曖昧さ回避
- アニメ『ポケットモンスター』の登場人物。ハナダジム三姉妹の三女。後にゲーム『ポケットモンスター Let's Go! ピカチュウ・イーブイ』にも逆輸入で登場。
- ゲーム『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』の登場人物。本項目で詳述。
概要
オレンジ/グレープアカデミーの生徒で主人公とは同じ学年。理系クラスの1-D所属。学籍番号は803B121。ネモよりは4セメスター上と推測されるが、ある理由から実質2年留年していると見られ、同学年となっている。
人見知りな性格で、ある理由で学校にはあまり登校していない様子。
一人称は「うち」。よく「だし」や「じゃないし」など語尾にしを付ける。その他疑問文でんを付けた訛り(「~なん?」「~じゃないん?」等)や普通の中性口調も混ぜるため、全体を通した口調はやや不安定。
名前の由来はボタン科の牡丹と思われる。
容姿
たれ目と長いまつ毛が印象的な女の子である。
前髪から後ろ髪にかけての一部が赤、それ以外の部分が水色という特徴的な色のショートヘアで、丸眼鏡を着用している。
服装は黒のパーカーに中のホットパンツが見えるほど薄いチュールスカート、プラスとマイナスの模様が描かれたタイツを着用。
ちなみに短髪と、スカートが透明すぎて見逃してしまうことから、男の子と間違えてしまうユーザーもちらほらいるとか。
イーブイを模したもふもふのバッグ(『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット 公式ガイドブック 完全ストーリー攻略』p432に掲載された設定資料によるとゲーセンの景品)がお気に入りで、いつも背負っているらしい。
なお、このリュックはポケモンセンターにて実際に商品化された。こちらはパルデアの人気トレーナーのグッズシリーズの一環なのだが、あまりに人気で売り切れるのが早かったためか、その中で唯一受注生産に対応した。
キャラクターデザイナーは現時点で非公表だが、『ポケットモンスター ソード・シールド』でローズとオリーヴのデザインを手掛けた市川春子氏という説が有力。ちなみにこちらについても関連性は後述。
性格
内気で人見知りだが、相手の言葉に辛口で突っ込みをいれる所がある。
ペパーの経緯を知らずに口喧嘩してしまう事もあった。
仲間想いでもあり、ペパーに対して不器用ながらも励ましたりと根は良い人である。
作中の動向
スター団の下っぱに勧誘されていたところ、ネモと学校に訪れていた主人公に出くわし、助けられる形で邂逅。クラベル校長からも生徒として把握され、ハッサク先生が請け負う美術の授業には参加している。
スター団を倒すシナリオ「スターダスト★ストリート」では、主人公がスター団の各組ボスを倒す度に「補給班」として現れる。いわく、機械いじりやハッキングが得意なことから裏方に回っているとのこと。
成功報酬としてわざマシンの材料を渡しつつも、なぜかコライドン/ミライドンに甘え懐かれている。
正体
カシオペア、そしてクラベル校長の意思を背負った主人公。夜のアカデミーのグラウンドでその時を待っていた。
そこにフードで顔を隠した謎の人物が現れる。そのフードの下に隠されたその素顔は…
「……………あらためて名乗っておこうか」
「わたしこそがスター団マジボス カシオペア……」
「……ではなく ボタン!」
「マジボスの力の前に頭を垂れてひれ伏すがいい!」
その正体は、スター団の元締め『マジボス』にして、スター団を解散させる作戦『スターダスト作戦』を企てていた『カシオペア』その人である。
