概要
旧:スクウェアおよび現:スクウェア・エニックスが制作したRPG(ARPG・SRPG含む)に登場する女モンスター・敵女をまとめた記事です。
彼女達は当時のゲーマーの多くが一度は目にし、時にパーティキャラのみならずプレイヤー自身すらも魅了することもある存在でした。
※この記事は「pixiv内のタグの解説」よりも「pixiv内の作品を、その時代背景を知ることにより、より深く知るための記事」としての役割を強く持つ、資料的記事です。
解説
当時、据置型ゲームハードが爆発的に普及したファミコン~スーパーファミコン時代において、ドラゴンクエストシリーズを擁するエニックスとファイナルファンタジーシリーズを擁するスクウェアは日本の2大RPGメーカーとして絶大な人気を誇っていました。またスクウェアはそのノウハウを生かし、ファイナルファンタジーシリーズ以外にも別タイトルのRPGを作り、更にそれをシリーズ化させるなど数多くのRPGを世に出し、多くの人がスクウェアのRPGをプレイしました。
RPGと言えばモンスターとの戦闘が欠かせないものですが、スクウェアのRPGには、体の一部・もしくは半身・あるいは全身が女性の姿をしたモンスターが散見されました。ラミアや妖精などファンタジー作品では馴染み深い種族からオリジナルのモンスターまで様々な容姿をもち、時には際どい衣装やポーズを見せることもある彼女たちの存在は、主に男性プレイヤー、特に思春期の男子達にとっては大きな衝撃となり、倒すべき敵でありながら特別な感情を抱かせたり、困った属性を植え付けたりしました。
今でこそ「モンスター娘」という概念がありますが、それが存在しなかった時代に「スクウェアRPGの女モンスター」がその礎の一角を担ったことはほぼ間違いないと思われます。
この記事ではpixiv内に存在する彼女達の姿をまとめています。
現在若者である皆様においては、そういう時代があった事を知っていただける機会になれば。また当時のプレイヤーの皆様においては、懐かしむ機会になれば幸いです。
特徴・傾向
ファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイ時代のグラフィックは解像度も低く2D表現に限られたドット絵でしたが、入念に描き込まれたドット絵は制限の中で彼女達の魅力を最大限に引き出していました。
女モンスターはザコキャラ・ボスキャラ共に存在しますが、ザコキャラは一度に複数登場したり、倒しても再度遭遇できる美点があります。ボスキャラはほとんどが一度しか戦闘できないものの、グラフィックが大きく描かれたり、ストーリーに絡んで台詞があったりする美点があります。双方共に趣があって双方とも良いものです。
注記
Q. どうして「スクウェア・エニックスRPGの女モンスター一覧」ではないのか
A. この記事で扱われる女モンスターのほとんどが、2003年の両社合併以前のスクウェア時代の作品であるためです。またスクウェアのRPGとは対照的に、エニックスのRPGには女モンスターがほぼ登場しないためです。
スクウェアRPGの女モンスター一覧
- 同名モンスターでもデザインに違いがあるものはタイトル別に分けています。
- 並びは大まかに出現順または種族別レベル順で、ザコ→ボスの順です。グレー地+太字表記がボスキャラです。イベント戦闘のある固有キャラもボスに含みます。
- イラストはなるべくゲーム内のグラフィックに近いものを選んでいますが、イラストによっては不明部分の独自補完やアレンジがなされている場合があります。
ファイナルファンタジー
(1987年:ファミコン)
ファイナルファンタジー2
(1988年:ファミコン)
2001年のワンダースワンカラー版以降はモンスターのグラフィックがリファインされている。
ラミアクィーン | バンパイアガール | アスタロート【リファイン版】 |
上記以外:バンパイアレディ(バンパイアガールの色違い)、ラミア(青色のラミアクイーン)
※アスタロートはファミコン版では男性型の悪魔であったが、リファイン版では女性的に描かれている。2017年開始のモバイルゲーム『ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア』ではリファイン版を元に3D化され、より女性であることが明確になった。
ファイナルファンタジー3
(1990年:ファミコン)
上記以外:ラミア(ラミアクイーンの下位種)、マーメイド(海の魔女の下位種)、フリアイ/ハルピュイア/ディーライ、デュラハン(タナトスの下位種)、おかしら(赤い衣装の くのいち)
ファイナルファンタジー4
(1991年:スーパーファミコン)
上記以外:ラミア/マザーラミア(薄茶色/青色のリリス)、ソーサルレディ(緑色の衣装のトーディウィッチ)、ゴルゴーン/メデューサ、アラウネ/アルケニー、雷精/マリード(青色/黄緑色のレーシィ)
ファイナルファンタジー5
(1992年:スーパーファミコン)
上記以外:メデューサ(緑色の尻尾のラミア)※GBA版のみ
ファイナルファンタジー6
(1994年:スーパーファミコン)
上記以外:シルビューヌ(白い衣装のミスティ)※GBA版以降、魔法レベル80(ミスティと同グラフィック)
ファイナルファンタジー7
(1997年:プレイステーション)
ファイナルファンタジー9
(2000年:プレイステーション)
ニンフ (※イラスト右下) | アレクサンドリア兵 | |
ファイナルファンタジー11
ピクシー | ラミア | メドゥーサ |
ファイナルファンタジー14
(2010年:PC、PS4)
サキュバス | 女神ソフィア | |
関連記事:マメット・サキュバス
ファイナルファンタジータクティクスシリーズ
