頭文字D
いにしゃるでぃー
概要
『頭文字D(イニシャルディー)』とは、しげの秀一原作の公道レース漫画。
ヤングマガジンに1995年から2013年まで連載された。単行本は全48巻。
『バリバリ伝説』連載終了後の1991年にヤングマガジンで短期間連載していた『トンネルぬけたらスカイブルー』は本作の原点とされ、主人公の愛車などに頭文字Dへと繋がる設定がある。
秋名山(群馬県榛名山がモデルの架空の峠)の峠道で愛車AE86型スプリンタートレノを操り豆腐を運んでいた主人公『藤原拓海』を中心に、峠道で速さを競う走り屋達を描いた物語。
比較的リアルにドライビングテクニックを描写している事から現実のレーサーにもファンが多く、中でも土屋圭市は後のアニメ化の際に監修として協力する等積極的に動いている。
しかし、公道レースそのものが基本的には道路交通法違反であり、本作に影響されて暴走運転を行い、死亡事故に繋がってしまうケースも珍しくない。
作中でも危険走行による一般車に絡む事故描写や(作中では良識があるとされているチームが)各コーナーに対向車の存在を知らせるメンバーを配置する描写などもされている。
主人公の父親からして中学生の息子に公道で無免許運転をさせるというダメな大人であるが「拓海が既に免許を習得したので時効だ」と語り、友人を呆れさせている。
本作がPTAや自動車メーカーから問題視されたことは無く、それどころか自動車教習所にある漫画として有名。
メーカーも普通にライセンスを出しており、公道レース物には絶対にライセンスを出さないと言われているあのホンダも出している。(ただし、初期のアニメやゲームではライセンスが取れなかったのかエンブレムや車名が架空のものになっていたりする。(例:TRUENO→TORENO 等)パチスロ版では流石に許可がおりなかったのか中国のパチモンみたいな車に変更された。)
中古車市場にも少なからず影響を及ぼしており、パンダトレノに異様な高値が付いている他、本作で活躍した車種の値段が高騰したり程度の悪い商品が高額で売られる詐欺紛いの事例も実際に起こっている。
原作者自身もAE86トレノやFD3Sを所有していたことがあり、原作内の仕様は現実の作者の愛車と同仕様だった時期もあった。
コミックス冒頭で「199X年」と明記されているが、初期設定では平成一桁代後半と見てまず間違いない。
年代が特定しうるネタとしては【池谷浩一郎の「キューニーが出た(AE90系カローラ/スプリンターは1987年デビュー)のが、お前ら(拓海・イツキ)が小学校2,3年の頃」】【庄司慎吾の「ホンダがFR作ってくれりゃ~」(長らく途絶えていたホンダFRの復活、S2000は1998年発表)】【ハチロクが10年前の車】【FDが新車】などがある。
本来映画のThird stageに当たるところで終わる予定だったような節があり、プロジェクトD編になると、連載が長期にに渡ったためか作中で1年程度しか経っていないにもかかわらずスマートフォンなどの平成後期以降のデバイスや言葉遣いが登場する。
連載開始した頃は空前のスポーツカーブームであったのだが、完結する頃には度重なる規制の強化や景気の悪化などから来る「若者の車離れ」の時代になっており、もはや走り屋達も夢の跡と少し侘しい最後となった。
2017年に本作から15年後の未来を描くMFゴーストが連載を開始しており、本作のキャラクターが多数登場する。
外伝・番外編
原作は本編以外にも数本の外伝・番外編があり、いずれも単行本または副読本に収録されており、一部は後述のアニメ版で映像化された。
インパクトブルーの彼方に…
ヤングマガジン1999年第7号と第8号に掲載。単行本第48巻収録。
エンペラーのナイトキッズ襲撃直後、碓氷峠でエンペラーの偵察隊とのバトルが繰り広げられる。
本作はアニメ版展開中にドラマCD化され、その後に「頭文字D Extra Stage」のタイトルでOVA化もされた。
センチメンタルホワイト
ヤングマガジン2000年第5・6合併号に掲載。副読本『頭文字Dの軌跡 挑戦の記』に収録。
「インパクトブルーの彼方に…」の続編。
