新たなる敵の登場。そんな彼の前に現れた謎のライダー、その名を仮面ライダー3号!
原作者石ノ森章太郎、幻の仮面ライダーが今ここに蘇る!
概要
2015年3月21日公開の映画。
正式タイトルは『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』。
公開当時に放送していた『仮面ライダードライブ』を主人公に、『仮面ライダー』放送当時、児童誌に描かれただけに終わった幻の仮面ライダー「仮面ライダー3号」を巡る戦いを描く。
プロデューサーの白倉伸一郎曰く「ドライブがこの3号と出会う所からとんでもない物語がスタートします!」とのこと。
「GP」は「GRAND PRIX(グランプリ)」の略とのことで、物語後半では最強・最速のライダーを決める究極のレース「仮面ライダーグランプリ」が舞台となる。
冒頭の1号2号の活躍シーンは、1973年に放送された初代「仮面ライダー」の実際の映像を再編集したものとなっている。
ED映像には、本作に登場するヒーローや怪人たちを石ノ森風に書いたイラストが使われている。
なお、「スーパーヒーロー大戦」と銘打ってこそいるものの、今作では遂に正式タイトルからも「スーパー戦隊」が完全に外されてしまい、戦隊の登場は当時現行だった手裏剣戦隊ニンニンジャーが顔見せ程度に客演するのみに留まっている。
…今度も「仮面ライダー大戦」で良かったのではないだろうか、と言うのは禁句か。
あらすじ
1973年2月10日。1号と2号の活躍により、地獄の軍団ショッカーの首領は葬られ、世界に平和が戻った。
だが基地を後にする二人の前に現れたのは、本来存在しなかったはずの「仮面ライダー3号」=黒井響一郎だった。3号の圧倒的な力を前に、二人は為す術もなく倒されてしまう。
時は流れて2014年。
警視庁特状課に所属する「ショッカーライダードライブ」こと泊進ノ介と詩島霧子は、ショッカーユーゲントを選抜するレース大会を潰そうとする悪の仮面ライダー・仮面ライダーBLACKを逮捕するため出動していた。それはいつもの日常のはずだったが、霧子はどうしても違和感を抑えられなかった。
だが、BLACKを誘き寄せるために子供を盾に使ったブラック将軍のやり口と、それを庇って力尽きたBLACKの様子を見て、進ノ介に迷いが生じる。やがて「仮面ライダードライブ」としての使命に目覚め、反逆者として追われる身になった進ノ介だったが、その窮地を救ったのは黒井だった。
黒井は、1号と2号はまだ死んでおらず、巨大な電子頭脳にその魂を移し生き延びていること、その電子頭脳を保管してある秘密の場所「ライダータウン」に、正義に目覚めた仮面ライダーが集結していることを告げる。
進ノ介はショッカーライダー達の追撃をかわしながら、ライダータウンに向けて走り出すが…。
登場キャラクター
『仮面ライダードライブ』より
- 泊進ノ介/仮面ライダードライブ…演:竹内涼真
- 詩島剛/仮面ライダーマッハ…演:稲葉友
- 詩島霧子…演:内田理央
- 沢神りんな…演:吉井怜
- 西城究…演:浜野謙太
- 追田現八郎…演:井俣太良
- 本願寺純…演:片岡鶴太郎
- 魔進チェイサー…CV:上遠野太洸
『仮面ライダー電王』より
- 桜井侑斗/仮面ライダーゼロノス…演:中村優一
- デネブ…CV:大塚芳忠
『仮面ライダー剣』より
- 橘朔也/仮面ライダーギャレン…演:天野浩成
- 仮面ライダーブレイド…CV:椿隆之
- 仮面ライダーカリス…CV:森本亮治
- 仮面ライダーレンゲル…CV:北条隆博
『仮面ライダー555』より
- 乾巧/仮面ライダーファイズ…演:半田健人
『仮面ライダーBLACK』より
今作オリジナル
ショッカー
ショッカーライダー
- ショッカーライダーV3
- ショッカーライダーマン
- ショッカーライダーX
- ショッカーライダーアマゾン
- ショッカーライダーストロンガー
- ショッカーライダースカイ
- ショッカーライダースーパー1
- ショッカーライダーZX
- ショッカーライダーシン
- ショッカーライダーZO
- ショッカーライダーJ
- ショッカーライダークウガ
- ショッカーライダーアギト☆
- ショッカーライダー龍騎
- ショッカーライダー響鬼
- ショッカーライダーカブト☆
- ショッカーライダー電王
- ショッカーライダーキバ
- ショッカーライダーディケイド☆
- ショッカーライダーダブル☆