『ファイナルファンタジータクティクス』(1997年:プレイステーション)
『ファイナルファンタジータクティクスアドバンス』(2003年:ゲームボーイアドバンス)
【 】内は初登場タイトル
Sa・Ga2秘宝伝説
(1990年:ゲームボーイ)
サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY
(2009年:ニンテンドーDS)
『Sa・Ga2秘宝伝説』のリメイク作品。オリジナルでは同種族で同一グラフィックだったモンスターがすべてデザイン分けされた。
スプライト | フェアリー | シルフ |
タイタニア | ネコ女 / メデューサ | スキュラ |
ニケ | いじわるな妖精 | |
---|---|---|
上記以外:ニンフ、ダークフェアリー
関連記事:妖精(サガシリーズ)
サガ3時空の覇者 Shadow or Light
(2011年:ニンテンドーDS)
『時空の覇者 Sa・Ga3 完結編』(1991年:ゲームボーイ)のリメイク作品。
前作(サガ2GOD)に登場したモンスターも多く、デザインも似ているが、カラーリングが異なっている。
エキドナ / メデューサ | 性悪ピクシー / 性悪シルフ | |
---|---|---|
ロマンシングサガ
(1992年:スーパーファミコン)
上記以外:フェアリー、ラミア、プロセルピナ、スプライト、メデューサ、シルフ、ファルファデ、呪われた死者/フロッケン(堕落した死者/恨み持つ死者の色違い)
ロマンシングサガ2
(1993年:スーパーファミコン)
ヴァンパイア(女) | スフィンクス | ラルヴァクィーン |
ナイトフォーク | マルガリータ | リリス |
ニクサー | シー | 水の精霊 |
シュラーク | 風の精霊 | パザティブ |
セフィラス | ソロウ | ロックブーケ |
---|---|---|
リアルクィーン | ドレッドクィーン (※移植版のみ) | |
上記以外:アムネジア、バルキリー、メドゥサ
ロマンシングサガ3
(1995年:スーパーファミコン)
ニクサー | 蒼天女 | レイン / スプラッシュ |
エアリアル | 風花 | メドゥーサ |
アラクネ | レッドシューズ | フォーン / フェイ / ミニティ |
ダンサー | ベラドンナ | ヴァナディース |
リリス | イネイブラー | アールヴ |
インヴォーカー | ビューネイの精 | ウンディーネ |
---|---|---|
舞姫 | ビューネイ(幻影) | ビューネイ |
上記以外:蛇女/エキドナ
サガフロンティア
(1997年:プレイステーション)
上記以外:レディホーク(アクスボンバーと同グラフィック)、スプライト/アンシリーコート、ガンハート、クリミナルナイツ、オンディーヌ、バンシー、メロウ、ヴァルキリー、タイタニア(グラフィックはアイマスクを付けたサキュバス)、ラミア、アラクーネ
サガフロンティア2
(1999年:プレイステーション)
上記以外:グーラ、女海賊(女盗と同グラフィック)
聖剣伝説2
(1993年:スーパーファミコン)
聖剣伝説3 / 聖剣伝説3ToM
『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』(リメイク版、2020年:Switch、PS4、Steam)
リメイク版でデザインが異なる場合は【3】【3ToM】でイラスト分別。
※カーミラは『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』(1999年:PS)にも同デザインで登場
聖剣伝説 RISE of MANA
(2015年:iOS、Android、PS Vita)
ライブ・ア・ライブ
(1994年:スーパーファミコン)
上記以外:エントモパイラム(青色のエントモフォビア)、ブラキオぺルタ(金髪のクラウストロフォビア)、リンバースキュラ(赤い鱗のアクロフォビア)、ポワッシー(黄色のフェミノフォビア)
クロノトリガー
(1995年:スーパーファミコン)
チョコボの不思議なダンジョンシリーズ
『チョコボの不思議なダンジョン』(1997年:プレイステーション)
『チョコボの不思議なダンジョン2』(1998年:プレイステーション)
『チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮』(2007年:Wii)
【 】内は初登場タイトル
※本作においては「エキドナ」ではなく「エギドナ」
半熟英雄シリーズ
『半熟英雄』(1988年:ファミコン)
『半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ…!!』(1992年:スーパーファミコン)
『半熟英雄対3D』(2003年:PS2)
『半熟英雄4 ~7人の半熟英雄~』(2005年:PS2)
ヒュドラ【FC/SFC】 | ヒュドラ【PS2】 | フォーリシア |
関連記事:エッグモンスター
リデザイン
【複数タイトル】モンスター以外でのリデザイン再登場
DFF:『ディシディアファイナルファンタジー』(2008年:PSP)
FFL:『ファイナルファンタジーレジェンズ』(2010年~:モバイルゲーム)
エンペラーズサガ
(2012~2017年:モバイルゲーム)
戦士カードとしてのリデザイン。pixiv内でイラストが確認できるもののみ抜粋。
ロマンシング サガ リ・ユニバース
(2018年~:モバイルアプリ)
パーティキャラとしてのリデザイン。
上記以外:フルフル、リアルクィーン、ドレッドクィーン、ピンクパンチ
番外編
だが男だ。枠
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