基礎データ
進化
イワーク → ハガネール(メタルコートを持たせて通信交換(LEGENDSアルセウスでは使う)) → メガハガネール(メガシンカ、ハガネールナイト)
概要
『ポケットモンスター金・銀』(第2世代)に初登場したイワークの進化系。
100年以上生きたイワークが土と一緒に食べ続けた鉱石の蓄積による突然変異を起こし、体の成分が強固な鋼に変化した姿といわれている(ゲームではメタルコート+通信で即進化させられるのでご安心を)。しかし全身金属の巨体にしては妙に軽い。
進化した事でただでさえ巨大だった全身がさらに大きくなり、全ポケモンの中でも5本の指に入る大きさを誇る。(第2世代では一番大きいポケモンだった。)特に頭部は体全体のバランスから考えてもアンバランスな程大きくなり、鋭くなった眼光にしゃくれた大顎という非常にいかつい人相が目立つ。また角は無くなり、代わりに胴体から幾つかの突起が伸びるようになった。
生息域もイワークより深い地中となり、そこでの高い圧力と熱で鍛えられた体はあるゆる金属よりも硬く、ダイヤモンドにも匹敵する程とされている。また全身には細かい鋼鉄の欠片が付いており、光を当てると煌びやかに反射する。
真っ暗な地中でも周りの様子を見通せる眼を持っており、頑丈な下顎を使って岩石を噛み砕きエサや住処を求め惑星の中心側へと掘り進んだ穴は、長さ1キロを超えることもしばしば。
『金銀』の発売前からイラストが公開されていたポケモンで、当時話題の新タイプであった「はがねタイプ」の代表的なポケモンとして今も認知されている。
若干極端だが、そこそこのHPと攻撃、高い防御力、低い特攻・特防・素早さとはがねタイプの標準的なステータスをしており、同じはがねタイプの物理アタッカーは概ねこんな感じのポケモンが多い。
当時は進化アイテムの「メタルコート」が1つしか貰えず、複数入手するには野生のコイルが持っているものを奪うしかなかった。
そのため、同じ進化条件を持つハッサムと選択して、どちらのポケモンが欲しいか迷ったプレイヤーも多かったはず。
『ダイヤモンド・パール』では野生でも出現するようになったが、捕獲率はかなり低いので根気が必要となる。
名前の由来は、恐らく「ハガネ(鋼) + テール(尻尾)」からだが、「鋼 + 得る」や「鋼 + スチール」、「鋼 + 歯が出る」という説もある。
また上下の歯が互い違いに生えていて口を開けると一部の歯が無いように見えるので「歯がねぇ」という意味もあるのかもしれない。当然歯がねーる(歯がない)ではないがダジャレを扱う漫画では頻繁にネタにされている。
雄雌の区別として、雄の方は下あごの牙が"2対"であり、雌の方が"1対"である。
色違いは全身が金色になり、非常に希少価値が高そうである。
通称コガネール。
ゲーム上の特徴
HP | A | B | C | D | S | 合計値 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ハガネール | 75 | 85 | 200 | 55 | 65 | 30 | 510 |
イワーク | 35 | 45 | 160 | 30 | 45 | 70 | 385 |
進化前比較 | +40 | +40 | +40 | +25 | +20 | -40 | +125 |
進化前のイワークの欠点であるHP・攻撃の低さはある程度戦える様に改善されている。
また元々高かった防御は異常な程高くなり、"全ポケモン中第2位の高さ"を誇る驚異の硬さを得た。
その反面イワークの売りであった素早さは急激に低下した。
いわタイプがはがねタイプに変化したことでイワーク時代よりも耐性は増えているが、ほのおにだけは弱くなってしまっている。
