少年の体に宿る正義(ウルトラマン)の遺伝子、運命の子は本物のヒーローになれるのか?
来たぞ、我らのーー
概要
初代ウルトラマンに変身していたハヤタ隊員の息子、早田進次郎の戦いと苦悩を描く、『月刊ヒーローズ』→『コミプレ』で連載中のSF漫画。
ウルトラマンの最終回後のストーリーだが、それ以降のウルトラ戦士は地球にやってきておらず、怪獣や宇宙人の被害もそれ以降なくなった独自の世界観で描かれている(よって存在するウルトラ戦士は初代ウルトラマンと現段階では明言されていないがゾフィーのみとなる)。ただし、後発のウルトラシリーズのキャラクターをモデルにしたと思われる登場人物は数多く登場している。敵対勢力として登場する宇宙人も、当初は本作オリジナルのキャラクターが多かったが、ストーリーが進むにつれ、原作に登場したキャラクターの同族やオマージュと思われるキャラクターが多く登場するようになってきている。
また、ウルトラマンスーツがパワードスーツと化しているのが最大の特徴。
ロボットや生体兵器を除いて怪獣は基本的に登場せず、怪獣のような存在はほぼ全て宇宙人である。
単行本巻末のおまけページによれば、元々は初代ウルトラマンとはストーリー上のつながりのない「等身大でスーツを着て戦う」というまったく別のウルトラ作品として描かれる予定だったものが、編集部からの「初代ウルトラマンの続編にしてほしい」という要望で方針転換して今の形になったという。
ウルトラシリーズの製作スタッフや出演者の中にも本作を愛読している者は多く、『ギンガS』で監督を務めた坂本浩一氏や『オーブ』で主人公:クレナイ・ガイを演じた石黒英雄氏が推薦文を寄せている。
ストーリー
かつてこの世界には、「光の巨人」と呼ばれる存在がいた。光の巨人は1人の地球人と一体化し、異星人の侵略や「怪獣」と呼ばれる巨大生物による、幾多の破壊と混沌から世界を守っていた。やがて光の巨人はその役目を終え、遠い宇宙にある自らの故郷へと帰還し、同化していた地球人はそれまでの記憶を失うことで自らの在るべきものへと帰還した。
数十年後、ウルトラマンの存在が過去のものとなった世界で、かつてウルトラマンと同化していた早田進(ハヤタ・シン)の息子、早田進次郎(ハヤタ・シンジロウ)は、生まれながらに特殊な力を持っていた。ある日突然、謎の敵:ベムラーに襲われた進次郎を助けに現れた父・早田は「自分こそがウルトラマンだった」と告白。父の危機を前に、元科特隊の井手からウルトラマンスーツを与えられた進次郎は敵との戦いに挑む。
登場人物
担当声優は、アニメ/モーションコミックの順に記載。
科学特捜隊日本支部
ウルトラマンスーツ装着者
本作の主人公で、早田進の実子。
ごく平凡な男子高校生であったが、ふとしたことから「ウルトラマン」として異星人との戦いに身を投じることになる。
進次郎の父で、かつて初代ウルトラマンと同化していた。現在は防衛大臣になっている。
現在の科学特捜隊隊員。
所属者
元科学特捜隊の隊員で、科学技術研究所の所長。
声 - 桜井浩子
元科学特捜隊。現在は科学技術研究所の主任になっている。
声 - 牛山茂
かつてゼットンを率いてウルトラマンを殺害したゼットン星人一族の生き残り。
科学特捜隊における異星人の代表的立場。
アルバート・ウェイアンズ
科特隊アメリカ支部職員。アメリカでは科特隊の存在は形だけに等しかったため、普段はアメリカ国防研究計画局職員として活動している。
井出とは友人関係にある。
諸星が使用するサポートロボット。人型からバイク形態へと変形が可能。
一般人
声 - 潘めぐみ
早田進次郎が通う高校の後輩で、進次郎の正体を知る数少ない人物の1人。
実はエーススーツの装着者であり、とある事情から、科学特捜隊とは独立して12年前の航空機爆破事件の真相を追っている。
声 - 前野智昭
自分の撮った写真で真実を伝え、社会をより良いものにしていくことを信条とする強い正義感の持ち主。
