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声優一覧
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声優とは
洋画や海外ドラマなどの吹き替え、アニメやゲームのアフレコやプレスコ、テレビ番組やCM、通販番組、PRビデオなどのナレーションなど、顔出しをせずに声だけで演技(芝居)を行う役者。
ネット上では「中の人」とも呼ばれる。
活動
上述の仕事のほか、一般的なイベントの司会進行役や、図書館や幼稚園や保育園や老人ホームなどで紙芝居や朗読などを行う、ボイストレーナーや講師をする、などの顔出しを兼ねた仕事もある。
また歌手(キャラクター名義での活動を含む)としての音楽活動やテレビ番組への顔出し出演など、マルチな活動を行う声優は、概ね「アイドル声優」や「タレント声優」などと呼ばれ、一般的な職業声優とは区別される。
現在は声優としての活動範囲から、
の3パターンにおおよそ分類される。
3は上述のアイドル声優など、キャリアの浅い若手声優が殆どである。男女は問わない。
1の女性声優は、アニメファンには全く知られていないことも多い。
労働形態
声優というのは一般企業の会社員と違い「個人事業主」「自営業者」であり、どこの芸能事務所にも所属しないフリーランスか、芸能事務所と契約して仕事の斡旋をして貰うかの2種類に分かれている。現在は多くの声優が芸能事務所と契約する形をとっており、フリーランスの声優の数は少なめの傾向になっている。
フリーランスの声優は下記のギャラを全額手に出来る上に、芸能事務所との契約に縛られずに自由に活動出来るというメリットもある。ただしスケジュールの管理や営業活動などを全て声優本人がこなさなければならないし、開催されるオーディションも全て自分で探さなければならない。
一方で芸能事務所に所属する声優は、事務所側が仕事の斡旋やスケジュールの管理を全てやってくれるので、声優たちは自分の仕事に集中出来るというメリットがある。その代わりに声優たちはマネジメント料として、ギャラの何割かを事務所側に払わなければならない。
芸能事務所によっては差はあるが、マネジメント料と源泉徴収税として、4~5割程度を差し引いた金額が声優の手取りになるようだ。
ギャラ
声優のギャラは原則として、声優が登録することになる協同組合の日本俳優連合(日俳連)が定めた「ランク制」によって定められており、デビューして最初の3年間は一番下(ジュニア)のランクとなる。
このため新人のギャラは、どれだけ人気が出ても「30分アニメ1本で15,000円」と決まっている。
ジュニアにあたる3年を過ぎると、ランクは個人申請によって毎年1000円単位で更新できる。このランクが上がることでギャラも上がっていく。
中堅どころでは、大体27,000円くらいまで上がる。
最高の「Aランク」声優は、30分アニメ1本で45,000円になる。
「Aランク」の上にはさらに「ノーランク」と呼ばれる特別枠があり、このレベル(例として野沢雅子や神谷明といった超大御所クラス)になると、交渉でギャラが決まる。
現在週一の長寿アニメ位でしか名前を見かけないベテランが食べていけるのはこのシステムのおかげである。
芸歴が長くなるほどこのランクが上がりギャラも上がるため、高額のギャラを支払ってもなお作品に求められるような特別な技術や演技力、声質を備えているか、ベテランになっても人気声優としての地位を維持し続けていない限り、一線での仕事が自然に減っていくという弊害もある。
脇役などはギャラの安い新人が重宝されるため、これは仕方が無いと言える。
この為、安定して仕事を得る為に敢えてランクを抑えめにしているベテランもいる。
三ツ矢雄二はランク上限まで到達している大御所だが、現在は幅広く仕事を得る為に逆に「ランクを下げようと頑張っている」所だと明かしている。上がってしまったランクを下げるのは非常に難しい。
オーディション
役を獲得するには基本的にオーディションを受けなければならないが、鈴置洋孝が「20本に1本受かればいい方」と生前に語って言たように、競争は非常に過酷である。新人声優だと、オーディション100本で1本も受からないなんてこともある。
また、オーディションを受けた役には落ちたが、同じ作品の別のキャラクターにキャスティングされるというケースはかなり多い。
TVアニメの場合は当落の結果を知るのが、公式ホームページでのキャスト発表だったりすることも多い。
声優業の成り立ち
日本では独立したカテゴリーの仕事となっているが、日本以外の多くの国では、声優は俳優の仕事の一環と位置づけられている。
市場が巨大なアメリカや、日本の影響を受けた声優文化が定着しつつある中国など一部の国を除いては、専業声優は殆どと言ってよいほど見られない。
日本でも昔は俳優の仕事の一環として位置づけられていたが、1950年代の民間放送(ラジオ)開局ブームと、それに伴うラジオドラマの需要から、NHKや民放が「放送劇団」を作って専業声優を育成し始めた経緯から、やがて独立した仕事のカテゴリーとなっていった。