舞台は冬に移り、池谷の件で落ち込んでいた真子を励ます為に沙雪が幼なじみに頼んで彼女にお似合いのボーイフレンドを紹介して貰う。
二人は良い感じになるが…
先の「インパクトブルーの彼方に…」と共にOVA『頭文字D Extra Stage』でアニメ化された。
ウエストゲート
ヤングマガジンGT増刊2001年1月10日号に掲載。単行本第30巻に収録。
高橋啓介を主役に、彼のちょっとした災難を描いた短編。
こちらは未アニメ化だが、本エピソードで登場したアルテッツァ乗りの二人組はドライバーを入れ換えた上でOVA『頭文字D Extra Stage2』に登場する。
ウエストゲート2
ヤングマガジンGT増刊2001年9月1日号に掲載。単行本第33巻に収録。
高橋涼介を主役に、史浩と赤城山に訪れた際の出来事を描く。こちらも未アニメ化作品。
本エピソードでは頭文字Dとしては唯一バトル相手に外車が登場する(厳密にはバトルとは言えないが…)。
この時の車は2021年稼働開始のアーケードゲーム『頭文字D THE ARCADE』で「湾岸ミッドナイト」とのコラボの際にブラックバードのベース車両として登場、結果的に再現可能となった。
旅立ちのグリーン
ヤングマガジン2001年第7号、8号、9号に掲載。副読本『頭文字Dの軌跡 疾走の記』に収録。
「インパクトブルーの彼方に…」から始まる真子と沙雪が主役の番外編の完結作。
舞台はプロジェクトD編で拓海達が東堂塾とバトルしていた頃まで進み、池谷との恋路の末路を描く。
本作は2008年にアニメ版放送開始10周年記念作『頭文字D Extra Stage2』としてOVA化された。
拓海外伝
月刊少年ライバル2008年6月号に掲載。単行本第48巻に収録。
拓海の中学生時代を描く。未アニメ化作品。
本作には樹とその家族も登場する。
アニメ
TVアニメ版
オービー企画とプライム・ディレクション→トゥーマックス→ウェッジリンクによるTVアニメシリーズ。
1998年から始まり、2014年に完結するまで原作の殆どのエピソードをアニメ化している。
一方で、シーズン毎にアニメ制作会社が変わるのが特徴で、シーズン毎にキャラクターデザインが大きく異なる。
メイン主題歌は殆どのシーズンでm.o.v.eが担当した。
頭文字D(1998年)
アニメ制作 | スタジオコメット、ぎゃろっぷ |
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3DCG | ネスト |
監督 | 三沢伸 |
キャラクターデザイン | 古瀬登 |
音楽 | 勝又隆一 |
脚本 | 岸間信明、戸田博史 |
放送局 | フジテレビ他 |
OPテーマ | around the world/move(ACT.1~ACT.19)、BREAK IN2 THE NITE/move(ACT.20~最終話) |
EDテーマ | Rage_your_dream/move(ACT.1~ACT.14)、奇蹟の薔薇/Galla(ACT.15~最終話) |
話数 | 全26話 |
シリーズ第一作目。
原作第一話から中村賢太戦までのアニメ化だが、最終回が高橋涼介戦になる様に途中からバトルの順番が変更されている。また、イツキのデートシーンが追加されたり、ほぼすべてのバトルで店長がギャラリーに訪れる等、随所にアニメオリジナルのストーリーも展開される。
エイベックスのアニメ制作事業参入・第一弾作品であり、ユーロビート+CGアニメという斬新なスタイルで始まった。
車のCGこそまだまだ発展途上だったが、土屋圭市とホットバージョン監修のリアルなサウンドやCGの出来をカバーする臨場感あるカメラワーク、そしてバトル中に流れるユーロビートが組み合わさり迫力のあるものになり好評であった。
シリーズが続いたことでSecond Stage以降に倣いFirst Stageと表記される場合もある。
本作は本放送版(VHS版含む)とDVD版以降では本編の一部BGMとSEが異なっており、BGMに関しては後述のマガジンCDブック版初出の物を中心にSecond Stage初出のBGMに差し替えられ、SEに関してはオープニングやアイキャッチに追加されている。
