ファミコンジャンプ
ふぁみこんじゃんぷ
1989年、週刊少年ジャンプ20周年を記念してバンダイから発売された、ファミリーコンピュータ用ロールプレイングゲーム。正式名称は『ファミコンジャンプ 英雄列伝(ヒーローれつでん)』。
様々なジャンプ作品がコラボした夢のRPGで、連載中・過去の作品問わず多数の漫画作品のキャラクターが詰め込まれており、主人公の少年以外は街の住人やザコ敵に至るまで全てジャンプ漫画のキャラが出典である。原作を意識したミニゲームも大量に存在。当時としては玩具店だけに留まらず、コンビニや書店での販売も行われていた。
……のだが、お祭りだからとあらゆる漫画の世界観をごちゃまぜにした結果闇鍋のようなカオスな作品となった上、ゲームとしてもRPG要素が薄く非常に大味な出来であり、クソゲーとは言い難いものの過剰出荷によりワゴンセールの常連として有名な作品。
2年後には続編『ファミコンジャンプⅡ 最強の7人』が発売された。登場作品を7作品と大幅に絞り込み、インターフェイスも開発にチュンソフトが関わったことでドラゴンクエスト風味で前作よりはRPGらしくなり、登場人物を絞った分ストーリーもある程度原作の雰囲気を再現できている。しかし悲しいことに前作の風評被害からか、こちらもワゴンの常連となった。
なお、本作は『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の中で両津勘吉が発売から数年後に言及していることでも有名。両さんがジャンプのお祭りゲーに出るとだいたいロケットランチャーを持って参戦するのは、大概が『ファミコンジャンプⅡ』の影響である。
後に『ファミコンジャンプⅡ』ともども『ニンテンドークラシックミニファミリーコンピュータ週刊少年ジャンプ50周年記念バージョン』に収録された。
本作は一応アクションRPGなのだが、最終決戦時のみドラゴンクエスト方式のコマンドバトル(タイマン)になる。
フィールド上で敵に接触すると戦闘となり、戦闘シーンでは遠距離攻撃と近距離攻撃が使い分け可能。稀に敵意を持たずヒントをくれる敵キャラが登場するが、誤って倒してしまうと心が「悪」に向かい遠距離攻撃の再発射時間が長くなる。そんな時はフィールド上の店でジャンプを買って読むと心が「善」に戻る。何なんだこのシステム。
他にも筋斗雲に乗り続けても、心が「悪」に向かい続けるという仕様がある(原作では心が清い者しか乗れなかったはずなのだが……?)。
ミニゲームも非常に多く、ボクシングゲームやシューティングゲーム、レースゲームや野球ゲームなど参戦作品のほとんどを(大雑把ではあるが)再現している。
なお当時の人気を反映してか鳥山明作品の世界観やキャラクターが一際色濃く反映されていることが多く、悟空やアラレの性能も優遇されている。
ラストバトル時はいわゆる相性ゲーであり、後述のような珍妙な現象が起こることとなる。
16人の英雄
最初に仲間になるキャラ。最終決戦時には「北斗百裂拳」「天破活殺」「無想転生」を使用。別に無想転生を使っても防御力や回避率が上がるということは無く、「凄い攻撃」という認識でよい。
なぜかケンシロウの次に仲間になる。
最終決戦時の技は「尻見せ、怪獣ヌケゴン」、三角木馬騎乗による渾身の「へんたいギャグ」など、お子様の情操教育に著しく悪いキャラ。
最強候補。まあそりゃそうか。最終決戦時には「残像拳」「太陽拳」「かめはめ波」を使用。HPが低くなると攻撃力が減るのも幼少期の悟空そのものですね。
後発の作品であれば確実に両津勘吉あたりと入れ替えられていたことだろう。最終決戦時には357パイソンやバズーカを使用する。バズーカを跳ね返されても生きてるあたり完全にギャグ漫画の住人。
最強。有りえんほど高い基礎スペックに加え、必殺技は「遊ぶ」「体当たり」「んちゃ砲」と投げやりなネーミングながらだいたいどの相手にも強い。
最終決戦時には「ペガサス流星拳」「ペガサス彗星拳」を使用。コスモを燃やすことで通常・必殺技問わず攻撃力を底上げできる。マシリトとヒゲゴジラに対してだけは燃やせない。
最終決戦時には突き、斬り、気を練る事が可能。当時は名前付きの技をあまり使わない万能超人キャラだったとはいえ、技のネーミングがあんまりである。
後述する通りわりととんでもない方法で仲間になってくれる。最終決戦時の必殺技「子分集合」は全キャラ中最強の破壊力を持つ。友情・努力・勝利の極み。
また「ここはひとつ我慢」なる技も使えるが、バグにより何の効果も無いただの時間つぶし技になっている。
ただし消費0のため、サガの幻朧魔皇拳で操られてしまった時の対抗手段として唯一使えなくもない…と思いきや、相性自体は不利のためやっぱり使えない。
最終決戦時には神魔血破弾、ペルセポリス神魔碑文を使用する。大日経疏により攻撃力を底上げできる。
相性のいいキャラがほとんどいない最弱キャラ。あァァァんまりだァァアァ
最終決戦では「波紋パンチ」と「クラッカーヴォレイ」を使用するが全キャラ中唯一特定の条件無しに常時ランダムで攻撃を失敗する。
「どうも ちょうしが でねえなーっ!」
しかも相性のいいキャラがほとんどおらず最弱候補(ジョジョよりはまだマシだが)。
決戦時に味方が(対戦相手に負けて)死んでいると攻撃力に補正がかかる熱い男。必殺技は手錠と44マグナム。前者はいかにもデバフ効果がありそうだが、単なる攻撃技である。精神攻撃の類?