だが正体は同じスター団の仲間にも明かしておらず、主人公やネルケだけでなく直属の部下である各組ボスを含めたスター団ですら誰もマジボス=カシオペア=ボタンであるとは知らなかった(正確には「マジボス=カシオペア」は主人公とネルケには明かされていたのだが、その正体がボタンであることを知らなかった)。
プレイヤー目線として見た場合、
- カシオペアがスター団の元関係者と名乗る
- 補給「班」としつつも毎度ボタンしか来ない、つまりボタン以外の構成員がいないことが示唆されている
- 既に補給班が整備されているはずの組織なのに、肝心の戦闘要員が成り行きで仲間に引き入れた主人公しかいない
と言った点でそれぞれ「カシオペア=マジボス」「ボタン=カシオペア」の伏線が張られている。それ以外にもあるが後述。
また、スター団へカチコミする際にカシオペアが毎回『正攻法で乗り込むべきだろう』と全く役に立たないアドバイスをしているが、「ボタン=カシオペア」であることを考えれば、バトルそのものは不慣れな彼女らしいと言える。
手遅れになる前にスター団を解散しなければならない、しかし現在団を守っているボス達は団の「掟」を絶対視することからマジボスによる解散「命令」は機能せず、最終的にはマジボスである自分の威光を機能停止させるしかない。
ボタンはその気持ち、そしてスター団の行く末にけじめをつけるべく、立会人であるネルケに、スマホロトムで自分たちの戦いを余すことなく配信するよう頼んだ上で、「マジボス」として主人公にポケモンバトルを挑む。
すなわち、ボタンこそが『スターダスト★ストリート』シナリオのラスボスである。
スター団とこれまでのいきさつ
スター団の結成前、学校内では大勢のいじめっ子といじめられっ子たちによる深刻なまでのいじめ問題が多発しており、ボタン自身も何らかの理由からクラス内で孤立していた。
傷心しながらもこの事態に歯止めをかけたいと願った結果、いじめられっ子たちを集めてその救済を行うための組織としてスター団を結成する。
当初は組織の構成員数も予算も少ない状態となっていたのだが、徐々に力を付けていった結果、遂には立場を逆転させるまでに至った。挫折や環境に恵まれなかった不良化したトレーナーを引き入れ、彼らのリーダー格に就いたという来歴はグズマを彷彿とさせる。
しかし、ボタンがマジボスとして望んでいた事は、あくまでも「いじめられっ子達の救済」と「いじめっ子達の改心」…つまりは「いじめの横行していた学校全体の意識改革」であった。
そこで、彼女はスター団といじめっ子グループがポケモン勝負で対決する「スター大作戦」を決行し、いじめの構造に一石を投じようとする。しかし、スター団の威容に恐れをなしたいじめっ子達はなんと一戦もポケモン勝負を交えることなく全員が降伏し、学校を辞めていった。
目的は果たされたが、やり過ぎたことを悔いた彼女はスター団を辞任すると同時に解散を通達し、仲間達の処分を見逃してもらうため当時の校長であったイヌガヤに一切の事情を明かした。事件の責任を自身のみで負うことでケジメをつけようとしたのである。
イヌガヤ前校長はスター団はいじめの被害者という事情を理解し団員たちの処分を見送り、さらに学校側がいじめに対処できなかった償いとして、ボタンに「留学」という名目で1年半の療養措置を執った。結果、彼女は親族の実家があるガラル地方に帰省し姿を消す。
だが、いじめ問題が明るみに出ることで責任を追及されることを恐れた当時の教頭が、事件の記録をすべて学校のサーバーから消してしまう(アカデミーのエントランスホールにある生徒名簿の最近の記録が破りとられているのもこのためと思われる)。イヌガヤはこの教頭にしかるべき対処を下したものの、教師がいじめの隠蔽工作に手を染めてしまったことを受け、当時の教師達にお願いをして、自らも含むアカデミーの教師全員の総辞職を行った。こうして当時の事件を知る教員は学校からいなくなってしまった。