「暗黒の星」の異星人によって薬を投与された人間の襲撃に遭い、一度命を落とすが、たまたま現場で拾っておいた謎の薬品の作用により蘇生、薬品の効能により超人的な身体能力を手に入れ、ウルトラマンを模した姿をしたスーツを身に纏い、ヒーローとしての活動に身を投じていく。
遠藤庸介
怪奇連続殺人事件を担当していた刑事。佐山レナの父親。
かつてはウルトラマンや科特隊に憧れを抱いていた事から、新たなウルトラマンと現在の科特隊に対して「ウルトラマンの偽物」という懐疑的な目を向けている。
倉田
遠藤の部下。
どこか頼りない印象を受ける青年だが、ウルトラマンスーツを身に纏っている者が少年であることを直感的ながら察するなど、たまに優れた洞察力を見せることも。
人気絶頂中のアイドル。遠藤の娘で、本名は遠藤レナ。
宇宙人から自分を救ってくれた『ウルトラマン』に一目惚れしている。
アダドとピグモンの一件後、所属事務所の方針により芸能活動を自粛、勉強も兼ねてアメリカへと留学するが、そこで「暗黒の星」の侵略活動を目の当たりにすることになる。
美濃、佐伯、安藤
声 - 山口崇浩 / 草摩そうすけ(美濃)、浜田洋平(佐伯)、浦尾岳大(安藤)
佐山レナの熱狂的ファン。グッズを強奪する目的でネットで知り合ったピグモンと接触したが、無害かつ善良な性格のピグモンと仲良くした方がステータスになると考え友人になる。
レナのファンサイトに彼女への中傷コメントが書かれていることに激怒し、ピグモンが犯人を特定できると言ったことがきっかけで、誰にも気づかれずに人を殺せることに味を占めて連続殺人事件を引き起こし、遂にはレナがウルトラマンのファンであることに嫉妬してウルトラマンまで殺害しようと企んだ。
殺害が失敗するとそれまでの態度を豹変させてピグモンに暴行を加えて通信機を奪い、別の殺し屋を雇ったが、それがアダドであったためライブ中に悪事を暴露され逮捕された。
逮捕後も見苦しく責任の押し付け合いを行った上、あくまで実行犯(ピグモン)の暴走であると主張している。警察側も関連人物の中で生きているのが彼らだけであるため追求しきれずにいる。
アニメ版では彼らの行動を更に醜く描写されており、握手会でピグモンを突き飛ばして割り込む、率先して進次郎に野次や暴言を飛ばす、そしてあろう事かベムラーの攻撃で天井が崩れると、佐山レナを見捨ててこっちを助けるように叫ぶなどファンの鑑どころかファンすら名乗るのもおこがましい、性根の腐り果てた最低な人間達である(それが仇となり、殺人事件の真犯人と判明した瞬間、周りの人達から怨嗟の籠った声で囁かれた)。
デイブ・ルーミス
漫画版のみの登場。光太郎の友人で、写真家。
現実的な物の見方をする人物で、光太郎の熱血ぶりを危惧しているような節があり、「正しいと思ったことでもそれを実行すれば必ず代償がある」と警告する。
その後、超人的な力を得た光太郎のヒーロー活動に協力していたが、そのことが原因でドルズ星人に拉致されてしまい、最後は光太郎の目の前で射殺されてしまった。
声- 坂本真綾
光太郎の恋人。上述のデイブに代わり、アニメ版のみの登場。
声 - 手塚秀彰
かつての科特隊メンバー。
- 早田由利子
声 - 柿沼紫乃
早田の妻で進次郎の母。
星団評議会
声 - 石井康嗣
地球に駐在している星団評議会の代表のひとりで、後述するアダドの直属の上司。
表向きはとある大企業の会長として活動している模様。
地球人に良く似た姿をしているが、これが本当の姿なのか単なる人間態なのかは不明であったが、第90話で遂にメフィラス星人としての正体を曝け出す。
星団評議会のエージェント。怪奇連続殺人事件の際に初登場した。
下層種族のエイリアン。
星団評議会からの連絡を受け、エースキラーたちに進次郎たちの抹殺を依頼する。
ウバラズ
星団評議会議長を務めている6つの目を持つ異星人の1人。種族としての正式な名称は今の所は不明。
評議会専属の超一流の殺し屋。普段は人間と似た姿をしているが本気を出すと本来の姿へと戻る。