彼の実力を引き出すため、ユーザーからは前述のジョジョやイサムがよく生贄にされることが多い。
爽やか。最終決戦時には「バイシクルシュート」「ダイビングヘッド」「ドライブシュート」を使用。直接相手を蹴ればいいんじゃないの、などと言うツッコミは野暮だ。
なぜ参戦させたのか。そしてなぜラオウと闘えるのか。最終決戦時にはサンライズボールと史上最高のボールを使用可能だどーっ。HPが低くなると全攻撃力が1.5倍になる。
たろーがいるのになぜか参戦。最終奥義は三段ドロップ、スカイラブ投法、ファントム魔球。ジャコビニ流星打法の方がケンカ野球に向いている気もするが。
最終決戦時には「キン肉バスター」「キン肉ドライバー」が使用可能。また、強力な一撃を放つ「火事場のクソ力」はHP逓減時にはHP全回復が同時に行える素晴らしい能力じゃい。
明らかに何名か戦闘要員でないヤツが混じっているが、気にしてはならない。
- 「日本一の番長になるまで動かん」と言う万吉に対し「ウイングマン」に登場する夢を叶えるノートで無理矢理万吉を日本一の番長にして味方に付ける主人公。そのノートで「世界を救う」と書けばすぐクリアできたんじゃないかな…
- 一応、ドリムノートの効力には制限がある(大量殺人など夢がない願いは叶わない、人を生き返らせる願いを叶える為に全ページ分の容量を要するなど)とはいえ、努力友情勝利とは無縁の安易すぎる方法で日本一になったことを受け入れる万吉も万吉である。
- 連載中にもかかわらず『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が「過去の世界」扱い
- 料理をふるまってもらったぐらいでお礼に落とし物の44マグナムを通りすがりの主人公にあげる両さん
- 熊や宇宙人にまで君付けする翼くん
- ギャグの塊抜作先生相手におかしくてまともに弾が投げられない峠球四郎。なお当の抜け作先生は「わたくしふつうです」と発言する。
- 本作最大の難関とまで言われるジノ・ヘルナンデスの存在。こちらの攻撃をランダムに受け止めたり弾き返してくる最強のボスであり、銃弾やバズーカ砲、ペガサス流星拳や果ては無想転生まで平然と弾き返す。さらにイタリア人なので抜作の日本語ギャクも一切通用しない。なお、彼はサッカー選手である。いくらゴールキーパーだからと言って……
- 「教師に手を挙げることはできねえ」と言ってヒゲゴジラとの戦闘をためらう万吉と桃太郎。自分の筋を通すバンカラな2人らしい反応ではあるが、流石に相手が相手である。
- いくら太陽の光に弱いからと言って悟空の太陽拳一発で即死するエシディシ
- 何十人もの罪なき人々の命を奪った赤カブトに対し「罪なき動物とは戦えん」とほざく霊気
- どこからどう見ても人間ではない赤カブトに対して秘孔を突こうとし、「しまった秘孔が分からん」と慌てふためき手も足も出ないケンシロウ。剛の拳で殴り殺してはいかんのだろうか
- その赤カブトと遊んで1ターンで倒した挙句「キャインキャイン」などと言わせるアラレちゃん
- その赤カブトから何故かジャンプヒーローの中で唯一終始シカトを決め込まれるジョジョ
- ギャグ漫画世界との相性が悪い聖闘士。星矢がマシリトやヒゲゴジラ相手にコスモを燃やせない上に相性が最悪。サガと唯一相性が最高なのが抜作先生
- ラオウは死兆星を見た事のある相手としか戦わないのだが、何故か味方メンバーの多くが死兆星を見た経験あり。バトル漫画出身者はともかく、殴る蹴るのかわいがりを受けてもへこたれなかったたろーくんまで死兆星を見ているのは悲壮感が漂う。
- 抜作のギャグに必死で笑いをこらえるラオウ
- そのラオウとなぜか相性が一番いいのがたろーくん。北斗神拳に飛び道具は効かないのではなかったのか。
- ギャグキャラや常人キャラを「クズ」と呼んで基本的に戦闘を拒否するにもかかわらず、何故か翼の挑戦は受けて立つマジュニア。一応翼もボクシングのアマチュアチャンピオンにリアルファイトで勝利する程度には強いとはいえ、流石に魔王の息子には歯が立たない。
- 神と悪魔の力を両方持っているから、と言う理由でラスボスを秒殺する霊気
ジャンプのクロスオーバー作品
- ファミコンジャンプ 英雄列伝
- ファミコンジャンプⅡ 最強の7人
- ジャンプスーパースターズ(略称:JSS)
- ジャンプアルティメットスターズ(略称:JUS)
- Jスターズビクトリーバーサス
- ジャンプフォース