よく「ポッポより攻撃力が低いイワーク」と言われてしまうが、ハガネールの攻撃力もドータクンより若干低かったりする。むしろドータクンがあの見た目で結構攻撃力があると言うべきか。
元々スペックが良くないイワークの強み(?)である素早さを下げてまで、足りない能力を無理矢理引き上げた弊害と言えるだろう。バランス調整とはげに恐ろしきものかな。
耐久型の相手にも先手を取られ「おにび」で機能停止させられてしまう事が多い。
イメージ的に似合いそうな「アイアンテール」だが、実は自力習得可能になったのは第3世代から。
ただ、命中率が良くなさすぎるので採用されるのは稀。
代わりにはがねタイプの攻撃技として壊滅的な遅さを利用した「ジャイロボール」が一部の相手に驚異の威力を発揮する。
他にはタイプ一致技の「じしん」も採用される。
サブウェポンとしては「ストーンエッジ」、「こおりのキバ」、「だいばくはつ」などが候補に挙げられる。
補助的には「ステルスロック」+「ほえる」のコンボも採用の余地がある。
耐久型を相手にするなら「どくどく」もありだろう。
素早さが非常に遅いので「トリックルーム」を使用したパーティーとは相性が良いが、
進化前からは上がっているとはいえ素の火力が余り高くないので採用は余りされない。
もちものでは、物理受けと相性の良い「ゴツゴツメット」や、弱点タイプの物理攻撃も耐える程の耐久力を利用した「じゃくてんほけん」と相性がよい。
隠れ特性は「ちからずく」。
基本的に「がんじょう」が優秀なのであまり採用されない傾向にあるが、稀に仮想敵としてギルガルドやキリキザンを見る為にトリプルバトルで採用されていたとか何とか。
トリプルバトルの無い今では過去の話ではあるが。
弱点としてはやはり特殊耐久。
また、弱点にメジャー処が多い為その高い物理耐久も活かしづらいのが悩み。
まあ、防御の種族値が無駄に高い為、HPにしっかり努力値を振ってやれば並の不一致弱点の物理攻撃位なら確3に抑える事は無理はないのだが。
だが、ORASではそんなハガネールもメガシンカを遂げる事が判明した。
ゲーム内交換ではなんとHGSSでジムリーダーのミカンとの交換で手に入る。交換するポケモンは任意で、性別は♂でニックネームはネール。
また、XYでもラブカスとの交換でニックネームがカッチという♀の個体が入手できる。
それぞれネールはゆうかん、カッチはわんぱくで性格的にも悪くない。交換入手したプレイヤーも少なくないだろうか。
剣盾では「とぐろをまく」は覚えられずメガシンカを失ったものの、ついに「もろはのずつき」を習得した事で特性「いしあたま」を活かす事ができる様になり、更に新技「ボディプレス」は、タイプ一致技ではないがジャラランガに次いで全ポケモン2位の威力で攻撃できる。更にわざレコードで「りゅうのまい」が覚えられるようになっただけでなく、「ワイドブレイカー」、「10まんばりき」、「ドリルライナー」、「サイコファング」と何れも有用な物理技を覚えた。同時に習得した「てっていこうせん」も強力な技ではあるのだが、Cの値が低いハガネールにとっては自主退場以上の採用理由はないと思われる。DLC第1弾『鎧の孤島』では教え技で「アイアンローラー」を覚えられようになった。
使用トレーナー
ゲーム版
- ミカン:ジムリーダー(ジョウト)
- タケシ:ジムリーダー(カントー)※1
- ワタル:セキエイリーグチャンピオン※1
- ツツジ:ジムリーダー(ホウエン)
- アザミ:チューブクイーン
- シバ:四天王(カントー)※2
- トウガン:ジムリーダー(シンオウ)
- キクノ:四天王(シンオウ)
- オーバ:四天王(シンオウ)
- バク:ポケモントレーナー
- テーミン:ジムチャレンジャー
- ペリーラ:ギンガ団警備隊長
- アルロ:GOロケット団リーダー
