【ネタバレについて】
本作は『SSSS.GRIDMAN』及び『SSSS.DYNAZENON』に関する重大なネタバレを含んでいます。
該当作を未視聴かつ視聴する予定のある方は注意してください。
ひとりじゃ無理でも、君となら。
君の熱い想いが、再び、ヒーローを呼んだ。
作品解説
GRIDMAN UNIVERSEの劇場映画。
2023年3月24日(金)公開。グリッドマン30周年記念作。
『SSSS.DYNAZENON』最終回後、NEXT GRIDMAN UNIVERSE GRIDMAN×DYNAZENONとして表示された。本放送版のみで、配信版にはこの表示がない。
『SSSS.GRIDMAN』と『SSSS.DYNAZENON』のクロスオーバー作品であるグリッドマン初の劇場映画。
企画自体はダイナゼノン中盤のころからスタートしており、当初は全体のストーリーは映画用のオリジナルキャラクターを中心にお悩み相談するという展開が提案され、ダイナゼノン世界にグリッドマン勢がやってくるタイプの案もあった。
しかし、物語が新キャラクターの掘り下げに時間をかけすぎ、裕太や蓬たちの活躍が描けなかったため没となる。
次にダイナゼノンはすでに本編で完結している為ダイナゼノン勢はゲストキャラ寄りとし、裕太の告白を始めとしたグリッドマンで拾いきれなかった要素もあったため、こちらを物語の骨格にする案。
こちらが正式採用されたが、当初は裕太と六花の間に入るゲストヒロインを交えた三角関係の要素が存在していた。
しかし、TRIGGER内でのブレインストーミングを経てシナリオの方向性が大幅に変更されることとなり結果的にグリッドマンユニバースの謎に迫りつつお祭り映画にするというストーリー構成となった。
ただしゲストヒロインはお蔵入りしておらず、映画のどこかにモブキャラとしてカメオ出戦しているとのこと。監督曰く「結構目立つ外見なのですぐに気づくかも」
なお、これらの経緯から『電光超人グリッドマン』の要素が薄くなったため、目に見える範囲の小ネタという形でグリッドマンの話数である39個の要素が作中に散りばめられることになった。
ストーリー
都立ツツジ台高校。放課後の教室で、響裕太は記憶の中にあるはずのグリッドマンをノートに何度も描いては消していた。
かつてこの世界はひとりの少女によって作られ、壊された。 その少女の心を救ったのは、異次元からやってきたハイパーエージェント・グリッドマンと彼女が作った心を持った怪獣、そして裕太たちであった。
2年生に進級し、六花と別のクラスになった裕太は告白を決意する。そんな平和になった世界で過ごす彼らの日常は、轟音と共に崩れ始めた。
裕太に訪れる危機の最中、突如現れるグリッドマンは語りかける。「この世界のバランスが崩れようとしている」
やがて真紅の強竜ダイナレックスや、グリッドマンの協力者である新世紀中学生、そして別世界の住人、麻中蓬たちも裕太の前に次々と現れる。
六花への想いを秘めたまま、裕太の非日常が始まった。
※公式サイトからの引用
登場人物
SSSS.GRIDMANより
- グリッドマン(CV:緑川光)
- 響裕太(CV:広瀬裕也)
- 宝多六花(CV:宮本侑芽)
- 内海将(CV:斉藤壮馬)
- サムライ・キャリバー(CV:高橋良輔)
- マックス(CV:小西克幸)
- ボラー(CV:悠木碧)
- ヴィット(CV:松風雅也)
- 六花ママ(CV:新谷真弓)
- なみこ(CV:三森すずこ)
- はっす(CV:鬼頭明里)
- アンチ(CV:鈴村健一)
- 怪獣少女(CV:高橋花林)
- 新条アカネ/新条アカネ(ニューオーダー)/新条アカネ(現実)(CV:上田麗奈/演:月森湖子)
- アレクシス・ケリヴ/アレクシス・ケリヴ(ニューオーダー)(CV:稲田徹)
SSSS.DYNAZENONより
- 麻中蓬(CV:榎木淳弥)
- 南夢芽(CV:若山詩音)
- 山中暦(CV:梅原裕一郎)
- 飛鳥川ちせ(CV:安済知佳)
- ナイト(CV:鈴村健一)
- 2代目(CV:高橋花林)
- レックス(CV:濱野大輝)
- 蓬の母ちゃん(CV:折笠富美子)
- ひめ(CV:内田真礼)
その他出演者
味方戦力
怪獣
平和を取り戻したツツジ台に突如出現。新条アカネや怪獣優生思想がいない中、何者かが作り出した存在。
スタッフ
原作 | グリッドマン |
---|---|
