損個所を修復され再生復活を遂げる。
同じく再生されたさそり男と共に研究所を襲うが、研究所に張り巡らされたバーリア(原文ママ)に阻まれ、あえなく失敗。その旨を首領に報告した。バーリアを破壊するために「バーリア破壊ボール」と呼ばれる特殊な爆弾が作られ、それを放り込むためにサッカー選手(仮面ライダー世界ではJリーグ発足以前からプロリーグがあったようだ)の野本健が誘拐されることとなった。重いものを遠くへ飛ばすにはサッカー選手よりも砲丸投げ選手の方が向いている気がするが、突っ込むのは野暮であろう。
その後、バーリアを破壊するために野本健をベースに作られた新型サイボーグ・トカゲロンの指揮の元、イナズマイレブン宜しく他の再生怪人たちとチームを組んで計画を阻止せんと阻む1号ライダーに戦いを挑むも、あっさりと撃退される。ヤケを起こしたトカゲロンはバーリア破壊ボールを1号にぶつけて殺そうとするも、新必殺技「電光ライダーキック」によって蹴り返され、ボールはトカゲロンに命中。爆死の余波に巻き込まれ、再び永遠の眠りについた。
なお新・仮面ライダーSPIRITSの設定では、原子力研究所襲撃と並行して、死神博士の命を受け一文字隼人拉致へ協力していることが明らかになった。
その後、映画『仮面ライダーvsショッカー』においても再生怪人軍団の1人として登場している。
仮面ライダー(漫画)版
第2話『空飛ぶ吸血魔人』登場
「バカな、あいつはまだ戦闘訓練も受けていないんだぞ!?」
概要
ショッカーから遣わされた第2の刺客。TV版よりも生物的で人間がそのまま蝙蝠になったかのような姿をしており、初登場は天井にぶら下がった姿で登場した。
自信過剰な性格で、はち女からくも男がライダーとの戦いに敗れ、腕をすべて失ったという報告を伝え聞き驚愕するが、手柄欲しさに首領へ直談判し、出撃の許可を取り付け裏切り者ライダー抹殺へと向かう。
TV版と同じく外から一定の刺激(超音波)を受けると操ることができる頭脳をもった新型ウイルス『バット=ウイルス』の保菌者で、鋭い牙で人間の首筋に噛みつき吸血行為をすると同時にウイルスに感染させ、感染者を自由自在に操ることができる。患者を救う仇1つの方法であるウイルスの血清『目覚めの棘』は翼の小さな棘に仕組まれている。
なお、犠牲者はTV版と同じく口に鋭い牙が生え、他の人間に襲いかかり次々とねずみ算式に仲間を増やしていくが、TVとの最大の差異は強い衝撃を受けると犠牲者は体が灰のようになって崩れ落ち死んでしまう事である(よってうかつに犠牲者を撃退することが出来ない)。
『バット=ウイルス』感染者を戦闘員替わりに使えるせいか、くも男やコブラ男と違って戦闘員を率いていなかった。…漫画版のショッカーはマジで人材不足らしい。
再起を掛けてきたくも男を撃退した直後の仮面ライダーに襲いかかり、はるか上空から落として殺害しようとするも、ライダーのことについて予めよく調べていなかったのか、この行為で彼に風力エネルギーを与える結果となってしまい反撃を受けたためその場を一時撤退する。
その後ウイルスの血清を作るための研究で疲れ果てていた本郷に奇襲をかけウイルスを注入することに成功するが、不完全ながらも既に血清を作り上げて自身に投与してした本郷にはあまり効き目が無く、最後は(愚かにも本郷の質問に「冥土の土産に教えてやろう」という死亡フラグバリバリの台詞と共に答えてしまったせいで)血清を収納した翼を捥がれ、飛行能力を奪われた所へ、(可愛そうだが、こんな危険な存在は生かしては置けないというやむを得ない理由により)十字架で胸を串刺しにされ絶命した。
なお、怪人の死と共にその死骸は体内に保菌していたバット=ウイルスの影響からか灰のようになり、崩れ去るという吸血鬼ドラキュラのような末路を見せた。
『仮面ライダーEVE』
漫画版の続編である『EVE』では、ショッカー~バダンまでで編成された再生怪人軍団の一員として復活。
基本的に脳筋バカの集まりである再生怪人たちの中においては珍しく知性があり、ショッカー首領を妄信している。相変わらずの自身家でバット=ウイルスを10人ライダーたちの一部の人物たちに注入することで同士討ちをさせる(いかに改造人間といえども生身の部分もあるので効果が出る)という再生怪人の面目躍如という大健闘を読者に見せ付けている。その功績により首領に褒め称えられ、得意満面の笑みが目に浮かぶような場面もあった。
しかし、途中で参戦してきた1号ライダー=本郷猛が頭脳以外すべてが機械化させたアンドロイドとは知らなかったため(ZXはどうなんだ?とか突っ込まない様に‼)バット=ウイルスを注入するも効果が表れず、逆にライダーキックを受けて大爆発を起こし死亡。洗脳されたライダーや藤源兵衛らも血清で元通りになった。