そして1年半後に戻ってきたボタンを待っていたのは、自らがスター団を辞めても、メンバー全員がマジボスの復帰を望むあまり、解散を聞き入れないばかりか、不登校に加え勧誘活動にまで手を出して団を維持しようとするしたっぱ達の姿であった。
下手すると警察まで動き兼ねない行動にまで出る等、もはや学校内の問題だけでは済まなくなり、このままでは彼等が本当に退学処分にされ取り返しがつかなくなる状況。かといってスター団の絆の証たる掟の1つ、「お願いはしても命令はしない」を破りたくはない。
この状況の打開策を見つけられず困り果てていた所、自分がマジボスとも知らず絡んできたしたっぱを追い払ってくれた主人公と出会い、「勝負に負けたらボスを降りる」という掟に則ったボスの排除が可能な外部の人間=主人公に目を付け、「完全敗北」によってスター団を解散させる『スターダスト大作戦』を実行したのである。
スターダスト大作戦後の動向
スター団結成当時はボタン本人の口調と態度そのままで仲間に接していたが、現在の主人公には上記の通り一人称を「わたし」、口調をやや硬めの男性口調で通している。単に身バレ防止が目的だったようで、後述の主人公との決戦後は素の言動に戻した。
ハッカーとしても優れた才能を持つことを活かして主人公を雇っていたが、エピローグで作戦の報酬として主人公に渡していたリーグペイがハッカーの技術を悪用してポケモンリーグから不正発行したものだったことが明かされる(ちなみに、日本で電子通貨の偽造をやらかした場合、一般的に言われる「通貨偽造罪」ではなく、「支払用カード電磁的記録に関する罪」というものに処される(2019年9月27日の日銀による有識者研究会の報告書より)。国家の経済の根幹を揺るがす通貨の偽造より処分は軽いものの、10年以下の懲役または100万以下の罰金という結構な大罪にあたる)。やってたこと的に一番やべーやつである。
スター団の処遇が決まった後、ボタンは校長室に出向いてハッキングの件を自白。完全に犯罪なのだが、クラベル校長とオモダカによる協議の末、リーグのエンジニアとして奉仕活動に従事するという形で不問になった。しかも純粋に技術が買われ卒業後も働くよう勧められており、厳罰どころか実質内定を貰えてしまったとんとん拍子ぶりには本人も困惑していた。
軽い処分で済んだ背景には、リーグ委員長のオモダカが学校の理事長も兼任しており、当時の学校がいじめを(結果的に)隠蔽してしまった償いの意味もあると思われる。とはいえその後ボタンはLPシステムの脆弱性を改善する仕事に従事させられており、不正に利用したぶんはきっちり働いて返すことになったようだ(そしてこの一件でオモダカには頭が上がらなくなったようである)。なお、悪の組織のボスが公的な制裁を受けたのはローズに次いでこれで2例目(あくまで奉仕活動を制裁と見做すならば)。ちなみに、二人とも自主的に制裁を受けにいっている共通点がある(前者は警察に自首、後者はクラベル校長との対話で自主的に暴露)。
※下記で後述されているが、エリアゼロでの会話から前作に登場したピオニーの娘だとすると、ローズとは叔父と姪の関係となる。詳しくは家族の欄参照。
ザ・ホームウェイ
3つのルートの総まとめとして行われるエリアゼロの探索には「機械に強いヤツ」枠として主人公、ネモ、ペパーと共に参加。主人公との関係について聞かれると主人公のことを「恩人」と何となく説明していた。
初対面の者には当たりがきついペパーとは、口下手さも相まって気分を害する発言をしてしまい、当初は険悪な雰囲気であったが、彼の「親との関係の悪さ」に自分との接点を見出してからは、お互いに態度の悪さを謝罪し認め合う仲になった。一方、人見知りせず好奇心旺盛なネモには終始若干引いた素ぶりを見せ、ツッコミに回る一幕も。