日本においての声優は、ラジオドラマや無声映画で声を担当する俳優や活動弁士によって始まり、1950年代のテレビアニメ黎明期に声優第一世代が登場。当初は「声優」という語はなく、「アテ師」と呼ばれていた。1970年代・80年代のアニメブームによって熟練層の声優第二世代が活躍し、声優業が確立。
1990年代のアニメ黄金期に重なる中堅層の声優第三世代の頃には声優ブームが起こり、声優の顔出しやアニラジなどアイドル化が始まったが、2000年代前半、全日帯アニメの衰退に加え映画吹き替えや番組ナレーションでの芸能人起用が増加する。
しかし2000年代後半、動画サイトを経由してアニメ・声優人気が拡大。以降の若年層である声優第四世代は声優のマルチ活動やアイドル活動がさらに強まり、現在に至る。
黎明期から中期まで「役者業界のスキマ産業」として軽視された時代が続いたが、先人たちの努力と日本人のアニメーションへの愛から、現在は“憧れの職業”に挙げられるまでになった。
現在、第一世代のほとんどは消え、第二世代も減少し、第三世代が声優界の中心になっており、さらに第四世代の出現によって世代交代が進んでいる。
「憧れの職業」となった弊害、過酷な声優業
しかしながら「声優になりたい」と憧れる人が増えた分、生存競争の過酷な業界となっている。声優は増える一方でも、声優に要求される仕事(アニメやゲームの制作本数)は増えないからである。このため人気声優の間でも、限られた役をめぐって厳しいイス取り競争が続いている。
仮に声優になれたとしても、一生の仕事として生き残るのも、声優業だけで食べていくのも困難をきわめる。
声優志望者だけでも現在20万人いると言われるが、この数も年々増加の一途をたどっており、無認可の専門学校も増えている。こうした専門学校や声優養成所に実際に金を支払って通う者は2017年現在で、年間3万人にものぼる。その中で実際に芸能事務所の目に留まり、声優として契約を結ぶ事が出来る者は、年間50人にも満たないとされている。
この過剰な「声優になりたい」ブームを悪用し、声優養成学校の名を語って形だけのオーディションを開催し、合格を通知した受験者たちから授業料の名目で高額の現金を騙し取ってから失踪するという事件まで発生。犯人は後日逮捕されたものの、当時の『アニメディア』でも激しい議論が繰り広げられた事もあった。この系統の詐欺は、現在も形を変え行われている。
また、声優志望の女性に「役を与える代わりに、性的なことをさせる」という卑劣な事件も起こっている。
中川亜紀子も学生時代に騙されそうになった経験があったとのことで、「怪しい養成所とかもあるから気を付けてね」と声優志望者に対して警告を発している。
また、アイドル声優の活躍から「アニメ声(イケボ)でさえあれば声優になれそう」「俳優やアイドルを目指すよりは簡単になれそう」、また単に「アニメが好きだから」といった非常に安易な動機から、興味本位で声優を目指すような若者も増えており、結果として当然ながら夢を絶たれるケースも年々増えている。そのような甘い考えで声優を目指す者たちをベテラン声優たちのほか、富野由悠季なども痛烈に批判している。
ベテラン声優たちが語る、過酷な声優業の実態
浪川大輔は「声優自体は1万人いるが、それで食べている人は300人くらい」とバラエティ番組でシビアな実情を暴露し話題となった。
桑原由気も自らの著書において、「声優の数は全部で約4000人位で、それだけで生活出来ている人は300人位」と語っている。
実際のデータとしては、日本俳優連合に登録されている声優の数は2000人程度、声優グランプリ2018年4月号の別冊付録に登場していた声優は1360人(女性800人、男性560人)である。さらにその中で声優として名前が広く知られている人物は300人-400人程度、さらにその中で声優業だけで食べていけている人物は100人-200人程度でしかないといわれている。浪川が言う1万人というのは、恐らくプロダクションと正式契約を結ぶ前の見習い期間(後述)の人たちを合算しての数であると思われる。
白石文子は、『ポケットモンスター』(無印)のジョーイさんや『機動戦士vガンダム』のマーベット・フィンガーハットといった代表キャラを抱え、そこそこ仕事を貰えてそこそこ忙しかったにもかかわらず「収入が低過ぎて声優業だけでは到底食べていけないから」という理由から引退している。引退ではないが、伊武雅刀も似たような理由から、『宇宙戦艦ヤマト』のデスラー総統というキラーキャラクターを持っていたにもかかわらず、声優を事実上廃業し、俳優一本に絞っていった。
志村由美も自らのブログで引退を報告した際、「声優というのは一般企業と同じで辛い事ばかりで、一見華やかに見えるけど全然そんな事は無い」と明かしている。
三ツ矢雄二は「『タッチ』の上杉達也役でレギュラーだった時でさえも、声優としての稼ぎは年収200万円程度で、副業をしながら何とか食い繋いでいた」とバラエティ番組で暴露している。
林原めぐみは上記の過酷な声優たちの現状に対して「若手声優たちが育成の機会もまともに与えられないまま使い捨てにされている」と、ネットでのインタビュー記事で今の業界の在り方に苦言を呈している。その上で声優を目指す若者に対して「馬鹿な事を言ってないで現実的な夢を見なさい」とまで言い切っている。
