レシラム
れしらむ
「モエルーワ!」 「ンバーニンガガッ!!」
基礎データ
全国図鑑 | No.0643 |
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イッシュ図鑑 | No.295 |
ローマ字表記 | Reshiram |
ぶんるい | はくようポケモン |
タイプ | ドラゴン / ほのお |
たかさ | 3.2m |
おもさ | 330.0kg |
せいべつ | 不明 |
とくせい | ターボブレイズ |
タマゴグループ | タマゴみはっけん |
他言語版の名称
ドイツ語・英語・スペイン語・イタリア語・フランス語 | Reshiram |
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韓国語 | 레시라무 |
中国語(簡体字) | 莱希拉姆 |
中国語(繁体字) | 萊希拉姆 |
中国語(大陸・香港・台湾) | 雷希拉姆 |
※世界共通名称。
概要
イッシュ地方の歴史に大きく関わる、純白の体を持つ伝説のドラゴンポケモン。
物語の重要なカギを握り、『ポケットモンスター ブラック』のジャケットになっている。
神話に出てくる双子の英雄の兄の方についたとされている。
人間の意思を見極めて主を選ぶポケモンであり、真実を求め、善の世界を築く者に力を貸すが、善の心を持たない者は容赦なく焼きつくすと言われている。
神話では、人間が真実を蔑ろにし、欲にまみれると炎で国ごと滅ぼしたと語られている。
尻尾から炎を吹き上げて周りはおろか、時には世界中を燃やし尽くし、その熱は世界中の大気を動かすほか、水分を一瞬で蒸発させる。
鳴き声は「モエルーワ!」または「ンバーニンガガッ!!」
『ブラック』・『ホワイト2』でのみ捕獲可能。『ホワイト』にも敵として登場する。
『ブラック2』ではBWの主人公の許にいるのか登場しない(登録は出来る)。
第6世代ではオメガルビーでのみ入手可能。
出現させるには手持ちにレベル100のポケモンが1匹必要になる。
また、第5世代では入手できなかった色違いも入手可能になった代わりに、捕獲が任意になったので、捕獲率係数が下方修正され、(この逆措置が行われたレックウザを除く)他の伝説のポケモンと同等となった。
ゲームにおける特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
100 | 120 | 100 | 150 | 120 | 90 | 680 |
伝説のポケモンだけあってステータスは超優秀。
「とくこう」の種族値が150と高く、「とくぼう」「こうげき」も高い水準を誇る。ステータスとしてはディアルガの防御と特防を入れ替えた配分。
反面、「ぼうぎょ」は伝説ポケモンにしては不安な数値であり、「すばやさ」も90と伝説ポケモンがひしめく超激戦区なのが気になる。
「クロスフレイム」は威力100の特殊技。「かえんほうしゃ」より若干高い威力であるがPPが少ない。ゼクロム専用技の「クロスサンダー」の使用後にこの技を使うとエフェクトが変わり、威力が上がる効果もある。
「あおいほのお」は「だいもんじ」の強化版で、命中率は同じだが威力が130になっている。
第6世代では「オーバーヒート」の威力が同じになった為、シングル戦なら「あおいほのお」一択で問題ない。
その高い「とくこう」を生かしたほのお技は強力無比。
さらに、ドラゴンタイプ最強の特殊技「りゅうせいぐん」もタイプ一致で放つことができる。
ドラゴン・ほのおという組み合わせは優秀な相性補完であり、また特性の「ターボブレイズ」は、「かたやぶり」と同じく、技を繰り出す際に相手の特性(「がんじょう」「もらいび」など)を無視して繰り出せるという物。