評議会からの指示で失踪したアダドを追跡する。
星団評議会とつながりのあるエージェント。
ブラック指令配下の怪獣。原典とは異なり非常に巨大。
声 - M・A・O
フリーランスのコンダクターを務める獅子兄弟と並ぶ評議会の汚れ役。
原典とは異なり性別は女性で、非常に妖艶な容姿をしている。ある理由から光太郎を気に入っている様子。実は「ゼットンコア」と呼ばれる評議会の黒幕的存在の1人であったことが後に判明した。
アニメではバルキュアという名前で登場。
暗黒の星
「暗黒の星」のメンバーの1人。
ニューヨークにて人間を狂暴化させる薬をばら撒き、地球侵略の計画の下準備を進めていた。
その最中に偶然薬の効果で超人的な力を持ち、ヒーロ活動をする光太郎を目障りに感じ、彼の親友のデイブを拉致、光太郎の目の前で殺害するが、それが原因で光太郎の体に秘められていた力を覚醒させてしまい、彼の大技を受けて粉々に消し飛ばされた。
本作に登場するリメイクキャラとしては珍しく、原典のドルズ星人に非常に近い姿で描かれている。
「暗黒の星」のメンバーの1人。諸星弾と瓜二つの姿をしているが、彼との関係は不明。
だが、彼の姿を観た諸星弾が激しく動揺(弾の幼少期の記憶=暗黒の星のメンバーの1人に拉致された弾の弟らしき姿がフラッシュバックしていた)していることから、弾とは何かしらの因縁があるようだが…。
声 - 諏訪部順一
「暗黒の星」のリーダー。
アニメでは「ペダント星人」名義で登場。
「暗黒の星」が作成した侵略兵器。
「暗黒の星」の戦闘員として複数個体が登場。
一体ごとの戦闘力はそれほど高くはない。
チブル星人
ベル星人
異星人の街
地球人ながら異星人の街に住む謎の人物。
異星人の暗部にも通じており、諸星に情報を提供する情報屋としての役割を担っている。
何かと進次郎のことを気にかけるなど、一見すると気さくで面倒見の良い青年に思えるが…。
声 - 斎藤志郎
賭けレスリングの元チャンピオン。
ジャックに右目を潰されたことに恨みを持ち、当初は彼を始末しに現れたが、紆余曲折を経て彼の相棒となり、現在は科学特捜隊や進次郎にも協力している。
人間社会に潜伏する際は、擬態装置を用いて、幼稚園児のような姿に変装している。
アニメではなぜか下記のブラックキングに置き換わり、未登場。
そのブラックキングも、同族をウルトラマンに殺されて恨んでいる狂暴な異星人となっている。
ゼットンコア
ゼットンコアの統領。エドの実兄。
ウルトラマンを遍く滅ぼすと豪語する鎧を纏った宇宙人。
デザインは比較的「タロウ」版寄りだが、触角がない。
マントらしきものを羽織った細身の宇宙人。
巨大な頭に似合わぬ華奢なボディを持つ宇宙人。
大鎌とプロテクターを装備した鬼のような姿をした宇宙人。
その他の異星人
本作のキーパーソンとも言えるキャラクター。
進次郎と相対する12年前から暗躍していた謎の異星人で、ウルトラマンスーツに酷似したスーツを身に纏っている。
第42話ではスーツ姿の男性の姿を取っているが、これが本来の姿なのか、単なる人間態なのかは不明。
声 - 潘めぐみ
北斗星司の幼馴染。地球人と瓜二つの容姿をした異星人。
現在も北斗とは連絡を取り合っている模様。
12年前の航空機爆破事件の真相のカギを握るキーパーソンでもある。
進次郎が抹殺の対象として最初に戦った違法移民の異星人。
以前は違法な遺体斡旋業者から地球人の遺体を購入して食事としていたようだが、劇中では何らかの事情で自ら地球人を殺し体液を啜っていた。
声 - 大平原也
地球に居住を許された異星種族の1つだが、元々は狩猟民族であったため、一部は犯罪者として暗躍している。
劇中では殺人事件を犯した個体が登場。科特隊やウルトラマンに追い詰められるが、命だけは助けられる。
アニメでは下記のロブトン星人に置き換わってしまい、未登場。
声 - 西森千豊