監督 | 雨宮哲 |
脚本 | 長谷川圭一、雨宮哲 |
キャラクターデザイン | 坂本勝 |
サブキャラクターデザイン | 中村真由美 |
グリッドマンデザイン | 後藤正行(円谷プロ) |
ダイナゼノンデザイン | 野中剛 |
怪獣デザイン | 西川伸司、丸山浩 |
ヒロイック作画チーフ | 牟田口裕基 |
メカニックシークエンスディレクター | 浅野元 |
助監督 | 下平裕一 |
3DCG製作 | グラフィニカ |
3Dチーフディレクター | 宮風慎一 |
3DCGディレクター | 市川孝次 |
美術監督 | 権瓶岳斗(グーフィー) |
色彩設計 | 武田仁基 |
撮影監督 | 志良堂勝規(グラフィニカ) |
編集 | 吉武将人 |
音楽 | 鷺巣詩郎 |
音楽制作 | ポニーキャニオン |
音響効果 | 郷文裕貴 |
音響効果 | 森川永子 |
アニメーションプロデューサー | 志田駿介 |
アニメーション制作 | TRIGGER |
配給 | 東宝映像事業部 |
主題歌
歌:オーイシマサヨシ
挿入曲
「UNION」
歌:OxT
「インパーフェクト」
歌:オーイシマサヨシ
歌:内田真礼
多媒体展開
本
- 『メガミマガジン』
イードの雑誌。
2023年2月28日に発売された4月号には、六花&夢芽の描きおろし水着ポスターが付録した。
2023年3月30日に発売予定の2023年5月号では、グリッドマンユニバースが表紙となっている。
- 『小説グリッドマンユニバース』
2023年4月にガガガブックスから発売された映画本編のノベライズ。
著者はこれまでの小説版を担当した水沢夢とbun105
イベント
- 『グリッドマンユニバース』TSUTAYA巡回POP UP SHOP
4月14日から開始される『グリッドマンユニバース』特設売り場が6地域のTSUTAYA11店舗を巡るイベント。六花と夢芽の描き下ろしグッズの発売や等身大パネルによる撮影スポットなどが展開され、地域ごとに変わる記念ノベルティの配布も行われる。また一部の店舗ではあるが、各地域で異なる展示も行われる。
開催場所.日時
・4月14日(金)~5月14日(日)関東地域
旭屋書店 池袋店/TSUTAYA BOOKSTORE 川崎駅前店/TSUTAYA BOOKSTORE 下北沢
・6月1日(木)~6月29日(木)関西地域
TSUTAYA EBISUBASHI/TSUTAYA あべの橋店
・7月14日(金)~8月13日(日)中部地域
TSUTAYA BOOKSTORE 則武新町/TSUTAYA いまじん白揚ウイングタウン岡崎店
・9月1日(金)~10月1日(日)九州地域
蔦屋書店 嘉島フタバ図書/TSUTAYA TERAイオンモール福岡店
・10月13日(金)~11月12日(日)東北.中国地域
TSUTAYA 土佐道路店/(もう一店舗は不明)
- 『中西学写真展「INHERITANCE UNIVERSE」』
Xミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM X-H2&X-H2S」の「フィルムシミュレーション」機能を使って、グリッドマンたちと撮影を行うイベント。2023年3月31日(金)から4月12日(水)までWONDER PHOTO SHOPで行われる。(写真パネルやグッズの販売も予定されている。)
- 『グリッドマン ユニバース』ステージ
2023年2月12日(日)にて行われたワンホビ36で催されたトーク&ミニライブイベントであり、ミニライブではオーイシマサヨシによる『インパーフェクト』が歌唱され、グリッドマンの新形態の発表も行われた。また会場に来ることができない人にも見られるようにするためかYouTubeでの期間限定配信も行われた。
出演者
緑川光.榎木淳弥.安済知佳.オーイシマサヨシ
アニメ情報番組であり、公開に先立って本作の出演者である安済知佳と若山詩音が本作の魅力や最新情報を語った。3月4日午後8時からアニメハック公式YouTubeチャンネルで生配信された。
ゲーム
以前のスーパーロボット大戦でも参戦していた『SSSS.GRIDMAN』がスーパーロボット対戦DDでも参戦することがスーパーロボット大戦生配信番組で明かされ、期間限定参戦イベントとして全3話で構成される『憑·依』についても近日公開予定であることも公表された。更に本作にも登場するグリッドマンの新形態が参戦することも発表された。