このおかげで、第6世代の時点でマリル・マリルリ・メレシー・ディアンシーを除いた715種類のポケモンに等倍以上で一致攻撃を仕掛けることができる。
レベル上げのために代わりに戦うポケモンとしては非常に優秀で、強化四天王戦では一撃では倒せない、「がんじょう」持ちのポケモンが必ず1匹は出てくるので、PPを節約できるのも大きなポイントである。
第5世代まで全ポケモン相手に等倍以上で攻撃できたのだが、ドラゴン無効のフェアリータイプによって不可能になった。それでも依然強力なことに変わりはない。
第7世代では生まれつきの強さ・個体値を最大にする条件を満たすため、レベル100まで上げる必要性が高まった。ポケモンバンクを使って、育成のために戦う機会が増えるだろう。
耐性も悪くはなく、特にドラゴンタイプでありながらこおり・フェアリー技を両方等倍で受けられるのは魅力。
他に両方を等倍で抑えられるのはバクガメスとディアルガのみで、ディアルガは一致技でははがね相手に分が悪いので十分差別化できる。
逆にサブウェポンとして使用率の高い「ストーンエッジ」「じしん」で弱点を突かれてしまうという欠点もあるが、ダブル以上ではいわ技・じめん技共に全体攻撃が主流で威力が分散しやすいので1発位ならば何とか耐え抜くことも出来る。
苦手ないわ・じめんタイプへの対策技として「ソーラービーム」「きあいだま」などを覚えられるものの、対戦でよく使われるいわ・じめんポケモンはタイプ複合が多く、中にはガブリアスやプテラなど、ドラゴン技でなければ決定打を与えられない相手もいるため、採用されることは少ない。
ほのおを受けにきたいわタイプ用に「だいちのちから」を覚えておくと安心。
欠点はその高い特攻をさらに上げる手段が一切無いということ。
そのため、火力の上昇は天候か持ち物に頼るしかなく(対であるゼクロムには「つめとぎ」、「りゅうのまい」がある)、特殊耐久が高い相手は苦手な傾向にある。
ただその代わりニトロチャージがある為素早さは自力で補強できる。積むチャンスさえ見つければその高火力で上から叩く戦法が可能になる。
また、ほのお・ドラゴンはタイプこそ優秀だが、伝説戦ではほのお技が通りにくく、ドラゴン弱点のために返されてあっけなく落とされやすい。
まあこの辺はドラゴン複合のポケモン全体の悩みではあるのだが。
BW2ではキュレムとレシラムと融合して出来るホワイトキュレムが登場した。
「すばやさ」が高く、同特性「ターボブレイズ」を持ち「クロスフレイム」+一致ドラゴン技を操るライバルの出現により、立場が逆転し最近はキュレムの中身と言われがち。
しかしホワイトキュレムが強すぎるだけであり、レシラム自体が弱いわけではない。
第6世代ではゼルネアスが登場。
実はレシラムはゼルネアスが苦手なポケモン(メガフシギバナやヒードラン等)に軒並み強く相性が良い。ヒードランを特性無視で焼き潰せると言うのは意外と大きい。
敵に回した場合はジオコントロールを積まれる前に痛撃を与えるべし。
ORASでは第3世代伝説が軒並み強化されたが、グラードンはともかく他の2体には元々不利が付いていた為大した問題ではなかったりする。
伝説のポケモンでも数少ないほのおタイプということもありグラードンとは相性が良い。
ただ、第5世代まではグラードンのメインウェポンである「じしん」が弱点故に並べるのは非常に辛く、相方の行動を縛りがちであった。
しかしORASでグラードンが味方を巻き込まない「だんがいのつるぎ」を習得し、加えてゲンシカイキを得たので天候を取られにくくなりさらに相性が良くなった。
相性ならホウオウの方が良いと言ってはいけない。
どちらかと言うとメインアタッカーよりもサブアタッカーとして輝くタイプのポケモンである。
対伝説にこだわらない運用をすれば、レシラムなりの立ち回りをする事ができるだろう。
