「この街は俺の庭だ。安心して待ってな」
「お前が相棒だと思ってくれてるうちは、俺は二度と折れねぇぞ!」
「どうやら切り札は、常に俺の所に来るようだぜ……!」
「だったら……いつも通り、半分力貸せよ。相棒!」
演:桐山漣(幼少期:嘉数一星、老化状態:名取幸政)、和田雅成(舞台『風都探偵』)
CV:細谷佳正(ゲーム「KAMEN RIDER memory of heroez」、『風都探偵』)
変身する仮面ライダー
概要
本作の主人公の一人。鳴海探偵事務所に所属する私立探偵の青年。
なお、客演時には翔太郎の人格だけでWが会話する作品もある(『仮面ライダーウィザード』や『仮面ライダー大戦』など)。
人物
正義感が強く心優しい性格の熱血漢。幼少から過ごしてきた風都を愛しており、「俺の庭」と言う程街を知り尽くしているらしい。
「街を泣かせる者」である犯罪者を許さず、「街の涙を止める」ために日々奔走している(ただし彼の方針は後述の通りあくまで「罪を憎んで人を憎まず」である)。その優しさゆえ、依頼人のために自分の身を顧みない無茶をすることも多い。
古典的なハードボイルドスタイルの探偵に憧れており、本棚にはレイモンド・チャンドラー氏の『ロング・グッドバイ』をはじめとしたハードボイルド小説がズラリと並んでいる。
しかしそれらしい振る舞いはしてみるものの、行動が空回りしたり、キザな決め台詞が聞き流されることがしばしば。
相手を時折、「マッチョメン」(堂本剛三)、「ファイヤーガール」(羽原レイカ)や「チャイナレディ」(難波くるみ)など横文字のあだ名で呼ぶ事があり、こんな感じでフィリップ達がおらず、なおかつ意識してない際にハードボイルドな台詞が出ることも。
とはいえ、Wを「街の涙を拭う二色のハンカチ」と称したりと決める時は決める。
その良くも悪くも決して情を捨てる気になれない、人間味溢れる姿勢に救われる者も多く、特にフィリップ達仲間には親愛の情を持って「ハーフボイルド(半熟たまご)」とからかわれている。
その人格形成には師匠である鳴海荘吉が大きな影響を与えており、彼をおやっさんと慕い、時に荘吉の言葉を引用し発言することもある。
他の主要人物と異なり精神的な成長・変化描写もほぼ存在しないが、これは探偵として培ってきた物(後述)や生来の気質、『ビギンズナイト』の出来事もあって、本編開始時点でヒーローとしてはほぼ成熟しているため(『MOVIE大戦2010』など成長描写がまったく無いわけではない)。
エクストリームメモリ出現に伴う一連の出来事でフィリップとの力量差が生じた際や、精神攻撃で恐怖に苛まれた際も、(周囲の支えあってこそだが)最終的な突破方法は「持ち合わせていた心持ちだけで食らいつく」ことであった。
フィリップが「成長するヒーロー」、照井が「変化するヒーロー」であるなら、翔太郎は「他者に成長や変化を促すヒーロー」と言うべきか。
本作のエピソードは翔太郎のモノローグで始まり、関わった事件が終結した際には英文タイプライターで報告書(という名の日記)を作って事件を振り返るのが彼(および本作)の毎度のお決まりになっている。
……彼のハードボイルド志向のひとつではあるが、これもある意味ハーフボイルド呼ばわりされる原因の一端かもしれない。
ちなみに小説「Zを継ぐ者」でのフィリップの独白(地の文)によれば、これは生前の鳴海荘吉が多言語を織り交ぜた暗号としてガイアメモリに関する情報を記録していたのを見て、その意図と方法を誤解して真似たのが始まり。
現在ではフィリップの推理と説明によってそれも理解しているが、翔太郎の私的な記録として続けているのである(「打たないと事件が片付いた気がしない」とも発言している)。なお、依頼人に提出する正式な報告書は亜樹子所長が通常のワープロで製作し提出しているとのこと。
