オコリザル
おこりざる
モルフォン カメール ウインディ フリーザー
基礎データ
概要
マンキーの進化系で、いつも怒ってはがりいる危ないポケモン。名前の由来もおそらく「怒り+猿」と、そのまんま。
目に映る全ての生き物に怒りをぶつけ、目を合わせたが最期、どこまでも追い回してボコボコに叩きのめそうとしてくる物騒極まりない性質の持ち主。そしてそれでもまだ許さないという。
一体何がオコリザルの気に障り、彼をそこまでの怒りに駆り立てるのか。思春期なのだろうか。一部の漫画では、"怒ることが無いから怒っている"などと書かれたりもした。
野生ではマンキーを含めた群れを作っているケースもまま見られるが、いつも集団で怒り騒いでいる為、他のポケモン達との諍いなど茶飯事で、特にルチャブルなど群れを作らず静かに暮らすポケモンにとっては天敵らしい。
一応怒り以外の喜怒哀楽も持ち合わせており、周りに誰もいないときは怒ることをやめているらしいが、孤独を感じるとそれでまた怒るという。
睡眠中も怒っていないが、夢の中で腹を立て、それで目が覚めた事にまた怒る事もあるので始末に負えない。普通に起きても寝ぼけたまま怒り、訳も分からないまま襲い掛かってくる為、無暗に見ようとするとろくな目にあわないだろう。モンスターボールの中にしまった状態でも怒っているらしい。
頭には常に青筋が浮き出ており、たとえ怒っていない時でも消える事は無い。この為、アニメ版では笑顔の他、涙目も見せており、ゲームではポケパルレなどで頭を撫でるといい笑顔を見せてくれるが、全て青筋が健在な為、正直怖い。
これはその生態から脳の血管が他のポケモンより丈夫に発達しているためで、どれだけ怒っても元気でいられる模様。しかし中にはそれでも憤死してしまう個体もいるようで、その際の死に顔は怒りから解き放たれた非常に安らかなものらしい…。
また、進化前共々怒りやストレスを一切ため込まないので、気性の荒さに反してかなり長生きするポケモンでもあるようだ。怒る事に関しては、興奮状態に入ることで血行を良くして筋肉の力を高めるという効果がある。代わりに思考力が落ちるが、元々あまり考えて動かないのでそこまで問題はないのだろう。
元から気性が荒い面もあるが、それとは別に非常に縄張り意識と警戒心が強いとも言えるのかもしれない。圧倒的に力の差が有り、食物連鎖の上位に居たり天敵や外敵の少ない生物は穏やかな性格になる傾向がある。
その真逆ということは、かつて対等以上に戦わなければいけない外敵が多い世界で生きていたのだろう。彼が怒らないでいられる位一緒に居ても安らげるトレーナーになれれば、ある意味ブリーダーとしては本物といえるかもしれない。
ちなみに、モンスターボールが開発されるきっかけとなったポケモンでもある。とある研究中の事故により、全てのポケモンが共通して持つ「身体の縮小能力」を始めて人前で見せた事が発端になったとか。
ゲームでの性能
- 赤緑青では野生で登場しなかったが、ピカチュウバージョンで23ばんどうろで出現。FRLGでは更にチャンピオンロードとハナダのどうくつに出現する。しかし、金銀クリスタル・LPLEでは野生で出現しない。
- HGSSでは9ばんどうろに出現する。
- 貴重な第一世代のかくとうタイプにも拘らず、今までカントー四天王のシバからお呼びがかかったことがない。もっともこれは第一世代ではまともなかくとうわざが覚えられず、そもそもかくとうわざも「にどげり」「とびげり」「とびひざげり」「けたぐり」「ちきゅうなげ」「じごくぐるま」と多くなく、「からてチョップ」はノーマルタイプ扱い、さらに前半4つのわざは一部のポケモンの専売特許と化していたせいで、オコリザルがまともに使えるかくとうわざ自体が少なかったという面がある。
- もっと言えば、四天王のポケモンは赤緑共通出現のポケモンでほぼ統一されている(例外はキクコのアーボックくらい)ため、赤限定のマンキー&オコリザルは候補から外されたという可能性も存在する。(一応、ポケモンスタジアム金銀のジムリーダーのしろ(裏)においてはシバのポケモンとしてエビワラーとサワムラーを差し置き抜擢されいる)。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1世代 | 65 | 105 | 60 | ※ | 60 | 95 | 385 |
第2世代から | 65 | 105 | 60 | 60 | 70 | 95 | 455 |
※第2世代以前の「とくこう」・「とくぼう」は「とくしゅ」に纏められていた。
- 攻撃と素早さが高めで、それ以外は並以下の凡庸なステータス。第3世代以前ではかくとうタイプ最速だったが、現在では最速のフェローチェを筆頭に多くの後輩に抜かれており、今の基準では速さを武器には出来ないといったライン。
- 一方第1世代のポケモンらしく技がかなり豊富であり、3色パンチ等をはじめ、「オーバーヒート」や「10まんボルト」などの特殊技も多く覚えられる。とはいえとくこうは60しかないため4倍狙いだとしても少々厳しい物がある。
- またマンキー時代の名残か、尻尾がないのに「アイアンテール」を覚えられる。もしかしたら毛に隠れて見えない程度には残っているのかもしれない。