怪奇連続殺人事件の際に現場に現れた宇宙人。しかし、実際には真犯人に金で雇われただけの存在にすぎなかった。
戦闘能力もさほど高くなく、終始セブンに押され気味であった。
地球に居住している異星人の1人で、連続殺人事件の重要参考人。
声 - 野島昭生
北斗にエーススーツを提供した異星人。表向きはジャンク屋を経営しながら生活している。
12年前の航空機爆破事件のことを何か知っているようだが…。
声 - 平田広明
星団評議会に雇われたプロの傭兵で、12年前の航空機爆破事件の実行犯。
弾に瀕死の重傷を負わせ、進次郎と北斗をも圧倒するが、最後は北斗の隠し持っていた兵器に頭部を吹き飛ばされて敗死する。
声 - 新垣樽助
植物に似た組織を持つ種族で、熱帯を好み、彼らの現れる場所は酸素量が急激に上昇するという。
知性は高く、地球の言葉だけでなく5000を超える異星の言語を駆使することができる。
戦闘の際には、背中の蕾のような部位から枝のような触手を伸ばして敵を攻撃する。
作中ではエースキラーの傭兵団に所属する個体が登場。慇懃な口調が特徴。
エースキラーに対する忠誠心は非常に高く、北斗がエースキラーに深手を負わせた際には激しい怒りを露わにした。
最終的にウルトラマン因子の活性化した進次郎の渾身のスペシウム光線を受けて死亡する。
作中ではエースキラーの傭兵団に所属する個体が登場。
本来、ウヴェルヴ星人は争いを好まない温厚な種族だが、身の危険を感じると機敏な動きですさまじい力を発揮する。ちなみに、平均身長3mとかなり大柄な種族でもある。
科学特捜隊との戦闘で戦死する。
※アンソロジーコミックに登場。
メフィスト大使の部下として登場。
原典同様、進次郎を監禁し、ニセウルトラマンに変身して、同じく諸星弾と早田進も拘束しニセver.7、ニセver.Zに変身したエイダシク星人と名称不明の星人と共に町を襲う。
むき出しの歯に体を走る稲妻模様、長い尻尾が特徴的な反地球人派の宇宙人。
非常に口が悪く、体内で電気を生成する能力を手からの電撃放射や、敵を尻尾に巻きつけての電撃攻撃に応用している。
峯島科学捜査研究所
牧史郎
主任捜査員で、遠藤刑事らの目の前に現れては意味深な呟きをする謎の男。
8年前に星団評議会と同盟を結んだ地球が過去の異星人排斥の証拠隠滅の為に異動を命じられ、そこで異星人排斥の為に同胞すらも手に掛けていた事を知ってしまい、レナを排斥から守る為に当時の関係者を始末していた。
モデルは怪奇大作戦の登場人物である牧史郎。
アニメオリジナル
スピンオフ
科特隊のものではない三色のウルトラマンスーツを装着する謎の青年。
ユザレと行動を共にし、闇の封印を解く儀式を妨害している。
ダイゴと行動を共にしている謎の少女。未来を見通す力を持つ。
ソルカ、ダヤ
ダイゴの親友であったが、闇の勢力によって殺害されてしまった。
カミーラの儀式によって人間が変貌した怪物。3000万年前に地球を支配していた種族の隷属。
ガタノゾーアの復活を企む黒衣の者たち。
カミーラたちに与する者。ダイゴの着るスーツと似た黒いウルトラマンスーツを身にまとい暗躍する。
岩坪香奈枝
新たな生贄として選ばれた少女。過去に凄惨ないじめにあい、それゆえ正義のヒーローたるウルトラマンを妄信しており、いじめ加害者や見て見ぬふりを続ける教師たちを自分の正義として惨殺していた。
カミーラが復活させようとする巨大なる邪神。
元はゲームオリジナルキャラ。ガタノゾーア降臨のために空間を繋ぐ能力を利用された。
ZERO編の主人公であるグランドームの作業員。ウルトラマンスーツ『Ver.ZERO』の装着者に突然選ばれる。
次郎の同僚であり、幼馴染。
川上鉄太郎
多目的操練場『MAC』(マルチパーパス・アスレチック・センターの略)の教官。
次郎の訓練を担当する。
ZERO編でのボス。岩鉄城やレギオノイド、バトル・キネマティック・システムなどのメカニックやガジェットを有する知能の高い宇宙人。
元はゲームオリジナルキャラ。