また、自身もいじめを受けた当時の経験から、エリアゼロに怯えるコライドン/ミライドンの心情をいち早く察している(冒頭で述べたように、コライドン/ミライドンにやたら懐かれていたのはこの伏線であったと考えられる)。
情報を仕入れるのが得意で、ネモの親の職業を予め調べていた他、ただ知識があるだけでなく、テラスタルオーブがエリアゼロの結晶体で出来ていることをオーリム博士/フトゥー博士のAIの発言から理解する聡明さも見せた。
インドア派のオタクだが、主人公やアウトドア派のペパーの移動に付いて行ける体力はあり、意外にも4人の中で一番体力がないのがネモであったりする。
エンディング後、学内にいるボタンに話しかけイベントを進めると彼女の自室に行くことが可能。
中には幅広モニター付きのPCや専用の機材らしきものが置いてあり、それらをONにして照明は切っているため部屋は薄暗い。PC周りはフィギュア箱やゲーム雑誌が綺麗に置かれている反面、キッチンや部屋の隅には空のカップ麺やエナジードリンク、通販のダンボール箱が積まれているというかなりリアルなオタク…すなわち汚部屋となっている。壁にはハッサムやイルカマン(マイティフォルム)、ハルクジラがアメコミ調で描かれたポスターが額縁に入れて飾られており、どうやらヒーロー物を好んでいるようだ。
手持ちのブイズ6匹は常にボールから出しており、ボタンにとって好きなものに囲まれているこの部屋は「天国」「落ち着く」とのこと。
なお、ブックスタンドに掛けられた本の数々には歴代の任天堂ゲームハードが描かれている。
ゼロの秘宝(番外編)について
「前編:碧の仮面」「後編:藍の円盤」クリア後に解禁される番外編をクリアするとリーグ部の特別講師としてボタンを呼ぶことができる。
その際、ネモ、ペパー、スグリ、ゼイユ、ブルベリーグ四天王のタロと特殊会話が発生する。
他にもクラベルとは学校での復帰の様子を心配されたり、担任のタイム先生とはテストが満点で本人曰く簡単だった、タイム先生のひっかけ問題は分かりやすいなど良好な関係を築いている(ボタン以外に担任の先生との特殊会話があるのはペパーのみである)。また、上記のLPの問題関係なのかオモダカとも特殊会話が発生する。BPシステムの調査の為かと問われるが、しばらく互いに無言のまま沈黙していると、オモダカから怒られなかったとほっとする場面が見れる。
手持ちポケモン
使用ポケモンはバッグのモチーフにもなっている、イーブイの進化系軍団(いわゆるブイズ)。
枠の都合上エーフィとグレイシアは不在だが、エーフィに関しては昼に外に出ていないため(エーフィの進化条件はなついた状態で昼にレベルアップ)、グレイシアに関しては進化させるためのこおりのいしが他の進化に必要な石と違い店で売っていない(=本人が外で探す必要がある)ためと考察されている。
ボタン自身ブイズ好きであり、ブイズのことは「ブイブイ」と呼び可愛がっている。
その実力はもちろんスター団最強で、アカデミーの生徒でもトップクラス。
……と評価したいが、どう考えても「戦術度外視のガチガチの趣味パ」とでも言うしかない。
- ブイズ特有の技範囲の狭さに悩まされており(今作で技の削除に遭ったブイズも多い)、全体的な火力はあまり高くない。パーティに採用されていないエーフィとグレイシアはブイズの中でも特殊火力がトップかつ技が多彩な方であるため余計に狭くなっている
- 全員にでんこうせっかとつぶらなひとみを採用、ブラッキーがセミフルアタ型など構築が謎
- 思考ルーチンにもやや難があり、つぶらなひとみをやたらめったら撃ちまくるので隙だらけ。酷い場合になるとつぶらなひとみ以外の技を一度も見ないまま戦闘が終了することすらある