中堅声優でも、例えば中村繪里子は「声優は『職業』と思ってやっても無理。私は『趣味』としてやっている」と、声優志望者を突き放す厳しい発言を自身のラジオ番組で語っている。
大塚明夫の自叙伝『声優魂』のテーマはずばり「声優だけはやめておけ」である。今でこそ声優と舞台俳優の両面で活躍する氏だが、そこに至る道程の過酷さを包み隠さず記しており、本書は声優業界で生きていくことの厳しい現実と「それでも声優を本気で目指すか」という若者たちへの問いかけが軸となっている。
著名人による「声優業」の浸透
プロの声優ではなく、舞台役者や子役、俳優、モデル、アイドル、稀にアナウンサーやレポーター、お笑い芸人(彼らについては次項も参照)などが副業として「声優業」をこなすケースは年々増えている。本職が俳優ですらない文化人が演じることもある。
こうした「本業声優ではない声優」は、かつては劇場上映作品やOVAなどの特別ゲストとして扱われるケースが多かったものの、現在は吹き替えを含む長編アニメーション映画の主人公などは、概ね声優以外の著名人がキャスティングされるようになっている。レギュラー放送されるTVアニメの主演級のキャラクターを演じることも珍しくなくなっている。
そもそも、アニメ等について詳しく知らない一般人は、声優が誰であろうと、ぶっちゃけその演技がどうであろうと特に気にしないと考えられ、一般人向けのアニメ映画では声優を排して知名度のある一般俳優を使うのが定番になった。
こうしたキャスティングは、作品の注目度を上げる「話題作り」という側面もあるが、宮崎駿や高畑勲、手塚治虫、富野由悠季、原恵一、細田守のように、「いかにも声優」といった印象のアニメ声や、アニメーションに特化した演技よりも、一般俳優(または演技の素人)のクセのない演技を、逆に要求する著名な監督・演出家が多いせいでもある。
庵野秀明も「プロの声優はもう限界がある」と過去に語っている。
近年のディズニーアニメ(ピクサー作品など)の主要キャラも、ハリウッドを代表するような男優や女優によって演じられており、こちらは高い評価を受け一般に浸透している。これに合わせると吹き替えも、豪華な著名人がメインとならざるを得ない。
ただ、日本の場合は演技力に欠ける人物を、商業的な理由から話題性重視で起用し、特にアニメファンの間で物議をかもすことがしばしばある。
プロ声優は演技力もさることながら、アニメ声と言われる特殊な音域の声を出せるのだが、プロ声優以外ではたとえ大ベテラン俳優であっても難しい。
かつて『アニメディア』の読者投稿コーナーでも
「新人や若手の声優たちに経験を積ませる方が大事なんじゃないのか」
「興行としてやっているんだから仕方が無い」
と激しい議論が繰り広げられた事もあった。
上映時では視聴者数が限られるため「役者がひどい」等の口コミ程度で済むが、テレビ放送された場合は特に批判されることが多い(2017年8月に起きた『ジュラシック・ワールド』(日本テレビ放送版)の声優キャスティングを巡る批判騒動はその一例。ただしこの時槍玉に上がった山本耕史、仲間由紀恵は声優としての実績がある)。
2010年代に入ってからは、山里亮太のようにアニメや特撮ドラマでの声優経験を持つ芸能人からも「アニメは本業の声優がやるべき。(動画に対する)文字のぶち込み方が違う」と、声優擁護の声が見られるようになった(山里自身「きかんしゃトーマス」の劇場版アニメに出演した際、原作のファンから不評の声が殺到した経緯を打ち明けている)。
松本人志も「演じている有名人の顔が脳裏に浮かぶと話に入っていけないから」という理由で、オファーが来ても全て断ってきたことを某番組で明かしている。
しかしながら、それらの意見と矛盾するかのように、元々声優業が本業ではないものの特定の作品に出演したことがきっかけで声優業が本職になった、或いは、今までの芸能活動を並行させつつ声優業を本業の一つにしていった、という芸能人は昔から変わらず出てきているのである(『ラブライブ!』シリーズや『プリキュア』シリーズなど、声優が本職でない人物でもオーディションが受けられる作品も存在する)。もちろんその中には、声優として起用された当初は「本業じゃない」「下手過ぎる」という理由で視聴者や声優ファンから批判されたり毛嫌いされたりした者も居るが、そこから徐々に上手くなっていった結果、手のひらを返すかの如く一人の声優として認められたり支持されていった者も居る(テレビ東京版初代『遊戯王』における武藤遊戯役の風間俊介や『キラキラ☆プリキュアアラモード』でプリキュア役を演じた美山加恋と福原遥など。ただし福原は事務所の所属表記は声優としても表記されている)。
その他のケース
講談師、落語家など声を使った商売を行う伝統芸能の担い手には、声優業を兼業する人物も多い。特に落語家や漫才師など、今日では「お笑い芸人」として一括りにされる事もある人達は、1960~70年代に放送された海外TVアニメに多く起用された歴史を持つ(代表例として『どら猫大将』)。
これらの商売と声優業との兼ね合いは個人によって当然バラバラであり、著名人枠として上述するようなゲスト的出演に留める者、声優事務所に入り二足のわらじを履く者、ほぼ高座に上がらず声優業がメインになっている者、逆に専業声優が演技の幅を広げるなどの理由でその道に入るなど様々なパターンがある。