元はゲームオリジナルキャラで、ZERO編で登場。
ムチや強固な外殻、胸には割れ目のような口が開いている。
トガラメ星人
ムキシバラ星人の配下。かつて次郎を襲った宇宙人の一体。
ZERO編にて登場した冷気攻撃を得意とする宇宙人。
帝王
四天王と呼ばれる強力な配下を持つムキシバラ星人の主。
ムキシバラ星人によって滅ぼされたマゼラン星人の遺伝子を元に作られた人工生命体。
精神を活かしたまま肉体を破壊するマゼラニウム爆弾の影響でオリジナルが電子生命体になってしまった為、彼女の本体も同様の状態である。
夢で見た遺跡を求めてダイゴが東南アジアの紛争地帯で出会った戦場カメラマンの青年。
両親を失ったセラという少女と共に村で暮らしている。
科特隊の研究員である天才エンジニアたち。ピーキーすぎる装備を作っては諸星にダメ出しを食らっている。
堀井はお好み焼きを好む関西人で、ミチルという妻や継夢、未来という子供達がいる。
土井垣はドルオタで、中島から地下アイドルの存在を知って以来、ガチオタと化している。
隕石に付着していた寄生生物。科特隊基地で発生し、職員に寄生し始めた。
5人組の地下アイドルグループ「メイド・イン・ブラック」の一人で歌も踊りもずば抜けている。
彼女のファンは「クルスチャン」と呼ばれる。
"偉大なるあのお方"に仕える異形の宇宙人。
ゲームオリジナル
用語
ウルトラマン因子
ウルトラマンと同化した人間とその子孫に現れる特殊な因子。
この因子を持つ人間は、通常の人間と比べてはるかに優れた身体能力を得るほか、能力が覚醒することでウルトラ戦士と同様、浮遊や空中飛翔なども行えるようになる。
ウルトラマンの姿を模した強化スーツ。
星団評議会
文明を持つ宇宙の星々が結んだ同盟組織。
組織自体は少なくとも本編開始の40年前から存在しており、地球も7年前に加盟したらしい。実は組織自体はもっと以前から存在しており、メフィストの発言に拠れば、『ウルトラマン』本編で地球を“侵略”するために訪れた異星人たちはいずれも裏で星団評議会と繋がりがあった者たちだったとのことである。
この星が異星人による侵略を受けなくなったのも、怪獣による被害が起こらなくなったことも、この星団評議会の力によるものとされる。なお、地球ではとある大企業を隠れ蓑に行動している模様。
宇宙全体の調和を保つことを目的としているが、そのためならば多少の犠牲はやむを得ないという冷酷な一面も持っている。
暗黒の星
宇宙収縮現象により地球へ逃れてきた異星人たちによって結成された過激派集団。
地球は優れた種が統治すべきと主張しており、地球を自分たちよりも下等な種族とみなし、地球人に代わって地球を支配しようと目論んでいる侵略者集団。
長きにわたり水面下で地球侵略の準備を行っていたようだが、アダドの手引きにより拠点としていた施設ごと地上へと送り出され、本格的な活動を開始する。
特殊な薬品を地球人たちに販売し、それを服用した人間たちを使って犯罪行為を誘発させるなどの活動を行っていた。しかし、これは地球侵略用の尖兵を作り出すための実験に過ぎず、やがて、自分たちの活動拠点が置かれているニューヨークを、薬を投与した人間たちを使って侵略することを宣言する。
薬
「暗黒の星」が流付していた謎の薬物。
服用した人間は目が発光して超人的な力を獲得できるが、本能まで増幅するため暴走する。
力を使いすぎると体から煙を吹き出し、変身が解け能力も減衰。場合によってはそのまま意識を失ってしまう。
なお光太郎の人体発火等まだまだ未知の副作用が残っている。
一度に大量に摂取すれば、怪獣の様に巨大になることもできる。
宇宙収縮現象
「暗黒の星」の口から語られた詳細不明の現象。
イデやエドも何か事情を知っていると思われる台詞を口にしている。
発端はM78星雲で数十年前に発生した人口太陽の爆発であり、これの影響でM78星雲に属する約6900万の惑星の内、光の国を含めた8割の惑星が消滅した他、時空間への壊滅的ダメージで生じた大きな亀裂が起点となり、緩やかではあるが宇宙が縮み始めた現象の事だった。