※1:ポケモンスタジアム金銀
※2:FRLGの再戦時
アニメ版
漫画版
- ミカン(ポケスペ)
- チャクラ(ポケスペ)
番外作品
『ポケモンGO』
イワークにメタルコートを使って進化させることでのみ入手が可能で(そのためなのか、イワークは実装当初からかなり低めのCP値に調整されていた)野生での個体は一切確認されていない(いたとしても超低確率でしか出現しないと思われる。ただし、一時期アプリの起動画面が地中からトレーナーに襲い掛かる野生のハガネールになっていたことがある)。
進化元のイワーク自体が巣に赴かない限りまずお目にかかれないレアモンスターであること、イワークの捕獲成功率がかなり低めに設定されていること、同作では進化アイテムが非常に入手しづらいこと等もあり、入手・強化難易度は非常に高い。メタルコート自体も、他にストライク → ハッサムの進化に必要となり、あちらも非常に強力なポケモンなので、どちらに使うか悩みどころである。
なお、最近はGOロケット団が時々シャドウイワークを持ってくるようになったので入手こそしやすくはなっているものの、こっちはこっちでゲージ技の1枠目が「やつあたり」or「おんがえし」固定という問題が起きている。使うなら技マシンスペシャルでゲージ技を取り替える必要があるだろう。
とはいえ、数が少なめなはがねタイプの中では比較的優秀なポケモンなので、持っていて損はない。
特に防御の種族値はツボツボに次いで全ポケモン中2位(HPの高さも加味すると打たれ強さでは当然ながらハガネールに軍配が上がる)とダントツの硬さを誇っているので、ジムの防衛では活躍が見込める。
だが攻撃力の高さがイマイチなのも原典から受け継いでしまっている。ジムの攻略やレイドバトルでの活躍させるよりは、ジム配置に専念させる方が良い。
ただし、ハピナス同様かくとうが弱点なので配置する順番はよく考えること。
ちなみにジムにハガネールがいる場合、タップ時に表示される画面でどこぞのヤシの木のように頭が見切れてしまっている。
『ポケモンレンジャー』
初代ポケモンレンジャーにてパヌラのどうくつのボスとして登場。作中屈指のトラウマ要素の一つ。
通常はキャプチャディスクにポケモンが触れてもキャプチャ・ラインが途切れるだけで済むが、このハガネールはボディそのものが攻撃手段である為、触れれば大ダメージを受けてしまう。更にゲージを貯めればキャプチャ完了となる後続作品とは異なり、初代ポケモンレンジャーは指定回数囲まなければキャプチャ完了にはならない。ハガネールは囲み回数が多すぎるのである。おまけに巨体である為、大きく速く囲むのにもコツがいるという鬼畜仕様…なのだが、パヌラのどうくつでキャプチャできるチャーレムやニューラ、ニョロボンのポケアシストを使えば割と速くキャプチャできる。が、それでも油断するとやはりボディの餌食になる。
『Newポケモンスナップ』
各島におけるボス的扱いのイルミナポケモンの一匹として登場。
長らく図鑑説明の情報でしかなかった地下に掘ったトンネルの中で暮らすという生態がついに公式で描写された。
トンネル内はメレシーやヤミラミ、バチュル等の住処になっている様子。
洞窟内を飛び回るクロバットに襲いかかった拍子に天井の岩を噛み砕いたり、アイアンテールを繰り出したりと性格は凶暴。
…かと思いきや、オンバットには笑顔を見せるというギャップ萌えを披露している。
アニメ版
公式のバトルでサトシのライバルとして登場する個体は最低でもサトシのポケモンに1勝する等優遇されている。
- タケシのハガネール
- ジョウトの旅が終わった後弟のジロウに預けられていたタケシのイワークだったが、バトルフロンティア編でサトシ達がニビジムに訪れた時はハガネールに進化していた。