なお、普段は声優業をやっていない俳優や女優、子役やタレントなどが声優業に挑戦することを特別出演と呼ぶ(ただし、ポケモン映画などの一部の作品では例外的に、山寺宏一などの本職の声優が違う職業でも活躍しているという理由から、特別出演として出演する)。
また、テレビアニメの劇場版やOVA、TVスペシャルなどの作品には、本職の声優がメインゲストなどのレギュラーキャラ以外の役で、1分や10秒だけでも出演する事が多く、中には、常連ゲストとして出演する者も存在する(2000年の第1作から第10作までのONE PIECEの映画シリーズに出演し続けていた、青野武がその例だ)。
逆に、上記にあるような声優業が本職ではない者が声優業に挑戦する際、特別出演としてではなく、レギュラーとして出演するテレビシリーズ(こち亀の両津勘吉を舞台版でも演じてきたラサール石井や、アニメポケモンシリーズのニャースを初登場時以来ずっと演じ続けてきた犬山イヌコ、他にもコードギアスシリーズや遊戯王シリーズなど)も、僅かであるが存在する。
そして前述した通り、元々声優業が本業ではないものの特定の作品に出演したことがきっかけで声優業が本職になった、或いは、今までの芸能活動を並行させつつ声優業を本業の一つにしていった、という芸能人も居る。『ラブライブ!』シリーズで声優をした久保ユリカ・飯田里穂・小宮有紗、『プリキュアシリーズ』で声優を担当した田野アサミ・美山加恋はその典型例である。
一方、一部の作品では稀に作品の原作者や、監督などのスタッフがモブ役などを担当する事例が存在する。特にゲーム業界では、制作予算の都合からプロを雇えずにスタッフ内からやむを得ず選出することが多く、90年代までは声優を熱心に起用する動きも少なかった。
元来人前で演技や喋りを行う職業で無いために上記の著名人出演以上に演技力が拙いこともままあるが、どちらかというと制作陣のお遊び的な要素も強く(『銀魂』のそのへんにいたオッサンなど)、本当に人手不足で出演するようなことは極めて少ない。
たまに、こういった作者などに声優としての個別ファンがつくという特殊な事態も発生する。
話が結構ずれるが、オーディションに合格した声優の中には、奇遇にも先輩声優と似たような声質で話題になる者もいる(代表例:能登麻美子と早見沙織・玄田哲章と大塚明夫)。
声優になるには
前述したように、元々声優でなかった人が声優として活躍するケースもあるものの、声優が専門職として確立している日本では、基本的に声優になるには以下の道がある。
専門学校や養成所で技術を学ぶ
現在最も一般的となっているのが、声優養成所や専門学校に入って演技の技術を学ぶという手段。そこでの養成(教育)期間を修了して、芸能事務所の所属オーディションに合格すると、その事務所所属の声優になることができる。
こういった養成所や専門学校が生徒を募集する際、学費さえ払えば誰でも受け入れる所もある一方で、定期的に開催されるオーディションで「この子には才能がある」「一流の声優になれるだけの資質がある」と審査員に認められなければ入れないような所もある。
また学費の相場は入学金や月謝を合わせて、大体卒業までに100万円前後かかるとされている。
しかし、そうした所には多くの受講生が通っているものの、その中から後に声優になれる者はほんの僅かで、ほとんどの者はなれないという狭き門である。
ほとんどの場合は学生時代、あるいは学生を卒業した直後から(中学生や高校生のうちからということも少なくない)であるが、茅野愛衣のように社会人経験を経て養成所に入って声優デビューを叶えた事例もかなりある。
芸能事務所のオーディションを合格して声優になったものは新人、ジュニアなどと呼ばれる訓練生となり、正式にそのプロダクションに所属する声優となるわけではない。見習い期間(一般企業で例えるならば試用期間)が終了した後に内部審査を経て、合格した者だけが正所属となる。しかし、ここでも訓練生のほとんどの者はデビュー出来ずに脱落するという、これまた狭き門である。フリーランスの声優として活躍の場を求めるのでない限り、ここで脱落してしまえば再び養成所からやり直しである。
野沢雅子はネットでのインタビュー記事において、この声優養成学校の存在を「若手声優たちから個性を奪っている」と批判している。かつては自身も知人に頼まれて声優養成学校で講師を務めていた経験があったのだが、生徒たちが講師の言われた通りにしか演技が出来なくなる様を目の当たりにした事で、今では頼まれても断っているのだとか。
関智一は自らの著書で「養成所のカモにされてはいけない」などと、声優を目指す若者たちに警告を発している。
なお、かなり例外なパターンとして、実は元々声優が本業ではなかった著名な芸能人でありながら実際に専門学校に通い培ってから声優業デビューした者も居る。主な例が神田沙也加である(専門学校での恩師は速水奨であった)。
芸能事務所企画のオーディションで合格して、直接声優になる
稀に芸能事務所が企画した一般オーディションで選ばれて、直接声優になる者もいる。堀江由衣、若本規夫、種田梨沙、田所あずさ、鈴木みのり、伊波杏樹などがこのパターンである。