また、探偵事務所のコーヒーメーカーは荘吉がいた時代からの「自挽きしたコーヒー豆で淹れる」ものを使い続けているが、事務所に寄り付くようになった照井が淹れるコーヒーが「荘吉の好んでいたのと同じ豆で、自分が淹れるコーヒーより美味い」ことが不服らしく、陰でこっそり美味しく淹れる練習をしているとのこと(小説版「Zを継ぐ者」より)。
料理はできる方だが、ゆで卵は噛み切れないほど固茹でにするという拘りっぷり。
『超バトルDVD』では海苔で覆った牛ステーキ丼に固茹で卵を二つ乗せた「ハードボイル丼」を披露。
味は決して不味くは無いのだが……。
歌唱力は周囲から高く評価されており、第23話でフィリップと共に「仮面シンガー」というデュオ名で「Finger on the Trigger」(ルナトリガーのテーマソングで作中世界にも存在する)を歌った際は探偵業よりセンスがあると賞賛されて不本意そうにしていた。
小説版によれば園咲若菜のデビュー曲から最新曲まで歌える事も判明している。
若菜の件もあってからか、続編の風都探偵では最近の芸能関係に疎くなっており、フィリップの方が詳しいことが明かされている。
ハードボイルドを気取ってはいるが美女には人並みに弱く、度々デレデレしては亜樹子にスリッパで叩かれている。一方で女運が悪く、思いを寄せた相手は大抵メモリ犯罪絡みで悲劇の別れに終わっており、風都探偵ではそれらの経験から恋愛に対し踏み込めなくなっているとフィリップに分析されている。
容姿
上述の荘吉からの薫陶の一環として、「探偵(および仮面ライダースカル)・鳴海荘吉」のトレードマークであった「帽子」というものには彼なりのこだわりを持っており、事務所の壁際のクロークには翔太郎が気に入って買った帽子がいくつもかかっている(このうち一ヶ所が欠けた白い帽子が、荘吉の形見にあたる)。
お気に入りはご当地・風都の服飾ブランド「WIND SCALE」の帽子。
こうした帽子への拘りはまだ見習いだった頃の、荘吉の「帽子は『一人前の男』の証だ、半人前にはまだ早い」「帽子の似合う男になれ」という教えから来ており、「Zを継ぐ者」事件冒頭で、翔太郎に代わって事件捜査に出向くと言い出したフィリップが帽子を被って事務所を出る際(万一用の変装目的なのだが)、重篤な風邪にもかかわらずカンカンに怒って苦情をわめき散らしている。
TV版では黒のベストにスラックス姿でいることが多く、本編終了から数年後の「仮面ライダー大戦」では白スーツ姿だった(エピローグで猫探しをしているシーンでは、いつもの衣装である)。
もちろん誰の影響なのかは書く必要もあるまいが、これは演じる桐山氏が衣装合わせの際に提案したのだとか。
ちなみに、履いている靴に関しては桐山氏の私物。
探偵としての能力
探偵業はオーソドックスに「足で調べるタイプ」で、地道な聞き込み調査を中心に行う。極めて原始的な手法ではあるが、風都を「俺の庭」と称するだけあり、年齢職種問わず幅広い層に人脈を持っているためその実績は相当のもの。犯人や重要人物の居場所に警察より先に辿り着くこともしばしばである。
加えて身体能力もかなり高い。職業柄、荒事には事欠かない為、腕っ節も相当のもので対ドーパント戦に大いに活かされている。
だが、ズバ抜けた頭脳を持ち「地球の本棚」にアクセスできる相棒フィリップはもとより、思いがけぬ行動力や発想で事態を回転させる亜樹子、戦士としての優れた素養を持ち精神干渉にも耐性を持つ照井などと違って特殊な技能は一切持っておらず、作中でも幾度となく「凡人」と馬鹿にされている。
しかしその熱い正義感と信念故に状況を打開する鍵としての力を持ち、自他共に「切り札」と称されている(実は、彼と最も相性の良いジョーカーメモリも、その長所を最大限に活かせる特性を秘めていた)。
また、彼なりに長い探偵稼業を送ってきた中で、技能とはまた違う、他者の本質や心の深層の気性を察知する「人間力」のセンスには大きく長けている。
