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昆虫の編集履歴

2023-04-12 23:41:18 バージョン

昆虫

こんちゅう

六脚亜門のうち昆虫綱に分類される節足動物のこと。6本脚の虫として広く知られ、種数が最多に誇る動物群である。

概要

いわゆる「」として最も一般に知られる動物である。バッタセミハチカブトムシテントウムシチョウなどが含まれる。全世界でおよそ100万種が知られ、これは地球上全動物の実に四分の三、全生物の半分以上を占める。それでもまだ未発見の種が多数存在すると言われる。


体が関節した外骨格に覆われ、基本的に頭部・胸部・腹部の三つに分かれていて、3対6本の脚を胸部にもつが特徴。また、多くの種類は胸部に2対4本のをもつ。


この点により、一般に「虫」と呼ばれる動物の中で、カタツムリナメクジなどの陸棲巻貝(体節と関節を持たない)、ミミズなどの環形動物(外骨格と体の区分を持たない)、そして昆虫と同じ節足動物であるクモサソリ(体が二つに分かれて8本の脚を先頭に持つ)、ダンゴムシムカデ(脚を数十本以上持つ)などが昆虫でないことが分かる。


頭部は原則として肢が1対の触角と3セットの(大顎・小顎・下唇)、眼は1対の複眼と3つの単眼を併せ持つ。胸部は3節(前・中・後胸)で1節につき脚を1対有し、翅は中胸と後胸のみに持つ。腹部見かけ上10節以下で、末端には生殖器や尾角などの器官が見える場合がある。呼吸器は原則として全身を行き渡る気管で、胸部と腹部の両筋に気門が開く。


ただし昆虫は非常に多様で、一見上記の特徴から逸脱した種類も多くいる。例えば甲虫カメムシの実際な胸部と腹部の境目は密着して分かりにくく、ハエの幼虫は脚を持たず、イモムシは胸部の他に腹部にも脚として機能する器官を持つ。チョウは大顎が退化し、完全変態の幼虫は複眼を持たず、一部の水生昆虫は気管ではなく呼吸である。

また、上記の特徴に当たる節足動物の中でも、現在では昆虫扱いされないものがいる(後述の「系統分類」を参照)。


他の節足動物と同様、脱皮を介して段階的に成長する。昆虫の未成年個体は「幼虫」、成年個体は「成虫」、その間にあたる明らかな姿の変化は「変態」と呼ばれる。変態を行う昆虫のうち成虫になる瞬間の脱皮は「羽化」という。


古典的な分類では下記の2群に分かれる:

無翅類

元から翅がなく、変態しない原始的な昆虫。シミイシノミが属する。

有翅類

基本として翅があり、変態する。大部分の昆虫を含む。


そして有翅類は変態の仕様により更に下記の2群に分かれる:

不完全変態

バッタやカメムシのように生まれた時から成虫とほぼ同じ基本的体制で、蛹にならず、脱皮を繰り返して成虫になる。

翅は幼虫から齢期を重ねて段々と発達する。


完全変態

チョウやカブトムシのように幼虫と成虫で姿が根本的に大きく違い、の段階を経て成虫になる。

翅は幼虫に現れず、蛹から発達し始める。


かつては「痛覚は存在しない」との考えが一般的だったが、2019年に痛覚の存在を実証する実験結果が発表された。これは昆虫に限らず、同じ節足動物の甲殻類などにも判明したことである。


系統分類

節足動物の中では六脚類(六脚亜門)に所属し、これは昆虫と内顎類(トビムシカマアシムシコムシ)をまとめたグループである。かつて、内顎類は昆虫に所属(つまり六脚類=昆虫)とされた。どちらも頭・胸・腹からなる体と6本の脚を胸部に持つが、昆虫は顎が外に露出し、内顎類は名前の通り顎を頭の内部に格納されるなど根本的な違いによって、両者が後に区別されるようになった。


この六脚類の位置付けについて、かつては似た頭部構造(1対の触角+3対の顎)と呼吸器(気管)を持つ多足類(多足亜門、ムカデヤスデなどのグループ)が近縁と考えられた。しかし遺伝子解析により、むしろ甲殻類(甲殻亜門)の方が近縁で、しかも六脚類は甲殻類の間から進化したグループであると判明した(詳細については汎甲殻類を参照)。


節足動物

┗┳━鋏角類クモサソリカブトガニなど)

 ┗┳━多足類ムカデヤスデなど)