第7世代ではソルガレオ、日食ネクロズマ(ウルトラネクロズマ)の登場により、相方のゼルネアスの使用率が下がる、一致技を両方半減以下で受け止められるカプ・レヒレ、アシレーヌの登場(しかも、上述のポケモンよりも圧倒的に耐久が高いため、レシラム単体での突破はほぼ不可能)ターボブレイズでばけのかわを無効化出来るが、特防特化されると突破出来なくなるミミッキュの登場など、かなりの逆風にまみれた。
だがそれを差し引いても耐性のこおり・フェアリー等倍が大きく第5世代の禁止伝説では一番使われていた。
第8世代では他の伝説より一足早く復活。
新顔のザシアン・ザマゼンタに相性上有利、ダイマックス技の効果が自身への恩恵が強いものが多く、当初は環境を制圧するかに思われたが、特殊の飛行技が無いのでダイマックスの相性がそこまで良くない事や、結局ザシアンに上から殴られる事、第7世代での逆風が現在に至るまで尾を引いている事から、『冠の雪原』で全伝説ポケモンが解禁されて以降は従来通りの評価に落ち着いてしまった。
が、ここにきて物理アタッカーが見出され、現在ではこちらの方が評価を上げている。
実際こうげき種族値は120もあり、あのホウオウが130であることを考えると全く低くなく、更に剣盾から「りゅうのまい」を覚えるようになったため、「浮いていない代わりに4倍がなく、攻撃上昇の積み技が使えるホウオウ」と考えることができる。
そしてちゃっかり「ダブルウイング」も獲得しているため、「ダイジェット」も使えてしまう。
こうしたことから、特殊主体の禁止級ドラゴンが多く、レシラムに枠を割けなくなった結果の苦肉の策ではあるものの、ゼクロムと並ぶ龍舞積みエース、または両刀アタッカーとしての採用が多く見られるようになっている。
ただしダイマしないと技の使い勝手も火力も今一つのため、扱いは慎重を要する。
面白い事にかつてはサブウェポンの少なさから両刀にせざるを得なかったゼクロムと等倍範囲の広い特殊技でゴリ押すレシラムが現在は物理技でゴリ押すゼクロム、両刀で戦うレシラムとお互い真逆の戦い方が開拓されている。やはり元は同じポケモンなのだろう。
第9世代では藍の円盤より参戦。
テラスタルにより一致技が通らない相手を倒せる手段を得た。ただ、どくやでんきでは地面技が一貫してしまうので、基本的にはいわにも通るくさテラスが無難か。
新たに習得した技としては、ほのおのうず、ほえるにより、盤面操作ができるようになった点は大きいか。また、新たにすてみタックルも習得したが、流石に反動と技の通りを考えると採用は難しい。
また、くろいきりがわざマシン化した事により、配布限定で覚えたゼクロムが再び習得しているが、レシラムの方はしろいきりがわざマシン化していない為、こちらは配布限定のままである。流石に採用は無いとはいえ、使う際は注意。
使用キャラクター
ゲーム版
番外作品
『ポッ拳』
- クレセリアとペアを組み、サポートポケモンとして登場。試合を変える威力を持っているどころか、大ダメージ&攻撃力低下の効果が厄介で、相手の反撃の機会さえも灰にしてしまう程であり、わずか1週間足らずで下方修正されてしまった。
『ポケモンGO』
- テラキオンの復刻&色違い実装が終了した2020年5月27日より、イッシュ三龍の一番手としてレイドバトルに登場。同作初のほのお・ドラゴンの複合でもある。
- 原作同様、攻防共に非常に優秀なステータスをしている。覚える技も通常技で「ほのおのキバ」と「りゅうのいぶき」、ゲージ技で「オーバーヒート」「りゅうせいぐん」を覚えられるので、ほのおタイプ・ドラゴンタイプのどちらでも運用が可能。また、サブ技として「ストーンエッジ」「かみくだく」も覚えられる。
- レイドやジム攻略においては、タイプ一致の大技でそれなりに活躍が見込める。一致技がどれもフルゲージ技なので小回りが利きにくいのが難点だが、耐久が高く、軽減できるタイプも多めなので、ある程度はカバーができるだろう。