以上のことから、レベルの高さに反して意外と突破は容易。「勝負するなら 手は抜かない! それが スター団の掟!」とバトル中に彼女が発言し、実際彼女なりに全力で挑んだ訳ではあるが、ぶっちゃけ前座のクラベル校長やこれまでに戦ってきた幹部達の方が難敵である(特にビワ。進行状況によっては彼女も?)。ピーニャは「スター団最強のボス」「トップチャンピオン的」と発言していたものの、完全に評判倒れな結果になってしまった。
せめてスターモービルに乗っかっていれば…と嘆きたいが、前述のことを考えた場合あったとしても彼女が使用するか疑問である。(そもそも、裏方に徹し続けてきた本人の経歴や設定的にも用意しようがない)
ストーリーでのメタ要素を含めて、フォローすると、
- 裏方で撤し続けていた彼女と違い、マジボス不在の中で最高戦力として団の存亡のために奮戦していた幹部達(その上ビワは他の幹部の師範も買って出る程に実力が高かった)や、スター団の処遇判断の為わざわざ変装してまで各地を奔走した校長を前にして、ポケモンバトルで見劣りを招いてしまうのは仕方ないとも言える。
- そもそも作中決戦直後にボス5人が駆け付けた際にボス達が「リアルだと初対面」とまで明言している。つまりスター大作戦前に戦闘指南等があったとしても通信講座的な代物がせいぜいの為問題が出るのは仕方ないとも言える。
- また上記でも述べられているが、カシオペアとして、スター団のアジトに突入する際、アドバイスも具体的な方法は提案せず、正面から強行突破するように主人公に言う事からもバトルの経験のなさがうかがえる。そもそも協力を主人公にお願いしたのも、アジト内の侵入者を阻もうとするポケモン達に太刀打ちするのが難しいからと、自身で述べている為、自分はバトルするのが得意ではないと思っている節も見られる。
- そして彼女はパルデアに戻って来る前は、形としては「留学」だが一年半も故郷で療養していたのである。精神衛生上、過酷とも言えるのではないか。
- それに加え、メタ的な話になってしまうが彼女と戦う時点で殆どの場合ストーリーは終盤に差し掛かっているため、容易に突破できるのも他のボスを軒並み倒した主人公にとっての話であるため、校長の「一般の生徒では太刀打ちできない」という評価はあながち間違っていないのかもしれない(実際、ハッサクが4つ目のジムで大半の生徒はリタイアすると言っている)。
- 上記とは少しずれるが、RTAではつぶらなひとみ連打がタイムに影響するので一転して厄介なものとなる。
一応、頻繁に攻撃を下げられるため育成が足りない物理主体の手持ちだと長引きがちになる、油断しているとフレアドライブによる高火力で攻めてくるブースター(しかも特性はもらいびで特防も高く、ラウドボーンのだいちのちからでも耐えることがある)や素早さに優れるサンダースに先手を取られる可能性があるなど注意すべき点はあるが、ここまで来られているなら余裕をもって勝てるだろう。
というよりどちらかというと、(見方は人によって変わるかもしれないが)ストーリーとしてしっかりとけじめを付け、一つの組織を終える事に重きに置いているとも見て取れる上に、上記の幹部との戦いに苦戦を強いられたプレイヤーも多い事から開発元はゲームバランス、ストーリーや彼女の設定等を考えた上での判断だったのかもしれない。
見事彼女に勝ち、スターダスト★ストリートを完遂すると彼女から「りゅうせいぐん」のわざマシンをもらえる。おそらくスター団のネーミングつながり、なつき度が高くないと使えないというわざの設定(絆を大切にする)と言う事だろう。