HDリマスター版はDVD版を元にしており、現行で発売されているBlu-rayやアニマックスでの再放送でも基本的にBGM差し替え版だが、Amazonプライムビデオ内のアニメタイムズ等一部動画配信サイトでは本放送音源版が配信されており現在でも容易に視聴する事が出来る。北米版DVDは日本語音声が本放送版、英語音声がDVD版の組み合わせになっている。
頭文字D Second Stage(1999年)
アニメ制作 | パステル |
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3DCG | ネスト |
監督 | 政木伸一 |
キャラクターデザイン | 佐藤正樹 |
音楽 | 勝又隆一 |
脚本 | 岸間信明、戸田博史 |
放送局 | フジテレビ他 |
OPテーマ | Blazin' Beat/move |
EDテーマ | キミがいる/Galla |
話数 | 全13話 |
シリーズ第二作目。
エンペラー襲撃から正丸峠での秋山渉戦までアニメ化。
前作から車のCGが劇的に進化し、本作よりナンバープレートが表現されるようになる(5桁の架空のもの)などリアルに近付いた。
キャラクターデザインも、原作から少しデフォルメされたような感じだった前作から一転し原作寄りのデザインになり大きく雰囲気が変わった。
ストーリーに関しても、一部を除いて(なつきのアルバイト先が拓海たちが働くガソリンスタンドから近くのハンバーガーショップになっていたり、正丸峠での拓海vs渉バトルに高橋兄弟&賢太と池谷&健二がギャラリーに訪れる等)ほぼ原作通りのストーリーとなっている。
本作を最後に地上波で新作は制作されなくなり、以降は映画やCATVに移行する。
作中BGMは基本的に新規だが、ごく一部のみFirst StageのBGMを使用している。
頭文字D Third stage(2001年)
アニメ制作 | スタジオディーン |
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3DCG | パステル |
監督 | 山口史嗣 |
キャラクターデザイン | 佐藤和巳 |
音楽 | 勝又隆一 |
脚本 | 岸間信明、戸田博史 |
配給 | 東映 |
OPテーマ | Gamble Rumble/move |
EDテーマ | JIRENMA/EveryLittleThing、THE RACE IS OVER/Dave Rodgers |
頭文字D初の映画作品で、ストーリーは前作の続きとなるシリーズ第三作目。
いろは坂での連戦から原作第一部完結編までをアニメ映画化。
前作からより進化したCGグラフィックと、劇場版ならではの臨場感ある映像やサウランドが特徴で本作で一つの頂点に立ったと言える。
制作側の意向で原作よりも青春ドラマを重点に置いたストーリーとなっているほか、映画作品という限られた上映時間の制約の為に原作から一部エピソードと登場人物が省略されている。
頭文字D Fourth stage(2004年~2006年)
アニメ制作 | A.C.G.T. |
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3DCG | パステル |
監督 | 冨永恒雄 |
キャラクターデザイン | 加野晃 |
音楽 | 梅堀厚、DENNIS MARTIN、勝又隆一※ノンクレジット |
脚本 | 岸間信明 |
放送局 | アニマックスPPV |
OPテーマ | DOGFIGHT/move(ACT.1〜ACT.10)、Noizy Tribe/move(ACT.11話〜最終話) |
EDテーマ | Blast My Desire/move(ACT.1〜ACT.10)、Nobody reason〜ノアの方舟/move(ACT.11話〜最終話) |
話数 | 全24話 |
シリーズ第四作目。
原作第二部開始から茨城県のパープルシャドウ戦までのアニメ化だが、最終回に拓海のバトルで締められる様に拓海vs城島俊也戦と啓介vs星野好造戦の順番が原作とは逆になっている。