現在高いテクノロジーを持った星々が協力し、事態回避のため宇宙崩壊プロセスの研究を続けているが最悪の事態を想定し地球を母船とした別の次元への移住計画を第二計画として進めている。
異界獣
スピンオフで登場。
ガタノゾーアの眷属である魔獣で、人間の心の内にある闇が具現化した存在でもある。
超古代怪獣に相当する存在のように思われたが、実際はかなり広範囲のウルトラ怪獣がモチーフとなっている。
ゾイガー、バジェラ、蜥蜴型、深海魚型、ペドレオン、ホタルンガ(厳密には超異界獣)などが確認されている。
ガタノゾーア事件の後に科特隊が設立したTIGAスーツ管理部門。
チーム名は『"G"roup of "U"ltraman "T"IGA "S"uit』の略。
スピンオフで登場。科特隊がグランドーム防衛のために設立した非公式のチーム。
パリに置かれている謎の組織。並行世界の自分を夢に見るという謎の症例を研究しているらしく、そうした症状の患者を『適能者(デュナミスト)』と呼んでいる。
並行世界からULTRAMANの世界にやってきたハイパーエージェント。
アニメ版
2017年12月にアニメ化が発表され、公式サイトがオープンした。2019年4月1日からNetflixで世界同時配信予定。
監督は神山健治と荒牧伸志。アニメーション制作はProductionI.GとSOLA DIGITAL ARTS。
フル3DCGアニメーションであり、神山にとって初めてモーションキャプチャーを用いる作品になるという。
なお2019年の4月30日に、天皇の退位が予定されており、それに合わせて元号も令和に変更されるため、時期的には平成最後のウルトラシリーズとなる。
大筋なストーリーの流れでは漫画版と同じだが、若干の設定の違いがある。
2019年4月12日にシーズン2の製作決定。2022年春に配信。
また2020年4月よりTOKYOMX、BS11にてシーズン1が地上波放送された。
シーズン1の主題歌は配信版、地上波版いずれもOLDCODEXが担当する。
2022年4月18日、ファイナルシーズンの製作が決定。2023年春配信。
アニメのアカデミー賞といわれるアニー賞2019年度にもノミネートされた。
各話リスト
シーズン1
話数 | サブタイトル | 登場怪獣 |
---|---|---|
1 | この地球にあってはならない力 | ベムラー |
2 | 逃れられない運命 | ベムラー |
3 | ウルトラマンやるのも悪くないかも | エイダシク星人、イガル星人・ピグモン |
4 | リミッター解除! | エイダシク星人 |
5 | 異星人の街 | イガル星人・ピグモン、ブラックキング、セペック星人、トリアス星人、ブリス星人 |
6 | ウルトラマンという呪い | ロブトン星人、ブリス星人、イガル星人・ピグモン、ブラックキング |
7 | 秘められた思い | ブラックキング、イガル星人・ピグモン、スクルーダ星人・アダド |
8 | 真実の幕開け | スクルーダ星人・アダド、イガル星人・ピグモン |
9 | はじめまして、兄さん | ベロクロン |
10 | 星団評議会 | ヤプール、スクルーダ星人・アダド |
11 | そのままの君でいて | ヤプール、エースキラー、ネペンテス星人 |
12 | エースキラー | エースキラー、ネペンテス星人、ヤプール |
13 | 本当のウルトラマン | エースキラー、ネペンテス星人、ヤプール |
シーズン2
1(14) | NYから来た男 |
2(15) | 憤怒の炎 |
3(16) | 失われた『光』 |
4(17) | 科特隊急襲 |
5(18) | 黄金の城塞 |
6(19) | 六番目のULTRAMAN |
ファイナルシーズン
1(20) | 新たなる予兆 |
2(21) | 親子にふりかかる呪い |