- この際は久々にタケシのポケモンとしてバトルに参加し、サトシのドンファンとタッグを組んで、ロケット団のリザードンとボスゴドラ(本部から誤って支給されたもの)を相手に奮闘・勝利した。
- SM編ではメガシンカが可能となり、カキのバクガメスとバトルし、相性の悪さをパワーで受け流してZワザである「ダイナミックフルフレイム」すら耐え切って勝利する。
- ミカンのハガネール
- 無印224話のサトシとのジム戦で切り札で登場。コイルとの戦闘で消耗していたうえに相性的にも不利となっていたピカチュウを倒す。続くヒノアラシとのバトルでは「すなあらし」「あなをほる」で仕掛けてくるが、「かえんほうしゃ」を「すなあらし」で防御し続けた事ですなあらしが炎の渦となって襲い、力尽きて敗北した。
- ハヅキのハガネール
- 無印271話、シロガネリーグでサトシのヨルノズクと対戦。ヨルノズクの「ねんりき」を食らうも「すなあらし」でかく乱して「あなをほる」「アイアンテール」と威力の高い技でヨルノズクを倒す。カビゴン相手に「しめつける」攻撃で動きを封じるがカビゴンの「冷凍パンチ」でしめつけ攻撃を解かれ、はかいこうせんを食らって倒れる。
- マサムネのハガネール
- サイユウリーグ・決勝トーナメント2回戦におけるサトシ戦にて4番手で登場。体力と体格差でサトシのピカチュウに勝利。続くコータス相手に「あなをほる」でコータスの足元を崩し、「りゅうのいぶき」でコータスを倒し連勝。しかし、ジュプトル相手には高いスピードで攻撃が当たらず、「リーフブレード」を食らって倒れた。
- トウガンのハガネール
- DP108話、ジム戦2体目で登場。「いやなおと」でサトシのブイゼルの「みずでっぽう」を消し去り、動きが止まった所を「しめつける」攻撃で絞めつけ、そこから「アイアンテール」を食らわせてブイゼルを倒す。続くヒコザルはドーミラー戦で消耗していた事で有利に…かと思いきや、「あなをほる」でヒコザルが掘った穴がハガネールの重さに耐え切れずに崩壊。体勢が崩されてしまい「かえんぐるま」が顔面に受けた事で敗北。
その他
- 新無印43・44話ではオリーヴの部下のポケモンで登場。
AG | 58話 |
---|---|
DP | 23話・61話 |
特別編 | 最強メガシンカAct2(※メガ、イメージ) |
劇場版 | 波導の勇者・氷空の花束・光輪の超魔神フーパ・ボルケニオンと機巧のマギアナ |
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 3章でミカンの切り札のポケモンで登場。ジムリーダー対抗戦で戦ったタケシは当初「変種のイワーク」と思いこんでいたり観客が騒然となっていた為、3章時点では珍しいポケモンである事がうかがえる(作中でオーキド博士がアナウンスで解説している)。
- 5章ではロケット団三獣士・チャクラのポケモンで登場。
余談
ニコニコ動画では若本のニックネームで有名。若本の名を付けた某氏はハガネールに「このゴツイ顔は若本の名前が合いそうだ」と思いこのNNをつけたらしい。また、その人相(?)や巨体、締め付け系の技を得意とすることから、どうしてもアニメでは悪役ポジが多く、一部のファンはそれを嘆いている。同じ悪役面の同タイプは味方側のポケモンとして大活躍したというのに。
さらに、動画内では編集によりハガネールの一挙一動にあわせて若本ボイスを入れるという拘りっぷり。これによりハガネールを見るたびに若本ボイスが脳内再生される視聴者が後を絶たない。
なお、実際にハガネールに氏の声が充てられたことはないが、ポケモンカードのCM、それもよりによってハガネールの構築済みデッキで若本氏がナレーターを務めた為、話題になった。
関連イラスト
関連タグ
同複合タイプ
通信進化
その他
ウラガンキン…顎+地面+竜繋がり。