- 『メダロットS』
コラボメダロットとして、各作品での合体形態をモチーフとしたメダロットが登場。
ラジオ
- NHKラジオ『アニメ·ステラー』
公開を記念してグリッドマンユニバースその1、その2がラジオ放送された。
その1では出演者の緑川光や広瀬裕也が本編の舞台裏やキャラを演じるときに大切にしていたことなどが語られた。
その2では制作者のオーイシマサヨシや雨宮哲が『SSSS.GRIDMAN』がテレビアニメ化されることとなった経緯や『SSSS.DYNAZENON』の制作背景について語られ、最後には本作の主題歌『uni-verse』が宇宙初オンエアされた。
応援コメント
公開に当たって、ウルトラシリーズを中心としたキャストや関係者を中心に試写を行いコメントを集めた。
- 青柳尊哉…(『ウルトラマンオーブ』『ウルトラマンZ』・ヘビクラ・ショウタ/ジャグラスジャグラー役)
- 五十嵐浩司
- 伊東健人…(『SSSS.GRIDMAN』・やまと役)
- 岩田栄慶…(ウルトラシリーズのスーツアクター)
- 武居正能…(『ウルトラマンR/B』『ウルトラマンデッカー』メイン監督)
- 切通理作
- 小池亮介…(『ウルトラマンR/B』・湊イサミ/ウルトラマンブル役)
- ゴー☆ジャス
- 坂本浩一…(『ウルトラマンギンガS』『ウルトラマンジード』『ウルトラマントリガー』メイン監督)
- 島本和彦
- 清水栄一×下口智裕…(漫画『ULTRAMAN』作者)
- 杉浦太陽…(『ウルトラマンコスモス』・春野ムサシ/ウルトラマンコスモス役)
- 其原有沙…(『ウルトラマンR/B』・湊アサヒ/ウルトラウーマングリージョ役)
- 高野水登…(脚本家。『王様戦隊キングオージャー』メインライター)
- タカハシヒョウリ
- 辻本貴則…(『ウルトラゾーン』『ウルトラマンX』等を監督)
- 土屋神葉…(『ウルトラマントリガー』・青年リブット/ウルトラマンリブット役)
- 土屋太鳳…(『ウルトラマンゼロTHEMOVIE超決戦!ベリアル銀河帝国』・エメラナ姫役)
- 寺田貴信…(ゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズプロデューサー)
- 電脳少女Youtuberシロ…(バーチャルYoutuber。『SSSS.GRIDMAN』海外イベントに参加)
- 濱田龍臣…(『ウルトラマンジード』『ウルトラマンZ』・朝倉リク/ウルトラマンジード役)
- 平田雄也…(『ウルトラマンR/B』・湊カツミ/ウルトラマンロッソ役)
- 佛田洋
- 三池敏夫…(『電光超人グリッドマン』にて特殊美術担当)
- 和田圭市…(『五星戦隊ダイレンジャー』・天火星・亮/リュウレンジャー役)
- 樋口真嗣…(『ウルトラマンパワード』にてモンスターデザイン担当、『シン・ウルトラマン』監督)
- 笠原紳司…(『未来戦隊タイムレンジャー』・滝沢直人/タイムファイヤー役)
- ガイガン山崎
- 真地勇志…(『電光超人グリッドマン』にてナレーター担当)
- 佐藤正治…(『電光超人グリッドマン』・カーンデジファー役)
- 須藤丈士…(『電光超人グリッドマン』・馬場一平役)
- 片桐仁
- 木原瑠生…(『魔進戦隊キラメイジャー』・射水為朝/キラメイイエロー役)
- 水石亜飛夢…(『魔進戦隊キラメイジャー』・押切時雨/キラメイブルー役)
- 鈴木浩文…(『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』・雉野つよし/キジブラザー役)
- タカハシシンノスケ…(『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』・ソノザ役)
- 関智一
関連動画
余談
- 関連イベントやインタビューなどの様々な媒体で、公開から最初の3日に観ることが(雨宮監督により)推奨されている。(公開日を含む金土日の3日間の興行収入と観客動員数が映画の一つの指標となるためである。それらの伸びが良かった場合には上映館が増えたり、上映期間が伸びることもある。最初の三日間または初週のうちに映画を見にいくことは視聴者が制作者に唯一恩返しをすることができる方法であると言えるだろう。)