また、尺の都合で物語序盤の啓介のバトル二戦がスタート直前と結果が語られるのみでカットされている(カットされた対川井淳郎戦とスマイリー酒井戦は後にOVA『頭文字D BATTLE STAGE 2』で新規制作され収録された)。
本作から放送局がアニマックスの系列局となり、放送体制も隔月2話ずつとなった。
CGはリアルさを維持しつつも通常パートとの違和感を軽減するように工夫されており、以前よりも自然に溶け込んでいる。
頭文字D Fifth Stage(2012年~2013年)
アニメ制作 | SynergySP |
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3DCG | パステル ※ノンクレジット |
監督 | 橋本みつお |
キャラクターデザイン | 佐藤正樹 |
音楽 | 梅堀厚 |
脚本 | 岸間信明 |
放送局 | アニマックスPPV |
OPテーマ | Raise Up/m.o.v.e |
EDテーマ | Flyleaf/CLUTCHO(ACT.1〜ACT.6)、夕愁想花/m.o.v.e(ACT.7〜最終話) |
話数 | 全14話 |
シリーズ第五作目。
ニセプロジェクトD編からサイドワインダー戦前半(啓介vs北条豪)までアニメ化。
本作から放送体制が毎月2話ずつ配信に改められた。
また、本作からオービー企画が制作から外れウェッジリンク単体となっている。
第二期でキャラクターデザインを担当した佐藤正樹が再度キャラデザを担当し再び原作寄りのデザインとなると同時に、池谷達の働くガソリンスタンドのデザインと制服が変更された。
当初は最終章と銘打たれていたが、乾信司戦を残して終了。Fifth Stage放送中に配信されていたウェブラジオ「頭文字D Radio Stage」の最終回に監督とプロデューサーが音声出演された際には「Fifth Stageで終わらせるつもりでやっていたが、原作の連載がまだまだ続いており追い越すわけにはいかないため」と発言しており、原作との同時終了ないし原作終了直後での完結を目指していたようだが叶わなかった様子。
本作放送後にm.o.v.eが解散した為、活動中にタイアップしたのは本作が最後になる。
頭文字D Final Stage(2014年)
アニメ制作 | SynergySP |
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3DCG | パステル ※ノンクレジット |
監督 | 橋本みつお |
キャラクターデザイン | 佐藤正樹 |
音楽 | 梅堀厚 |
脚本 | 岸間信明 |
放送局 | アニマックスVOD |
OPテーマ | Outsoar the Rainbow/m.o.v.e |
EDテーマ | Gamble Rumble/m.o.v.e(ACT.1〜ACT.3)、Rage your dream/m.o.v.e(最終話) |
話数 | 全4話 |
シリーズ完結作。
拓海vs乾信司戦と原作最終回までをアニメ化。
シーズンは分けられているが実質的に前作の延長線にありメインスタッフもほぼ全員続投している。
放送時点でm.o.v.eが解散していたので主題歌は未公開だったものと過去作のものを使用。
最終回終盤の展開が原作とは異なっている。
本作でTVアニメ版は完結し、一つの区切りとなった。
TVアニメ版の外伝、総集編
いずれの作品もOVAとして発売された。
頭文字D Extra Stage(2001年)
アニメ制作 | パステル |
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3DCG | ネスト |
監督 | 山口史嗣 |
キャラクターデザイン | 田中穣 |
音楽 | 勝又隆一、TATSUHIKO FUYUNO |
脚本 | 戸田博史 |
OPテーマ | Get it All Right/Chilu |
EDテーマ | NEXT/根谷美智子・かかずゆみ |