フィリップ・亜樹子・照井が察することのできなかった事件関係者および犯人の『本心』にたどり着き、事件の本当の真相を解明してみせたことも少なくない。
『風都探偵』のT字路の魔女事件でも街のヤクザ立川の証言から自分と依頼人しか知らないはずの情報を立川が持ってたことに疑問を持ち依頼人の身辺調査を行ったことで依頼人が素性を隠して既にガイアメモリ犯罪に手を染めたことに勘づいている。
荘吉に叩き込まれた探偵業の心得や、彼独自の気性によるところも大きいが、動機段階の『何を考えているか』ではなく、その動機の大本である『どんな思いの元に動いているか』を考えていると呼ぶべきか(故に、動機の大本を考える推理が大外れすると混乱してしまう一幕も)。
また、あからさまに『この容疑者がクロだ』と思えてしまう事が発生した状況下でも、そこまでだけで当該人物についての洞察を思考停止したりはしない。
『罪を憎んで人を憎まず』の心が育んだこの独自の推理力は、調査対象の情報を徹底的かつ冷静に収集・分析するフィリップの強みと合わせて、事務所の事件捜査の両輪となっている(事務所の仲間から言わせれば『ハーフボイルドゆえの強み』)。
事実、最初にフィリップからハーフボイルドと揶揄された直後、犯人へと情に流された説得をしつつも、ガイアメモリやフィリップに頼らない方法(というか、現実でも同じことはできなくはない)でドーパントの力に手を出した犯人を追いつめている(説得に失敗した場合の保険も兼ねて警察を予め呼び出し、説得で犯人が逃げられなくなるまで警察が到着する時間を稼ぐ)事が示すように、ハーフボイルドゆえの強みはかなりのものがある。
つまり、フィリップと別れた後の最終回での動向が示す通り、フィリップが居なくてもダブルに変身せずとも、翔太郎は「仮面ライダー」としてはともかく、「探偵」として完全には機能不全にならないのである。
こうした翔太郎の「甘いけれど甘いだけで終わらない」スタイルは、「Zを継ぐ者」においてフィリップが「足で稼ぐ探偵:左翔太郎」の代役として初めての外回り捜査をする中で迷いを抱え、自信をなくしかけた時に「(容疑者を)疑い抜いて、(依頼人を)信じ抜く」とアドバイスする形で翔太郎本人は表している。この助言がフィリップが事件を解決に導く助けとなり、逆にこの姿勢が欠けていたが故に命を落とした人物もいる。
またこのスキルと心得は、亜樹子の所長就任後に事務所の収入を大きく立て直した「ペット探し」でも遺憾なく発揮されており、その動物の気持ちになりきって探すという、警察官に見られて職質された事もある少々アレな方法を用いる事もある。
事務所の経営が潤っているということは、この手法でなんだかんだペットがちゃんと見つかっているというわけで、園咲家焼失後行方知れずになっていたミックを探し出してきたのも翔太郎である。
上述のようなハードボイルド趣味の(=人間相手のカッコイイ捜査がしたい)翔太郎としては不本意ながらも、『猫探しにかけては事務所の中でも一番上手い』と言われている。
フィリップと亜樹子をして、この能力に関してだけは「名探偵」と言わしめた。さらに『風都探偵』では鳴き真似によって大量の野良猫と意思疎通を行うというトンデモ技を披露(一応フィリップもミックの意図を察したりしているが、これはミックの知能の高さとフィリップが昔の飼い主であるため)。これにはときめも引いた様子だった。
さらにもう一つ意外な特技として、人物の似顔絵を描くのが非常に上手い(主に聞き込みの中での『追っている人物の人相モンタージュ』に発揮されている)。
TV番組本編では披露はされていなかったものの、『風都探偵』では依頼主の小学生から事件の関係者と思われる男の人相の特徴を、"口頭で"聞き取りながら探偵手帳にモンタージュを描いていた際、完成した似顔絵は非常にリアルタッチで当人によく似ていた(似顔絵の上手さについては本職からも太鼓判を押されている)。
