イワーク
いわーく
基礎データ
概要
多数の岩石が連結した、ゴツい大蛇の様な姿をしているポケモン。名前の由来も「岩+スネーク(蛇)」から。
言わずと知れた初代最大のサイズを誇る巨体の持ち主であり、始めにヒトカゲを選んだトレーナー最初の難関として立ちふさがる姿は、多くのユーザーの記憶に残っている事だろう。
普段は深い地中に住んでおり、穴を掘り進みながら岩や土を飲み込んで、硬い身体を構成させていく。その際の速度は時速80キロにも及び、鳴り響く地響きは遠くまで聞こえる程だという(現実なら大災害である)。
頭の中に天然の方位磁石があり、脳で地磁気を感知できるため方向を間違えることはない。そうして彼らが掘り進んだ跡はディグダやダグトリオが住処として利用している。
その様な生活で年を取るにつれ、身体を構成している岩は徐々に丸みを帯びたものとなり、身体の成分も変化して黒いダイヤモンドのような外観へと変化していく。そして更に齢を重ね、金属にまで変質した時ついに進化を迎えるという。
ゲームでの特徴
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
35 | 45 | 160 | 30 | 45 | 70 | 385 |
そこらの最終形態をゆうに超える巨体を持っていながら、ピカチュウと同じHP、ポッポと同じ攻撃、オタチと同じ特防というもはや謎のポケモン。かくとうタイプのわざをつかえるマンキーをゲットしたり、ヒトカゲ自身のレベルをあげたりして対抗するのが定石。
防御は見た目どおり高いが、前述の通り特防がどうしようもない上、御三家の2/3に当たる水と草が4倍。やわい。
本来はもう少し攻撃力が高かったらしいが、最初のジム戦に配置するに当たってチュートリアル要員として弱く設定されたという話があるとか。赤緑は納品の2週間前まで対人戦機能を実装していなかったため、対人戦向けに設計はされていなかった可能性がある。
その割に前座として繰り出されるイシツブテの攻撃は80もある。種族値合計が序盤虫と同等というあんまりな状態だが何もそこまで低くしなくても…と思わないでもない。
反面進化後と比べそこそこ足が速いので、「ステルスロック」等の補助技を先制で撒ける機会が多め、ハガネールと違い岩タイプなので砂嵐で特防もカバーできるし、「しんかのきせき」でさらに堅くなれる。低すぎる攻撃力はカバーしきれないが……。
敢えてアタッカーとして起用したいなら、特性「がんじょう」と「じゃくてんほけん」+「ロックカット」によるパターンや、ダブルバトルにて、特性くだけるよろい持ちで「いかり」状態のイワークに特性「スキルリンク」のパルシェンが「とげキャノン」を使って、素早さと攻撃力を大幅に上昇させる、という構成もなくはない。
ポケモン剣盾ではついに「もろはのずつき」を手に入れただけでなく、攻撃と素早さを高められる「りゅうのまい」、防御の高さを参照してダメージを与える「ボディプレス」等、物理面がいくらか改善される事となった。
さらに同作では、ワイルドエリアに入ってすぐのところに固定シンボルとしてイワークが徘徊している。
とはいえ、上記のように図体の割にステータスが貧相だからと言って安易に勝負を挑んではいけない(特にゲーム序盤)。
このイワーク、Lv20代半ばとゲーム序盤で挑むにはあまりにも強力なレベルとなっている(実際、エンカウントしてしまうと「すごく強そうなイワークが現れた!」と表示される)。まだジムに挑んでもおらず、手持ちのポケモンもレベル10前後の段階で立ち向かっても蹂躙されるのがオチである。
しかし、ゲームを始めたばかりの者にそんなことわかろうはずもなく、多くのベテラントレーナーがこれまでの経験から「イワークくらいなら何とかなるだろう」という甘い考えを抱いて突っ込んでいった結果、パーティーを壊滅させられて泣く泣く退散する羽目になるという屈辱を味わうことになった。古参の中にはかつてのニビジムの悪夢が頭をよぎった者もいたとか…。
一種の初見殺しのようなものであり、ある意味ベテランであるほど引っ掛かりやすい存在になっている(というか、スタッフも明らかにそうなることを見越した上でイワークを序盤に配置したのだと思われる)。
イワークは自分からは襲ってはこないので、戦闘を避けたいなら無暗に近づかなければ大丈夫。あるいはこちらは四倍弱点を突きつつ相手の技が連続で外れたりすれば一応勝てなくはないレベルではある。奥地にいる進化系は凶暴なうえ序盤のレベルではほぼ間違いなく勝てないほど強いが。
「大乱闘スマッシュブラザーズ」では、モンスターボールから現れた後に上空へ飛び去り、いわおとしでステージ全域に無数の岩を落とす。
落石はもちろん、イワーク本体にも攻撃判定がある。
使用トレーナー
ゲーム版
- タケシ:ジムリーダー(カントー)
- サカキ:ロケット団ボス
- シバ:四天王(カントー)(2匹) / 四天王(ジョウト)(1匹)
- ミカン:ジムリーダー(ジョウト) ※会話の中だけ
- ツツジ:ジムリーダー(ホウエン) ※エメラルド版
- ヒョウタ:ジムリーダー(シンオウ)
- ヤーコン:ジムリーダー(イッシュ)
