概要
製作者曰く、このMAD動画を作るきっかけとなったのは仮面ライダーディケイド本編のとあるシーンで、ディケイドとカイザ(CVが村上幸平氏であるため、変身者は草加雅人)が戦っているシーンを見て「この戦いを自分なりに編集してみたい!」と思ったのが始まり。
本作の特徴は主人公の門矢士達が巡る世界が平成ライダーのオリジナルの世界ということであり、オリジナル本編の映像や音声、設定を組み込んで新たな世界観を構築している。
内容に関しては「こういうのが見たかった」と称賛する者もいれば、「オリジナルに対して失礼だ」と難色を示す者もいるなど様々な賛否両論のコメントが流れた(恐らくはタイトルの『真』部分も物議を醸したと思われる)。
それが理由か、タイトルも『仮面ライダーディケイド オリジナル世界を駆ける』に変更された。
二次創作の動画ではよく散見される事態ではあるが、作者自身は「ディケイドという番組があってこそこの動画が生まれた」と全ライダー作品に対して大きなリスペクトを持った上で制作したと語っており、決して元の番組を否定するような形を望んでいるわけではない。
また補足すると、特撮番組は、予算、役者、スーツ、スケジュール、ロケ、映像効果、宣伝戦略、玩具展開、スポンサー事情など全て込みで、子供達を(大人はあくまでターゲットの『一部』)楽しませるために物語を作らなければならないことを忘れてはならない(クウガ放映時の予算や演出上の問題、響鬼プロデューサー問題や電王の連投などで薄々理解は出来ると思うが)。
あくまで二次創作であるということを踏まえた上で、楽しむ心を持って視聴することを作者自身も望んでいると思われる。
原作との違い
- 海東大樹/仮面ライダーディエンドの性格が最初から丸い。
- 小野寺ユウスケやキバーラに該当する人物が登場しない(但し、前者が変身した仮面ライダークウガがディエンドによって召喚された話がある)。
- クライマックスヒーローズのストーリーを基にしている。
というところである。
真・ディケイドで士達が旅したオリジナルライダーの世界
時系列は、TV版クウガの終盤。
未確認第0号ことン・ダグバ・ゼバの登場と同じくして、ン・ガミオ・ゼダという二人目の「究極の闇」が目覚めてしまう。
そんな非常事態の中、クウガの最後にして最強の姿である凄まじき戦士になることに迷いを抱いていた五代雄介のもとにディケイドに変身した士が現れ、雄介の決意を試すために戦いを仕掛ける。
時系列は、TV版キバの終盤。
父・紅音也と若き日の母・真夜がいた過去の世界から帰還した紅渡/仮面ライダーキバは、兄・登太牙/仮面ライダーサガからファンガイアのキングの地位の簒奪を宣言。
これを由とせず、先代キングの復活を企むビショップと、キングの座を狙うビートルファンガイアが共謀する。
渡がファンガイアのキングになった真意を確かめるために、士は渡に戦いを挑む。
時系列は、劇場版『EPISODE FINAL』。
ライダーバトルのタイムリミットが迫る中、新たなるライダーが乱入する。
秋山蓮/仮面ライダーナイトと共に神崎優衣からライダーバトルの真実を聞かされ、葛藤する城戸真司/仮面ライダー龍騎に士は問い掛ける。「俺は、あの子を守ろうとしただけだ。お前…違うのか?」と。
時系列は、TV版剣の終盤。
ジョーカーこと相川始/仮面ライダーカリスがバトルファイトの勝者となったことから、ダークローチによって世界が滅亡の危機に瀕する事態に。
更に、上城睦月/仮面ライダーレンゲルが使用したラウズカード「リモート」の力が暴走し、世界の滅びが進みつつある状態で既に封印されたはずのアンデッドが再解放されてしまう。
始や士との戦いによって、剣崎一真/仮面ライダーブレイドが出した答えは……。
時系列は、TV版555の中盤。
澤田亜希/スパイダーオルフェノクによって命を落とした園田真理を救うために、自らの正体であるウルフオルフェノクに変身する乾巧。
ファイズギアを放棄した巧を排除するための力を欲してディケイドライバーの強奪を目論んだ草加雅人が変身する仮面ライダーカイザを撃退した後、士は光夏海や真理と共に巧のもとへ向かう。
一方、ファイズギアを手に入れた海東はスマートブレインの研究施設に侵入し、そこで開発されていた帝王のベルトを強奪していた。
スマートブレイン現社長の村上峡児/ローズオルフェノクは、帝王のベルトの奪還及び海東の抹殺に補充メンバーである百瀬を含めたラッキークローバーを向かわせる。
時系列は、TV版アギトの中盤。
あかつき号事件の元凶である幹部級アンノウンの一体・水のエルに敗れたことで、己が戦う意味に迷いが生じてしまった津上翔一/仮面ライダーアギト。
そんな翔一に士は…。
野上良太郎(演:佐藤健)と桜井侑斗&デネブが登場する以外はディケイド本編とほぼ変わらず。
時系列は、日下部ひよりが時空の狭間に飛ばされてしまっていた頃。
初対面にもかかわらず、士が何者か気が付いていた天道総司/仮面ライダーカブトは、士に対しても強烈な個性を見せつける。
そんな天道に「つまらない奴」と評された弟切ソウ/仮面ライダーザビーは、ZECTの本部で「クロックダウンシステム」を開発させていた。
そして海東も、マスクドライダーシステムの中で最も性能が良いカブトの力を手に入れるために動き出す。
時系列は、TV版響鬼のどこか。
ダークライダーを刺客として放ってきた鳴滝の怨嗟に満ちた言葉により、自分が世界の破壊者であることに苦しみ挫折してしまう士。
そんな士に、ヒビキはある言葉を伝える。
一方、士を襲った仮面ライダーリュウガを撃退した海東は、本人曰く『大したお宝』を発見していた。
- 真・ポジの世界
原作ディケイド第1話で士と夏海が最初にいた世界であり、怪人達によって占拠されていた世界でもある。
しかし、そこでは剣崎一真と五代雄介と城戸真司、士を9つの世界の旅へと導いた紅渡が怪人やダークライダーと戦っていた。
時系列は、照井竜/仮面ライダーアクセルが登場した辺り。
風都において、仮面ライダーが倒してきたはずのドーパント達が突然復活する。
更に、士に酷似した男が変身したマゼンタカラーの仮面ライダーが左翔太郎とフィリップが変身する仮面ライダーダブルに襲いかかる。
そのため、この世界を訪れた士は、翔太郎に「町を泣かせる悪魔野郎」と誤解されてしまい、彼とその相棒が変身する11番目の世界のライダーと戦うことに。
余談
- 一時期、このMAD動画がニコニコ動画に上がったが、全て破壊されてしまった。そして、YouTubeにあった本家動画も破壊されて、残るは本編の公式配信のみである。
- 士がオリジナルライダーの世界を旅するシナリオは、「小説 仮面ライダーディケイド レンズの中の箱庭」においても実現している。