映画『仮面ライダーTHE FIRST』版
演:津田寛治
バットという名前で登場。
黒いマントを纏い、それを翼としての飛行能力と小型の蝙蝠ロボットを大量に操る能力を持つ(今まで後続のコウモリ型怪人には蝙蝠を操る能力を持っていた物もいるため最初のコウモリ型怪人である蝙蝠男にも必要というスタッフの判断だったのだと思われる)。
また、やたらテンションが高い。
飛行能力を利用した拉致を主な任務とし、バッタ型怪人ホッパーの素体に選ばれた本郷猛を拉致したのも彼である。
取材の中で本人も知らないうちにショッカーの活動へと行きついたジャーナリストの緑川あすかを暗殺するよう命じられていた怪人スパイダーが本郷に敗れると、その任務を引き継いであすかの前に現れ蝙蝠ロボットで攻撃したが、もう一体のホッパーこと一文字隼人に阻まれた。
その後、ショッカーのあすかに対する方針が暗殺ではなく拉致して改造人間の素体とする方向に変更されたため、あすかを気絶させて海を渡りショッカーの基地に連行する。
そしてあすかを取り戻しに現れた本郷と一文字を怪人コブラ・スネークと共に迎え撃つが、最期は息の合った連係を見せる本郷と一文字によって投げ飛ばされ、飛行能力で逃れようとしたところに二人同時の跳び蹴りを受け墜落、死亡した。
なお、演者の津田寛治氏は『仮面ライダー龍騎』にて大久保大介を演じている。
島本版『スカルマン』
スカルマン/神楽辰男の配下であるガロの変身した姿の一つとして登場(他はワニ男や狼男、翼竜など)。デザインは漫画版仮面ライダーに準拠。
スカルマンの移動手段として活躍する他、超音波で蝙蝠の群れを操る能力を持つ。戦闘力も非常に高く、蜘蛛男の腕を四つ切断するほど。
『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』
ショッカーが存在しないはずの本作において、実は存在していたという設定で登場。翼は自在に出し入れ可能で、近接戦では爪を武器にしている。やはり戦闘力も設定通り、人間や戦闘員を軽く凌ぐが、東島丹三郎と愉快な仲間たちの連携攻撃に怯むなど防御力は心許ない。
蜘蛛男が監視していると知ると逃げる事を辞めて反撃してくるなどプライドの高い性格でありながら、オタクを戦闘員に仕立て上げるべくコンパニオンを使うなど人員補強の為ならば、手段は選ばないコミカルな面も。
東島丹三郎の連続ライダーパンチを浴びてダメージを負い、トドメにライダーキックを浴びて地面に墜落。死んだかに思われるが、吐血しながらも立ち上がるタフネスを見せ、東島とのパンチの応酬の末に敗れた。
余談
すがやみつるによる漫画版ではゲルショッカー怪人・イソギンジャガーに洗脳されており、プラノドンと共にイソギンジャガーの駒として1号ライダーに立ち向かわされる。しかし合成怪人と戦い続けてきた1号の敵ではなく、プラノドン共々ライダーパンチで瞬殺されてしまった。
表記上の注意
ちなみに『仮面ライダーZO』に登場する蝙蝠の怪人は片仮名で「コウモリ」男と書き、ショッカー所属の怪人は漢字で「蝙蝠」男、漫画は漢字で「蝙蝠」男、あるいは平仮名で「こうもり」男なので注意されたし。
関連タグ
オルフェノク「人間を襲い自分と同じような怪人に変える」「死亡すると灰になる」という漫画版の蝙蝠男に似た特徴を持つ。
カタツブラー 脚本が「恐怖蝙蝠男」のオマージュとなっており、本編で似たシーンがいくつかある。
クモ、コウモリ、サソリ 当記事の怪人をふくむ第1作の3体が原点となった、ライダーシリーズ序盤の定番キャラ。
蝙蝠の怪人
太字表記は幹部怪人
昭和ライダー
ガニコウモル サボテンバット バーナーコウモリ ツバサ大僧正/死人コウモリ コウモリフランケン 獣人吸血コウモリ コウモリ奇械人 コウモルジン カセットゴウモル コウモリ怪人 コウモリ男
平成一期
ズ・ゴオマ・グ バットオルフェノク バットアンデッド ヨブコ(魔化魍) バットイマジン キング/バットファンガイア レイキバット アークキバット
平成二期
バット・ドーパント コウモリインベス ロイミュード(バット型) アナザーキバ
リメイク
令和ライダー
蝙蝠モチーフの仮面ライダーおよび擬似ライダー
元々、蝙蝠自体がヒーローの象徴としてモチーフに採用されているせいか、意外にも蝙蝠をモチーフとするライダーや擬似ライダーは多い。このうち、ナイトローグは作中で実際にコウモリ男と呼ばれている。