善悪観の補足
如何なる事情があれど、街を泣かせる怪物となった犯人に仮面ライダーの力を行使する事を躊躇わない人物ではあるが、犯人側の動機に一定の理解を示す描写もあり、原因となった人間に対し、反省の色が無いと見なすと否や鉄拳制裁を浴びせた事があるなど不良時代の荒っぽさは残っているようだ。
その一方で『MOVIE大戦2010』では鳴海荘吉/仮面ライダースカルを前にした際には過去のトラウマから酷く動揺し、攻撃を躊躇う様子が見られたが、信念を思い出すとたとえ師が敵になっても躊躇わない覚悟を手に入れるに至る。その影響もあってか、『バトライド・ウォー』でも洗脳された仮面ライダー相手にも躊躇する事はなかった(曰く、「拳を交えれば正義の心が疼き出す」からだとか)。
なお、『MOVIE大戦2010』ではガイアメモリを製造する側であったフィリップに詰め寄った際に「銃を作る側は悪か?」と問われて何も言い返せずにいたが、その後は「本人なりに技術や理論の善悪はどこにある」のかという命題を考えていたらしく、最終回以降の設定が反映された『memory_of_heroez』時点では使う側に善悪があるという結論に落ち着いたようである。
仮面ライダーとして戦い続けてきた事を通して、心境にも変化が現れたのだろうか?
来歴
知人こそ多いものの、フィリップや亜樹子、照井らの家族が劇中で重要人物として登場する中、翔太郎の家族は全く登場していない。
本作では翔太郎のバックボーン自体掘り下げられる機会が少なく、地味に謎が多いキャラクターであったが、これらの真相は『風都探偵』でようやく明らかにされた。
曰く、両親を事故で早くに亡くし、親戚のおばちゃんの家で世話になっていたとのこと。風都を好きになった理由も、急変した環境において精神的に助けられたから、ということが示唆されている。
そんな小学生時代にスパイダー・ドーパントと戦う荘吉を目にし、探偵業に憧れ、すぐ弟子入りを志願し粘り強く交渉をするも、相手にされない日々を送る。
認められたいことへの苛立ちが元で高校時代に荒れ始め、「町の自警団」を気取って不良を叩きのめし始めた(腕っぷしは相当なものだった模様)。当時は街のおまわりさんだった刃野ともよくひと悶着起こしていたらしいが、彼のお人好しぶりにいい感じで毒気を抜かれていた。
それでも喧嘩以外の問題行動は起こさず、弱い者イジメは絶対にしなかったため、刃野の方も放っておけず気に掛けていた。
そして暫く経った際、「他人のための我慢ができる」ことを荘吉に認められ、念願叶って高校卒業後に弟子入りすることが決定。
それまで不良活動が祟って高校卒業が難しい状況に陥るトラブル(きちんと卒業することが条件だった)に見舞われるも、幸い当時の学友・隼人の手助けを借りて過去最高点を出すことで卒業でき、これを機に親戚の家から独立することとなる。
それから数年経って、後に「ビギンズナイト」と呼ばれる、組織に軟禁された“運命の子”を研究施設から奪取するという大きなヤマに同行する。
だが功名心と、荘吉の周囲への態度からの不信により言い付けを破り独断専行。運よく運命の子と接触するも、喧嘩を起こして彼の確保をより困難な状態にしてしまうという失態を犯してしまう。
結果敵地に踏み込み過ぎた上、翔太郎の信頼を完全に得られてなかったショックと、運命の子の境遇から、迷いが生じた荘吉は凶弾に倒れ、翔太郎に帽子と運命の子を託して事切れてしまった。
そして、さらに続く猛攻撃の最中、運命の子…後のフィリップと協力し“W”に変身。
以降、愛する風都を守るため。そして“自分で勝手な決断をしたこと”という自らの“罪”を償うために、Wとして戦っていく事になる。
風都探偵での活躍
本編から引き続き、風都でフィリップ、亜樹子と共に探偵業を営む。
