異世界転移

いせかいてんい

エンターテインメント作品のジャンルのひとつ。

pixivで「異世界転移」のイラストを見る

pixivで「異世界転移」の小説を読む

pixivで「異世界転移」のイラストを投稿する

pixivで「異世界転移」の小説を投稿する

概要

異世界転移とは、1人から数人の人間（人間とは限らないが……）が異世界へと飛ばされ、そこでの活躍を描く作品である。異世界トリップもの。

このように明記したのは複数の人間やそれに準ずる種族だけではなく、国ごと転移した作品もあるため。

異世界へ転移した原因は「異世界から召喚される」（異世界召喚）、「異世界へのゲートのような物が繋がる」、「神（のような超常的な存在）に異世界へ送られる」等など作品により様々。

よく似たジャンルとして異世界転生が存在するが、一般的にはあくまで元の世界での死を経た上での異世界への転生である異世界転生とは別物として扱われる。

「異世界転移」という呼称がオタク界隈で定着するようになったのは『ゼロの使い魔』や小説家になろう発の作品等が出てきてからのことだが、「人間が異世界へ渡って何らかの活躍をする」というプロット自体は、「異世界転移」という呼称が定着する遥か以前の相当古い時代から存在し、それこそ古代の神話や英雄譚レベルにまで遡ることができる（神話類型の一つである冥界下りにその原型を求める向きもある）。

童話においても『不思議の国のアリス』や『ピーターパン』、『オズの魔法使い』等々、数多くの作品で用いられてきており、ありふれた物語類型である（1980年代にはコロコロコミックなど、小学生向き漫画雑誌でのゲーム紹介漫画でも多く用いられていた手法でもある）。

「異世界」についての一般的なイメージとして「現実と同じ現代の地球とは別の法則が支配する世界」であることが多いが、「同じ地球だが、現代とは文明や生態系が隔絶するほどの遠い過去や未来の世界」（一種のタイムスリップもの）や、「同じ次元・同じ宇宙にあるが、地球とは全く別の惑星」といった舞台を扱ったSF作品においても同様の文法が見られる。

現在よく扱われる、欧米ファンタジーの影響を受けたいわゆる「剣と魔法のファンタジー世界（ハイファンタジー）」が異世界として日本のアニメや漫画に登場するようになるのは、古くは1980年代の『聖戦士ダンバイン』『幻夢戦記レダ』『魔神英雄伝ワタル』等の頃からで、1990年代に入ると『ドラゴンクエスト』シリーズや『ファイナルファンタジー』シリーズといったファンタジーRPGの隆盛も背景に爆発的に増加していった。

90年代の有名作としては『NG騎士ラムネ&40』『魔法騎士レイアース』『天空のエスカフローネ』『ふしぎ遊戯』等が挙げられる。

※小説家になろうでは異世界転生と異世界転移の作品ばかりがランキングを独占した結果、ジャンルの再編成と規制が行われた程である。

逆異世界転移

上記の逆パターンとしては「異世界の人間等がこちら側の世界に召喚されてくる」（現実来訪）というものがある。

こちらも歴史的に古いジャンルであり、「人の世ではない世界（異世界）からやってきた神や超人の活躍」や「別の世界からやってきたヒトならざる者とヒトとの恋物語（異類婚姻譚）」というプロットは世界各地の神話や民話、口碑伝承に数多く見られる。

日本最古の小説として知られる『竹取物語』（かぐや姫）だって、「月=この世ではない世界（異界）」と見なせば立派に逆異世界転移ものである。

また、異世界からやってきたキャラクターに人間の世界との文化・価値観・環境等の相違について言及させることで、実際の現実世界を批評ないしは風刺するメタフィクション的な手法も古くから存在する。

冒険譚を繰り広げなくとも成立するラブストーリーやラブコメ、エブリデイ・マジック、職業もの、それらを包括する日常系といった語り口のジャンルとも親和性の高い類型であり、日本のアニメ・マンガ界隈においては『魔法使いサリー』に端を発するいわゆる魔法少女ものにおいて数多く用いられてきた。

特殊ケースとしては「物語世界」からの転移を扱う『Re:CREATORS』、『泣くな、はらちゃん』のような事例もある。

また、異世界転移作品の中には物語途中で逆異世界転移が起きる作品も存在する。

主な作品

注意事項

50音順。
集団での一斉転移（数百人規模or主要登場人物の半数以上）が行われた作品は、☆マークで明記。
小説家になろう作品に関しては、ピクシブ百科事典の有無と投稿イラスト数を参考に追加する事。
異世界転生と明言されている作品は、異世界転生の方へお願いします。特になろう作品に関しては、あらすじ及びキーワードも参照する方向で。基準は異世界転生の項目を参照の事。