原作番外編『インパクトブルーの彼方に…』『センチメンタルホワイト』をアニメ化。
映像化作品としては本編主人公の拓海が唯一登場せず、回想内及びラストシーンで拓海のハチロクが登場するのみである(原作では1カットだけ拓海が登場するコマはあったが本作ではイツキに置き換えられている)。
また、本作の楽曲は真子と沙雪を全面に推しており大半が真子役の根谷美智子と沙雪役のかかずゆみ歌唱の楽曲で占められており、m.o.v.eの楽曲は本作では劇中の携帯電話の着メロ以外で使用されていない(このメロディも厳密には根谷美智子と矢尾一樹によるカバーverをベースにしている)。
一部シーンが映画Third Stageとリンクしている。
車両CG製作にネストが関わった最後の作品。
頭文字D to the Next Stage 〜プロジェクトDへ向けて〜(2004年)
アニメ制作 | A.C.G.T.(新規パートのみ) |
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EDテーマ | JUMPING UP THE NATIONS/TOBY ASH |
レンタル専用作品(後にDVD-BOX等に収録)。
Third Stageまでのバトルを拓海と樹が回想して振り返る総集編とFourth Stageの制作風景を収録。
土屋圭市も語り部として出演している。
『雷鳴 out of kontrol』MV(2005年)
アニメパート制作 | A.C.G.T. |
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特記 | ミュージックビデオ |
こちらはm.o.v.eのシングルCD「雷鳴 out of kontrol」のMVで、同作のDVD付属版に収録されている。
m.o.v.eの三人がバンガローでのプライベート時間を堪能中に、見ていたアニメ(頭文字D)の世界に取り込まれ、作中の住人となり拓海と赤色のFD3Sを駆りバトルする、という内容。
このMVは現在でもYouTubeでavexから公式で無料配信されており視聴は容易である。
余談だが、m.o.v.eの三人はFourth Stage本編にもギャラリーとして声ありで登場している。
頭文字D Extra Stage 2(2008年)
アニメ制作 | A.C.G.T. |
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3DCG | パステル |
監督 | 山口史嗣 |
キャラクターデザイン | 田中穣 |
音楽 | 勝又隆一、梅堀淳、DENNIS MARTIN、小倉大作、伊藤佳奈子 |
脚本 | 岸間信明 |
OPテーマ | 蒼穹のflight/m.o.v.e |
EDテーマ | Key Ring/m.o.v.e |
原作番外編『旅立ちのグリーン』に多少のオリジナル要素を加えアニメ化。
本作はTVアニメ版放送開始から10周年を記念し制作された。
映像化作品で高橋兄弟が登場しない唯一の作品。
オービー企画が制作に関わった最後の頭文字Dのアニメ作品。
新劇場版
アニメ制作 | ライデンフィルム、サンジゲン |
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3DCG | サンジゲン |
監督 | 日高政光、中智仁 |
キャラクターデザイン | 羽田浩二 |
音楽 | 土橋安騎夫 |
脚本 | 関島眞頼 |
配給 | 松竹 |
EDテーマ | never fear/河村隆一(『覚醒』)、リザレクション/BACK-ON(『闘走』)、Chase for Dream/小林竜之(『夢現』) |
TVアニメ版終了から間を置かずに発表された劇場用アニメシリーズ。
『Legend1 覚醒』(2014年8月23日公開)、『Legend2 闘走』(2015年5月23日公開)、『Legend3 夢現』(2016年2月6日公開)の全三部作。
スタッフ及び声優は一新され(一部キャストはTVアニメ版に出演経験あり)、ユーロビートも使用されていない)。