活躍
物語の序盤「tに気をつけろ」では不思議な魅力を持ち、「T字路の魔女」と呼ばれるときめと出会う。後に「魔女」を探して欲しいと依頼を受け、その最中自身の知らない風都、「裏風都」に迷い込む。
調査を進めるうちにロードの正体と思わしきときめに翔太郎が好意を抱きつつあることをフィリップに看破・指摘され諌められた結果、「年下のくせにオカン目線かよ」と吐き捨て、ドライバーを置いての単独行動に走ってしまう。
その後ロードの正体が発覚し、変身できずべくピンチに陥った際は自らを囮にしてときめを事務所へ向かわせ、自分は時間稼ぎのためにロードへ特攻した……
が、律儀に地球の本棚でオカンの意味を調べ(無論ロードの正体も調べた)フィリップが亜樹子と共に土壇場でリボルギャリーで駆けつけ、翔太郎の比喩を肯定しながらドライバーを渡される。
フィリップ「オカンという言葉を検索した。関西弁で母親という意味だね。」
「フィリップ……!」
フィリップ「保護者というニュアンスなら正解かもしれない。
この感情豊かで無謀に走り続ける相棒を、僕は放っておけない。守りたいと思う。」
その後記事冒頭4段目の台詞をフィリップに投げた後Wに変身してロードと交戦、裏風都に逃げられるもハードボイルダーで追跡して撃破した。
ロード撃破後はときめも事件の関係者ということと追い剥ぎの罪のことで、連行されることを告げる。
その際、彼女の行為は追い剥ぎだけでなく、ロードが狙っていた女性たちを逃がしていたことを指摘。
それに対してときめは「やっぱ甘いね、半熟の卵……ハーフボイルドは」と応えた直後、口にハナミズキの香りのキスを交わされる。
ときめ「好きよ、ハーフボイルド。」
翔太郎「えっ?」
ときめ「私はいつも飢えている。あなたが私を満たして……。
1人じゃきっと……罪を数えられないから。」
なおその後、記憶喪失とメモリ不明という事情を鑑みた照井の判断により、鳴海探偵事務所で身柄を預かることに。
その際自分の家を教えてと言われ、案内する。
到着すると彼女はなんと翔太郎のベッドに寝転がり、ベッドが足りないことを翔太郎に指摘されると「一緒に寝れば良いじゃない」と誘惑同然の提案をされる。
当然翔太郎は却下し、「魔女にベッドを乗っ取られたー」と事務所で寝泊まりすることに決め、家はときめに貸し与えた(亜樹子からは一緒に寝れば良いと同じことを言われ即却下した後、自身の知らぬところで「もったいないなぁ~。好きな子と一緒になれるチャンスなのに♪」と茶化された)。
「最悪のm」では自らの探偵助手となったときめに探偵としてのスタイルを伝え、ときめの探偵助手としての成長を促した。
その後ときめの決死の行動により彼女の服がおじゃんになった際は、いつの間に調達したのやら内緒で新しい服を買ってあげた(亜樹子にバラされたが)。
「cは何処に」では猫探しの様子が描写され、猫の気持ちになるために、自らが猫になりきって、猫語を話すという傍から見たら警察を呼ばれそうな方法を取っていることが判明した。上記の通り、その猫語で猫と会話している辺り、猫探しに関しては間違いなく名探偵である。
関連人物
探偵兼仮面ライダーWとしての分かちがたい相棒。時に喧嘩し、時に高め合う最高の凸凹コンビ。
鳴海探偵事務所の仲間たち。亜樹子以外は本編以降に加入。
風都警察署の「超常犯罪捜査課」の面々。ドーパント絡みの事件でたびたび協力している。
少年時代から憧れていた探偵の師匠。「おやっさん」と呼んで慕っていたが、秘密主義過ぎる姿勢から翔太郎の方からは完全には信頼を得られていなかった結果、凶弾に倒れた。
- ウォッチャマン、サンタちゃん、クイーン&エリザベス、青山晶、フランク白銀、リリィ白銀
探偵事務所が懇意にしている街の協力者で、有力な情報源。通称「風都イレギュラーズ」。青山晶、フランク白銀、リリィ白銀は本編以降に加入。