若本の場合はかなり特殊な例であり、職場を解雇されて途方に暮れていた所へ偶然オーディション開催の広告を見かけた事で、ヤケクソでオーディションを受けてみたら合格してしまい、そのままプロの声優になってしまったという特異な経歴の持ち主である。また、田所、鈴木の場合は「声優アーティストオーディション」で合格したように、実質的には将来的な歌手活動を前提としての声優デビューであった。
どこの事務所とも契約せず、フリーランスとして声優活動を行う
実際には声優というのは前述のように「個人事業主」「自営業者」であり、養成所に通って芸能事務所に所属しなければ声優になれないという訳ではない。日本俳優連合に声優として登録しさえすれば、その時点で晴れて声優としての肩書を持つ事が出来る。
名塚佳織はこの典型例であり、子役時代を含めてデビュー以降一度も事務所に所属する事無くフリーランスを貫いており、マネジメント活動を全て自らの手でこなしている稀有な声優である。
古原奈々もデビュー以降フリーランスを貫いているのだが、声優業をこなす傍らで実業家としても活躍している。
子役デビューしてから声優に転向する
いわゆる「子役上がり」で、近年増えているケース。
劇団ひまわりなど、子供の頃から劇団や芸能事務所に所属し、子役やジュニアアイドルとして芸能活動を積んでから声優に転向する。
子役出身の声優は、若くても芸歴自体が長いため、最初から実力が備わっており、声優活動も順調にこなす人が多い。
女性声優だと沢城みゆき、坂本真綾、悠木碧、花澤香菜、諸星すみれ、黒沢ともよなど、男性声優だと宮野真守、小野賢章、入野自由、内山昂輝などがこのパターンである。
この場合、ほとんどが養成所経験を経ずして声優デビューしている。ただし佐倉綾音、逢田梨香子のように、子役や劇団の経験がありながら養成所に通った上で声優デビューを叶えた事例も少数ながらある。
その他
非常に特殊なケースとして、一条和矢と三ツ矢雄二が挙げられる。
一条和矢は関西を拠点にボイスドラマの同人サークルでアマチュアの声優として活動していたのだが、ゲストとして現役の著名声優を数多く招いた事が縁となって神谷明にスカウトされプロになった。
三ツ矢雄二は元々子役であり声の仕事はしていなかったのだが、永井一郎と一緒に居酒屋で飲んでいた際に声優にならないかと誘われプロになった。
さらに特殊かつ限定的な形で声優の世界に入った者では現在のルパン三世役の栗田貫一は本業はものまねタレントである為、声優の世界を殆ど知らずに巻き込まれた形でルパンを演じる事となった為に、長い間モノマネよりも高度に要求される声の演技に悩んできた。事実、かなり神経を使うものであった為に本業のモノマネレパートリーで得意としたルパンのモノマネがとっさにできなくなる弊害も出ていたという。
養成所を卒業したものの、どこの事務所とも契約を結ぶ事が出来なかった者が、夢を諦め切れずにフリーランスとして声優としての道を探ろうとするケースもあるようだ。ただし現在では日本俳優連合に登録を希望する人が殺到しており、手続きに物凄く時間がかかっているとのこと。
声優になった後
ただし前述のように、候補生同士による激しい生存競争に勝ち抜いてめでたくデビューできたとしても、生き残るのはさらに困難を極める。
声優の仕事は基本的にオーディションを受けて獲得せねばならないが、新人の場合はオーディション100本受けて1本も受からないというケースもザラである。この為アルバイトなどの副業をする事は必須であるが、芸能事務所に所属する声優にはこの副業にさえも様々な制約が課されている。詳しくは下記参照。
桑原由気は、自身の著書で声優業の傍らで週2回、学生時代から続けている清掃業のアルバイトをこなしていたことを、内田彩は、2015年のインタビューで声優の仕事が軌道に乗るまで(μ'sのアニメ化の直前くらいまで)派遣のアルバイトをしていたことをそれぞれ明かしている。
さらに「イベントによる顔出しやキャラソンがOK」でなければ、オーディションを受けさせても貰えないというケースも多々ある。
そのため、声優業だけで生計を立てていくことが出来ずに脱落する者も多く、後に第一線で活躍していくことになる新人・若手声優はほんの僅かである。また、一時的にブレイクしてもその後人気が衰えて引退に追い込まれる者、生存競争に疲れてモチベーションを保てなくなる者、急激な環境の変化に体がついていかず体調不良に陥って引退していく者も少なくない(「引退した声優」の項目も参照)。
アニメやゲームのキャラクターは基本的に少年・少女ばかりなので、加齢による世代交代は避けられない部分もある。
また近年では、写真集を発表する声優(主に女性声優にこの傾向が強い)が増加傾向にあるほか、一般の漫画雑誌のグラビア(巻頭グラビアや表紙に起用されることもある)に声優が登場する事例も出てきているなど(佐倉綾音、水瀬いのり、逢田梨香子、斉藤朱夏など)、本職のグラビアアイドルに近い精力的なグラビア活動をする声優が登場してきている。また、歌手活動を並行して展開する声優も増加傾向にある(アイドル声優の項目を併せて参照されたい)。
声優と俳優の関連性
一般的には声優と俳優とでは芝居の仕方に違いがあるため、別物扱いされることがある。それ故に、声優業で培ってきた芝居を俳優業でやろうとするとアテレコ調になったりしておかしくなるなどと言われていた。