学校最強大会でも1戦目~3戦目の相手として登場することがある。使用ポケモンはシナリオ時と同じだがレベルが7ずつ跳ね上がっており、肩書は「流星のハッカー」。このことから、リーグペイの不正発行の件が公になったかどうかはともかく、ハッカーであること自体は周知された模様。
ちなみに、彼女のテラスタル口上は「星々のように テラスタル! なりたい自分に変身しろ!!」(マジボスとしての対決時)、「スターのきらめき テラスタル! なりたい自分に変身して!」(学校最強大会時)。可能性の幅を体現するブイズや、姿を変え悪と戦うヒーロー物を好んでいるのも、彼女の内に秘めた変身願望の表れなのかもしれない。
しかしそのなりたい自分=テラスタイプが「過去の自分(ノーマル)」や「今と違う自分(他のテラスタイプ、特に水、雷、炎、悪、エスパー、草、氷)」ではない「今のまま、ありのままの自分(フェアリー)」なのもまた彼女なりの主張なのだろう
戦闘BGM
戦闘!カシオペア
作・編曲:谷口輝雄
ポケモンマスターズでは「戦闘!ボタン(ポケマスアレンジ)」名義で新規アレンジが収録されている。
作曲者の谷口氏は他にもスター団関連のBGMを手掛けた(ソース)。
メンバーのピーニャがDJ風である為なのか、曲調は音ゲーかと見紛うほどのキックドラムの音を歪ませた「ガバキック」が多用されたハッピーハードコア寄りのハードコアテクノ風。
曲のジャンルにある「ガバ(Gabba)」とはオランダ語で「友人」「仲間」という意味。オランダのロッテルダム地方が発祥と言われており、「ロッテルダムテクノ」という別名も持つ。
とあるDJが主催するイベントに入ろうとした人が警備員に「あなたは仲間(Gabba)ではないから入れない」と言われた事がジャンル名の由来とされる。
激しい曲調の中に散りばめられたキラキラした音色は、「仲間思いであるが故に、皆の居場所のスター団を解散せざるを得ない」というボタンの悲哀が表現されている。
ファン投票『第16回みんなで決めるゲーム音楽ベスト100』において13位にランクインするほどの好成績を収めた(参考)。
アニメ版
放課後のブレス
第4話「息をあわせて」に声無しで登場。ガラル地方の電車に乗っている様子が描かれた。
『スカーレット・バイオレット』本編の前日譚にあたる本作では、実家のあるガラル地方に帰省している最中の時系列的である。
ポケットモンスター(第8シリーズ)・テラスタルデビュー
CV:広橋涼
初登場は第46話。声ありの登場はそれからおよそ2ヶ月後の56話。
経緯は不明だが既にポケモンリーグでエンジニアを務めており四天王たちとも行動を共にしている。スター団に関しては現時点では不明。
学校のシステムにアゲパン先生の経歴が登録されていたことに不信感を抱いている。
66話ではアゲートのハッキングをいち早く察知し、ドットと協力して防衛に当たった。
続く67話ではドットたちの活躍を学校中に広めたため、リコとロイの勝負が注目されることとなった。彼女の正体を見破ったついでにチャンネル登録も済ませるなどウマが合った様子。
テラスタルデビューでボタンを演じる広橋氏は過去に『薄明の翼』や『ポケモンマスターズ』でオニオンを演じている。
番外作品
ポケモンマスターズ
CV:福圓美里
- 2023年11月10日に『イーブイの日(11月21日)』に合わせる形で実装。ネモに続く2組目のパルデア地方のバディーズで、パートナーはニンフィア。
- トレーナーが技使用時に次回特殊威力ブーストを1段階上げ、初めて技での成功時に相手のフェアリータイプ抵抗を1段階下げるフェアリータイプのサポート。バディーズわざは「キラリ光る天才ハッカーの チャームボイス」(紹介動画)
- エピソードイベント「パシオでブイブイ!」では、パシオ上陸後にパルデア地方と違う土地に戸惑いつつも、勇気を振り絞ってイーブイ交流会に参加するが…?