- ショッカーライダーオーズ☆
- ショッカーライダーフォーゼ☆
- ショッカーライダーウィザード☆
- ショッカーライダー鎧武☆
☆はショッカーグランプリ参加者
その他ショッカー幹部
- ジェネラルシャドウ(デルザー軍団)
- マシーン大元帥(デルザー軍団)
- 大神官ダロム(暗黒結社ゴルゴム)
- ジャーク将軍(クライシス帝国)
- ン・ガミオ・ゼダ(グロンギ)
- ロブスターオルフェノク(オルフェノク)
- ウェザー・ドーパント(ミュージアム)
- 超銀河王(財団X)
- サジタリウス・ノヴァ(ゾディアーツ)
- フェニックス(ファントム)
- デェムシュ(進化体)(オーバーロードインベス)
新型ショッカー怪人
戦闘員
『手裏剣戦隊ニンニンジャー』より
- 伊賀崎天晴/アカニンジャー…演:西川俊介
- 加藤クラウド八雲/アオニンジャー…演:松本岳
- 松尾凪/キニンジャー…演:中村嘉惟人
- 伊賀崎風花/シロニンジャー…演:矢野優花
- 百地霞/モモニンジャー…演:山谷花純
- 伊賀崎好天…演:笹野高史
その他
映像ソフト化
2015年8月5日よりDVD&ブルーレイで発売された。
評価
『スーパーヒーロー大戦』や『スーパーヒーロー大戦Z』、『仮面ライダー大戦』とは異なり前作の主役ライダーのオリジナルキャストが出演していない点については各所で不満の声が上がっている。
それどころか、トッキュウジャーはスーパー戦隊の件での前述の通り、一切登場していない。
その他にも、カブトがハイパーフォームのみでしか使用できないパーフェクトゼクターをライダーフォームでも使用している等設定の齟齬も存在しており、そちらを指摘する声も多い。特に本作の脚本担当が『カブト』でメインライターを務めていた米村正二氏なのに上記のミスが起こる点が最大のツッコミ所といえる。
また、一応大筋としては完結しているものの(過去の春映画が基本的に後味の良い結末で締めていたのに対して)多少後味の悪い終わり方をしている上に、本作単独では完全に完結しないまま終わってしまう。実質の完結編でもある『仮面ライダー4号』を視聴してやっとスッキリする終わり方をしている。要は『仮面ライダー4号』を視聴する事を前提になってしまっている為、単独で完結しない事も不満に挙げられる事もある。
この不満があったからかは定かでは無いが、似たような形式では後年の『超スーパーヒーロー大戦』と『仮面戦隊ゴライダー』があるが、これは映画だけを視聴してもその作品だけで完結する様になっている。
終盤に登場するショッカーの巨大ロボ「ライダーロボ」による歴史改変ビームは、そのあんまりにもあんまりな設定と、本来は歴史改変を受け付けない特異点である仮面ライダー電王すら歴史改変で消滅させるという無敵っぷりから、特撮ファンの語り草となっている。
まあ中身がモモちゃんだけなのかもしれないし特異点を消し飛ばす方法もあるっちゃあるのだが。
関連作品
『手裏剣戦隊ニンニンジャーVS仮面ライダードライブ 春休み合体1時間スペシャル』
2015年3月29日に放送された『手裏剣戦隊ニンニンジャー』と『仮面ライダードライブ』のクロスオーバー特番。内容は本作『3号』の前日談に当たる。しかし、こちらでは明確に別世界として描かれていたニンニンジャーとドライブが、何故か本作『3号』では最初からニンニンジャーがドライブの世界に居るかの様な描写となっており、特にドライブサイドが互いに初対面であるかの様なリアクションをする等、前日談でありながら内容が嚙み合っていない部分が多く、ここも本作がファンから不評を受けた不満点の1つとなっている。
『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号』
dビデオスペシャル限定で配信(後に映像ソフト化)されたウェブドラマ。
本作での、とある仮面ライダーの死をきっかけに始まる、存在しないはずの「仮面ライダー4号」との戦いを描く。
前述したように、本作『3号』を見たのであれば、『4号』を見なければいけない程に重要な作品である。
余談
「電子頭脳に意識を移した1号」「それを守る本郷家執事・立花藤兵衛」という要素は、石ノ森章太郎が執筆した萬画版『仮面ライダー』のオマージュとなっている。
関連タグ
レッツゴー仮面ライダー…こちらもショッカーが世界征服に成功している。
仮面ライダー映画
MOVIE大戦フルスロットル→スーパーヒーロー大戦GP→サプライズ・フューチャー