- 特性は「やるき」と「いかりのつぼ」。そして隠れ特性の「まけんき」。やるきはキノコのほうしなどの催眠技に後出ししやすい特性。同特性持ちの中ではこれでも実用的な性能ではあるので差別化点として活かしたい所。いかりのつぼはオコリザルのイメージにピッタリな特性で、浪漫にも満ちているが、実用性は怪しい所。
- とはいえ、第5世代にて必ず急所に当たる技(「やまあらし」「こおりのいぶき」等)が実装されたため、ダブルバトルなどで能動的に発動させることもできる……が、耐久力は並以下なので運用は難しい。意地でも使いたい場合は特防の方が高いので「こおりのいぶき」を使うのが良い。
- もっとも、オコリザルの生命線とも言えるきあいのタスキとの相性は最悪の一語である。こだわりスカーフで上を取れる範囲を広げても一度引っ込むと肝心のランク補正がリセットされ、せっかく広げた攻撃可能な範囲を活かせないので好相性とは言えない。
- おいかぜなどでサポートをしながらこだわりハチマキで一撃の重さをさらに向上させるなり、いのちのたまで身を削りながら撃ち分けをするなり、暴れられるだけ暴れて退場する方針で運用する方が使い勝手は良いか。もっとも、オコリザルの素早さと耐久では確定急所攻撃を受けたところへ先手で相手からの追撃が入り、何もできずに落とされてしまう可能性も高いが。
- まけんきはいかくメタとして価値を増している強特性で、特にいかく持ちの多いダブルでは採用理由になりうる。かつては「威嚇をメリットに変換できる唯一の格闘」という強みがあったが、今となってはナゲツケサル、タイレーツ、ガラルサンダーと他に3体存在している(しかもうち2体はかくとう単)。
- そこそこの素早さと3色パンチなどの広い技範囲を活かして差別化を狙いたい。全てのいかく持ちに対して弱点をつける技を覚えるというのは悪くない個性。まあ後ろ二匹に関してはそもそも8世代にオコリザルが登場しないので意識しても仕方がないが…。
第9世代
- 正当進化系を獲得した事に伴いしんかのきせきの適用対象となった。無振りの場合防御・特防はそれぞれ100族・114族相当となるものの、HPの低さが足を引っ張るため耐久指数はきせき込みでもコノヨザルのほうが高い。
- ただ、上記されているいかりのつぼ+確定急所技のコンボはコノヨザルにはない個性である。攻撃面はランク補正に任せると割り切って防御や特防に振り切った場合、防御は115族、特防に至っては130族並となるためそうやすやすと落とされなくなる。
- もっとも、実際には素早さを捨てることができないためHPも含めた特化構成になどはできず、それどころか多くの場合はいのちがけによる強行突破も視野に入れたHS構成などで運用することが多くなるが。それでも若干ながらダブルでは活躍の可能性を見出だせるようになったかもしれない。
- れんげきウーラオスが解禁されると、みずテラスタルを切ってパーティアタックによりすいりゅうれんだを半減で受けることでいかりのつぼを安全に発動しつつふんどのこぶしのカウントを効率よく稼ぐパーティが発祥。
- ふんどのこぶしの威力が150の状態で尚且つ攻撃の能力ランクが最大の+6まで上がれば、オコリザル側の攻撃努力値が無振りであってもHB特化クレセリアに最低乱数で140%近く入る。同じ条件でオコリザルがA特化ならさらにクレセリアの方がふんどのこぶし等倍テラスタルで受けても12/16の乱数1発。解禁から日が浅い頃の関西の対戦オフ会で上位入賞していたため、侮れないコンボである。
- ★7テラレイドバトルでダイケンキがピックアップされると、その対策として使われるようにもなった。味方の攻撃で「いかりのつぼ」突いてもらいつつ「ふんどのこぶし」のカウントを稼げば後はワンパンできる。
番外作品
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
〈レギュラーの手持ち〉
- サトシのオコリザル
- 詳細は当記事にて
〈ゲストなど〉
- 無印52話(特別編)
- ユミの手持ちで登場。「オコちゃん」と呼んでおり、ムサシのアーボックを倒した。
- 無印157話
- コサンジの手持ちで登場
- 無印173話
- ハルのソーナンスにやられたのを逆恨みに来たチンピラの1人ヒサシのポケモンとして登場。ロケット団のソーナンスに撃退された。
- 無印233話
- タンバジムリーダーのシジマの一番弟子であるノブヒコのポケモンとして登場。
- 劇場版『キミにきめた!』
- 集団で登場。サトシ達に襲い掛かるも、サトシのトランセルの「いとをはく」で一網打尽にされたうえ、進化したバタフリーの「ねむりごな」で眠ってしまう。その後、ロケット団にゲットされそうになるも急に起きて彼らを遠くへ投げ飛ばしてしまった。
その他
『アニポケ・リコとロイの旅シリーズ』
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 3章ではタンバシティのジムリーダーでグリーンの師匠シジマのポケモンとして登場し共に修行していた。
- 同章では運動不足解消をかねてゴールドに修行をつけた育て屋夫婦のポケモンとしても登場する。
余談
- ゲームでは、おだやかな性格やれいせいな性格のオコリザルも存在しているが……はて?まぁ、「オコリザルにしては」比較的穏やかなのかもしれない。あくまで通常よりはだろうが。