- トモアキ:イワークマスター
アニメ版
漫画版
- タケシ(ポケスペ)
- シバ(ポケスペ)
- ヒョウタ(ポケスペ)
- ハレタ(DP物語)
何気に、メディアを問わなければいわタイプのジムリーダー全員が使用しているという状態だった。
が、第8世代で登場したマクワは(ガラル図鑑には居るので、使おうと思えば使えるのに)イワークを使わなかった。無念。
アニメ版
タケシのイワーク
CV: 石塚運昇
無印編におけるタケシのパートナー。10歳(=ポケモントレーナーになれる年齢)の誕生日に父・ムノーからプレゼントされた、タケシの最初のポケモンでもある。ちなみに、誕生日の朝父親に起こされたタケシ少年は首にリボンを付けたイワークが自分の部屋に頭を突っ込んでいる光景を起きた瞬間に見る事となった。
サトシの初めてのジム戦の相手ではじめんタイプも兼ね備えている故にピカチュウのでんき技を尽く完封し完全勝利。再戦時にも「でんきショック」を同じじめんのイシツブテを瞬殺する程の10まんボルトに鍛えてきたピカチュウさえ難なく圧倒した。
しかし戦闘中のアクシデントでジムのスプリンクラーが誤作動を起こし水浸しになった事で形勢は逆転。大幅に弱った所に渾身の電撃を食らい敗北した。
(シリーズでは他にも10まんボルトの餌食になったイシツブテやゴローニャがおり、"勢いの為なら相性などどーでもいい"という無印版のノリが良く現れている。なお、LPLEでは上述したスプリンクラーがニビジムに設置されているという小ネタがあるが、あくまで背景だけであり、アクシデントは起きないので悪しからず)
その後は旅に同行した無印編タケシの相棒兼切り札として活躍。AG開始前にジムを継いだ弟・ジロウに預けられ、再登場時にはハガネールに進化していた。
原作では攻撃力ポッポだのネタにされている彼だが、時を超えた遭遇ではダークボールで強化されたビシャスのバンギラスに苦戦を強いられたものの、スイクンと共闘の末に、尻尾の一撃で大きく吹っ飛ばすという大健闘を成し遂げた。(これがどれほど凄いかと言うと、バンギラスの防御数値はなんと110もあり、イワークの攻撃力ではしょっぱいという言葉が生ぬるいレベルのダメージしか与えられないのである。)ただし、今ではボディプレスで本当に逆襲ができる。
ちなみにサマースクール編では、DP91話のトライアスロン・森の競技でタケシがレンタルポケモンでイワークを使用している。
その他のイワーク
オレンジ諸島編で登場した特殊個体。
- 無印149話では群れ、AG137話ではイワークの王国、BW87話ではイワークの島(リーダーは色ちがい)と、野生では群れで登場する事も何気に多い。
- シバのイワーク
- 無印71話で登場した大型個体。サンドパンが挟まって暴れていたが、シバに助けられ手持ちに
- ユウジのイワーク
- 無印111話でサトシのゼニガメと対決。しめつけるで苦戦させるが、ハイドロポンプが直撃し、ロケットずつきで敗北した。
- コナツのイワーク
- 無印208話でジムリーダーを装った少女・コナツの手持ちで登場。防水ワックスでコーティングをして反則行為をしたがミカンにバレる。しかし、後にデンリュウのアカリちゃんを狙いに来たロケット団を撃退する。
- ヒョウタのイワーク
- DP16話の初戦ではサトシのナエトルを岩ごとふっ飛ばし、ピカチュウを岩に叩きつけて勝利。18話の再戦では頭に飛び乗ったピカチュウを振り落とす事ができずにアイアンテールが直撃、ピカチュウをたたきつけるもガレキの中から復活したピカチュウのアイアンテールに敗れた。
- ザクロのイワーク
- XY20話のバトルシャトーでハクダンジムリーダーのビオラのアメタマと対決し、がんせきふうじでアメタマを囲み、ラスターカノンで攻撃して勝利した。
- 新無印14話
- 画像のみだが、カラバリの色違い個体が登場。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
第1章でタケシの手持ちで登場し序盤でレッドのピカと対決。まだレッドに懐いていない状態だったピカと互角の勝負を繰り広げるが、最後は電撃を浴びて倒れた。
第2章ではシバの手持ちで登場し、レッドとの初戦でフッシー(フシギバナ)・ギャラ(ギャラドス)と対決した。
第7章ではヒョウタの手持ちで登場している。
『DP物語』
第1話で野生のポケモンとして登場。森で一緒に生活していたハレタの友達で、短気な性格ながら優しい心の持ち主だったが、ギンガ団の仕業で暴走してしまう。そして彼の相棒となったポッチャマの活躍で鎮圧され、無事正気を取り戻した。
その後ハレタ自身も、別個体を手持ちにしている。
余談
初代では最も大きいポケモンだった。
ちょっと昔といい今といい、なんかポケモンとは全く関係ない所でブレイクしているお人・・・お蛇。蛇?
今でこそはがねタイプに進化することが皆の心に浸透したが、「りゅうのいぶき」をレベルアップで覚えることもあり、もしかしたらドラゴンタイプに進化することもあり得たのかもしれない…。
関連タグ
0094.ゲンガー/メガゲンガー/キョダイマックスゲンガー→0095.イワーク→0096.スリープ