3(22) | ヒーローとしての選択 |
4(23) | 信じてもらえないなら、俺は一人でもやる |
5(24) | 追う者と追われる者 |
6(25) | 歴戦の勇士 |
7(26) | 4人目の継承者 |
8(27) | TAROvsULTRAMAN |
9(28) | 更なる覚醒 |
10(29) | 真の厄災 |
11(30) | 悪夢の召喚 |
12(31) | さらば、我らのーー |
スピンオフ
- 『ULTRAMANSUIT ANOTHER UNIVERSE』
月刊ホビージャパンで掲載予定のスピンオフ作品。著者は長谷川圭一。
新たなウルトラマンスーツ「TIGA」や「ZERO」の活躍を描く。なお、一種の公認二次創作のようなものであり、本筋のIFの世界線を描いている。
『BE ULTRA』で登場したウルトラマンスーツが活躍する。
- 『小説ULTRAMAN』
アニメ版のノベライズ。諸星の視点から本編を再構成したもの。
ゲーム
『ULTRAMAN BE ULTRA』のタイトルで2020年春にリリース予定。ジャンルは3Dアクションゲーム。
アニメ版のキャラクターに加え、レッドや獅子兄弟などの漫画版のキャラクターも登場する。また、『ANOTHER UNIVERSE』に登場するTIGAやプラモデルオリジナルのZERO、本作オリジナルのDYNA・GAIA・AGUL・NEXUSなど、平成ウルトラマンをモチーフにした新たなスーツが多数登場する予定。
シンフォギアシリーズのゲームアプリ『戦姫絶唱シンフォギアXD』ではコラボイベント『弾ける光と正義の賛歌』が開催された。3人のシンフォギア装者たちが進次郎ら科特隊と共に、悪事に無理やり加担させられた善良な星人の処遇を巡って対立しつつも、お互いを理解し合った果てに共通の敵と戦うといったオリジナルストーリーが展開されている。
シミュレーションRPG『スーパーロボット大戦30』においてDLC参戦第2弾の1つとして本作の参戦が決定する。元々正規参戦枠に「SSSS.GRIDMAN」の参戦が決まっており円谷プロ製作がこれが繋がったためだと推測できる。
なお、前述のシンフォギアXDでも競演イベントが存在する。
余談
アマゾン・プライムビデオで配信されている『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』にて、作者の清水栄一氏と下口智裕氏がカメオ出演しており、単行本9巻巻末のオマケ漫画にてそのようになった経緯や、撮影の時の様子等が詳しく描かれている。
それによると、清水氏が『オーブ』にドハマりしてしまい、円谷プロの担当者と会った際に「どんな形でも良いので関わらせてください」と(冗談半分で)言ったところ、「じゃあ出演しますか?」ということになった。
ガイ役の石黒英雄氏は以前からこの『ULTRAMAN』を愛読しており、2人が出演することを知ると、サインをもらうためにわざわざ単行本を撮影現場に持ってきたほどだった(撮影後に清水・下口の両名からサインをもらった際には大変喜んでいたとのこと)。恐らく、石黒氏の推薦文寄稿はこの時の出来事がきっかけになったと思われる。
今作がスーパーロボット大戦シリーズに参戦すると寺田Pが発案した際には「これ出すんですか?」と反対意見が出たが、(本音を言うと『Z』を出したかったらしく、なんならウルトラギャラクシーファイトでもよかったらしい)最終的にはSSSS.GRIDMANのウルトラシリーズネタが深まるだろうと説得し、関連スタッフの納得を得られたという。
関連イラスト
関連項目
月刊ヒーローズ ウルトラシリーズ ウルトラマン パワードスーツ
鉄のラインバレル - 作者が同じ。また、ウルトラシリーズの登場人物の名前を元にしたキャラクターがいる。
HYBRID_INSECTOR - 作者が同じ。こちらは仮面ライダーのコミカライズ作品であるが、版権元に無許可でWeb連載したために打ち切りとなった。