敵同士であるものの、同じ風都を愛した者として心を通い合わせた男。
コラボ
仮面ライダーとしての直近の先輩。劇場版3作で共闘。「オールライダー対大ショッカー」で初邂逅し、「MOVIE大戦2010」では互いに変身解除した姿でも顔を合わせる。その後、「仮面ライダー大戦」では、風都を訪れた彼から、大戦に備えての依頼を受ける事になる。
仮面ライダーとしての直近の後輩。劇場版「AtoZ/運命のガイアメモリ」「MOVIE大戦CORE」「MOVIE大戦MEGAMAX」の3作にわたって共闘しており、他シリーズのライダーの中では付き合いがそれなりに長い。「ライダーは助け合いでしょ」とは「運命のガイアメモリ」で発した映司の名言だが、再三共演した「MOVIE大戦MEGAMAX」では翔太郎がこの台詞を「借りを返す」として映司に返すシーンがある。
仮面ライダーとしての後輩。「MOVIE大戦MEGAMAX」で共闘。お互い根がシンプルで熱血系であることや身近の親愛なる存在のために戦う(翔太郎は「街を泣かす奴は許せない」、弦太朗は「ダチを泣かす奴は許せない」)点で意気投合し、「たろう」繋がりという形もありフィリップにも「似たもの同士かもしれない」と評された。
ちなみに魔宝石の世界に召喚されたフォーゼとWは本人の人格を基にしており、上記作品を意識した掛け合いを行っている。
平成と昭和の戦いにてひょんなことから共闘する。翔太郎が依頼で迷子の亀を探す依頼に付き合わされ、翔太郎は名前を亀子と呼んでいる。
平成と昭和の戦いにて敵対→共闘。
同じ黒を基調としたライダーに変身するだけあって何か感じるものがあった模様。
なお、光太郎からは『ライダーレボリューション』ではそのまま「翔太郎」、『クライマックスファイターズ』では「左くん」と呼ばれている。
なんらかの事情で接点があったらしく、風麺のマスターを介してダブルライドウォッチを託した。
ゲーム作品
ライダージェネレーション2
凶悪犯だと判断した後は躊躇なく戦闘に突入。
彼らのひたすらに卑屈な態度に困惑するも、キックホッパーの相棒の為に戦うという目的には共感していた。
説得を試みるも、失敗して結局戦う羽目になってしまった事を残念がっていた。
- ゴウラ
ラスボス。
意思を持たない傀儡を意味もなく甦らせて楽しむだけでなく、『仮面ライダー』の力を利用して世界征服するという思想は人々の希望として戦い続ける翔太郎にとっては到底許し難いものであった。
トラベラーズ戦記
天ノ川学園高校で起こった怪事件の調査のため現地のライダーである彼と共闘。
再び現れたスコーピオン・ゾディアーツやリブラ・ゾディアーツと交戦した。
ライダーレボリューション
1対4という不利な状況に置かれた彼の代打を引き受ける。
なお、翔太郎は1号に対しては敬語で話す模様。
クライマックスファイターズ
第17話のセリフに思うところがあったらしく、自分たちも同じだと共感していた。
memory_of_heroez
飛電インテリジェンスについて詳しく知らないのか、彼が社長である事を知った際には驚いていた。
彼が度々口にするギャグに対してはあまりツッコまないようにしている模様。
客演
本編以降の劇場作品などに翔太郎が登場する場合は当然フィリップも供に登場するが、『仮面ライダー大戦』のみフィリップは登場せず、翔太郎のみが登場した(ただし直接登場しないだけで、最終決戦ではきちんとWに変身している)。
『平成ジェネレーションズFOREVER』では名前のみ登場。風麺のマスターを介して常磐ソウゴにダブルライドウォッチを託し、このダブルライドウォッチが物語終盤で大きな役割を果たすことになる)。 また、描写的に出演する予定だったらしく、監督の証言からも、所々にその名残が察せられる。
余談
実は平成ライダー主人公の中では唯一年齢不詳だったりする(相棒であるフィリップは年齢が確定している)。