- ただし、こちらの弱点を突いてくるタイプのうち、じめん技に関してはジム防衛の常連であるカビゴン・ケッキング・メタグロス等、案外色々なポケモンが習得していることがあるので要注意。タイプ相性上は有利であっても不意に飛んでくる「じしん」で逆にピンチに陥ってしまうなんてことも起こりうるので警戒は怠らないように。ゲージ消費の多い技をメインに扱うことからトレーナーバトルにはやや不適。
- と言いたいが限定技として「クロスフレイム」を修得した。ジム・レイドでは相変わらずの大技だが「オーバーヒート」よりも硬直時間が短くより高火力が出せるようになった。トレーナーバトルではゲージ消費も少なく反動が無い技であり、ようやくトレーナーバトルでの使いづらさがある程度改善された。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- ブラックのレシラム
- 第10・11章に登場。自らの意志でライトストーンに姿を変えて眠りについていたが、10章にてNが連れていたゼクロムに反応して一瞬だけ復活した。
- その後ポケモンリーグで幼なじみのチェレンを利用し、ホワイトを拐ったプラズマ団に怒りを露わにするブラックに反応し、「真実の英雄」と認め完全に復活する。
- 決戦ではブラックがレシラムの心を理解できずゼクロムとNを相手に序盤は圧倒されたものの、ブラックがアララギパパの助けで自分が図鑑を通してポケモンを理解してきたことを思い出し徐々に力を解放。自分の心を感じ取ったことを受けて一進一退の攻防を繰り広げ、最後は敵の一瞬の隙を突いて勝利する。
- ゼクロムが旅立ったことで役目を終えたかのようにライトストーンへ戻ったが、倒されたはずのゲーチスの策謀によりブラックがライトストーンの収縮エネルギーに巻き込まれ封印されてしまい、ホワイトの悲痛な叫びもむなしくそのままどこかへ飛び去って行った。
- 第11章では力を振るうキュレムの元へライトストーンのまま向かっていたが、ハイリンクの真上でホワイトの存在を感知すると急に方向を変え、合流を果たす。ライトストーン・ダークストーンの中はポケモンドリームワールドに繋がっており、2年の間取り込んだブラックはそこで生きていた。
- プラズマ団の手に落ちたキュレムを解放するため、ライトストーンのまま吸収されて内側から攻撃する計画を立てていたが、ゲーチスを止めるためNを連れて来たゼクロムを吸収してブラックキュレムとなったため、内側のゼクロムと外側からの同時攻撃に変更しレシラムに戻り、その時にブラックは解放された(メタ的な事情としては第11章は様々な事情から長期休載・移籍があった為、ブラックは5年弱の月日を経た2019年5月のウェブ掲載回でようやく復活と相成った)。
- 「あおいほのお」の残り香を辿ってジャイアントホールへ向かい、一時はキュレムに吸収されてしまうが、プラズマフリゲートから落下するモンスターボールを保護した後で分離され、全てが終わった後はブラックの元を去った。
- 図鑑所有者の中で伝説のポケモンが正式にメンバーに参入するのは7・8章主人公ダイヤモンドのぎー(レジギガス)に次いで2例目(ただし、ダイヤとぎーの次に最後まで伝説ポケモンが手持ちにいたのは剣創人のアーマン(ウーラオス(れんげきのかた))ぐらいである)。
『ポケットモンスターReBURST』
- BURSTハートに封印されているポケモンで、グレードガベルの首領・フロードが使用する。
『ポケモンB2・W2 ~新たなる伝説~』
- 英雄・ヒロのポケモンで登場。ヒロのモデルはもちろんBW男主人公である。
pixivにおいて
ジャケットを飾るポケモンだけあって投稿数が多い。第5世代組では1番多いツタージャとその次に多いミジュマルに次ぐ3番目。
また、女性的なイメージでデザインされているためか、絵師の中にはそれに沿ったイラストが投稿されている。