 汎甲殻類

  ┗┳━甲殻類貝虫ウオジラミなど

   ┗┳━甲殻類:エビカニダンゴムシフジツボなど

    ┗┳━甲殻類:ミジンコカブトエビなど

     ┗┳━甲殻類:ムカデエビ

      ┗━六脚類(内顎類、昆虫


今の系統関係から見ると、昆虫などの六脚類は多足類とは別の海洋生物、しかも甲殻類であった祖先から上陸した可能性が高いが、未だに明確な化石証拠は見つからないため、起源は謎に包まれている(六脚類に最も近縁な甲殻類であるムカデエビも六脚類との共通点が少なく、手掛かりにならない)。知られる最古の昆虫化石はデボン紀(約4億年前)までだが、遺伝子解析によるとシルル紀(4億4,000万年前)で既に内顎類と分けて進化したと示される。


昆虫内部の大まかな系統分化については、イシノミシミを含む無翅類が原始的で、デボン紀で無翅類の間から不完全変態の有翅類の祖先が進化、石炭紀(約3億4,500万年前)で不完全変態昆虫の間から完全変態昆虫の祖先が進化したとされる。


フィクションでの扱い


関連タグ

生き物 生物 動物 節足動物 小動物   バグ/bug

insect/インセクト:英語名。

甲殻類:近縁。

トビムシカマアシムシコムシ:昆虫と同じ六脚類。

多足類ムカデヤスデなど)、クモガタ類クモサソリなど)、ダンゴムシ:昆虫と同じ「虫」と呼ばれる節足動物。よく昆虫と誤解される。

虫擬人化 昆虫擬人化 ぴく虫 ロリ昆


外骨格 関節 複眼 単眼 触角


成長過程完全変態の場合):

幼虫芋虫/いもむし/イモムシ 毛虫 /蛆虫 孵化 脱皮

/さなぎ/サナギ 羽化

成虫 飛行 産卵


分類群および昆虫名タグ

 ▲付きは他の意味に多く使われる


完全変態

鱗翅目(ガ目/チョウ目):

/▲ /チョウ ・・・それぞれの項目にまとめ有り


甲虫目(コウチュウ目/鞘翅目):

甲虫 ・・・タグまとめ有り


膜翅目(ハチ目):

/ハチ▲/はちミツバチスズメバチ

/アリ/あり


双翅目(ハエ目):

/

/ハエ

/アブ

ガガンボ

ブヨ

ユスリカ

チョウバエ


広義の脈翅目(アミメカゲロウ目):

ウスバカゲロウ アリジゴク/蟻地獄 クサカゲロウ ツノトンボ カマキリモドキ

ヘビトンボ ラクダムシ


シリアゲムシ目:

シリアゲムシガガンボモドキ


ノミ目:

ノミ/


トビケラ目:

トビケラ


ネジレバネ目:

ネジレバネ


不完全変態

半翅目(カメムシ目):

カメムシアメンボタガメタイコウチマツモムシミズカマキリ

セミ/せみ/アブラゼミクマゼミツクツクボウシヒグラシ

ツノゼミ ヨコバイ ウンカ/雲霞 ハゴロモ

カイガラムシ コナジラミ トコジラミ 南京虫

アブラムシ/あぶらむし雪虫/ゆきむし


直翅目(バッタ目):

バッタトノサマバッタショウリョウバッタイナゴ

コオロギ キリギリス スズムシ/鈴虫 ケラ オケラ カマドウマ クツワムシ マツムシ ウェタ リオック


トンボ目:

トンボ/蜻蛉/とんぼ赤とんぼオニヤンマイトトンボ


カゲロウ目:

カゲロウ(昆虫)/カゲロウ▲/蜉蝣


ナナフシ目:

ナナフシコノハムシ


ゴキブリ目:

ゴキブリ シロアリ


カマキリ目:

カマキリ/蟷螂/かまきり


ハサミムシ目:

ハサミムシ


カワゲラ目:

カワゲラ


咀顎目:

チャタテムシ シラミ/


アザミウマ目:

アザミウマ/薊馬


シロアリモドキ目:

シロアリモドキ


カカトアルキ目:

カカトアルキ/マントファスマ


ガロアムシ目:

ガロアムシ


ジュズヒゲムシ目:

ジュズヒゲムシ


無翅類

シミ目:

シミ/衣魚/紙魚


イシノミ目:

イシノミ

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