今日においても、声優と俳優の関連性については世代の新旧問わず様々な意見がある。
- 元々俳優で今は声優の代表格ともなった平田広明は「アテレコやってたおかげで芝居の幅が広がるということはあっても、それが舞台での芝居の足を引っ張ることは一切あり得ないという確信を持つようになった」という。(『ふきカエルインタビュー 平田広明×安藤瞳』より)
- 子役時代から知られる俳優でキャリアの途中から声優も本職の一つとしている美山加恋は「声優は、もうすでに役が完成されていて、そこに自分が合わせていく。それもお芝居なんだと気づいてからは視野が広がりました」と、「声優としてか・俳優としてか」以前に「一役者として」の芝居そのものに対して視点を変え、視野を広げるに至っている。(『美山加恋 声優業を経たことで広がった女優としての視野』より)
- 元々声優としてデビューしてきた若本規夫は「舞台に立った経験はあるが、声優に活かせるようなものはなかった」という見解の上で「声優と俳優は別物」と考えている。(インターネットラジオ『ラジオ癒されBar若本~風のワンダラー~』第4回での若本本人の発言より)
- ただ、声優という仕事に対して「声は息=呼吸が伴わないと(表現が)薄っぺらくて誰も聴いてくれない」「『生きている声』が出せないと声優なんて出来ない」などと、様々な講演会及びアニメやゲームの関連インタビューで述べている辺り、知ってか知らずか、本人も気づかないところで「声優と俳優は別物とは考えていない」側の考えにリンクするような考え方をしているようだ。それは俳優業に於いてもどれだけ身振り手振りや容姿が善くても肝心のセリフ読みが棒読みだったりオンドゥル語に代表するように滑舌が悪かったりすると、演じた役や最悪作品そのものが台無しになる可能性が十分にある為だ。(しかしながら、それすら一種のネタとして寛容に受け容れ愉しむ視聴者も居ることは居るのだが。)
- 元々声優としてデビューしてきた三木眞一郎は、「タレントや俳優と違って声優は影の存在。僕らは声を出すことができないキャラクターの人生を再現するのが仕事」「マイクの前に立ったとき、三木眞一郎という存在には一切の価値がない。キャラクターの人生を立体的にして、声帯を任せてもらったキャラクターの血と肉を視聴者に届ける」「だから僕は自分が”役を演じている”と思ったことはないし、恐れ多くてそんな表現を使ったこともない」との見解を『自身から観た声優の立ち位置』を交えた上で述べている。(ワールドジョイントクラブ『他人からねたまれるのは自分が上昇している証 – 三木眞一郎』より)
- 若い頃から若本と共演することが多かった田中真弓は、自身が元々役者としては声優ではなく俳優であることを踏まえているのか、「声優も俳優も本質的には同じ」と述べている。
- 更に「声優は、俳優の中の仕事のひとつと捉える。俳優という職業と全く別個に声優という職業があると思っている人が多いので、声優は俳優で、たまたま声だけがもってかれたという形が本来は望ましい」と昔からの本職声優や声優ファンにおける声優に対する認識の一つについても言及しており、また「(図で説明すると、)俳優という中に、声優は完全に入る。そしてナレーターやアナウンサーとだぶる部分もある。重なっていないのは、とても正確さが求められる仕事だから」とも語っている。(以上、MAG2NEWS『田中真弓が語る、俳優と声優の演技の違いとは』より)
- 元々声優としてデビューしてきた関智一は、若い頃から舞台中心に俳優業を兼業していたが、50代手前になってからテレビドラマの俳優業にも本格的に進出し始めた頃のインタビューで「声優の養成所では「声優は声色を変えるだけじゃだめだ、ちゃんと演技を学べ」が講師の方の口癖で、実際に舞台演劇を学ばされていた。その経験から、僕は自分で劇団を作って30年近くお芝居をやっている。やはり「声優=声色を変える人」という印象が強いのか、ドラマを見た方に「お芝居“も”できるんだ」と言われることがあったが、僕の中で声優と俳優は地続きにあるものだ」と、声優を役者のカテゴリして観ない"別の何か"と認識する受け手に対して釘を刺すような形で、芝居と役者、声優と俳優の関係性について語っている。(マイナビニュース『関智一、50代前にドラマ本格進出で反響「声優=“声色変える人”ではない」』より)
- なお、黎明期からの声優であり、元々アナウンサーなど声の仕事を若いときからやっていた大平透は、声優を本業としているもの以外が声優業を行うことを嫌っていたという。これは彼の職業に対するプライドから来ている。一方、そんな彼も実は演技には厳しく、共演者の演技にも厳しかった。特に手を抜いたような演技に対しては非常に敏感であった。彼も無意識のうちに声優を役者でもある存在だと思っていたのかもしれない。