後のパチスロ・パチンコ版とゲーム『頭文字D ARCADE STAGE ZERO』は本作準拠である。
ドラマCD
頭文字DのドラマCDはアニメ化以前に製作されたものと、TVアニメ版と連動する形で作られた四作品がある。
アニメ化以前
マガジンCDブック『頭文字D』(1997年)
アニメ化より前の1997年に講談社から発売された、原作1巻に相当する物語をほぼ忠実に再現したドラマCD。
本作は頭文字Dのメディア展開で初めて声が付いた作品であるが、オービー企画が製作に関与し劇中BGMも後のアニメ版と同じ勝又隆一が担当(一部はアニメ版にも使用された)、そしてメインキャストも茂木なつきとパパ以外全員アニメ版へ続投するなど、あらゆる意味でTVアニメ版のプロトタイプと言える作品。
TVアニメ版番外編
一作目以外は全てオリジナルストーリー。
いずれも1999年に発売。
『頭文字D番外編 女流最速伝説 インパクトブルーの彼方に…』
原作番外編『インパクトブルーの彼方に…』をドラマCD化したもので、後のOVA版に先駆けて制作された。
一部キャラクターのキャストがOVA版とは異なる。
『頭文字D番外編 ドリキン青春グラフティー』
TVアニメ版では監修を務め、アニメ本編にも特別出演した土屋圭市が拓海と樹を前に自らの過去を回想する番外編。
一部ノンフィクションが含まれ、若き日の土屋氏を描いた自伝の様な作品。
ゲーム
これまでに何度もゲーム化がなされている。また、バンダイナムコのスマホのレースゲーム「ドリフトスピリッツ」とコラボも行われたこともある。
頭文字D ARCADE STAGEシリーズ
セガ制作のアーケードレースゲーム。詳細はそちらを参考。
ARCADE STAGEシリーズ以外
初期の三作品はいずれも講談社から発売され、ストーリーもエンペラー登場直後までになっている。
セガサターン版『頭文字D』(1997年)
開発:元気
最初に発売された頭文字Dのゲーム。
キャラクターグラフィックはアニメーションで描かれているが崩壊気味であり、車のグラフィックも取り敢えず形で車種が分かる程度。
だが、アニメ版には登場しなかった緒美が登場するという意味では貴重な作品。
プレイステーション版『頭文字D』(1999年)
開発:JAM
登場人物全員が3Dグラフィックで描かれている。
車のグラフィックはやや粗いが先のセガサターン版よりは遊べる内容で、登場車種も原作以外では180SX前期型やCR-X、パパの190Eや悪魔のZ(っぽいS30Z)などバラエティ豊か。
BGMはシャ乱Qメンバーだった「たいせい」が担当した。
ゲームボーイアドバンス版『頭文字D ANOTHER STAGE』(2002年)
開発:サミー
これまで発売された頭文字Dのゲームと異なり、レースの操作はコマンド選択式になっている。
TVアニメ版が放送されてしばらくしてからの作品なのでBGMもユーロビート風になっている。
ニンテンドー3DS版『頭文字D パーフェクトシフト ONLINE』(2014年)
開発:イニス、モノビット(ver 1.03まで)、アスペクト(2nd STAGE以降)
ARCADE STAGEシリーズを展開しているセガから2014年にニンテンドー3DSで配信された基本無料のオンライン専用ゲーム(オフラインモードでもプレイ可能だがプレイできる範囲が大幅に制限されるがオンラインサービス終了に際し利用可能な範囲が増えた)。
デッキという概念が存在しカードをデッキにセットしてバトルするというANOTHER STAGE同様コマンド選択式だがレーススタートの操作やシフト操作は自分で行う方式になっている(スタートはAボタン、シフト操作はLRボタンかタッチ画面で行う。シフトチェンジやスタートの操作以外は自動で行われる)。
ARCADE STAGE同様に実在車種・実在パーツが多数登場しドレスアップもできた。さらに2nd STAGEになってからはキャラクター仕様の車も登場した。また、セブンイレブンとのコラボが開催された際にはセブンイレブンカラーのAE86スプリンタートレノも登場した。