- 福圓氏は過去に『ポケットモンスター ベストウイッシュ』のラングレーを担当しており、ボタンらがいじめっ子に復讐を画策していたのに対してはこちらはドラゴンタイプに負かされた過去からドラゴンポケモンへのリベンジを目論んでいた。
余談
ボタン=マジボスについての伏線
以下のようなものが挙げられている。なお、この手の話にありがちだがファンが勝手に言っているだけであり、公式からは何の情報発信もないのでそこは注意。
- ネモ、ペパーは序盤でバトルするが、ボタンについてはマジボスの正体が判明するまではバトルは行っていない。
- スターダストストリートで各ボスを倒すとボタンが主人公の前に姿を現す。
- コライドン/ミライドンはボタンに主人公以上に舐めながら懐いていたが、悪の組織及び黒幕は必ず何らかの形で伝説のポケモンと関わっている(本人はコライドン/ミライドンに興味は無かったものの、舐められすぎて困惑した模様)。
発売前時点での彼女の正体の考察
- 新ジムリーダー・ナンジャモとその配信動画が発表された際、「ナンジャモはバーチャルアバターでその正体はボタンなのでは?」という説がなぜかTwitterトレンド入りした。
- 後のPVで即否定されたが、「機械を駆使し、正体を隠して活動する」という点においてはなんと当たっており、この説を知っていた者はカシオペアが登場した時点でピンと来ていたかもしれない。
偽名についての考察と知識
- 彼女が名乗った偽名の「カシオペア」だが、スター団の5つのチーム名はカシオペア座を構成する5つの星から名付けられているため、星座の知識があれば「カシオペアがマジボス、かつ女性」であることは自ずとわかるようになっている。
- またカシオペア座の神話由来は、「自信家のエチオピアの王妃でアンドロメダの母であるカシオペアが、自分の美貌を海の精霊に勝ると吹聴した結果、神の怒りを買い、娘を怪物の生贄に捧げるも娘は英雄ペルセウスに救われ、自身は死後に星座になって北天の中枢に縛られ続ける」という顛末である。
- 最初は義憤からの善意だったにせよ、起こした行動が数々の災難と生んでしまった点、その代償が自身に還ってくる点は、ある意味でカシオペア王妃に通じるところがある。さらにカシオペア座は「カシオペアが椅子に座って手鏡を見る姿を象ったもの」とされるが、ハッカーとしてパソコンの前に座りっぱなしであろうボタンとはこの点でも通じる。
- そして牡丹の花言葉は「王者の風格」「富貴」であり、偽名のカシオペアのイメージに沿っている。同時に(特にヨーロッパでは)「誠実」の花言葉も持っており、彼女の善性をよく表しているとも言える。
- 他にもカシオペア座は「W」に近い、すなわち「Vをふたつ並べた形」であるため「ブイブイ」との関連を指摘するプレイヤーも存在する。
家族に関する考察
作中ではボタンのバックボーンや家族にも触れられており、明かされた情報は以下の通り。
- 実家がガラル地方
- 娘(ボタン)を溺愛し過ぎている父親がいる
- その父親は以下の人物像から娘から「『ドがつくほど』ウザい」と評されている
- 声がでかい
- スキンシップ過剰
- (本人には不本意な)『ボタちゃん』と渾名で呼ぶ
- 「ダッハッハ」と笑う(番外編で判明)
……以上の点から、前作に登場したピオニーの娘でシャクヤの姉妹という説が浮上している。
Peony(ピオニー)とは牡丹および芍薬の英名であり、更に英語版ではボタンの名前が1文字違いのPennyになっていることもこの論を補強する材料となっている。
姉妹については言及がないが、シャクヤと名前(の由来)を繋げると「立てば『芍薬』座れば『牡丹』」となり、アカデミーのエントランスの図書館にソニアの書いた本がある(=本作の時系列が『剣盾』より数年後と推測される)ことから、ボタンの方が妹だと思われる。
情報的にはほぼと言っていいほど父親=ピオニーで間違いないが、父親と容姿はあまり似ておらず現段階での真偽は不明。ボタンが染髪かつ母親似であれば可能性は高いか(ピオニーの妻と思われる女性は彼のレアリーグカード内に写っており、彼女はボタン同様色白である)。
加えて、見比べるとシャクヤとは目の形がそっくりである。レアリーグカード内にボタンらしき子の姿が写っていない点も、シャクヤがまだ幼少期であることを踏まえるとまだ生まれていないと考えるのが自然である(養子という可能性もゼロではないが)。