2010年代後半に差し掛かった傾向して、実は声優業にも定評のある本職俳優が更に目立ったりするようになった。2020年代に入っても中川大志、吉沢亮、伊藤沙莉など、その実力を持っていることが明らかになった若手の本職俳優は出てきている。その一方、若手の本職声優で「声優=役者」の意識がある者が増えている傾向にあるのも事実であり、例として、大空直美はテレビのバラエティ番組である『金スマ』の青二プロダクション特集に出演した件に絡めて「声優として、素敵な役者になれるようにゴシゴシと自分を磨いていきたい」と述べており、松岡禎丞は劇場版『ソートアート・オンライン -プログレッシブ- 星なき夜のアリア』のパンフレット内のインタビューで「今の僕とTVシリーズ第1期当時の僕とではやっぱり9年分、役者としての経験値が違うし」と述べたりしている。
そして、「声優=役者」の意識を持った者は上記で紹介した者以外のベテランの本職声優にも観られ、高木渉や三石琴乃などテレビドラマで堂々と俳優業に取り組み評価されているのも居る。もっとも彼らの前に、山寺宏一が2000年代から俳優業でも度々活躍しているが、「俳優業もやっている本職声優」自体はこれまで山寺以外、あまり世間に知られていない状態であった(※そもそも舞台俳優を兼業していることすら知られていない本職声優も多い)。しかしながら、この傾向は新しい客層を集める話題性にも繫がり、制作側・視聴者の双方から本職声優の俳優としての芝居は再注目されている。
余談だが、2020年代以降は大御所から若手までテレビのバラエティ番組に出演する事も更に増えており、『お願いランキング』や『声優パーク建設計画VR部』など声優に焦点を当てた番組も放送されている。様々なところで声優界がこのまま順調に露出し続けるならば、「声優も俳優と同じく役者」という認識が一般的になるかはさておき、今までマイナーな存在だった声優業そのものが時代の移り変わりと共にメジャーなカテゴリの一つとして根付いていくのかもしれない。
演技や仕事以外で声優と他の違いとして、所属事務所によるプロフィールに誕生日はあるが生年が載っていないことが多いという点がある。これはアニメ雑誌やそこが発行する声優名鑑のような書籍でも同じである。理由としては声で年齢に関わらず多様な仕事ができること、子供からのイメージを守るというのがある。ただ、その手の媒体に載っていないだけで声優本人は隠しておらず、出演するラジオや自身のブログ、SNS、芸能人全般を掲載するタレント名鑑などで普通に明かされていることが多い。
作品観賞者から見た声優という存在
サブカルチャー業界におけるアニメやゲームをはじめとする各種娯楽コンテンツの浸透と活性化に伴い、それらに登場するキャラクターを演じる声優自身、または声優という職業そのものを“二次元上のキャラクターに魂を吹き込む極めて重要な仕事”として特別視するようになった人間、いわゆる“声優オタク”も爆発的に増加することとなり、そのこともまた上述のような声優のアイドル化およびタレント化に拍車をかける要因となっている。
そのため、新しいアニメ作品の制作および放送が発表された際も、それに出演する声優の情報はアニメファンには重要な要素の一つであり、なおかつそれが原作からのアニメ化の場合“誰がどのキャラを演じるのか”という情報もそれらのファンにとっては大きな関心事となる。
反面、そういった声優にハマっているサブカルユーザーの間では“声優とその人が演じたキャラの同一視化”も起こりがちで、例えばある声優があるキャラを演じてそのキャラクターに相当な人気が出た場合、それに伴ってその声優個人のイメージが演じたキャラクターの属性や個性に強く影響され、以後どの視聴者から見たその声優のイメージ自体がそのキャラクターに基づいたもので占められてしまうというケースも少なくはない。さらにはプロデューサーや音響監督などキャスティング権限のある人すらそういうイメージに惹きつけられてそれと同じようなタイプのキャラにまたその声優を当てるなんてこともあったりする(ちなみにこういう現象は俳優にも見られる)。
ただし、中には“その声優=そのキャラクター”という強固な関連付けが成されてしまい、何らかの理由でそのキャラクターの声優が変更されたりすると、そのキャラのファンからは少なからず反発が起こることもありうる(そのため、後継者となった声優は前任者のそれに近い表現を意識して演技することもあるとか)。
それに加えてそのキャラクターの属性や個性、さらに劇中での描写によって発生したネタが流行った場合、それから何年経った後も声優自身(および以降にその声優が演じたキャラ)がそのキャラに関するネタや設定で弄られ続けることもあり、あまつさえその作品のキャラクターが作品の観賞者からすごく嫌われるような、受け入れられないようなタイプであった場合は何故かそれを演じた声優自身が批判ないし非難の対象になったり、逆にそんなキャラを割り当てられたことに対する同情の声が上がったりといった歪な逆転現象が起こることもある。
また、声優個人のイメージとキャラクター自体のイメージを結びつけて“自身にとってのキャラの好嫌を判断する者”も少なからずおり、例えば自身がファンとして好いている声優が演じているキャラにはそこからそのキャラクターのファンになったり、逆にその声優に対してアンチ的な考えを持つ者はそれが演じる如何なキャラクターに対しても否定的な見方をするようになったりする。
加えてその声優の演技力や表現の方向性にも先入観を持っていた場合、その配役発表において上記のような自分が思っている声優のイメージとそのキャラクターに抱いているイメージとの間に齟齬を感じて直感的には受け入れられなかったり、それが酷いとその配役に対して強い反発に出るというケースも見られている。