2014年12月に『頭文字D パーフェクトシフト ONLINE 2nd STAGE』に大型アップデートされるも2015年6月サービス終了。5月にニンテンドーeショップからの配信も終了したためアンインストールしなければオフラインでもプレイ可能、またオンラインサービス終了に際しオフラインモード限定で使用可能なボンネットに頭文字D パーフェクトシフト ONLINEのロゴが描かれたAE86スプリンタートレノ オフライン仕様が追加された。
パチスロ・パチンコ
開発はいずれもサミーで、『パチスロ 頭文字D』が2021年1月に、パチンコ『P頭文字D』は2022年5月から稼働開始している。
キャラクターデザイン・声優は新劇場版準拠だが、登場車種はメーカーからの許可が下りず全て架空の車種に差し替えられている。
新劇場版未登場の原作キャラは新たにキャスティングされているが担当者は未表記。
収録楽曲はTVアニメ版のものが大半で、一部は『頭文字D ARCADE STAGE』のものも使用している。
主な登場人物とその搭乗車種
群馬県
その他
- ベンツの彼氏=白石父=パパ(メルセデス・ベンツ 190E)
- 赤城山の走り屋カップル(シルビア(S13))
- 『ウエストゲート2』の青髭男(ポルシェ911(964型))
- m.o.v.e※ドライバーはmotsu(アンフィニRX-7 Type R(FD3S I型)※『雷鳴-out of kontrol-』のMVでのコラボレーション。
- 岡田鉄男 ※頭文字Dの前にしげのが連載していた陸上漫画『DO-P-KAN』からゲスト出演。原作第3巻のオマケページに登場。
栃木県
エンペラー
- 須藤京一(ランサーGSRエボリューションIII(CE9A))
- 岩城清次(ランサーRSエボリューションIV(CN9A))
埼玉県
秋山延彦のチーム(名前不明)/埼玉北西エリア連合チーム/秋山兄妹
土坂のランエボチーム(名前不明)
- 会川=ランエボVの男(ランサーGSRエボリューションV(CP9A))
- 一条=ランエボVIの男(ランサーGSRエボリューションVI T.M.E(CP9A))
- 元暴走族リーダー※啓介の元舎弟(シーマ(Y33)/セルシオ(UCF10)※TVアニメ版)
ニセプロジェクトD
- ニセ拓海(スプリンタートレノ(AE86後期))
- ニセ啓介(アンフィニRX-7(FD3S前期))
関連イラスト
関連タグ
作品関連
頭文字D_ARCADE_STAGE…本作を題材としたアーケードゲームシリーズ。
榛名山…本作の秋名山のモデル
バリバリ伝説…しげの先生が頭文字D以前に週刊少年マガジンで描いていたバイク漫画で、先生の代表作の一つ。
トンネルぬけたらスカイブルー…バリバリ伝説終了間もなく描かれた漫画で、事実上の打ち切り作品ながらも後に頭文字Dへと引き継がれる要素が幾つかあり、講談社からは「頭文字Dの原点」と位置付けられている。
MFゴースト…しげの先生の現連載作。拓海などが登場し、本作の後日談でもある。
湾岸MIDNIGHT…楠みちはる原作の公道レース漫画。頭文字Dとは掲載誌が同じで連載期間が被っていたりアニメ版が頭文字D Fourth Stageのスタッフとほぼ共通だったなど作品外での繋がりが多く度々比較対象として挙がる。ゲーム等では公式コラボを果たした。
グランツーリスモ…歴代プレイステーションでシリーズ展開されているレースゲーム。3以降の作品でしげの先生仕様のトレノが登場する。
東方Project…ARCADE STAGEシリーズで公式コラボした。東方シリーズのキャラクターの描かれたステッカー(痛車)や、ゲームBGMをユーロビート調にアレンジした楽曲も実装している。また、THE ARCADEでは東方ユーロビートアレンジでも有名なA-One及びSound_Holicも楽曲を提供している。
関連用語
パロディ関連
今日どこさん行くと?…公式の略称が「今日D」。
電車でD…本作のパロディ同人誌。数ある頭文字Dパロディで最も知名度が高い。
頭文字P…本作と他作品のパロディネタにつくタグ。パロディ先はプリキュア、ポプテピピックなど多岐に渡る。
Fate/InitialD…Fateシリーズとのコラボタグ。