Webアニメにおいて、『ポケットモンスター ソード・シールド』のエキスパンションパス前後を描いた『薄明の翼EXPANSION~~』にはカンムリ雪原へ向かうピオニーとシャクヤ、SVの前日譚を描いた『放課後のブレス』ではガラル地方の列車に乗っていたボタンが登場している(『ソード・シールド』序盤のブラッシータウン~ワイルドエリア・終盤のナックルシティ~10ばんどうろへ主人公とホップが乗ったシーンとボタン登場シーンの列車内装が同じ)。
また、上記の推測が正しい場合、ローズとは伯父と姪の関係ということになる。
行動力の強さや、「自分がなんとかしなければならない」という強迫観念にも近い独断専行、その真面目さが空回りしてしまった点は寧ろピオニーよりもローズと似ていると言えるかもしれない。
しかしご存知の通りピオニーはかなりの親バカであり、溺愛している娘がいじめられている事を知ったら、それこそ「退学したいじめっ子を全員探し出して『改心の機会すら与えずに社会的に人生を終わらせる様な行動』を取りかねない」為、『ボタンが1人で動かざるを得なかったというのはピオニーにバレて必要以上に事態が大きくなる事を防ぎたかったのではないか』とする説も出されている。
他にも前者の養子説からローズはそもそも伯父ではなく実父ではないか?という考察もある。
理由としては上述した性格もそうだが一番は瞳の色であり、それぞれ父親、姉と推測されるピオニー、シャクヤの瞳が緑色なのに対して彼女は灰色がかった黒い瞳をしている違いがある(カラコンやメガネをかけているからと言われればそれまでだが)。
つまり何らかの形(有力なのはローズの逮捕による養育不可か)でピオニーが兄の子を養子として引き取ったのではないか?ということである。
そしてその考察に則れば、シャクヤとは義姉妹にしていとこの関係という事にもなるのだ。
なお、当然であるがこれらはあくまでファンの推測の域を出ていないことに留意しよう。二次創作などでも父親をピオニーまたはローズとして扱う場合は冒頭で予め注釈を入れておくことが望ましいだろう。
現に『ポケモンマスターズ』では実装時に期待されていたローズやオリーヴとの絡みは無い。
ちなみにピオニーはバドレックスに(訳があるとはいえ)操られており、ボタンもDLC番外編にてモモワロウに操られている。催眠に弱い親子なんだろうか…
またボタンは操られてる最中普段の大人しい感じが嘘のようにハイテンション+大声になっている(しかも「うおおおおおお!」とピオニーによく似たおたけびもあげている)ので、ピオニー実父説が有力。なんだかんだと言っても血は争えないということか。
悪の組織のリーダーとして
- 歴代悪の組織の黒幕やリーダーとしては肩書だけはリーダーで黒幕は別にいたケースを除けば恐らく最年少記録を達成した。
- 女性の黒幕やリーダーとしては、ルザミーネに次ぐ歴代2人目となる。
- また、これまでも共闘したことがある悪のボスはいたものの大半が利害の一致によるもので(※1)、友達として共に戦った(あるいは友達キャラが悪のボスだった)ケースは初のことである(※2)。しかも主人公と(おそらく)同年代なのも歴代初。
- また、上記の通り友達キャラでもあるためだが、私生活の掘り下げも行われていることも悪の組織のボスとしては珍しい。
※1…ただしいずれも改心している。また、「表向きのボス」として利用されていたNも、解放後は友好的な関係を築く。
※2…ネズは「悪の組織のボス」とは言い難い上に、悪行を犯したのは彼の子分共だけ。その上主人公サイドではあっても「仲間」や「友達」と言えるかも微妙なので除外。
関連イラスト
関連タグ
表記揺れ
関連人物など
- ピオニー:「牡丹」の英語名が「ピオニー」であり、同じ植物が名前の由来になっている。そして上記の様に父親疑惑が浮上している。
- セキ:『Pokémon LEGENDS アルセウス』の登場人物。同じくブイズ使い。リーフィア・ブラッキー・シャワーズを使う。
- カイ:『Pokémon LEGENDS アルセウス』の登場人物。同じく女性ブイズ使い。グレイシア・エーフィ・ブースターを使う。
- バージル:アニメ『ポケットモンスター ベストウイッシュ シーズン2』に登場するブイズ使い。彼は登場時期の都合でニンフィアを使用していないなど多少の差異はあるが、過半数は共通した手持ちである。彼の場合はニンフィアを除くブイズ8匹を手持ち6匹以内でローテーションしている形である。