- なお、公開月の3月は円谷プロの看板であるウルトラシリーズの劇場版が2014年以降毎年の恒例であった。(例外的にタイガだけは8月公開だった。これは新型コロナの影響で3月公開だったのが延期になったから。)その為、直近の作品である、ウルトラマンデッカーの劇場版が公開されないのでは?という意見もあったが、TSUBURAYAIMAGINATIONでの配信と劇場での公開で正式に劇場版が2月に公開される事が決定したためウルトラシリーズの劇場版でいうと公開月でのバッティングは無かった。
- スーパーロボット大戦DDにシリーズ歴代参戦作品でもトップクラスのスピード参戦(公開4日後)。スパロボ30の打ち上げに際に円谷プロ側からのオファーで実現した。グリッドマンのみの参戦で裕太たちは登場しない…が代わりにとんでもない人がグリッドマンとなる。名義上はグリッドマンユニバースではなく『SSSS.GRIDMAN』となる。
- 今作を観賞した杉浦太陽氏曰く「ウルトラマンコスモス的にも嬉しくなるシーンを発見してウキウキしてしまいましたw」との事で、『コスモス』好きには嬉しいファンサービスが用意されている。
- 興行収入については同時期に公開した『シン・仮面ライダー』、その約1か月後に公開した『名探偵コナン 黒鉄の魚影』、更に1ヶ月半後に公開した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』と比較すると上映館が少ない(約半分)うえに定員が少ないスクリーンでの上映が多い為、それらには及ばない。しかし、初週のアベレージでは1位を獲得したり、4月当時の全上映館で応援上映が行われたり、キャスト陣のトークショー付の応援上映のデジタルチケットが瞬殺されたり、セカンドラン・サードランで多く上映館が追加された事実を踏まえると、十分に大ヒットしたと言えるだろう。現時点での興行収入は7億円を超えており、イオンシネマ系列を始めとする数十の映画館で追加の上映も決まっているので更に伸びると思われる。また、6月30日からは一部劇場にてMX4Dによる上映が決定しており、今後も更に増加すると思われる。
- なお、6月に入ってからもゲストを招いた応援上映が決定しているのだが、そのゲストというのがスタッフでもキャストでもない龍臣プロだった。
お蔵入りになったシナリオ
上記にも記した通り今作に至るまで、お蔵入りになったシナリオが二通り存在する。
グリッドマンザムービーハイサイ沖縄大決戦
響裕太たちが修学旅行で沖縄へ行き、そこで傷ついたジュゴンと出会う。そのジュゴンは人間の言葉を理解する不思議なジュゴンだった。
その時、沖縄の町に突如グリッドマンが現れ町を破壊していく。助けたジュゴンが歌を歌うと、そのグリッドマンはマングースの形をした怪獣が変身した偽物で、味方のハブの怪獣が現れて戦うというもの。
実現したらかなりコメディタッチな内容になっていたことだろう。
グリッドマンユニバース セクシーアイドルSOS
グリッドマンとダイナゼノンのその後。
裕太と六花の恋愛の間に入る三人目のヒロインを描いた三角関係のシナリオ。
彼女は美咲山レイラといって裕太の中学時代の後輩。裕太のストーカーでその偏執的な恋愛感情が怪獣を生み出す第二の新条アカネポジションになるというもの。
そんなレイラに恋した魔人、アレクシス・ケリヴの弟クライシス・ケリヴが協力する。クライシスは悪そうに見えて実はいい人。
最終的に裕太は六花に告白し、レイラは裕太を諦め渡そうと思っていたラブレターを破り捨てる。破れたラブレターの紙切れを見た六花は雪が降ったと思うのだった。
舞台はフジヨキ台で最終的にはツツジ台と融合。フジヨツツキ台へと変化する。
最終的にいろいろと調整され、現在のシナリオとなったものの沖縄要素は今作の怪獣デザインに、レイラはモブキャラと言う形で登場している。
関連項目
劇場総集編SSSS.GRIDMAN 劇場総集編SSSS.DYNAZENON コンビ・グループ・カップリング一覧
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グリッドマンユニバース
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NEXT GRIDMAN UNIVERSE…?
????…TRIGGERが制作を務める次回のアニメ作品。最後のワンカットに登場。