概要
中生代最後にして最長の時代で、約1億4500万年前から6550万年前までの7900万年間を指す(これは白亜紀の終焉から現在までより長い)。命名由来は地質年代測定が行われた石灰岩(白堊)の地層から。
ジュラ紀に2つしかなかった大陸は分裂し、配置は異なるものの現在ある大陸と同じ構成になった。
ジュラ紀に引き続き気候は温暖で、極地に氷河はなかった。大気中の酸素濃度は上がり続け、古生代末から続いていた低酸素状態は解消された(このことが呼吸能力が恐竜に比べ劣っていたため低酸素環境下でハンデを強いられていた哺乳類の台頭に繋がる)。
生物相
ティラノサウルス、トリケラトプスなどの超メジャーな恐竜が登場した時代である。翼竜はこの時代の初期に最盛期を迎えるが鳥類の台頭に押されるようになり、この時代の後期には大型種だけが残った。海ではモササウルスやサメ類が台頭し、これらに押されて魚竜は恐竜より早く9000万年前に絶滅した。空や海では古鳥類が繁栄を極め、現生鳥類の直系祖先も登場している。次代の覇者哺乳類は胎生を獲得した真獣類と後獣類が出現。初期はほとんどがネズミのような大きさ・生態だったが時代を下るに従って形態や生態の多様化が進み始め、犬サイズのものや肉食のものも現れた。
陸上植物はモクレンなどの被子植物が繁栄し始め、野に花が咲き乱れるようになった。針葉樹もマツ類など現在と大差ない形の種類が主流となる。
白亜紀の終焉
約6550万年前に、恐竜を始めとする多くの大型動物(翼竜、魚竜、首長竜、モササウルス)が死滅した。超巨大隕石の衝突であったとされる。
鳥類は真鳥類のみが生き延びた。哺乳類も小型種以外が絶滅するなど大きな打撃を受けたが主要な系統が生き延び、この両者が新生代の覇者となった。白亜紀の海で繁栄を極めた大型サメ類も死に絶え小型種だけが残った。当時から繁栄していた有鱗類(トカゲやヘビ)への影響は軽微だったようだが、その原因はよくわかっていない。
ワニ類は1種もしくはごく少数の種(ヒラエオカンプサ属の一部)以外は全て絶滅するも、大型爬虫類では唯一、全滅を免れた。決定的な理由は分からないが、淡水を生息の場とし、何でも食べ、年単位の絶食にも耐えられることが一つの理由と考えられる(恐竜が内温性動物であれば外温性であるワニよりも多くの餌を必要としたであろう)。恐竜もワニのようにこの時1種でも生き延びていれば、現在もその姿を見られていたかもしれない。
なおこの大量絶滅では海洋のプランクトンや陸上植物類も多数が絶滅している。無脊椎動物ではアンモナイトが完全に絶滅したのをはじめ二枚貝類、腕足類なども大半の種が絶滅。
主要な古生物
恐竜
獣脚類
- ティラノサウルス(ナノティラヌス)
- アルバートサウルス
- ゴルゴサウルス
- ダスプレトサウルス
- タルボサウルス
- ジューチョンティラヌス
- ユーティラヌス
- ディロン
- フクイラプトル
- メガラプトル
- ギガノトサウルス
- カルカロドントサウルス
- マプサウルス
- アクロカントサウルス
- エオカルカリア
- コンカヴェナトル
- マシアカサウルス
- デルタドロメウス
- マジュンガサウルス
- カルノタウルス
- ラジャサウルス
- アウカサウルス
- ルゴプス
- デイノニクス
- ヴェロキラプトル
- ドロマエオサウルス
- ユタラプトル
- ミクロラプトル
- アウストロラプトル
- イリテーター
- バリオニクス
- スコミムス
- スピノサウルス
- オヴィラプトル
- ギガントラプトル
- トロオドン
- サウロルニトイデス
- オルニトミムス
- ガリミムス
- ストルティオミムス
- ドロミケイオミムス
- ガルディミムス
- デイノケイルス
- テリジノサウルス
竜脚類
鳥脚類
- イグアノドン
- フクイサウルス
- ムッタブラサウルス
- オウラノサウルス
- ヒプシロフォドン
- ラエリナサウラ
- テスケロサウルス
- マイアサウラ
- エドモントサウルス
- ハドロサウルス
- サウロロフス
- パラサウロロフス
- チンタオサウルス
- ランベオサウルス
- コリトサウルス
- ヒパクロサウルス
装飾頭類
- パキケファロサウルス
- ホマロケファレ
- プシッタコサウルス
- プロトケラトプス
- セントロサウルス
- スティラコサウルス
- エイニオサウルス
- アケロウサウルス
- パキリノサウルス
- シノケラトプス
- ディアブロケラトプス
- アルバータケラトプス
- カスモサウルス
- アンキケラトプス
- ペンタケラトプス
- ティタノケラトプス
- コスモケラトプス
- ユタケラトプス
- トロサウルス
- トリケラトプス