一応公式情報を総合すると、
- 高校卒業後荘吉に弟子入り
- 弟子入り後に起こったビギンズナイトが本編開始1年前
=高校卒業~本編までに最低でも数え年で2年は経過
- スパイダー・ドーパント事件(1999年)当時小学生
=誕生日後の6年生としても12歳。W本編は2009年、上記の事件から10年後
が、公式からの明言がない以上、決めつけるのは早計かもしれない(ちなみに、演じた桐山氏は本編放送当時24歳→25歳)。
ちなみに、風都探偵12集では大学の准教授となった先述の学友が依頼人として登場しており、この時点では20代後半(最低でも26〜27歳程度)であると思われる。(現実の日本の法律では准教授になる条件として修士卒が最低条件かつ助教の経験が必要とされているため)
ライダーの主人公としてはありそうでなかった私立探偵。(ライダー以外でなら快傑ズバットの早川健がいる)
作品自体もそうだが、『探偵物語』で松田優作が演じた工藤俊作に対するオマージュが盛り込まれたキャラクターで、やたら突っかかってくる若手刑事との掛け合いなどは工藤ちゃんそのもの。コーヒーを吹き出すシーンまで再現したことがある。
Vシネマではとうとう完全に工藤ちゃんな色合いのスーツ姿を披露した。『風都探偵』連載に伴って独自にアレンジされた容姿も、髪型の工藤ちゃん色が強い。
また、事務所で彼が使っているデスクは『探偵物語』で実際に工藤の事務所に使われていた小道具だという。
日本語のローマ字手記自体は実在し、石川啄木など明治の文豪の一部には容易に読まれないように当時の日本では普及してなかったローマ字で日記を書いていた。しかし現代に生きる翔太郎の場合周囲にいる人間はおそらく普通に読める(現に、風都探偵単行本第12集収録「迷路棟のh」事件終結後の『報告書』執筆中、真横で見ていたときめに読み上げられて赤面している)ので明らかにカッコつけである。
演じる桐山漣は主役ライダーとしては最後の昭和生まれである。彼より年上は仮面ライダーカブトで主演の水嶋ヒロまで遡る事となる。一応主役ライダー以外では昭和生まれの俳優も起用されている為、彼と同年代以上の世代の需要がない訳ではない。
一方の相方のフィリップ役の菅田将暉は早生まれではない完全な初の平成生まれ、と生誕ベースで真逆である。
早瀬マサト氏によって石ノ森章太郎風に描かれた際には石ノ森章太郎作品の登場人物「紙袋順平」がモチーフになっている。
『memory of heroez』及び『風都探偵』で演じる細谷氏は仮面ライダーシリーズでは『OOO』のアゲハヤミー以来の出演となり、前者の作品で初めてライダーを演じる事となった。
舞台版『風都探偵』で翔太郎を演じる和田氏は、舞台化発表時でのTV放送作の前作にあたる仮面ライダーリバイス(のスピンオフ「リバイスレガシー 仮面ライダーベイル」)にて白波純平/仮面ライダーベイルを演じており、同年中に別人かつ2種類の仮面ライダーを演じることが発表されるということになった。奇しくも、リバイスレガシーにて因縁があるベイルを演じている津田健次郎氏は仮面ライダースカルの肖像で翔太郎のおやっさんこと鳴海荘吉を演じる。
『風都探偵』にて翔太郎は敵ドーパントの攻撃から依頼人を庇って背中を負傷してしまったが、何の因果か細谷氏が演じたあるキャラクターも敵から仲間を庇って背中を負傷し、死亡してしまった。さすがに無いかもしれないが 中の人繋がりの呪いかもしれない···
またこれらの様々なメディア展開もあり、設定上は全て同一人物であるにもかかわらず、演者が歴代で最も多いライダー主人公となっている。(ちなみに次点は本郷猛だが、並行同位体を同一人物としてカウントするなら翔太郎を抜かす)
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