とりわけ声優個人に関する情報が様々なメディアを介して伝えられることが増えた昨今では、それで語られたその声優の性格や人柄などに関してのネタもオタクの間では話題になることが多くなり、そうして広まった声優自身の人間性も含めて作品およびキャラクター全体が評価されることも少なくなくなりつつある。
声優の恋愛・結婚に対するファンの反応
声優業自体の人気向上と共に注目を集めるようになったのが“声優の人間関係に纏わる話題”であり、ここ数年は“ある声優が異性と交際している”とか“ある声優が入籍および結婚を果たした”というような声優のプライベートに関する情報がネットなどで大きく取り沙汰されるようになった。
一方で、その声優のファン達はそういった本人の交友関係の話に異様に敏感になっている場合があり、それらの情報が出回ると大抵はファンの間で祝福の言葉(※)が溢れるが、一方で「裏切られた気分になった」「もう(その声優の)グッズやCDは全部捨てる」「◯◯(以前にその声優が演じていたキャラ)が奪われたor汚された」「ちょっと横になる」などとマジなのかネタなのか往年のアイドルブームの時さながらに嘆く輩や反発に走る輩が出てくることもある。中には新たな魅力を見出してしまう物好きもいるが。
このように、今後の営業や活動においてマイナスとなる可能性(既婚の女性声優は仕事が減るという俗説もあるが、真偽は不明。もっとも、家庭を優先して仕事を減らすということはあるので、仕方がない面はある)を懸念する所もあり、この辺の事情も前述したように事務所命令による所属声優の恋愛制限が課せられる要因になっていると考えられる。
だからなのか、結婚あるいは入籍したとしてもそれをすぐには発表せず、かれこれ数年以上経ってから公表するというケースも散見されている。
似た事例として、女性声優の妊娠が公表された場合、やはり大抵はお祝いムードになるのだが、出産・育児に備えある程度の休業に入るのは避けられないため、作品への影響を懸念する層から「プロ意識が足りない」という非難の声が出てくることさえある。
近頃ではそんな声優に関する話題性の高まりを受けてか、今まで声優のことなどほとんど取り上げなかったような社会系雑誌に声優のゴシップが載るケースも増えてきている。
余談になるが、女性声優が自身の結婚報告の際、その相手が非同業か特に著名ではない人間の場合、それを“一般の方”と表現することが多いのだが、声優オタクの間ではこの“女性声優と結婚できる一般の人とは本当に一般の人なのか”ということがよく話のネタにされる。
他にもその入籍した女性声優にいつか子供が生まれた場合、その子供が自分たちにとって思い入れのある声を聞かされて育つことに羨望の目を向けるといった少々ギャグっぽい反応も見られる。
※このpixivでも、その声優の結婚報告が流れるとそれに合わせた応援および祝福のメッセージを込めたイラストが投稿されたりする。また、結婚した夫婦がアニメなどで共演していた場合は、演じたキャラクター同士の結婚イラストも投稿されることが多い(公式カップリング及び公式夫婦だと尚更である)。
中国の声優事情
中国で声優という職業が認識されたのは日本のオタク文化の輸出によるもので、中国オタクの間では日本と同様、日本人声優はアイドル的な人気を集めている。
最近は中国人声優も育ちつつあるが、中国のソーシャルゲームなどの中には、中国語版にも日本人声優が出演している(つまり、ボイスは日本語で中国語字幕がつく)ものも少なくない(アズールレーン、陰陽師、異世界からのノノなど)。こちらの記事を参照→中国でも日本の声優が人気だった! 中国の声優事情とは?
ネット放送、同人作品における声優
最近ではアマチュアの人間がインターネット放送限定の映像作品、あるいは同人ゲームやアニメ作品などで声優活動を行っているケースもある。
前者は主にネット声優などと呼ばれることが多い。
pixivにおける声優
タグに声優の個人名が付く絵は、本人の似顔絵などのほか、演じたキャラクターを描いた絵もある。後者は、声優繋がり(通称「中の人繋がり」)のクロスオーバーや、名台詞のネタ絵、楽曲のCDのジャケット、写真集のイラストなどをタグによって際立たせることもある。
また、本人とは関係がないが、声のイメージの形容にも用いられやすい。キャラクター参加型の企画における登場人物イラストに「CV:○○○○」(○には声優名が入る)というネタタグが付くのは半ば恒例である。
関連タグ
名前以外の声優関連タグの追加求む
職業・呼称
お笑い芸人…かつては軽視されていたが、時代と共に地位が「あこがれの職業」に変わった、闇営業をした人物がいた、という点が共通している。
仕事内容
アニメ ゲーム 吹き替え ネットラジオ アニラジ アフレコ ドラマCD
分類
所属など
ハーフ・外国籍・海外出身の声優 主役でデビューした声優 引退した声優
ネタ投稿タグ
中の人ネタ 中の人ネタ一覧・【女性声優】 中の人ネタ一覧【男性声優】
声優を題材とした作品
キャスティングボイス それが声優! ガーリッシュナンバー CUE!
CV.オレ! こえでおしごと! 人気声優のつくりかた SHIROBAKO